息子のロマンス事情

学童帰りのニンタマと一緒に、プン助のお迎えへ保育園に行った。

その日は、保育園の年長クラスが、ニンタマの通う小学校に見学に来ていたらしい。

ニンタマが、

「プン、私が手を振っても知らん顔だったんだよ!」

と、憤慨していた。

すると、先生が

「プン君、学校へ行く時、Aちゃんと手つないでたのよね〜」

と、教えてくれた。

プン助は、その時その時で可愛いと言う女の子はコロコロ変わっていたのだが、最近は、Aちゃんにご執心のようだった。

Aちゃんは確かに可愛いが、プン助のクラスの女子はレベルが高くどの子が大人気でもなるほど!と、納得できるような感じだった。

何故Aちゃんなの?と、理由を聞いてみると、仲のいい男の子が皆Aちゃんが好きと言っているとのことだった。

私にも身に覚えがある。

誰かがいいと言っていると、それまで特に意識していなかったのに、急に素敵に感じられたりするものだ。

もう、そんなお年頃なのね…と思いつつ、並みいるライバル達の中で、プン助が手を繋いでもらったというのは、凄いことだ!と、ちょっと鼻が高い気持ちになる。

プン助は親の自分にとっては、愛らしいがイケメンタイプではなく、恐らくは珍獣タイプ。

保育園だとはいえ、最近は「○○ちゃんと○○君は両思いなんだ」みたいな話も聞くので、「とうとう、ウチのプン助も…!」と、ちょっと浮かれ気分になった。すると、Aちゃんが

B君と、C君とプン君がAのこと大好きで手を繋ぎたいって、でもAの手は一つしかないから…。片方は女の子とも手、つなぎたいし…そしたら、皆がじゃんけんして勝った人とつなぐってことになって…」

 

と、詳細を語り始めた。

聞くと、プン助は勝ったと言い張っているが、B君はプン助がズルをして勝ったと怒っていたらしい。

「オレが最初に勝ったんだもんね〜」

と、言っているが、家でもいつもじゃんけんを後出ししている。多分そういうズルをやったのだろう。

だが、一人の女の子と手を繋ぎたい…!という想いで友達と争い、卑怯な手をつかってまで頑張ったのか…!と、感動する。

手をつなぐのに必死で、お姉ちゃんどころではなかったに違いない。

 

自分だったら、本当は素敵…と思っていたとしても、周りの皆が好き…と騒いでいると、「そうかな…私は別に…」みたいな無関心を装ってその闘いから降りていた気がする。

コイツ、私よりずっと立派だな…親バカ丸出しで関心する。

自転車で帰りながら、後部座席のプン助に

「良かったね、手繋いでもらって。Aちゃんもプン助好きだといいねぇ〜」

と、話しかける。するとプン助は浮かない顔で

「でもねぇ、多分AちゃんはB君が好きなんだよ。もしくは、C君かな…」

 

 

ちょ…ちょっと待ってプン助、何その辛い片思いみたいな発言…!

アンタって、どちらかと言うと、脈がないのに、脈があると信じ込んでいるおめでたいキャラでしょ?。

全く脈が無いと思っているのに、手をつなごうと立候補してたのかい?

 

切ねぇ…。切なすぎるよ、5歳男子…。

 

すると、

「ねぇ…親子で結婚した人っているのかなぁ」

と、唐突な質問。

いねーよ、つうか出来ねーし…!と、思いつつ、

「あれこれ言ったけど、本当はママが好きなんだよ…みたいなことを言いそうな流れかしら?これは…」と、一瞬期待して

「何?ママと結婚したいの?」

と、聞いてみた。すると、少し考え込んで

「ママとは結婚できない。だってママ、おばあさんになっちゃうでしょ?でも、ママのこと一生忘れないよ」

と、根性の別れのような発言。

結婚できないのはおばあさんになるから…などではないが、コイツ、今、私に気をつかったのでは?…と、思った。

何の気無しに、親子で結婚した人っているのかな?と、聞いたのに、私が嬉しそうに「ママと結婚したいの?」などと聞いて来たから、そんな気持ちは全くなかったのだが、そう言ったら可哀想…と、「おばあさんになっちゃうでしょ?」という尤もらしい理由を言い、フォローするように「一生忘れないよ」と、言ったのではなかろうか…。

 

人はつくづく見たいようにしか人を見ない。私も、プン助を脳天気で陽気なワガママ息子…という風に決めつけていたが、本当は全然違うのかもしれない。

 

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こうして、私は円背になっていく・・・川の字で寝るのはもう限界か?

数年前から、体に異変を感じている。

出産から役者仕事をすることがほぼなくなった。
座り仕事がメインになったことと、加齢や子育てでの疲れで、日課だった運動やストレッチを怠けるようになってしまったせいなのか、肩甲骨の真ん中とみぞおちが苦しい症状が続くようになっていた。

2年ほど前、早起きして毎朝2時間ほどストレッチポールに乗って、数日間DVDを見続けたことがあった。
その時は症状が嘘のように軽くなった。

だが、今はそんな時間があったら、寝ていたい…。

人は、若者から中年になり、お年寄りになっていくが、いきなり変わるわけではない。
少しずつ少しずつ変わっていく。

一人目出産の時に、顎のラインがもたつき始め、二人目出産の後、もたつきではなく二重あごになった。

体重は大して変わらないのに、背中が分厚くなったり、ウェストが太くなったり・・・。

若い頃は、すぐに生活を改めて改善できたことが、今はできない。

以前より、衰えようとする勢いが増してきている。

その勢いに抵抗したいのだが、抗えなくなってきた。

身長も2ミリ縮んだ。

まっすぐ立つ筋力がなくなり、肩は前にせり出し、背中は丸まろう丸まろうとしている。

円背・・・という奴だ。

左右の肩甲骨が離れて、丸い背中になって行くのに伴い、脚の付け根もまっすぐ伸びなくなり、前かがみになって来ている。
見た目も年寄り臭くなるが、これを食い止めないと、歩くのも立つにも体に負担がかかるようになってしまいそう。

まっすぐの棒は、バランスさえ整えば、直立するが、あちこち曲ってしまった棒を立たせるのは困難だ。
一応、あと数十年は生きる予定なのに、その数十年、あちこち痛い思いをしながら暮らすのはしんどい。
ここで、なんとか頑張ってある程度、体をまっすくに戻しておきたい。

円背を食い止めたい!

そんな訳で、ここ数日、寝る前に10分、20分だけでもストレッチポールを縦にして乗ったり、横にして乗ったりしていたのだが、あまりの気持ちよさについつい寝落ちしてしまう。

確かに背中は伸びているのだが、すっきりするというよりはだるい痛みが伴っている。
だが感覚的には、まだまだ伸ばしたりない気がする。

ストレッチポールに乗りながら、寝落ち…を三日ほど続けた。

昨晩突然、具合が悪くなった。

かろうじて、子供ら二人を風呂に入れたが、自分がパジャマを着るのがやっとで、立ち上がれなくなった。

風呂上がりにさっさと服を着なかったり、濡れた体であちこち走りまわる子供二人。

乾燥肌なので、クリームを塗ってやり、パジャマを着せて、歯をみがいてやったり、水や牛乳を飲ませて、布団をしいて…そして、自分も歯を磨いたり、クリームを塗ったりしなければ、休めない…。

道のりが遠い…。

ニンタマは自分でパジャマを着たり、歯を磨いたりできるが、まだまだ甘えたい年頃なので、歯を自分で磨けというと機嫌が悪くなるし、仕上げはしてやらなければならない…。

考えるだけで絶望的に気力がわかない。

「ごめん、ママ、立てない…。今日は、自分でパジャマ着て、歯磨いてくれないかな・・・」

すると、いつもは頼りになるニンタマのほうが、

「え~~~!」

と、不満を漏らした。

一方、プン助は・・・まだ裸だったが、駆け寄って来た。

「オレ、大丈夫だよ!一人でやれる!」

そして、まだ水滴の残っている裸のままの姿で、

「ママがすぐ眠れるように…」

と、押入れの上の段から布団を引きずり降ろそうとし始めた。

しかも、逆の襖をあけて、そこから必死に引っ張っている。

プンちゃん、襖逆だよ…」

というと、襖をあけなおして敷布団を3枚、無理やり引きずり降ろして、四苦八苦しながら敷いてくれたではないか!

あんた・・・そんなこと出来たの?今までそんな実力発揮したこと無かったじゃない・・・!

私が驚いていると、

なぜか、また襖を逆に開けてかけ布団を下ろそうとしているので、

「逆だよ、逆、逆」

と伝えてやると、また襖を開け直して、かけ布団も掛けてくれた。
掛け方が乱れているところは、ニンタマが直してくれたが、ほぼプン助が一人で、家族全員分の蒲団を敷いたのだった。

「ほら、ママ、布団に入って!」

その日プン助は、保育園から全く帰ろうとせず、小さい女の子の大事にしている工作を奪い取り、

「戦いしようぜ」

と、戦いを挑んだりして泣かせていたので、私は激怒していたのだった。

「強くて大きいお兄ちゃんに戦い挑むんなら、まだいいけど、小さい子が大事にしているもの、取ったり、戦いごっこで泣かせて、お前はそんなかっこ悪いやつなのか!」

と、言っても、自分は悪くないと言い張ったので、

「だったら、かっこ悪いことしてもいいよ!っていう、お母さんのいるおうちの子供になりな!荷物まとめてやるから、出て行け!」

と、自分でも引っ込みがつかない程逆上し、プン助もそんな私に一歩も引かず、殴りかかって来たので、

「そんななめ腐った態度を取る奴はおやつ抜きだ!」

と、おやつ抜きにしていた。

もっと上手な方法で子供に接する親もいるだろうに、なぜ自分はこんなに逆上してしまうのだろう・・・と、落ち込みつつ、なし崩しに仲直りはしていたのだが、その同じ日に、プン助のいい奴ぶりを見せつけられ、ホロリとする。

「ごめんねぇ、ママ、どうしたんだろうね…、すごく疲れちゃったみたいで、背中とお腹が苦しくて…」

と、洩らすと、やさしくヨシヨシと頭をなでてくれるプン助。

その横で、

「それは、私も同じ。私もすごく疲れてるし、背中もおなかも痛い」

と、アピールするニンタマ。

「ママ、もう寝ていいからね。俺、自分で歯も磨けるし」

と、私を寝かしつけようとするプン助と、

「そうだね、明日は元気になってもらわないとだもんね。」

と、なんとなく無言のプレッシャーをかけるニンタマ。

ニンタマは損な性分だ。普段はプン助の100倍、助けてくれたり手伝ってくれたり、人の気持ちを読むのに、こういう時に間が悪い。普段頑張っている分、わかってもらおうとして、アピールしているのに逆効果になっている。

一方、プン助は、得な性分なのかも。
普段あまりにも何もやらなかったり、一々親に苦労をかける分、たまに何かをするだけで、こちらも異業を成し遂げたように感動してしまう。

とりあえず、3人で布団へ。

背中の痛みとみぞおちの痛みの原因はストレッチポールに乗りすぎだと思いながらも、乗ると気持ちいいので、この日もついついポールに乗りながら寝落ち。

夜中、息苦しさを覚え、目を覚ます。

ストレッチポールから降りようとするも、 私のお腹を枕にニンタマが寝て、足を枕にプン助が寝ているので、身動きが取れない。

一緒に川の字で寝ている限り、安眠はできない。 体をまっすぐにして眠ることもできない。 座り仕事のせいもあるが、寝ている時に常に、子供らが乗っかって来ておかしな体制で寝ているのも、具合が悪い原因に違いない。

健康のためにも体の老化を防ぐためにも、そろそろ子供と離れて寝たほうがいいのだ。

わかっているのに、どうしてこんな苦しい思いをして、一緒に寝ているのだろう。

別に寝ると言ったら、最初は子供も嫌がるだろう。
でも、子供はすぐに子供だけで寝るのに慣れるはずだ。 多分、離れられないのは子供ではなくて、私の方なのだ。

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ホームで土下座する4歳児

二日酔いだが、子供らをバレエに連れて行かねばならない。
もっと寝ていたいが、頑張って起きて新代田へ。
今日、プン助は初めてまともに参加した。
それまでは、脱走したり、人の邪魔したりばかりだったのだが、トイレに一度戻った以外は、脱走もせずに、ちゃんとやっていた。
少しニンタマにじゃれついて邪魔をしてはいたようだ。
ニンタマも、

「プン助プリエとかやってたよ!」

と、驚いていた。
いつもこんなならば良いのだが。

だが、帰りの電車で、自動改札を巡ってニンタマとプン助が大喧嘩。

小学生で切符を買ってもらっているニンタマが羨ましくて仕方ないプン助は、いつも切符売り場で、切符を奪い取って自分が改札に入れようとする。
ニンタマも切符を貸してやる時もあるが、最近よくプン助に顔を引っかかれていて、腹を立てているので、今日は意地でも、切符を渡さなかった。
改札の前で取っ組み合いをしたり、殴るけるの喧嘩をするので、世間へかなり迷惑がかかってしまう。
子供らをしかりつけ、後ろの人にも謝って周る・・・ということが、改札を通る度に起こる。
「ほら、ママのスイカ貸してあげるから」と言っても全く聞く耳を持たず、喧嘩を続ける。
ニンタマに、貸してやれと話せば、ニンタマが泣き、プン助に今度ね!と、言えば、プン助が発狂して、泣き叫ぶ。

子供連れて外出って、なんて心休まらないんだろう。

吉祥寺で旦那さんも合流して、日高屋でラーメンを食べ、ヨドバシカメラへ。
ヨドバシカメラでも、追いかけっこをしたり、マフラーの奪い合いをしたり。
ヨドバシカメラの床を這い回るプン助に、恥ずかしさのあまり、他人のふりをしたくなるが、そうもいかない。

お正月に会った兄に、明らかに子育ての失敗と指摘されたが、そうなのかな・・・。でも、必要最低限の注意やルールは煩く言ってるつもりなのだが・・・。

吉祥寺のホームで、電車を待っていると、プン助がまた

「切符、自分でやりたい〜!」

と、騒ぎ始め、同じ事のループに、私は急に眠くなってしまう。
だが、次の瞬間目がさめるような出来事が・・・。

「もう、ガリっとしないから、切符やらせて下さい。お願いします〜!」

と、言い立ったまま手をホームに付けて、変なポーズになったかと思ったらそのまま、膝をついて、頭もホームに擦り付けた。

Img_4167
これ?土下座のつもりなのか?

そこまで、切符を自動改札に入れたいのか?
なぜ、それほどまでに、あんな大して面白くもない事をやりたがるのか?
子供とってはそんなに、血湧き肉躍るような面白いことなのか?

驚いて、周囲へ対する恥ずかしさも忘れ、そんなプン助を激写。

結局、その後、プン助は、ニンタマに切符を貸してもらい、念願叶って、自動改札に切符を入れる事が出来た。

めでたしめでたし・・・という訳には行かなかった。

ニンタマが去年手袋を片方失くしていたので、新しく買ってあげようと、三鷹の文房具屋で手袋を選んでいた。
手袋の指先が指人形の犬のようになっているものを、大層気に入ったプン助が、しきりにニンタマに、それを勧めていた。
だが、ニンタマは、結局お洋服に合わせやすい柄を選んだ。
するとプン助が、

「これがいい!プン君に買って!

と、大騒ぎ。
「プン助、手袋あるじゃない!」
と、言っても
「プン助君、一個しかないんだよ?お姉ちゃんばっかりずるい。プン君だって欲しいんだよ?」
と、哀れっぽく懇願。
手袋なんて、一つで十分だ!と、怒鳴ってみても、事態は悪化するばかり。
仕方なく、甘いと思いつつ、来月の誕生日プレゼントだったらいいよ?
と、提案するが、
「今じゃなきゃやだ!」
と、この世の終わりの様に号泣。

自転車の前の座席で、ずっと泣き続けて、全く泣き止まない。
家につくまで、この調子なのか?
と、うんざりしていたら、急に前を走る旦那さんが、
「三鷹の皆様〜」
と、声を張り上げた。
何事か?と、驚いていると、

「三鷹を御通行の皆様、ただいま◯◯プン助君が、手袋が欲しいと言って泣いております〜。」

と、続けるではないか。

急に、プン助の泣き声が小さくなる。
「あれ?プンちゃん、声小さいよ?もっと大きく泣いたら?皆んな見てるし!ほら、ガンバ!」
と、私もプン助にもっと泣く様に葉っぱをかけてみた。
ちょっと恥ずかしかったが、効果は覿面だったのか、なんだか面白くなさそうに黙るプン助。

「今日は、嫌な日だった・・・」

寝る前にプン助は、ボソッと呟いた。

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おしっこデー ・・・愛の踏み絵

先日の夜の話。

子どもらは、旦那さんとお風呂。

私は、風呂に入る前にトイレ掃除をしていたら、

「ホントかよ〜〜〜!おしっこしたのかよ!」


と、旦那さんの叫び声。

「うん、私正直に話したんだよ」

と、ニンタマ。

どうやら、浴槽に入ったままおしっこをしたらしい。

 

 

正直に話した・・・と得意気に言っている所を見ると、今まで黙っていた日もあったということだろうか・・・。

いくら、ムスメとは言え、おしっこ風呂に喜んでつかる気持ちにはなれない。

「ああ、もう〜、寒いのに湯船にはいれないじゃん〜〜〜!」

と浴室に向って叫ぶ。

トイレ掃除が終わり、私もシャワーでも浴びるか・・・と、脱衣所へ行くと、ニンタマが旦那さんに体を洗ってもらいながらしくしく泣いている。

「どうしたの?」

と、聞くとニンタマの替わりに旦那さんが

「お母さん、今日はバスタブに入らないんでしょ?」

と、私に聞いて来た。

 

なんと!私が、おしっこ風呂に入らないと言ったことで、ショックを受けて泣いているのか?!

自分が汚いものかのように扱われることで傷ついたらしい。

 

なんだよ、その繊細さ・・・。バスタブにおしっこして、へらへら「おしっこしちゃった〜」と言う図太さはあるのに、そんなことで傷つくのかい?

 

おしっこ風呂に入ることで、愛情を試されているのか?

 

踏み絵なのか?おしっこ風呂が?!

 

見ると、プン助は気にもせずにバスタブに漬かっている。

「出る時にシャワーで流せば大丈夫なんだよ」

と、旦那さん。

一度使ったタオルは絶対に使わない、実は清潔好きな旦那さんの合理的な発言。

どうやらこの踏み絵を踏まないと、家族愛が足りないと思われそうだ・・・。

 

 

「ああもう!じゃあ、入るよ!もう〜〜〜〜!」

 

覚悟を決め、おしっこ風呂に入る。

入ってしまえば、いつもと比べて臭いわけでもなくいつもと何も変わらない湯船。

きっと今まではおしっこをされても、気付かずに入っていたに違いない。

 

風呂から上がり、旦那さんは夜勤へ。

 

その晩の夜中。

 

「ママ、起きて〜〜〜」

と、プン助に起こされる。

こんな夜中に起こされる理由は決まっている。

トイレだ。

暗くて怖いので、一人でトイレには行けない為、いつも起こされる。

昨晩はちゃんと寝る前にトイレに行かせたのに・・・と、しぶしぶ起きると、プン助が泣いている。

嫌な予感・・・。

「おしっこしたの?もうおしっこしちゃったの?」

と、尋ねると

「ちっちしちゃったの〜〜〜」

と、情けない顔で泣くプン助。

触ると、ズボンもパンツもずぶ濡れ。

 

脱がせて、もう一度トイレに行かせる。

その間に、布団の被害を確認。

 

敷き布団に大きな染み。毛布も、掛け布団カバーも濡れている・・・。

 

敷き布団は、予備も無いし、この後も寝るので、大判のタオルを3枚被せて

朝、タオルとシーツを洗い、布団もつまみ洗いしよう・・・。

他のものは、全て軽く水で流して処理して置いた。

 

寝る部屋荷戻ると、裸のプン助が何故か片耳にイヤリングをつけて、キャイキャイはしゃいでいる。

「うわ、何これ!」

と、ニンタマも起きて、敷き布団の染みを見て、プン助とはしゃいでいる。

「プン!早く服きないと、風邪ひくよ!」

 

はしゃぐ子どもらを落ち着かせ、敷き布団の染みにタオルをかけてその部分に乗らないように寝る事に。

いつも敷き布団を二枚敷いて家族で寝ているのだが、お漏らしをされたのが丁度、布団と布団の境目辺り。

私が、プン助とくっついて左端、ニンタマは右端に寝るように言うと、

「やだ〜〜〜〜!ママと離れたくない〜〜〜!」

と、ニンタマが泣き出す。

「だって、おしっこの上に寝られないじゃない〜〜〜」

と、言うのだが

「何で、私が離れなきゃいけないの〜〜〜〜?漏らしたプン助が、一人で離れて寝ればいいじゃん!」

「オレは絶対に離れないもんね〜〜〜!ママとずっと一緒にいる〜〜〜〜」

と、私を巡って争う二人。

人生で一番モテている気がするも、このタイミングでは幸せを噛み締める余裕はない。

 

「ああ、もう、分ったよ〜〜〜〜!」

仕方なく、真ん中のおしっこ地帯の上に私が寝ることにする。

両脇の綺麗な布団にプン助と、ニンタマ。

 

私をサンドイッチの具のように二人がくっついて寝る。

 

なんとなく尻が生暖かい気がする・・・。

 

 

おしっこ風呂に入るはおしっこ布団に寝るは、とんだおしっこデーだ。

 

いつか、振り返ってこの日が一番幸せだった・・・と思う日が来るのかな・・・。来るような気もするし、来ないような気もする。

 

 

 

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プン助、大活躍?

プン助の運動会。

去年までの運動会で、プン助は一切競技に興味を持たず、皆が踊っていてもうずくまったり、虫を探したりしていたので、今年もそんな所だろうと思っていた。

だが、少し前に去年の担任の先生に「プン助ちゃん、凄く一生懸命練習してるんですよ!」

と、言われ驚く。

アイツが練習を?まさか…、たまたまそんな風に見えただけなんじゃないかしら…と、あまり気に留めていなかった。

だが、園長先生にも

「プン助ちゃん、張り切って練習頑張ってますね〜」

と言われる。

今まで、運動会で活躍…という期待は一切していなかった。だが、初めてやる気を出したらしい事を聞き、いつもと違う光景を見られるのかも…?

「もしかしたら、プン助…今年はやってくれるのかもしれない…」

 

淡い期待に胸を膨らましているうちに、最初の競技が始まった。ポンポンを持って何やら、踊ったりしている。

おお、プン助が真面目にポンポンを振っているぞ!

ニコニコしながら、中々楽しげだ!

ちょっと間違えているけど、まぁご愛嬌…いいじゃないいいじゃない…。

俄然テンションが上がり、カメラで必死にプン助を追う。

 

だが、その時間は長く続かなかった。

間もなくプン助は、途中で動くのをやめて、キョロキョロ周りを見回し始めた。

振り付けを忘れたのだろうか?

再び動き始めるも、他の人とは動きが逆だったり、遅れたり、最後だけ適当に合わせたり、また休んだり…。

ああ、これまでか…。

いや、とりあえず、参加しているだけでも、今までのプン助からすれば格段の違いじゃないか…。

 

そして、かけっこ。

女の子二人と一緒に3人で走り、いい顔で走り始めたが、当然のように3番目。

「俺、結構早いんだけど、皆も結構早いんだよなぁ〜」

と、言っていた事を思い出す。

本人は3番目という事も全く気にした様子もなく、やりきった表情。

 

鉄棒やマットや平均台を使う競技でのサーキット。

どう見ても鈍臭い・・・。

しかし、とりあえず参加している。やる気も無さそうだが、それなりに楽しそうだ。

 

今まで、人と何かをやること自体無理だったのだが、やっと皆で何かやることに興味が出たり、合わせたりする気持ちが芽生えたり、もしくは気分が乗らないことにも何か楽しみを見いだすようになったのかもしれない。

 

そして「コアラで抱っこ」という、親子競技。

子供の足を親の足に乗っけて目標地点まで向い、たどり着いたら、抱っこで持ち上げて、少し高い所に取り付けてある葉っぱを取らせる。

そしてそのまま抱っこでゴールに戻って来るという競技。

この競技、結構体力使う割に見た目はかなり地味なのだ。

プン助は、この競技をかなり楽しみにしていて、家でもいつも足の上に乗っかるようになっていて、ご飯の支度をしようとしている時であろうが、洗濯物を干そうとしている時であろうが乗っかって来て、実生活にかなり支障を来していた。

私が、プン助の元に行くと、「ミャミャ〜」と、偉い勢いで私によじ上って来た。重い・・・。

周りを見回すと、子供達は皆親に抱っこされている。

ここで降ろすと、プン助も立場が無いだろう。

脂汗をかきながら、抱っこを続け、若いママ達にまじって老体にむち打って、コアラで抱っこを頑張る。

 

最後に一番年上のくじら組のリレー。

「白、勝て!白、勝て!」

と、応援しているプン助。去年までは、どの競技にも関心を示さず、どこかへ行ってしまったり、一人でひっそり、ダンゴムシを探したりしていた。そんなプン助が、誰かを応援しているなんて…!

だが、その割には白が勝った時に、全く無反応。

「ほら、白勝ったよ。応援してたんでしょ?良かったね」

と、言っても無言。

なんとなく雰囲気で「白勝て!」と、言っていただけで、本当はどうでも良かったのだろうか?

すると、プン助が先ほどまで青チームを応援していた子の側へ行って

「白勝ったぜ!イェーイ」と、だけ言い放って戻って来た。

 

どうやら、プン助にとって、実際の勝敗より、自分が応援していたチームが友達が応援していたチームに勝ったということの方が、重要だったようだ。

結構嫌な奴?

などと、どん引きしている中、運動会は終了。

旦那さんや、母は

「プン助、頑張ってたね」

「よくやったよ!」

「まぁ、こんなもんだよな」

「上出来だよ」

と、ニコニコしていた。


帰り際、またもや園長先生に

「プン助君、今日頑張ってましたね〜〜〜!」

と、声を掛けられた。


得に目立った活躍もしておらず、普通に参加しただけで頑張ってると言われるって言うのは、今までプン助が日々着々とハードルを下げていたからなのだろう。

ちょっと複雑だったが、結構得な性分なのかもしれない。





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その時ハートは盗まれた

ニンタマを連れて、保育園にプン助のお迎えに行く。
なるべく早く連れて帰りたいと思っているのだが、プン助は廊下に飾ってある写真や運動会の為に作ったポスターを眺めるのに夢中で、全然帰らない。
30分程、保育園の廊下でダラダラして、やっと帰る気持ちになったプン助は、今度は危ないから走るなと注意しても、ダッシュで一目散に駐輪場へ。
駐輪している子供乗せ自転車の後部座席に勝手に座りこんでニヤニヤしている。

ニンタマがいる時は、必ずニンタマが後部座席なのだが、わざと先に後ろに座りたいと言ってゴネるののが、日課。
「お姉ちゃん、乗れないでしょ」 と、説得して、18キロ越えのプン助を抱っこで、前の座席へ移動。 既に30キロになりそうなニンタマが、後部座席へ座りこむ時は、自転車が倒れないように全力で足を踏ん張るが、いつも持ちこたえられないのでは…と、ハラハラする。 子供乗せ自転車に乗せていい子供の制限体重は前部座席15キロ、後部座席22キロなので、約11キロはオーバーしているのだ。
2年程前、電動の子供乗せ自転車を買った時、「なんて楽なんだ」と、感動したものだが、既に全く楽ではなくなっている。常に倒れないように倒れないように、緊張しながらの運転で、とってもスリリング。

そんな中、何故かハートを盗む、盗まない…の話になった。
「ママのハートを盗んだ人は誰か…」という話になり、「そうね…それは一応お父さんかね。いや、もしかするとママがお父さんのハートを盗んだのかもしれないね~」などと、適当に答えていると、ニンタマが 「お父さんのハートを盗んだのは、ニンタマかも」 と、言い始めた。
「そうかもね、ニンタマはお父さんのハートを盗んでるね」 「でぇ、ママのハートを盗んでるのは、もしかしてプン助」 「そう…だね、プン助はママのハートを盗んでるかもね」 自転車が倒れないように、緊張しつつ適当な相づちを打っていると、 「オレ!ハートなんかいらね~よ!」 と、叫ぶプン助。
そんなプン助を無視して 「お父さんがね、『前に朝はごめんな』って言って来てね、ニンタマは忙しかったから『いいよ』って言わなかったら、ギュっと抱きしめて来て、多分あの時ハートを盗んだんだよ」 と、続けるニンタマ。
朝、支度でパニクっているニンタマが、癇癪を起こして泣きわめいている時、キツい態度を取った事を旦那さんが気にしていて、それを謝ったらしい。
「そうね、それはハート盗んでるわ。ツンデレっぽいもんね」
「でもね…ハートを盗まれた人はね…盗まれたことに気付かないんだよね~」
なんとなく、凄いことを言っている感じがして、聞き入っていると
「オイラ、ハートなんかいらね~んだって!」
と、後ろからプン助の叫び声。 やっとマンションに辿りついた。
「あれ?なんでハートの話になったんだっけ?」
「知らないよ!ママが言い始めたんでしょ」
「そうだっけ?全然覚えてないなぁ」 「ハートはいらね~んだよ!」 部屋へ戻る子供らを見ながら、でかくなったなぁと、ヨロヨロ後をついて行った。

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ムスコの下事情

うちの子ブタこと3歳の息子は、決して自分からトイレとは言わない。
足をばたつかせて様子がおかしいので、
「そろそろおしっこでしょ!」
と、言っても
「ウンチだよ~!」
と、言っておしっこをする。
「おしっこじゃない」
というと、
「ここからでたウンチでした!ママ、間違っちゃったの~?」
などと言う。
もうどうでもいいので、
「おちんちんから出るウンチしよっか!」
と言うと、
「ウンチじゃないよ~!ママ間違えちゃったね」
となる。

漏らしても、
「ママがトイレ行こうって言わないから!」
と、私のせいになり怒られる。

ところが、今日はめずらしく上を向いて歩こうのメロディーにのせて「おし~こぉぉぉ~、おしぃぃ~っこ」などと、トイレに向っていた。

いつもこぼされるのが嫌で、つい脱がせてあげるのだが、やはり自分で脱がせないと…と、自分でやらせたら、便座に座りながら発射したので、便座やら床やらがおしっこまみれになった。
子ブタの手もおしっこまみれ。
すると、子ブタは自分の手についたおしっこを、自分の服や私の服になすりつけた。
「やだ~!汚い~、やめて~~」
と、言うと嬉しそうにニヤニヤしやがる。

「もう~!誰よ!汚い人は誰ですか?!」
と、言うと
「ママ~~~!!」
と、得意顔。
まあ、確かに私もなすりつけられたから汚い。それは当たっているのだが、オメーも汚ねーんだぞ!
と、ぶつくさ言っていると、またプリケツを振って歌いながら去って行った。

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ママって顔を白くすると黒いのが目立つね

先日、ニンタマが、「ママって、あれに似ているね」と、言ってきた。
「あれって?」
ファルコンとか、アライグマとかだろうか?と思っていると、
保育園の1歳児クラスの子のママだという。
おいおい、人間に「あれ」はないだろう。

大分ボキャブラリーも豊富になってきて、「その可能性は高いね!」などと、いう高度な言葉も使いこなすと思っていたが、その辺が6歳児だ。

「1歳クラスのママということは、結構若いんじゃないかな?」
私は、同じクラスの他のお母さんより、大体10歳ほど年上なので、1歳クラスなんて、相当若く思えてちょっと浮かれる。
「うん、ママの方が、顔に黒いのがあるけどね」
さらっと、怖いことを言うニンタマ。

黒いの?

どちらかというと、顔色も悪くていつも病気だと思われるほうで、まあ、色は白い方だと思っていた。

「それってシミのこと?」

と、聞くと
「そう、シミ!」

自分でも、二つばかり大きいシミがあるのは、なんとなく気づいていたが、全く気にしていなかった。
32歳の頃、38歳の女性で目立つシミがある人がいた。
だが、本人はまったく気にしていなさそうだった。
あんなに目立つシミなのに、気にならないのだろうか・・・と思っていたのだが、自分がなってみると、よくわかる。

いきなり濃くなったら、気になるかもしれないがちょっとずつ長い時間をかけて黒くなっていったので、あまり気にならないのだ。
雀斑がすこしずつ成長したくらいなイメージだった。

そうか…自分で思っているより、目立つのか。

「ママは顔を白くするとシミが目立つよね」
と、またもやニンタマに言われる。
「え?」

普通、ファンデーションを塗るとシミは目立たなくなるものだろう。
逆に目立つってどういうことだろう?

ファンーションを塗って肌の色むらや薄いそばかすが消えるとかえって目立つシミ・・・。
余程濃い頑固なシミってこと?

そういえば「南くんの恋人」の撮影で、久々にメイクさんにメイクをしてもらったが、いつもこのシミをコンシーラーで丁寧につぶしていた。
「さすがメイクさん。丁寧な肌作りをして・・・」
と、あまり気にしていなかったが、今から思うと、他人からみたらカバーしなければならないほど一目瞭然ということだったのだ。

よし、買おう!コンシーラー!

という訳で、ルナソルでコンシーラーを買った。
だが、ここで目の下の隈をカバーするコンシーラーと、シミをカバーするコンシーラーは違うと美容部員さんに教えられた。
隈を隠すコンシーラーには、皺にならないように美容成分も入っているとか。
シミを隠すほうは、見るからに皮膚の水分を奪いそうな感じのパテっぽい感じだった。
ただし、カバー力はそれだけ強そうだ。
私は目の下の隈も濃い。
気になるシミは二つだけ。
「クマを隠すものでも、多少は消えますよね、シミ」
と、たずねると
「それは、まあそうですね」
と、微笑む美容部員さん。
というわけで、クマを隠すコンシーラーを買った。

そして、シミとクマを隠してニンタマに挑む。
「どう、綺麗になった?」
と、聞くと
「ママは~顔白くしない方がいいよ。シミが目立つ」
と、苦々しい顔で答えるニンタマ。
「嘘!隠したんだよ!シミ!」
「隠れてないよ・・・」
と、ニンタマは呆れ顔。

鏡の前に走ると・・・

ある!

ばっちり大きなシミが二つ!

ダメだ全然消えてない。

買うか、シミ隠しのコンシーラー・・・。

どこのコンシーラーがよいのだろう。
一応候補はルナソルかシュウウエムラ。
美容部員さんは、親切な時と、人をゴミのように冷たく見る時がある。
きっと、私は両方のカウンターへ行って、試してみることなどできやしない。
うろちょろ物欲しげに歩いて、最初に笑顔を見せてくれた方へノコノコ行ってまあまあ良いと思ったら、そのまま買う羽目になるだろう。
早く買いたいが、時間とお金の都合も考えねば・・・。

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ハロウィン

ニンタマの英語教室でハロウィンイベント。

下の子供も連れて行っていいとのことで、プン助もいくことにしたが、当日まで仮装の用意を全くしていなかった。

祖母が古くてほつれてしまったニンタマのドレスにアイロンを当てたり、スパンコールで飾ってくれたり、旦那さんがドンキに走ったりで、なんとかそれっぽい仕様に・・・。

だが、せっかく旦那さんがドンキで購入してきた、仮面ライダードライブの上下を着ていてたプン助は、おもらしをして、新品の衣装を台無しにしてしまった。
上だけドライブのシャツを着て、バイ菌マンのポシェットを持たせた。
カボチャの帽子は被った瞬間に投げ捨てるので、それも紐の部分を肩にかけてポシェットのように持たせたので、少し珍妙な恰好になってしまったが、本人は満足そうな様子。

プン助はイベントに行ったらお菓子がもらえると思い、最初から「おかし」「おかし」と、騒ぎ、受付の時点で逃げ回り、ドアに指を挟んで泣いたり最初から波乱含み。
ニンタマは、貰った鞄につけるワッペンを黙々と作成しているのに、プン助はワッペンをぐしゃぐしゃに塗りつぶし、ハサミで切り刻んだり・・・早々に連れて来た事を後悔した。

自己紹介のコーナーが始まった。
生徒が手を挙げて、先生が指名すると、前へ出て、
「I'm 〇〇」と、自分の名前を言う。
すると、全員で「Who are you?」と、声を合わせて尋ね
「I’m witch」「I’m doracula」などと、何の仮装か答えるというやりとりをするらしい。

今までニンタマはそういう時に決して手を上げることはなく、当てられても聞こえないような声で何かを答えるか、もしくはずっと無言・・・という典型的な内弁慶のタイプだった。
だが、今日は違った。
今日も手をあげないのかな・・・と思っていたら、最後の方で手を挙げたのだった。
聞こえないくらいの声でだが、一応自分の名前も言った。
だが、「Who are you?」と、全員に声を合わせて尋ねられると、固まってしまった。

それは内弁慶のせいだけではなかった。
きっと、何の仮装か自分でもわからなかったのだ。
小さいとんがり帽子のついたカチューシャ、ピンクのドレスにマント…。
何の仮装だろう、これ?
私も、わからなかった。
ニンタマはなんて、答えるのだろう?

私もドキドキしながら見ていると、
「I'm princess」
と、小声で答えた。

実はニンタマの前に可愛らし恰好のお友達が「I'm princess」と、答えていた。
それを思い出したのだろう。
だが、周囲はちょっとざわついていた。
マントと帽子姿は全くプリンセスには見えない。
どちらかというと、小さい魔女?という感じ。
先生も「Oh! you princess?」
と、ちょっと驚いた様子だった。
だが、今まで積極的に手を上げたりしたことがないことを思うと大きな変化。
勇気を出したことは褒めてやらねば。

その頃、プン助はいつの間にか私の膝に座り、熟睡してしまった。

肝心のお菓子が貰える「trick or treat」のコーナーになっても、目を覚まさず、殆ど眠りっぱなしだった。
コーナーが終わり、先生が「お菓子あまりました~」と、皆に余ったお菓子を配っていた。

ああ、余ったのはプン助の分のお菓子だ…でも、プン助はお菓子を貰うとご飯を食べないで、お菓子ばかり食べるから、貰わない方がいいだろうか…。
いや、お菓子を貰わなかったと知ったら、どんなに嘆き悲しんで面倒なことになるか…やはり貰うか…などと、葛藤しているうちに、お菓子はどんどん配られて行き、残り少なくなっていた。

意を決して、子供達の輪に乱入して
「すみません、ウチのコ眠ってしまって、参加できなかったので貰ってないんです」
と、言いに行く。
「え!そうなんですか!どうしよう、殆ど配っちゃった…」
と、困惑している先生。
こんなことなら、もっと早く言いに行けば先生を困らせないで済んだのかもしれない。
「あ、飴とかクッキーが一枚とかで全然いいんです・・・貰ったって思えば大丈夫なんで・・・」
と、残り少ないお菓子を貰って眠っているプン助の元へ戻った。

その後、ジュースが配られたのだが、私は4歳くらいの男の子にオレンジジュースを肩から背中までびっしょり掛けられてしまう。
その子のお母さんが怒って、
「あやまんないとだめでしょ!」
と、何度もその子を、私に謝らせようとしていた。
だが、その子は
「オレ、こぼしてないから」
と、言い張る。
その子自身もジュースを被ってびしょ濡れだった。
私の目を一度も見ずに「こぼしてない」と、連呼するので、お母さんはとても恐縮していて、不憫なほどだった。
いつ私がこの立場になっていてもおかしくない・・・。
プン助も絶対こういう事をするし、謝らないだろう。
びしょ濡れになって途方にくれたが、他人ごとには思えず、
「ああ、全然大丈夫ですから・・・気にしないでください」
と、いい人面をして、お母さんをねぎらった。

だが、本当はあの男の子の為には、ちょっと怒って見せた方がよかったのかもしれない・・・などと、色々考えているうちにイベントは終わった。

眠っているプン助を担いで帰ろうとすると、急に眼を覚まし「お菓子お菓子!」
と、騒ぎ始めた。
やはり、お菓子を貰っておいてよかった。

帰宅してから、祖母や旦那さんに
「いやぁ、子供の中に割って入って『お菓子貰ってないんです』って貰いに行くの恥ずかしかったよ~」
と、話していると、
「ウチだって恥ずかしかったよ!」
と、ニンタマ。
「え?ママが来て、お菓子貰いに来たの、恥ずかしかったの?」
「そうだよ~!何、やってんのって恥ずかしかった!」

そうか…、自分の恥ずかしさばかり考えていたが、親がそういう行動をとると、恥ずかしいのか・・・。
でも、同じ会費払ってるのにプン助の分を貰わないのもおかしいし、可哀想でしょ?と、言ってみるがプリプリしているニンタマ。

すると、旦那さんが
「ニンタマがプン助のお菓子を貰ってやればよかったじゃないか」
と、言い始めた。
「え~~~!なんで、ウチが~、やだよ、恥ずかしいよ」
ニンタマは顔色を変えた。
「ママの方が恥ずかしいって、そうだよ、ニンタマが言ってくれたらママも恥ずかしい思いしないで済んだのに・・・」
と、私もネチネチイジワルっぽく責めると、凄く困った顔をしたニンタマが、
「だって、ウチ知らなかったんだもん、プン君が寝てるって・・・!」
と、一生懸命言い訳をし始めた。
面白くなって
「じゃあ、これからはそういうの気付いたらニンタマが貰いに行ったりしてね」
と、言うと、ニンタマはうつむいて黙っていた。
嫌だと思っているらしい。

夜ご飯は、ニンタマにリクエストされた、カボチャグラタンを作り、大人にはローストビーフを・・・と、付け合わせのスライスオニオンを作る為に、玉ねぎをスライサーで刷っていたら、最後の最後で親指の皮を、肉ごとすりおろしてしまった。
気を付けていたのだが、一瞬ぼーっとした隙に、流血沙汰。
玉ねぎが目に染みて、涙が止まらず、血も止まらず・・・で想い出深いハロウィンになってしまった。

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知能犯の子豚

プン助は、象が好きで大きくなったら「小さい象さん」になると言っている。
だが、見た目はぽちゃぽちゃしていて子豚みたいなので、つい 「子豚ちゃん、子豚ちゃんは誰かな?」 などと、呼びかけてしまう。
すると、 「プン助!」 と、嬉しそう言い、 「子豚や子豚!」 と、声をかけると 「はい!」 と、返事をしてくれる。 まだ、子豚と呼ばれることが世間的には嫌な人もいるということを全くわかっていない赤ちゃんなのだな・・・まだバカなうちにどんどん子豚と呼んでおこう。
そのうち、「子豚じゃない!」と、怒るようになって返事をしてくれなくなる日も近いだろう・・・と、思っていた。

そして、昨晩…。
これから仕事にいく旦那さんに、ニンタマが 「ライオンやって、ライオンやって!」 と、ダダをこねていた。
仕事前に疲れさせてはイカンと、私は 「ダメだよ!お父さんこれからお仕事なんだから」 と、注意していた。
いつものパターンなら、ここでプン助も 「ライオンやって!」 と、大騒ぎするのだが、今回は違った。
「お父さん!プンちゃんはいいけど、ニンタマちゃんが泣いてるから、ライオンやってあげて!ニンタマちゃん泣いてて、可哀想でしょ?ライオンやってあげてよ~」 と、他者を思いやる第三者として、訴え始めた。
」 一瞬、あんた誰?とびっくり。
驚いた旦那さんは結局、「ガオ~ガオ~」と、四つん這いになってライオンをやってあげていた。
バカだバカだ、バカなところが可愛い・・・と思っていたプン助だったが、コイツ意外と色々わかってるのかもしれない。

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