制服のシャツを白くキープする のがこんなに大変だとは…
4月から中学に上がったニンタマの制服のシャツを毎日洗っている。はじめのうちは、衿裏や袖口が思いの外汚れるのに驚き、毎日石鹸で擦ったり、漂白剤をつけたりしていたのだが、長続きせず、しばらく放置していた。
6月に入り、大分汚れてしまっただろうなと見てみると、衿や袖口の汚れは思ったより気にならなくなっていた。全体的にうすら汚れた結果、袖口や衿の汚れが目立ちにくくなったのだろうか?
雑な性格なので、それならそれでいいか・・・と、思っていたところ、先週、ニンタマに
「なんか、脇の辺りだけ黒くなってるの」
と、シャツを見せられた。
「うわ、何これ」
脇の辺りだけ、明らかにグレーっぽく、色が変わっているのだ。
袖と衿ばかり見ていて、脇はノーマークだった。
「自分が汚いみたいで、嫌だ・・・」
と、悲しそうに言うニンタマ。可哀そうに・・・!
私も中学になった時、制服の汗ジミにショックを受けたことを思い出して、なんとしても解決せねば!という気持ちになった。
汗で黄ばむのは分かるのだが、何故黒いのだろう・・・。
汗の成分によって、黒くなるタイプの汗もあるのだろうか?
それとも暑くなってきたので、使うようになった制汗スプレーなどの成分のせいなのだろうか?
とりあえず、軽い漂白剤を塗って、石鹸で擦り洗いをしてみると、汚れの半分くらいは消えたのだが、変なまだら模様になってしまった。
しかも、右側だけ、まあまあ綺麗で、左はまだ黒い。
とりあえず、日々ちょっとずつ、漂白したり擦ったりして、少しずつ白を取り戻していくことにしよう。
制服のシャツは長袖2着、半袖2着・・・計4着。
色々頑張っても汚れが落ち切らなかったら、半袖しか着ない時期になった頃、長袖をクリーニングに出し、シミが落ちた段階で、シミが付かない策を講じたい。
防水スプレーをするというのはどうだろうか?ネットで検索してみると、効果あり・・・と、載っているページがあった。
翌日、一度も着ていない半袖を初めて着るというので、試してみることにした。
着る前のシャツに、ベランダで脇や衿に向けてスプレーしてみた。まだ半乾きのせいか、ニンタマと旦那さんにスプレー臭い!と、不評ではあった。しかし、効果があるなら、やる価値はある。だが、段々心配になって来た。
ニンタマはとても肌が弱い。あんなスプレーをした服を直に着たら、痒くなったり、かぶれたりしてしまうかもしれない。よく考えずに、実験してしまった・・・。
その日、帰宅したニンタマに、どうだった?と聞くと、
「別に」
と、どうでもよさそうな返事。とりあえず、かぶれたりはしていないらしい。
衿と脇を確認してみる。
全く汚れていない。
衿汚れには確かに有効なようだ。脇に関しては、一日で汚れる訳でもないので、よくわからない。とりあえず、洗濯機にいれる前に、漂白剤を塗って、揉み洗いでもしようとしたところ、漂白剤が全くしみこまず、服の上をコロコロと転がって、私の足元にピシャっとかかってしまった。
そうか…防水スプレーだもんな。そりゃ、水をはじくよね・・・。
となると、折角スプレーした箇所を必死に揉み洗いするとかは、スプレー効果を半減させるだけで、よくないのではなかろうか・・・。
しかし、やり始めてしまったので、もう無理やり石鹸をこすりつけたり、オキシクリーンをこすりつけたり、漂白剤を薄めたお湯に、つけこんで、ジャバジャバ洗ってしまった。
なんとなく、防水スプレーの線は無しな気がして来た。
他の方法を調べてみると、シッカロールを塗る…という作戦もあった。
シッカロールに含まれているでんぷん質(コーンスターチ)とタルクという成分が、皮脂を吸収してくれる…とのことだった。コーンスターチとタルクの両方が入っている方が良さそうであったが、ウチにあったシッカロールは、コーンスターチは入っておらず、タルクのみだった。まあ、いいや。試してみよう。
翌日、ニンタマは半袖ではなく、私が中途半端に汚れを落とした、長袖のシャツを着るという。またベランダへ出て、シャツの衿、袖口、脇へシッカロールのパウダーを叩いた後、
「はい、これ着て!」
と、手渡した。だが、凄く面倒くさそうな顔をしている。
ニンタマの為にやっているというのに、何故か、母親のよくわからない趣味に付き合わされているかのようだ。
「お母さん、色々考えてくれて、ありがたいよなぁ~」
気を遣った旦那さんが、フォローしてくれたが、ニンタマは心底ウザそうな顔。
やってやんないぞ、ちくしょ~!と、思いつつ、確かに、私のよくわからない趣味になってきているのかもしれない・・・とも思う。
「シャツさぁ、綺麗にしてほしかったら、洗濯カゴに直接放り込まないで、洗面器とかバケツに分けて取っておいてね」
と、声をかけると、最低限の労力を使ったようなトーンで
「は~い」
と、答え、登校した。
夜、シャツはどうなったかと見に行くと、案の定、洗面器やバケツに分けてはおらず、
洗濯カゴにぐしゃっと入っていた。
どれどれ、シッカロール対策は有効かしら?
と、確認して、愕然とする。
「何これ?!却って汚れてるじゃん!」
中途半端に汚れを落とした、長袖のシャツの脇の部分が、薄いネイビーみたいな色になり、明らかに朝より、色濃くシミになっているのだ。
なんだろう・・・。何かの化学反応・・・?
「これさぁ、色濃くなってるよね!」
旦那さんとニンタマに見せるが、なんとなく反応が薄い。
「でも、これはさすがに着てたら、目立つよね・・・!」
今度は漂白剤と石鹸をシャツに直塗りし、薬缶で熱湯を沸かし、漂白剤とオキシクリーンを入れた洗面器に水と熱湯を混ぜて、熱々な感じの液体にシャツをぶっこんだ。
そして、30分置きくらいに、ブラシと洗濯板で擦ることを繰り返した。すると、透明だった洗面器の液体が、最終的にはピンクグレーみたいな色に変化。なぜにピンクグレーなのか…?
その後、普通に洗濯をしたら、見違えるように白くなったのだった。
今までは白く見えても、光に当てると、影になっているように斑なシミがあったのだが、もう光にかざしても白い。
干した後に確認しても、やはりちゃんと白くなっていた。
凄い・・・!やってみるものだな。
その日も、帰宅帰りのニンタマに、真っ先にシャツを見せる。
「見て見て!こんなに白くなったよ!凄くない!」
ニンタマは、しばらく手にとってじっと見ていたが、
「そもそも、そんなに汚れてたっけ?」
と、首をかしげている。
嘘でしょ?「自分が汚いみたいでやだ~」って悲し気に言ってたから、頑張ったんですよ・・・?
こういう事をサラって簡単に当たり前にできる、親御さんもいるかもしれないけれど、私はどちらかというと、そういう能力無いほうで、そんな私が頑張ったのですよ?!って思うのは、大人気ないのだろうか?
私の先走りだったのだろうか・・・。
汚れてる、どうしよう?って言われた時に、本当だね、嫌だね~って、返事するくらいで、何もやらなくてもよかったのだろうか・・・。
もう、いい。
明日からは、そんなに頑張らないことにしよう。
とりあえず、落とし方はわかったし、もう、本人に任せよう・・・。
しかし、私は一体何の見返りを望んでいたのだろう。
「ママ、ありがとう!こんない綺麗になるなんて・・・!凄い~!嬉しい~!」
って言って欲しかったのかな・・・。いや、そうではない。それも欲しくは合ったけれど、そういう訳でもない。
この度の、汗ジミに対しての私の試みや実験が、どの程度効果を産んだのか、どこまでやれば、シミは落とせるのか・・・もしくは予防できるのか・・・という事を、一緒に驚いたり喜んだりして欲しかったのだ。
そして、苦手なことを、こんなに頑張った・・・ということに対しても多少の評価が欲しかったのだ。
なんて面倒くさい人間なんだ…!
勝手に「頼りにされた!」と、張り切って、頼まれてもいないことを、「ほらほら、頑張ってるでしょ?」「あなたの為にやってるのに、なんでもっと関心もってくれないの?」「反応薄い~」
ということではないか・・・。
日々、自分の人間性の下らなさに幻滅しているのだが、まあ、本当に進歩とかしないもんだなぁ。
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