身巾の変化が止められないお年頃
一昨年から、昨年にかけて、股関節の痛みで通っていたが、コロナ禍で通わなくなっていたDr.KAKUKOスポーツクリニックへ。
昨年両臼蓋形成不全と診断され、リハビリを受けていたのだが、今回は明らかに違う痛み。
背中から腰、膝裏、ふくらはぎという、体の背面全体が痛く、まっすぐ立つのも痛いが、靴を履くような腰をかがめる動きにも痛みが走り、横たわっていても、じんじんするのだった。
最初は内臓関係がおかしいのかと思ったが、ネットで調べているうちに、
「座骨神経痛かもしれない」
と、思うようになった。
実はこの症状は初めてではない。
7年前くらい前に、大酒を飲んだ翌日、二日酔いでもないのに、数日間痛くなり、寝込んでいた記憶がある。
その後、2年に一度くらい、背面が痛くて寝込むことがあったが、2、3日で収まっていた。だが、痛み止めまで服用するようになったのは初めて。
いつも通り2、3日で治まると思っていても、痛みが定着してしまう場合もあるかもしれない。
杞憂かもしれないが、早めに診て貰おう。
近所の整形外科はレントゲン撮って、湿布と痛み止めを出したり、リハビリになっても、若いお兄ちゃんやお姉ちゃんという感じの理学療法士さんが、こんな運動なら、知っているよ…という運動を指示するだけで、パッとした試しがなかった。
だが、仙台に住む母がテレビで観た番組に出ていた中村格子という女医さんがやっているDr.KAKUKOスポーツクリニックという病院が良さそうと話していて、
「あんた、そこに通えればいいのに」
と、言っていた。
テレビに出ているところなんて、混んでいたり高かったりするに違いないと、思っていたのだが、信頼している鍼灸の先生も患者さんが通っていて、リハビリのメニューがいいらしいと教えてくれた。
行ってみると自費診療もあるが、保険治療もやっていて、恐れる程高額ではないこともわかり、今までやったことの無い使えていないインナーマッスルを動かすリハビリ指導をしてくれ、とても良かったのだった。
この日は、院長の格子先生が診察をしてくれた。
「寝ていても痛くて、何もできないのですが、家族に話したら、座骨神経痛じゃないかと言われてまして・・・」
自分で調べて勝手に座骨神経痛だと思っているだけなのだが、自己診断をすると生意気な素人だと思うのか、たまに
「それは、こっちが決めること!」
と、憮然とする医者に遭遇することもあるので、受診をする時には、いつも自分の見立てではなく、家族だったり、知人に言われた・・・と、嘘をつくことにしている。
皆が皆、そんな気難し屋なお医者さんではないかもしれないが、無駄に悪印象を持たれたくはない。
昨年以来、久々のレントゲン。
「1年半ぶりですが・・・太られました?」
観音様のように微笑む、格子先生。
「体重は増えたとしても、1キロくらいで、それほど増減ないのですが・・・太ってます?」
「ちょっと、身巾が・・・」
み、身巾・・・!?
着物の寸法以外で、耳にしたことがない言葉。
レントゲンを見ると、確かに、太くなっている。
記憶はないが、前回は余程頑張ってお腹を引っ込めたりしたのだろうか?と思うほど、腹周りが細かった。
その後、どこを動かすと、どこが痛む・・・みたいなことを調べ、別のクリニックで後日MRI検査を受けて、その結果を持参して、診察とリハビリを受けることになった。
予約の電話をして、すぐにすんなり受診をきたので、コロナ禍で予約が取りやすくなっていたのかと思ったが、次回の予約は中々取れなかった。
前回、とてもいいと気に入っていた、産後の骨盤周りに詳しい理学療法士さんは人気で全然予約が空いておらず、一度代理でお願いした女性の先生も、先まで予約が埋まっていた。
「男性でも良いですか?」
と、聞かれ、とにかく早く治療を進めたかったので、「どなたでも・・・」と、最短でリハビリと受診の予約が出来る日を調整してもらったが、それでも二週間後まで予約は取れなかった。
痛み止めと、胃薬と、神経の薬を処方してもらい、クリニックを後にする。
2週間後まで、痛みが酷くならないと良いのだが。
病院を出ると、母から着信が来ていた。
帰り道を歩きながら、母に電話。
カクコクリニックの話をする。
「身巾・・・!はぁ~~~!そういう指摘をしてくれるのは、素晴らしいね~~~」
母も、私と同じく「身巾」という言葉に食いついていた。
体重が替わっていないのに、身巾が増えるというのは、筋力が落ちたり、骨格が変化してきたということで、それが痛みにつながっている可能性もあるのだろう。
痛いのは嫌だが、どうせ整形外科なんてこんな感じでしょ?・・・という予想と一味違うし話をしてくれたり、母とも話が盛り上がったりで、体が不調でもなんとなく気持ちが浮き立つクリニックなのだった。
先になるが、診断も楽しみ。
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