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カレーパンで早起きしたけれど②

カレーパン食べたさに折角早起きしたのに、いつの間にか、9時になってしまった。

学校へ電話するにも、いつ学校へ行くのかもわからない。

 

遅刻をすると、登校に付き添わないといけない。仕事が溜まっているので、登校に付き添うのは結構負担。

 

「ああ、付き添わないといけないし、ママも疲れるんだよ」

「付き添わなくてもいいよ!一人で行くよ」

「一人で行かせると、ママが学校に怒られるんだよ!」

 

電話をすると、「登校する時は、付き添ってくださいね」と言われてしまうので、それがストレスで電話をしたくない。一人で登校して、何かあった時に困る・・・ということは理解している。なるべく付き添うようにもしている。だが、ノルマのように言われるのが、どうにも苦手なのだ。

 

昔は遅刻くらいで、付き添うなんてなかった。不審者がいたり、酷い犯罪も起きたりするので、そういう世の中になってしまったのだが、付き添え付き添えと言われる窮屈な感じが苦手。遅刻の付き添いだけではなく、宿題や忘れ物なども、必ず親に連絡や指導が来る。自分たちが子供の頃は、私が忘れものをしようが、親は何も知らされたりしていなかった。そもそも、親が子供をしっかり管理できると思っていることにも、疑問を感じる。しっかりしている人もいるけれど、しっかりしていない人間もいるのだ。

しっかりしていないまま親になった私が、学校的にみるとしっかりしていない子供をそっち方向にしっかりさせる、しかもそのことにそれほど価値を見出していないまま、義務感だけでやらねばならないことが、苦痛。

そこに価値を見出したとしても、自分がしっかりしていない分には、精一杯頑張る意志はあるのだが、それだけでいっぱいいっぱいで、子供の分まで分量が増えると、ちょっとお手上げだったりする。

プン助が、なんとなく学校へ行きたくない・・・イヤだというのも、きっと窮屈感を感じるのだろう。

だが、家に置いておいたところで、きちんと学習させたりできる自信もない。お仕事しているから、邪魔しないでね…と放置することしかできない。

学校へ行って欲しいと思っているのは、学校がいいと思っているわけでもなく、自分の都合なのだ。

 

昨日は、「俺は来年までに公文で高校レベルまで進むんだ」などと、演説していたプン助だが、学校を休んで、何時間もトレーディングカードをいじっている。

 

「学校行ってないんだったら、今、皆勉強してるんだし、何か勉強っぽいことしたら?」

 

と声をかけてみるが、私の声は何も聞こえていない様子。

旦那さんが、舞台の場当たりへ出かけようとしたら、プン助が行ってらっしゃいといいながら、

「パパが出かけたら、ママ、キレるよ。自分だけ行っちゃって、全部ママに押し付けたって。おい!行くのかよ!って思ってるよ。ね、ママ!」

と、無邪気に話していて、いささかギョッとする。

 

これは先日、まだ行くか行かないか分からない様子のプン助に、旦那さんが、

「そうか、お前は学校嫌いか!行きたくなかったら行かなくたっていいんだぞ」

と、言ったその30分後くらいに

「じゃ、仕事行ってくる」

と、出かけてしまった日に、私がプン助にボヤいた故の発言だった。

結局給食直前になって登校するプン助と手をつないで歩きながら、

「パパ、行かなくていいんだぞ!って言ってたじゃん。てっきりその後、責任持ってプン助の相手するのかなって思ったら、さっさと行っちゃったじゃない?!あれ、マジかって思ったよ。え?この状態で置いてくの?って。あんな事言わなかったら、プンはもっと早く気になったかもしれないじゃん!あれは正直ムカついた」

と、言うと

「そうだよね~、あれで行かなくてもいいのかな?っていう気持ちにはなったよ」

「だよね~。でもさ、ママがパパの愚痴とか言うのはやだ?」

「別に全然。」

「あのさ、これ、陰口じゃないからね。別に今、ママが言ってた事、パパに言っても全然いいからね」

 

というやりとりがあったのだ。

言っていいよとは言ったのだが、やはりちょっと気まずい。

「そうね、ちょっとそんなこと言ったかな」

と、気弱に言いつつ、恐る恐る旦那さんを見る。

旦那さんはしばらく黙っていたが、困ったような済まなさそうな様子で、

 

「学校には俺が電話しておくよ」

と、言ってくれたのだった。

 

私が電話すると、「遅刻して登校する時には、付き添うように」と、言われるのだが、旦那さんが電話をする時は、言われたことが無いらしい。

それも不思議。

 

いつの間にか11時近くなっていた。

 

「ママ、今太ってるし、忙しいからごはん食べるつもりはないんだ。だから、プン助はお昼ご飯食べたかったら学校で給食食べないとだよ」

「わかってる」

 

11時半になった。

「あのさぁ、給食食べに行かないの?」

「今行こうと思ってた!」

 

12時過ぎた。

「あのさぁ、ママ本当にごはんつくらないよ。」

「いい!」

 

プン助はどんぶりにご飯をついで、冷蔵庫にあるベーコンをレンチンし、もしゃもしゃ食べ始めた。

 

13時過ぎ。

「あのさぁ、学校行こうと思う」

「そう」

「でさぁ、やっぱり、付いてきて欲しい」

「校門まで?」

「教室まで」

「わかった」

 

二人で、学校へ向かうと、黄色い帽子をかぶった一年生達が、下校するところとすれ違う。

「1年生なんか、もう帰る時間だよ」

と、ギャハハ!と、笑っているプン助。

近所の中学生も下校して来た。

横に広がって友達としゃべりながら歩いていた。まるでこちらに気付かない様子で、こちらが避けないと、ぶつかりそうだった。

「前全く見てないなぁ、危ないじゃん」

 

と、私がぼやくと、

「中学生もさ、勉強とか難しくなるからさ、疲れてんだね~。だらだらもしたくなるよ」

ど、通り過ぎたシーズンを優しく見守るおやじのような発言。

 

教室へ着くと、

「あ、プンだ、プンだ!」

と、クラスメートに言われて、堂々とした様子で入って行った。

先日は、教室に入りづらそうだったのだが、今日は全くそんな様子もない。

昼も過ぎると、開き直るのだろうか?

 

プン助を送った後、銀行へ行ったり、スーパーで買い物をして帰宅。

冷蔵庫に肉やら、野菜やらをしまって一息ついた途端、インターフォンの音。

モニターを見ると、プン助だった。

 

もう学校終わったのか・・・。

5時間目の途中から行って、6時間目が終わるのって早いんだな。。。

その後、2分もしないで遊びに出かけて行った。

学校へは5時間も行き渋っていたのに、遊びに行くのは2分。

毎日こんなことになったら、恐ろしいが、今から先のことを心配しないようにしよう。

元気なのは、ありがたい。

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