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良かれと思って勇み足…をして疲れました

一昨日、スマホの液晶画面が割れていることに気付いた。

ずっと、表面に張っている透明のカバーが割れているのだと思い込んでいたのだが、よく見ると、カバーの中にパキっとヒビが入っていた。

 

翌日、なんとなくヒビが前日よりも派手になっている気がした。

 

これはヤバイ。

 

ヒビの話をしたらガラスコーティングがいいらしいと、機器に詳しい人から知恵を授かった。

これは早々に、修理をしてコーティングとやらをやろうではないか。

 

しばらくバタバタしそうだったので、近所で修理や、コーティングをしている店をスマホで探す。

 

と、最寄の駅に一件ヒビを修理してくれる店発見。

 

だが、隣の駅には修理もコーティングも請け負っている店があった。

しかも、安い。

 

よし!ここにしよう。

 

今日の10時から開店しているらしい。

 

「もう、雨止むし、17時までは降らないから早めに言ってきた方がいいよ」

 

と、旦那さん。

 

と言うわけで11時に予約をした。

 

 

なんだかんだで、支度に手間取り、歩いて行くにはギリギリの時間になってしまった。

 

慌てて、出発。

 

霧雨だったが、直に止みそうだ。

 

よし、傘はいらんぞ。

 

早足で15分程歩いたあたりから、雨足が強くなってきた。

 

ん?強くなって来たな・・・。

でも、まあ、一時的なものかな。

 

歩くこと数分。

 

あれ?どんどん強くなってきたな。

 

ズボンの腿の所が冷たくなってきた。

 

やばい、パーカーもびしょびしょ。

 

目当てのビルにつくまでにすっかりずぶ濡れ。

 

まあ、いいや。修理やコーティングをしてもらっている間に乾くでしょ。

 

お店は、思ったより小さく、店というより、マンションの一室みたいだった。

インターフォンを鳴らそうとすると、ドアに張ってあった注意書きが目に入る。

 

「インターフォンは馴らさずに、そのままドアをガチャっと開けてお入りください」

 

え?いいの?ガチャって入って・・・。

 

戸惑いながら、ドアを開けようとするが、あかない。

 

あれ?鍵かかってる?

 

営業時間なのに、鍵かかってる?

 

予約の時間になるまで、あと1分だが、予約時間になるまで鍵は開かないのだろうか・・・。

 

 

 

「今日、定休日ですよ」

 

と、いきなり背後から声がした。

 

ビルに出入りしているらしい配達のお兄さんだった。

 

「え?今日予約したんですけど!」

 

と、慌ててメールをチェックしたら、最短で当日に入れらたと思い込んでいた予約は、明日の日付だった。

 

こんなに濡れながら一生懸命やってきたのに・・・。

 

仕方がない。

明日、出直すか・・・。

いや、明日は午後からだが、学校の保護者会があり、私はそこで、前年度のクラス委員として司会進行をして、今年度の役員決めをしなければならない。

 

どちらかというと苦手な仕事が待ち受けている日の11時という微妙な時間に、どのくらい時間がかかるか、よくわからない用事を入れるのは、よろしくない。

 

明日の予約はキャンセルせねば・・・。

 

では、いつ予約できるだろう。

 

だが、ここ当分は予定が詰まっていて無理そうだった。

その間に、液晶画面のヒビが進行してしまったらどうしよう・・・。

 

考えながら、街を彷徨う。

 

この駅には、予約した店の他にも画面の修理をしてくれる店はあったはずだ。

 

ファッションビルの一角に、スマホの修理店を見つけたので、そこへ行くことにした。

画面の修理が、5900円程で、先ほどの店よりも、少し高いしコーティングはやっていない。

 

だが、時間は金より高い。

 

出直して先の日の予定を塞ぐより、多少高くても今日直してしまおうと、目当ての店へ行く。

 

だが、値段が5900円というのは最低料金で、スマホでスワイプしたり、文字を打ったりするのにストレスない画面にするには、12000円以上かかるとのことだった。

 

え?そんなに高いの?

 

ショックを受ける。

 

だが、文字を打つたびに反応しない!と、苛々いするようなことになったら、それはそれでお仕事にも支障を来してしまう。

 

仕方がない、

 

12000円の方にするか・・・。

 

ショックを引きずりながら、時間をつぶすにもスマホもないので、近辺の店で雑貨や、タオルやら、書籍やらを物色する。

 

ただでさえ予定外の散財をするハメになったのだから、絶対何も買うモノか・・・と、思えば思うほど、色々欲しくなってしまうのだった。

 

40分後、スマホを取りに戻る。

 

結局、別の日に出直すのも面倒ということで、コーティングは諦め、この場で、2000円程余計に払って、透明カバーを張って貰った。

 

 

ヒビだらけでみすぼらしいスマホは、見違えるようにキレイになった。

 

でも、色々負けたような、敗北感でいっぱい。

 

 

 

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千円カット行ってみた

ショートカットにして、ひと月以上過ぎた。

ロングヘア時代は、パーマを掛けたいとさえ思わなければ、10数年美容院に行かなくても平気だった。

前髪さえ自分でカットすれば、後は結っていればなんとかなる。

白髪も、ヘナやトリートメントなどでなんとかなる。

 

ただ、髪のボリュームが無くなり、結っても、若い時なら可愛気の一種で押し通せたおくれ毛も、最近ではやつれて見えるようになり、発作的にちょん切る様に肩辺りでジャキジャキ切ってしまった。

あまりにひどい髪型になってしまったので美容院へ行き、カットしてもらい、ついでにイメチェンをと、金髪のメッシュを入れたのだった。

ショートは楽だが、こまめにカットしないと、もたない。

 

だが、美容院は時間がかかる上にお高い。

そんなにこまめに行ってられない。

 

旦那さんが、行っているという千円カットへ行ってみようと、思い立った。

「全体的に2センチくらい切ってください」

と、言えば、そんなにひどい髪型にはならないはずだ。

 

旦那さんに場所を聞く。

 

「あ、千円カットって言ってたけど、この間久しぶりに行ったら、コロナのせいかわかんないけど、千三百円になってたけど、大丈夫?」

 

なんだよ、千円じゃないのかよ・・・と、思いつつも千三百円でも美容院よりは全然安いと、行くことにした。

 

旦那さんが言っていたあたりに、それらしき店を発見。

だが、店の外の看板の値段表示は、「カット 1,650円」となっている。

 

違う店なのか?

 

でも、1650円でも、美容院より大分安い。

旦那さんに電話で、店名を聞くとその店であっていた。

 

「1650円って書いてあるよ」

 

「え?マジで?俺が前にいった時は、1300円だったのに…って言っても、3か月くらい前だけど」

 

一年足らずの間に1,000円から、1,300円になり、更に1,650円になった・・・ていうことか。

 

そうだよね・・・色々やっていけなかったんだろうな。

 

高校生の時、2,000円でカットの美容院に行っていたことを思い出し、これでは美容院とあまり変わらないのでは?と思いつつ、それでも2,000円より、350円安いわけだし、別の店を探すのも面倒だしと、入る決意を固めていると、常連っぽい男性が私の脇を通り抜け店へ入って行った。

 

ヤバい!先を越されてしまった・・・。

 

雨だったからか、他に客はいない様子。

店長っぽい人が、その男性の応対をしている。私が入ると、店の奥から30歳くらいの女性が顔を出したが、すぐに奥へ引っ込んでしまった。

 

先に入った男性のカットをしている店長っぽい人が、

 

「あ、そこのタッチパネルで番号札受け取ってください」

 

と、男性の髪を切りながら言うので、マゴマゴしながらタッチパネルを操作。

 

カット希望、男性美容師がいいか女性美容師がいいか、指名をするか・・・などの項目があった。

指名料は200円らしい。

200円追加したら、1,850円。

誰がいいかもわからないし、指名は無しで入力。

 

と、7番という文字と、QRコードが印字された用紙が出て来た。

 

よくわからないまま壁際へ並べてある椅子に座り、順番を待つ。

 

先ほどの美容師らしき女性は出てこない。

お昼すぎだったので、休憩中なのかもしれない。

 

話している内容から、今カットされている男性は、店長っぽい人をいつも指名していることがわかった。

カット3,000円や、5,000円の店で、200円の指名料を払うのは感覚的に分かるが、1,650円に200円上乗せして指名すると、なんとなく損するような気持ちになる。

ケチろうと思っていない時の200円と、ケチろうと思っている時の200円の差・・・なのだろうか?

3000分の2005000分の200・・・という分母の大きさが、損を少なく錯覚させるのだろうか・・・。

何はともあり、この店長っぽい人は、その損を乗り越えて指名するわけだから、腕は確かなのかもしれない。

 

男性のカットが終わった。

店長っぽい人は、掃除機で散らばった髪の毛を吸い取った後、「7番のお客様」と、私を呼んだ。

 

椅子に座ると、マスクを外すように言われ、替わりに適度な大きさに畳まれたキッチンペーパーをテープで顔に張り付けられた。

 

マスクの紐があると、カットしにくいという面もあるが、マスクが毛だらけになりそのまま帰れなくなるとのことだった。

 

近くで見ると、店長っぽい人の胸元に着けらたバッジには、本当に「店長」と、書かれていた。

 

全体的に2センチくらい切って欲しいと、オーダーしたのだが、

 

「襟足の髪は短いので殆ど切りませんね」

 

と、店長。

 

あまりに当たり前のように言うので、うっかり「はい」と、言いそうになる。

 

「いえ、切ってください」

 

「でも、短いですよ」

 

「大丈夫です。切ってください」

 

「・・・」

 

店長、なんとなく不満気?

 

しかし、切り始めたら迷いなくジャキジャキ切り始めた。

 

場所によっては4センチくらい切っているようにも見えたが、シャギーのつもりなのかな?と、気にしないことにした。

 

短くなり過ぎたとしても、それはそれでいいか。

 

ジャキ!

 

ジャキ!

 

中々切り方が大胆だ。

 

清々しいくらい迷いがない。

 

今日は雨だから、客が少ないらしいが、普段はかなり混むとのこと。

 

このくらい大胆に切らないと、短時間で客はさばけないのだろう。

 

などと思っているウチに、鏡にうつる自分の顔に不安を覚え始めた。

 

一カ月前に美容院でカットされた時とは、明らかに違う髪型っぽい。

 

前下がりのショートボブに軽くシャギーが入った感じを激しく気に入っていたのだが、その前下がりのラインが床に平行なラインになっていて、シャギー感もなく、バツっと直線になっている。

なんだろう・・・自分が中学生頃に流行っていた段カットっぽい。

 

似合わなくはないけれど、前に比べると大分ダサい髪型のような・・・。

 

そして、シャギーが入っていたから、金髪メッシュの部分が自然に馴染んでいたのだが、バツっと切られているので、金髪メッシュもブツ切れみたいな感じで黒い髪との境目がクッキリしている。

まあ、耐えられなくもないが、これが千円カットってやつか(千円じゃないけど)・・・。

 

帰宅後、旦那さんに

 

「やっぱり、ちょっとダサいね~。なるほど、千円カットってこうなのかって思った」

 

と、告げると

 

「あのね~、千円カットは個人差あるんだよ~。指名した?」

「しないよ、初めてだし・・・」

「なんとなく、床屋あがりっぽい人と、行き場をなくした美容師っぽい人とか色々いて、俺のこんな髪(全体的に1・5センチくらいの短さ)でも、なんかいかにもおじさんぽい感じになっちゃう人と、ちょっとおしゃれっぽい感じにしてくれる人とかいるんだよ」

 

そうなのか・・・。じゃあ、あの店長は私にとってはハズレだったってこと?

 

「男の人だった?俺は七三っぽい男の人にあたると、あ~って思う。おばさんとかにあたると、ちょっとおしゃれっぽくなるから、なるべくおばさんにやってもらいたいなって思ってる」

 

おばさんはいなかったけれど、奥に引っ込んだ女性だったら、また違ったのだろうか?あの女性は私のカットが終わるころ、休憩が終わったのか、出てきて次の人の髪をカットし始めた。

 

私のオーダーの仕方もよくなかったのかもしれない。

随分、大胆にバツっと切るなと思った時に、もっとシャギーを入れて欲しいとか、前下がりのボブにして欲しいとか、口にして言うべきだったのだ。

細かい注文は受け付けて貰えないかもしれないが、言うだけは言うべきだったのだ。

 

ショートカットは1,2カ月に一度は切らないともっさりする。

 

染めたりパーマを掛けたいとっておきの時は、美容院に行き、ちょこちょこカットにはまた、千円カット的な店を利用してみよう。

オーダーの仕方を具体的にし、指名はしないまでも男性と女性が選べるなら、次は女性に頼んでみよう。

 

と、ニンタマが学校から帰って来た。

 

「ママ、ダサくない?」

 

と、聞くとキョトンとした様子。

 

「髪、切ったんだよ」

「え?ウソ、全然わかんなかった」

「うそ!短くなったでしょ?」

「ああ・・・言われてみれば」

「ダサいよね」

 

首をかしげるニンタマ。

 

「そう?あんまわかんない」

 

「ほら、こことか、金髪が自然に馴染んでなくてバツって切れてるし」

 

「そうかな?お腹減った~。おやつ」

 

と、洗面台の前で鏡を見ていた私を置き去りにして、台所へ行ってしまった。

 

旦那さんやプン助ならともかく、美容にうるさくなってきた娘なら、私の変化に気付いてくれると思っていたのだが・・・。

 

このダサさに気付いているのは、私だけ・・・ということか。

 

今後も千円カット行き、決定。

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迷えるカットマンへの道

3月末から、参加させて貰っている卓球練習会へ。

 

卓球をする場所を求めてあちこちに出没したり、初心者講習で知り合い、成り行きでナンパしたご婦人と卓球台を解放している日に、練習したりしているうちに、ひょんな事から、その練習会へ呼んで貰えたのだ。

 

練習会を開催している日で来られる時に参加すればいい…という緩い感じなのが、子育て労働者の私にとって、とても好都合。

 

卓球部だった高校時代、下回転をかける守備型のカットマンであったが、今はカットのやり方もすっかり忘れてしまっていた。

だが、過去カットマンだったということで、毎回その日に来ているカットマンの方に紹介されては、ちょこちょこ指導して貰うことになった。

 

参加費は300円で、教えてもらえるなんて…と、凄いお得ではないか!

 

最初に教えてくれた女性は、昔はフォアカットする時は、右足を後ろに下げていたけれど、今は違う。

開いた両足をほぼ平行な体勢で構え、カットする時に少しだけ右足を下げて、すぐに両足平行のスタンスに戻る。肘は下まで延ば仕切らず円を描くように元の位置へ戻す。

 

と教えてくれた。

その私のカットを見て、なんでこんなにぐにゃぐにゃしてるんだろう…、ピョコピョコしすぎているし、力が入りすぎだし、カットする時にそんなに左足をあげたら、体勢が崩れて、次の球に対応できなくなる…と、どう教えたらいいか困惑した様子だった。

 

でも、その後の自主練でなんとなく、その女性の言わんとしたことが分かって来たような気がした。

 

別の日。

軽やかな蝶のようなプレーをする60代くらいのナイスミドルに教えて貰えることになった。

 

前日の女性とは違い、足は両足平行ではダメ。右足は前。

 

昔は、右足を下げてフォアカットを打っていたけれど、そうすると、バックを打とうとした時にすぐに戻れない。でも、右足を後ろに引いていたら、そのままバックカットも出来る。そして、手は下に振るんじゃない。左だ。左に振っても、ちゃんと球には下回転がかかるんだ。

 

と、力説。

 

前日の女性の教えの癖がつき始めていたので、その軽やかな蝶のようなナイスミドルの教えには若干面食らった。

だが、ごまかして自分のやりやすい方法で打とうとすると、すぐにプレーを止められる。

「右足前!」

「手は左!」

これは、ごまかせない。

 

観念して、ナイスミドルの言う通りにやり始めた。

やりにくい…と、最初は思ったのだが、何度かやっているウチに、急にいい球が打てるようになってきた。

 

「あれ?これ、凄いやりやすいかも…!」

 

すると、それまで私のカットを心配していた先輩方も、

 

「おお!いいじゃない!」

「全然違うよ!」

「〇〇さんに教わってよかったね!」

 

と、誉めそやしてくれた。

そうか・・・右足前、手は左ね!

掴んだ…!

この感覚忘れないようにしなきゃ・・・!

 

高校時代と今のカットは大分違うのか・・・でも、今のカットもやれる気がしてきた。

 

そして、今日。

 

前回のナイスミドルと、仲良さそうにプレーをしていたドライブマンの村松利文さん似で花柄のウェアーを着ていた紳士が相手をしてくれた。

 

「あのね、右足前はダメ!右足はちょっと下げるの」

 

開口一番、そういわれ、またまた面食らう。

 

「手、左にやっちゃダメ。下だよ、下」

 

またまたまた面食らう。

 

ナイスミドルの助言と真逆じゃないか・・・。

 

どうせ見えないだろうと、右足前で打つと、すぐに叱責が飛んでくる。

 

「右足は後ろ!」

 

だめだ、バレる・・・。

 

「あのね~、フォアカット、左にふると、横回転かかっちゃうんだ。下手の人相手ならそれでも効くけど、ちゃんと下に振って下回転かけないと、上手い人には勝てないよ!この間、左にって言われてたでしょ?あれ、だめなんだよ。うまくなんない」

 

ナイスミドルと花柄紳士、仲良しに見えたのに、プレーに関しては思う所があったのだろうか…。

 

花柄紳士の言う通りに打とうとしてみるが、すごくやりにくい。そこまでレベル高くならなくていいから打ちやすいようにやりたいな・・・。今は、言う事を聞いておいて、後でナイスミドルに教わったやり方に戻そうかな・・・と思った途端、

 

「あのね、色々な人に教わると思うけど、僕が言ってるコレ、絶対間違ってないから。右足後ろ、手は下!ね!」

 

と、花柄紳士。

 

ああ、どうすればいいんだ・・・。

 

教えて貰えるのは、有難いのだけど、訳わからなくなってきた。

 

旦那さんに、その話を告げると、

 

「全部できるようにして、その相手ごとに、使い分けたら?それができたら、凄いうまくなるんじゃない?」

 

と、笑っていた。

 

でも、まあ、そうだな・・・。

 

今はどのやり方とか考えずに、毎回アドバイスに従っているウチに、なんとなく自分にしっくりくる道が見えてくるのかもしれない。

 

しかし、教えて貰えるのはありがたい…と、思っていたが、考えものだ。

 

カット以外にも、打ち合った相手全員に「ラケットを押すな」「ラケットをもっと押した方がいい」「ラケットを寝かせるな」「ラケット、もっと寝かせて」などと、アドバイスをされまくった。

うーん、ワケわかめだよ。

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早く寝かせるためのプラン そして、それにまつわるバトル

いつも中々寝ずに朝、起きられず、起きても寝不足で不機嫌なプン助。

 

今日こそは早く寝かせたい。

 

遊びから帰って来た夕方が勝負だ…と、

 

「今日は早く寝るようね!何時に寝る?」

 

と、聞いたら

 

「10時!」

 

と、答えが返って来た。

 

「10時は遅い!9時30分!」

 

「ええ!(不満気)…じゃあ、10時30分!(しぶしぶ)」

 

この流れでどうして、もっと遅い時間を言うのだ?

その「じゃあ」は、何の「じゃあ」なのだ。

 

この口論は平行線をたどり、どちらも折れられなくなった。

 

目先を変えることにした。

 

「じゃあさ、8時に風呂入れば、後は何してもいいよ」

 

すると、プン助も、

 

「今17時45分だから、18時30分になったら、宿題やって、

 

19時からご飯食べて、20時風呂入るよ。

 

で、宿題終わってなかったら宿題やって、

 

後は漫画読んだり、YouTube見たり…ていうのはどう?」

 

と、乗って来た。

おまけに、こちらがやれとも言っていないのに、

 

自ら宿題早めにやるようなことまで言い出したぞ!

 

しめた!

 

いつも寝るのが遅いのは、宿題も何もやらず、

ご飯だと声をかけても中々食べず、漫画読んだりYouTube観たりして、

皆がご飯食べ終わったあと、空腹に耐えかねてやっとご飯を食べるも、

風呂にも中々入らず、皆が寝る時間に、慌てて風呂に入り、

その後、宿題をやると言い始めるが、既に疲れ果てていて、

宿題など、ノルマの香りがするものをやる気力は微塵もわかなくなってしまうからだ。

 

そんな事態になってしまったことに怒り、皆に当たり散らして大騒ぎをして、

 

周囲もヘトヘトになるという、負のサイクル。

 

ネックは先延ばしになりがちな宿題と風呂なのだ。

 

宿題と風呂さえ早めに済んでしまえば、早く寝るのはそう難しいことではない…気がする。

 

予定を決めて安心したプン助は、

 

「6時半まではのんびりする」

 

と、姉、ニンタマの部屋へ籠った。

 

その間、私は夕食の支度。

 

6時半になった。

 

だが、プン助は出てこない。

声をかけるが、反応もない。

 

寝てるのか?

ドアを開けようとするが、内鍵がかかっていて、開けられない。

おそらくこっそりYouTubeを観ようと思って鍵をかけたのだろう。

ドアを何度か叩くが、反応は皆無。

無視しているわけではなさそうだ。

 

これは、寝ているくさい。

 

まあ、いい。

 

30分くらい寝たらスッキリ起きるかもしれない。

 

19時に、再びご飯だよと声をかける。

だが、反応はない。

 

ドアを叩く。

 

大声で呼んでみるが、やはり無反応。

仕方なしに、一人でご飯を食べる。

19時30分にニンタマが、習い事から帰宅。

 

ニンタマの部屋の鍵がかかっている事情を伝えると、

 

「私、自分の部屋から着替えも取れないじゃん!」

 

激おこのニンタマ。

 

 

風呂に入るはずの20時。

 

ベランダの窓から、部屋の様子を覗いてみる。

布団に潜っているらしい。

 

布団が人型っぽい塊に見えるが、その塊は動かない

 

まさか、死んでるのでは?

 

段々心配になってくる。

 

ニンタマが、定期的に窓をたたいたり、プン助が持ち込んだと思われるスマホを鳴らしたりを続ける。

 

やっと反応するプン助。

 

「プン助、起きたよ!」

 

と、喜びの声を上げるニンタマ。

 

だが、喜んでばかりもいられない。

プン助は、謎に逆上していて、

 

「うるさい!ばかやろー!」

 

などと、怒鳴りちらしている。

 

これ、まだ9歳の子供だから、笑っていられるが、声変わりした大人になっていたら、笑うどころか、かなり怖い。

 

 

悪い夢でも、見たのか?

 

はたまた、悪霊にでも取りつかれたのだろうか?

 

ニンタマがベランダから戻り、部屋のドアをバンバン叩き続けると、益々怒り狂っていくプン助。

 

お構いなしのニンタマ。

 

「ニンタマ、すごくない!起せたよ!」

 

と、しつこく、ドアを叩き続けている。

 

やばい、これは逆上した神経を逆なでしてしまう。

 

ニンタマに、今は放っておいた方がいいから、ドアを叩くのをやめるように言うと、

 

折角起こしたのに…と、不満気。

 

だが、ニンタマがリビングのソファに座ってくつろいでいると、プン助が部屋から飛び出して、ニンタマにとびかかっきた。

 

そして、ポカポカ殴り始めた。

 

「やめて!やめて!」

 

と、止める間もなく、よけようとした

 

ニンタマの蹴りがプン助の腹に直撃!

 

「みぞおちを蹴った!お姉ちゃんが悪い!」

「そっちが、殴って来たからでしょ!」

 

泣きながらニンタマにかみつくプン助。

 

「やめて!やめて!」

 

興奮した姉弟を止めようとするも無力な私の声は、かき消されてしまう。

 

「どっちが悪いとかじゃなくて、暴力を振るったら、それはダメ!

 

理由は関係ない。殴ったり蹴ったりしたらダメ!」

 

「お姉ちゃんが悪い!」

「ふざけんな!お前が殴って来るからでしょ!」

 

またつかみ合い。

 

「お願い!やめて~~~!」

 

地獄絵図。

 

なんとか、プン助を抱きしめて宥める。

 

 

「嫌だったんだね。それはわかるよ」

胡散臭いと思いつつ、共感の文化を盛り込む私。

 

「でも、お姉ちゃんも蹴ろうと思ったんじゃないと思うんだ。

 

避けようとして足が出て、それが当たっちゃったんだと思う」

 

 

うん、今、割といいお母さんぽいこと言えたんじゃない?

 

と、プン助反応を伺ってみる。

 

「僕は何にもしてないのに、お姉ちゃんが蹴った~~~!」

 

何もしてないってことはないだろう…!

 

しかも共感の文化は全然役立たずだった。

 

しかし、今は共感の文化にしがみつくしか策はない。

 

とにかく抱きしめて背中を撫でる。

 

私の服は鼻水と涙でぐちょぐちょ。

 

いいお母さんはこういう事を厭わない。

 

いいお母さんモード、もうちょっとやってみよう。

 

水を飲ませ、もう自分で鼻くらい噛めるのだが、何もできずに泣きじゃくっているので、鼻をかんでやる。

 

「お姉ちゃんが・・・お姉ちゃんが・・・」

 

「うん、でも、お姉ちゃんわざとじゃなかったってことは分かるかな」

「わざとだ!」

 

鼻水が出るので、かんでやり、また背中を撫でる。

 

結局プン助は最後まで納得しなかったが、なんとなく落ち着いた様子。

 

共感の文化といいお母さんモード効果は、あったのか?

 

疑問に思いつつ、私も家事に戻る。

 

気が付くと、ニンタマとプン助はケタケタ笑ってソファの上でじゃれ合っていた。

 

あれ?さっきの修羅場からまだ5分くらいだよ?

 

そうなのだ。

 

私が間に入ろうが入るまいが、あまり関係ないのだ。

 

共感の文化もいいお母さんモードも、あったほうがいいかもしれない程度で、あまり関係ないのだ。

 

まあ、こんなもんだ。

 

とりあえず良かった良かった。

 

「あ~あ、YouTube観たかったなぁ~、漫画も読みたかったよ~」

 

もう、9時だぞ!

 

宿題はもういいから、早くご飯食べて、早く風呂入ってくれよ!

 

そして、早く寝てくれよ。

 

いいお母さんモードは、「早く」は禁句らしい。

 

いいお母さんモードなんて、糞くらえ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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春休み明け、学校が始まった

春休みが終わった。

 

子供らは学校へ。

 

一抹の寂しさはあるが、それを上回る、解放感。

 

新6年生のニンタマは早めに登校。

新4年生のプン助は、遅刻気味ではあったが、遅刻じゃないと言い張れるギリギリの微妙な感じで登校。

 

 

今日は給食もなく、ちょっと家のことや作業をやったら、すぐに帰って来た。

 

ニンタマの担任の先生は、1年生の時のB先生だった。

 

1年生の時には、大好きで他の先生になるのが嫌だ!と、騒いでいたが、その後毎年先生が変わり、他にお気に入りの先生も出来ていた。

 

「前はB先生最高って思ってたけど、今は2番目。C先生の方がいい

 

「もう、先生とか誰でもいい。あ、二人だけ、絶対ヤダ!って先生がいるけど、後はどの先生でも同じ」

 

と、どんどんあっさりした事を言うようになっていた。

 

だから、B先生になっても特に嬉しくもないのかな?と思いつつ、

 

「良かったね!B先生で。嬉しかった?」

と、聞いてみると

 

「まあね」

 

と、ちょっとにんまりしながら、答えた。

 

いつも塩対応のニンタマの思いがけない反応。

何故か、こちらもちょっと嬉しくなった。

 

そして、プン助は昨年と同じD先生だった。

 

今年4年になったプン助は、2年の年末から中々学校へ通えなくなり、

当時担任のE先生が

 

教室に段ボールルームを作ってくれ、登校したらそこで寝ていてもいい、

 

と提案してくれ、色々手厚くしてもらったり、私が毎日学校へ付き添ったりしてやっと通えるようになったのだが、

その後コロナで一斉休校になってしまった。

休校明けで、D先生に替わったのだ。

D先生は、前年、ニンタマの担任だった。

ニンタマは、D先生のことを特に気に入っている様子はなかったので、最初はどうなのかなと思っていたのだが、

プン助とは相性が良かったらしく、普通に30分くらいの遅刻をしつつも学校へ通えるようになったのだった。

D先生は、苦手なことを無理にさせようと張り切るタイプではなく、

できたことをほめ過ぎでは?と思うぐらい、「凄いね!」と、びっくりするくらい褒めてくれる先生で、

 

プン助でさえ、

「先生、ほめ過ぎなんだよね。あんなに褒めなくてもいいのに」

 

と、笑うくらいだった。

 

私としては、E先生も、人として最低限やったほうがいいことを地道にやらせようと頑張ってくれて

 

素晴らしく良い先生に思えたが、プン助との相性はD先生の方が良いのかもしれない。

もしくはそういうこととは全く関係なく、そういうタイミングだっただけなのかもしれないが、

ここで、妙に張り切ったタイプの先生がプン助に色々ノルマを課したりして、また不登校になったらどうしよう…と、不安を抱えていた。

今年もD先生だったらいいのに・・・と、密かに願うだけではなく、毎日口にしていた。

だが、肝心のプン助は

 

「俺は、誰でもいいんだけどね」

 

と、その度に必ず言うのだった。

 

そして、またD先生が担任になって喜んでいる私に向かって、

「まあ、俺はどの先生でも良かったんだけどね」

 

と、言う事を忘れなかった。

 

こういうことを敢えて言わずにはおられないこだわりって何なのだろう。

 

旦那さんに聞いたら、

 

「俺は、その気持ちよくわかる」

と、言っていた。

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