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スキー旅行三日目

 

ここの宿はとても寒い。

前日、滑っている私に母がLINEで

 

部屋に入って上にジャケットを着て、布団に入っている。暖房もついてない。ホテルにいるのは苦痛だね。スキー場は暖かいのでしょう?つまらないし、菓子ばかり食べてしまった

 

と、送って来ていたこともあり、今日は、母もスキー場にやってきた。

足、腰を痛めているので、滑るわけではなく、休憩所などにいて、子供の滑りを見たり、本を読んだりするのだ。

 

母を無料休憩所に案内するには、送迎バスで送ってもらう南ゲートからかなり歩かなければならない。

私は、大人なのでスキーブーツでもなんとか歩けるが、子供らには少し大変かもしれない。

子供らに、リフトに乗って滑りながら、無料休憩所へ向かうか、歩いて行くかを尋ねると、

「滑って行く!」

とのことだった。

 

子供二人だけで、何度かリフトに乗せて休憩所に向かわせるのは少し心配だったが、ニンタマはキッズ携帯も持っている。

「プン助は、お姉ちゃんから離れるんじゃないよ。ニンタマはプン助ちゃんと見ててね」

と、言い聞かせ、母と休憩所まで雪道を歩く。

 

朝だったので、休憩所は空いていて、窓際の席に座ることが出来た。

すると、ニンタマから電話が来て、無事合流することが出来た。

 

この日は晴れていたのもあり、プン助も雪に埋もれることなくスキー場を横切って滑ることが出来たようだ。

 

「よし!おばあちゃんに滑っているところを見せよう!」

 

そう意気込んで、リフトに乗った。

母のいる休憩所の窓際から見えるゲレンデは限られている。

あそこにたどり着くにはどう降りたらいいだろう…と考えながら、子供らに

「こっちを滑るんだよ

と、指示したのだが、母のいる場所から、全く離れた所に降り立ってしまった。

 

もう一度リフトに登り、こんどこそ辿りつける…と思ったら、今度は私の指示を聞かずに、プン助が出発してしまい、さっきとは逆方向の全く違う場所へ降り立ってしまった。

 

母が待ちわびているであろうと、もう一度リフトに乗り、携帯を見ると、母から

 

「上から滑るよとか、どこで待っててとか、声をかけてください、下からだとわからないので」

 

と、LINEが来ていた。

リフトを降りて、

 

「見えそうなところまで降りてきたら、また連絡するから」

と、電話をして、ここぞというポイントにたどり着き、母に電話をした。

 

「今から滑るよ!リフトの三本目の柱の近くの林の辺りから見えてくると思うから」

「林?まあいいや、わかった」

 

満を持して滑り始めようとするが、またもやプン助が、

 

「まだ!」

 

と、制するのも聞かずにあらぬ方向へ。

 

 

「そっちじゃなくてこっち~~!」

 

と、叫んでもプン助の姿はどんどん小さくなって行く。

ニンタマには、おばあちゃんのいる方へ降りるように伝え、私はプン助を追いかける。

 

だが、意外に早いプン助に、中々追いつけない。

結局、母のいるところから大分離れた地点まで降りてしまった。

 

プン助を連れて、母のいるところまで戻っては、またリフトで昇る。

そして、母に「今から降りるよ」という電話をして、降りるということを繰り返すが、またもやプン助がどこかへ行ってしまう。

 

「わからないね~、ニンタマは見たけど、プンがちゃんと滑ってるのは全く見られていない」

 

わざわざ外まで出てきて見ているにも関わらず、降りてくる様を中々みられない母。

 

コースを替えてみたりするも、中々うまくいかない。

プン助をトイレに連れて行ってもらったりしているウチに、疲れてしまった様子。

 

「私が動画、その分、動画撮影するよ」

 

と、言って母には、もう休んでもらうことにした。

その後、長いコースのプリンスゴンドラに乗った。

プリンスゴンドラには、大斜面と呼ばれる場所があり、そこが少し難所。

晴れていて、雪の状態が良ければよいのだが、吹雪いていたりすると、ゴーグルも曇って来て、よく見えなくなってしまう。

幸い、晴れていたので、ちょっと難所も楽しく滑った。

プリンスゴンドラから降りる時もコースがいくつかあって、スキー場の端の方へ行ってしまうと、ゴンドラに乗るために、別のリフトで一旦登らなければならない。

その時、ニンタマがストックを落としてしまった。

どこで落としたか分からないので、もう一度乗って落とした場所を確認し、取りに行くことに。

ストックを落とすのは、新雪の積もっている場所が多く、ニンタマのストックも、柱の傍の新雪上に落ちていた。

 

探しがてら、ニンタマが新雪に足を取られて、転んでしまった。だが、すぐに起き上がり、ストック目指して降りて行った。

 

私はニンタマの転んだ場所の真上にいたが、このくらいの新雪だったら、私は回れる…と、思ってしまった。

ニンタマが転んだ所を颯爽と滑って降りたら、ニンタマも

 

「ママ凄い」

 

と、思ってくれるのではないだろうか?

ニンタマが、ストックの落ちている付近で止まった時にこちらを見上げたので、

 

「今行くから」

 

と、声をかけ、ニンタマの転んだ場所で優雅にターンを決めようとした瞬間…

 

「あれ?思ったより雪が深くて固い…」

 

と、思った瞬間、派手な転び方をしてしまった。

 

「ヤバイ」

 

十数年前に痛めて以来、常に地味に痛み続けている股関節に一瞬、あり得ない力が加わってしまった。

何故私は回れる…などと思いあがってしまったのだろうか…。

悔やまれてならない。

 

板も外れて無様に寝転がっている様をニンタマにしっかり見られてしまった。

何事もなかったように立ち上がり、外れた板を拾って履く。

股関節には衝撃は残っているが、動かせないことはなさそうだ。

 

とりあえずニンタマの元へ。

ストックを拾うのに手間取っているニンタマに変わって、ストックの先でグリップについているストラップを引っかけ、拾いあげた。

ドヤ顔をしている私に、

 

「ママ、さっき転んだよね」

 

と、言われてしまう。

 

「うん、ちょっとね」

その時は大丈夫だと思い、その後、何度もプリンスゴンドラに乗ったが、いつの間にか股関節がかなり痛くなって来たことに気付く。

母が心配して、ホテル内の薬局で、湿布や塗薬を買ってくれた。

 

帰りは、送迎バスの来る場所まで歩いて行くのが、かなりつらくなっていた。

板もいつもより長く、重く感じる。

 

プン助も心配して、私の板を持ってくれようとした。

ちょっとホロリとしたが、普段自分の板さえ

 

「重くて持てない!」

 

と、私に持たせようとするのに、無理に決まっている。

 

「自分の板、ちゃんと持ってくれたらいいから」

 

そういうと、プン助はいつもよりしっかりした足取りで、自分の板を持っていた。

送迎バスに乗り込むのも、一苦労。

これでは明日は滑れないかも‥というより、滑ってはいけないかも…。

 

あんなに楽しみにしていたスキーなのに、こんなことになってしまうなんて…。

元旦におみくじで「凶」を引いていたことが頭をよぎる。

 

あれは、気を付けて過ごせ…というお告げの意味もあったかもしれないのに、

カッコつけようとして、転んでケガをしてしまうなんて…。

 

ホテルに着くが、もはや階段を上るのが苦行。

痛めていない方の左足のみで階段を上ると、苦痛が少ないのでそのように上った。

エレベーター無しの宿で3階の部屋まで登るのはきつかった。

 

その日はたまたまホテルで夕食を頼んでいたのは幸いだった。

6時から夕食なので、行こうとするとプン助が

「オラはいかない、テレビを見る」

と、言い始める。

 

「え?ここで食べないと晩御飯無いよ?」

 

と言うが、

 

 

6時27分から6時57分まで、観たいテレビがあるんだ」

 

と、言い張るのだった。

 

とりあえず食堂へ連れて行かなければと、

 

「とにかく少しは食べないと。6時27分まではまだ間があるし」

 

と、説得して食堂を連れて行く。

だが、食事の最中も3分置きくらいに

 

「今何時?」

 

と、聞くのだった。

 

また、子供がおいしい!と喜ぶようなメニューが少なかった。

ようやくプン助の大好物のステーキが出てきた。

 

母が

「ほら、プン!あげるから」

 

と、ステーキを上げると、切りもせずに食いつき、かみちぎれなくて大変なことになっていた。その後、母が切り分けて、嬉しそうに食べている最中も、時間を尋ね、

 

「じゃあ、オラはこれからテレビを見て来るから」

と、席を立とうとした。

 

「え、じゃあこの肉はもう、こっちで食べるからね」

 

というと、

 

「ダメ!待ってて!」

 

と、ごね始めた。

 

「そんなの無理だよ。この後デザートもでるけど、いらないんだね」

 

デザートという言葉を聞いた途端、あっさり

 

「オラ、今日テレビはやめた」

 

と、席に残った。

 

肉をガムのように噛みながら、

 

「この後デザートはアイスだ」

と、嬉しそう。

「アイスとは限らないよ」

 

「いや、アイスだよ、オラみたんだ。ここに来た時、誰かがアイスを運んでいるのを」

 

ホントかよ?と思っていると、着せられたような背広をきたおじさんが

 

「デザートでございます」

 

と、紙パックのアイスを3パック持ってきた。

プン助の言った通りだったことと、紙パックでそのまま来たことなどに、色々驚きつつ、デザートを食べた。

4人で3人分を注文していたので、母と私は半分ずつ分け合って食べた。

 

「昨日は、4人で3人分やだ!と思ったけど、3人分でよかったね。4人分だったら、大変なことになったよねぇ~」

 

と、上機嫌なプン助。昨日、あんなに嫌がっていたのが嘘のようだ。

とりあえず、テレビのことも忘れて、3人分も結果的に納得してくれたようで、ホッとする。

 

そして、今晩は母のいる最終日。

母とささやかな宴会をしたい…と思っていたが、この股関節じゃ、

「お酒なんてとんでもない」

と、言われるだろうなぁ…。

 

と、思いつつ、寝る支度が整った時

 

「ホントは最終日だし、一緒にビール飲みたかったんだよね…」

と、つぶやくと

「そうね、本当はよくないんだよね」

と、意外とイケそうな反応。

「ちょっとくらいならいいかぁ」

「まあ、いっかね」

 

母が自動販売機までビールを買いに行くと言ってくれたが、母も足腰を痛めているので、二人でヨロヨロしながら、ビールを買いに行った。

ニンタマと二人で自撮り ニンタマの完全防備ぶりがすごい

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