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眼瞼下垂手術までの道のり~その4~

11月前半は怒涛だった。

3日はニンタマのダンスのハロウィンイベントを兼ねた発表会があり、その夜から

奈良県へ移動して翌日は取材。

その後、発熱で寝込み回復した次の週末はプン助の七五三。

ついでに8歳のニンタマにも振袖を着せて、兄に撮影してもらうことになった。

母にも来てもらって手伝ってもらったが、袴も振袖も自分で着せたので、結局大事になった。

その翌週は、大宮で一泊して親族と父の墓参りをしつつ食事会。

その翌日が眼瞼下垂手術。

 

バタバタとイベント続きで、手術の怖さを感じてる場合ではなかったのは良かったかもしれない。

当日朝、旦那さんに病院まで付き添ってもらい病院へ。

「怖いよ~怖いよ~」

と、訴えたところで怖さは全く和らがない。

 

目の手術って一体どんな感じなのだろう?

眼瞼下垂手術は大体1時間とのこと。

全身麻酔ではないので、一時間もじっとしながら恐怖と闘うのか

耐えられるのだろうか?

怯えていても仕方がない。どうせなら楽しもう!そう思いつつ、楽しめる自信は全く沸いてこない。

 

早く行き過ぎてしまったので、1時間以上待つ羽目になってしまい、恐怖心倍増。

私の番号札は21番。

呼ばれたいような呼ばれたくないような複雑な気持ち。

 

やっと呼ばれると、最終チェックのような診断をされ、

写真をたくさん撮られた。

そのまますぐに手術室へ。

 

痛み止めのロキソニンを飲まされた後、手術代へ横たわる。手術中の心拍数や血圧を測る機械や血中酸素を図る機械を装着される。

顔を消毒するともう、痒くなっても掻いたりできないというので、思う存分痒い所を掻いた。

 

先生が、切り取る皮膚のラインを決めるために、私の瞼に印を描いて

「このくらいでいいですか?」

と、見せてれた。

 

正直、そう言われてもよくわからない。

「多分大丈夫です」

と、曖昧に答えると、

「もう少し幅がとれそうかも確認しながら進めていきます」

とのことだった。

 

顔が消毒され、目、鼻口だけが出るように布でカバーをかけられテープで張り付けられた。

その途端、鼻の脇が痒くなった。

「ああ、もう掻けない!!」

と、思っていると

「どこか痒い所ありませんか?」

と、先生。

何故わかったのだろう?

 

「鼻の脇が痒いです」

と、答えると

「皆、そこが痒くなるんです」

と、鼻を掻いてくれた。

 

何故、皆が一様に鼻の脇が痒くなるのかは不明だが、有り難かった。

手術のライトが付けられると、目を閉じていても、ものすごく明るくなる。

 

その後、左の瞼から麻酔を打たれる。

噂や口コミでは麻酔が一番痛いと聞いていたので、緊張する。

 

「チクっとしますよ」

 

と、言われたが、いつまで経っても何の痛みもない。確かに何かを差している感じなのだが…。

「ゆっくり入れているので、あまり感じないと思いますが、痛かったら言ってくださいね」

「いえ、全然痛くないです!」

 

何、この先生、凄い!

注射打ってるのに何も感じない!

神業!

 

その後、右の瞼へ。

 

「右の方が痛いですよ。これは誰でも必ず右の方が痛いんです」

 

でも…やはりほとんど何も感じない。言われてみると、ちょっとはチクっとしたかもしれない?とうレベル。

 

そして、左瞼をちょっとなぞったような気配。

すると、先生が瞼を布で押さえているような気配…。

あれ?よくわからなかったけど、もう瞼切ってんの?

切って出血したのを押えているの?全然痛くないし、何も感じないんですけど…。

 

一体、自分がどういうビジュアルになってるのか、見当もつかない。

 

先生は絶えず、手を動かし、時折血を拭っている様子。痛いのは嫌だが、痛くないというのも何が起きているのか、想像するしかなくて怖い。

想像すると、ますます怖いので、他のことを考えようとしてみる。

 

だが、瞼の皮膚の表面を切り取って中の筋肉やら腱膜やら、脂肪やらを引っ張ったり切ったり縮めたりする際、目玉が引っ張られるような感覚があったり、瞼が引っ張られたりすると、どうしても身がすくんでしまう。

ジジジジっと音がして、焦げ臭い臭いと共に若干の眩しさや、熱さを感じたり…。

これ、レーザーで焼いているのだろう。

「今、脂肪を移動させています」

 

脂肪?

 

鶏肉の処理をする時に脂肪を取ったりするさまを思い出す。私の瞼で脂肪を取ったり移動したりが行われているのか…。

うわ、なんか引っ張られる!大丈夫かな?目玉取れないかしらん?

 

つい、顔がついて行きそうになる。

いやいや、先生の動きに逆らわないよにしなければ…。

 

「あらら、本当に腱膜がペラペラの方なんですね…」

 

「腱膜がペラペラ?なんですか?」

「はい、ペラペラでズレズレです…」

 

 

どういうことなんだろう?あんまりいいことのように聞こえないけど…。

「あらら、すり抜けちゃった…」

「ほう…空洞が…」

などと、時折、不穏なことを言いつつ、終始穏やかな先生。

 

何?何が起きてるの?でも、先生は落ち着いているし、よくある事態だって思っていいのかしら…?

と、何かがピーピーなり始めた。

 

気が付くと、指についている血中酸素を図る機械を握りしめ過ぎていたようだ。

いかんいかん、落ち着かなくては…。

 

「目玉を押したり引いたりします。ここで痛みを感じる人は多いですが、

 

頑張ってください」

目玉を押したり、弾いたり?

どういうことだ?!

 

だが、ここまで来たら、頑張らないという選択肢はない。怖いけど、頑張る。

 

瞼は閉じているのに、透けて見える明かりの明るさがちょいちょい変わるのもちょっとした恐怖。先生が、開いた皮膚の上で何かをいじったり引っ張ったりしているのが手に取れるようにわかるのだ。でも、痛くない。痛み感じる人が多いって言ってたけど、痛くないよ?先生?痛くなくてよかったけど…。

 

「目を開けてこっちを見てください」

 

と、何度か言われる。麻酔がかかっているのに、ちゃんと目も開けられるし、目線も動かせる。

まな板の鯉のつもりで臨もうと思っていたが、まな板の鯉ではいられない。クリアーな意識をもって積極的に参加する必要がある。

 

深く考えると怖いが、この目を開いたり閉じたり目線を動かしている間、ずっと瞼の上はパックリ開いているはずなのだ…。

 

 

目を閉じにくくしている筋を切ると言っている時が一番辛かった。痛いというのとも違うが、先生もなんとなく大変そうだった。

またまた鶏肉の下処理をしている時のことを思い出した。

 

これと同じような事が、逆の右目でも行われるのかと思うと、途方にくれる。

そして、途方にくれつつも容赦なく同じ作業が行われた。

右目は、脂肪を移動させる時が、かなりきつかった。目玉がついて行っちゃう感覚なんて、人生で初めてだ。

「あ~、内出血しちゃいましたね…でも、必ず消えるんで大丈夫です」

などとちょっと不安になることも言われる。

 

その後、縫う作業に入ったが、麻酔が切れ始めて、ちょっとチクチクし始めた。痛いけれど、先生の手際の良さは分かる。

 

「もうちょっとだから、このまま頑張っちゃおう」

 

と、先生。確かに普段の注射などに比べたら、大した痛みではない。

一度、縫った後、鏡で確認。

 

「どうですか?」

 

いいような気もするが、よくわからない。思ったより、異変のない顔の自分の顔が映っているが…。

あ、でも、視界は広い!自分の見た目に関しては、特に問題は感じられない。二重の幅などをよく研究している人なら、こうした方が目が大きくなるなどあるのかもしれないが、

「もうちょっと目が開いた方がいいです」

などと言ったとしたら、どうなるのだろう?もう少し皮を切って、縫うことになるのか?

麻酔も切れかかっているし、もうそんなことに耐えられそうにない。

 

それに見た目が目的の手術でもないのだ。手術の注意に寝ていても、瞼が閉じられないこともある…みたいなことが書いてあった。そんなことになったら、大変だ。

一番慣れている先生の判断に任せる方がいいに違いない。

 

「こんなもんじゃないですかね?」

「そうですね」 

と、普通にしていても微笑んでいるような先生。

 

そうして、手術は終わった。

 

そのままリカバリー室へ向かい、氷水に浸したガーゼを瞼に当てて、冷やす。

旦那さんもリカバリー室から入れることになり、呼んでもらったが、私がべらべら話していると、

「こういう時は、じっと休んでいたほうがいいんじゃない?」

と、宥められた。

 

「思ったより腫れてないね」

 

私も腫れの少なさに安心しつつ、一応サングラスと帽子で完全防備して帰る。

麻酔が切れて来たが、思ったより痛まない。

 

お腹が減ったのでサブウェイのサンドイッチを買った。

だが、食べようとしてすぐに後悔。

傷は痛まないのだが、口を大きく開くと目の方まで顔が引っ張られ、縫ったばかりの皮膚が引き連れるような嫌な感じがするのだ。

こういう時は、チマチマ口を開けて食べられるものがいいのだと学んだ。

 

食べ終わった後、すぐに布団に入り休みつつ、目を冷やす。

しばらくすると、ニンタマが帰って来た。

 

帰って来たニンタマは寝ている私の顔をみて、固まった。

 

「お化け…かと思った!」

 

え?そんななの?と、改めて自分の顔を鏡で見て見ると、術後直後よりもかなり腫れている。

そうか…時間差で腫れていくのか…!

 

「それ、メイク?」

 

というニンタマに

 

「ママ、今日手術だって言ったでしょ!」

 

と、ちょっとキレる。

腫れるとは聞いていたが、実際そうなってみると、やはりナーバス。

腫れは三日がピークだということだ。

 

時折、術後目を掻いたり、激しく動かしてしまって、糸が切れて、再手術になる人がいるという話も聞いた。そうなると、保険適用ではなく自費になる。

自費になるのも嫌だが、またあの緊張する時間を味わうのもなんとしても避けたい。

じっとしよう…。

死ぬ気の根性でじっとしていよう。

痒くなっても掻かない。

痒くなったら、冷やす。

そんな感じに三日間過ごすのだ。

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