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息子のロマンス事情

学童帰りのニンタマと一緒に、プン助のお迎えへ保育園に行った。

その日は、保育園の年長クラスが、ニンタマの通う小学校に見学に来ていたらしい。

ニンタマが、

「プン、私が手を振っても知らん顔だったんだよ!」

と、憤慨していた。

すると、先生が

「プン君、学校へ行く時、Aちゃんと手つないでたのよね〜」

と、教えてくれた。

プン助は、その時その時で可愛いと言う女の子はコロコロ変わっていたのだが、最近は、Aちゃんにご執心のようだった。

Aちゃんは確かに可愛いが、プン助のクラスの女子はレベルが高くどの子が大人気でもなるほど!と、納得できるような感じだった。

何故Aちゃんなの?と、理由を聞いてみると、仲のいい男の子が皆Aちゃんが好きと言っているとのことだった。

私にも身に覚えがある。

誰かがいいと言っていると、それまで特に意識していなかったのに、急に素敵に感じられたりするものだ。

もう、そんなお年頃なのね…と思いつつ、並みいるライバル達の中で、プン助が手を繋いでもらったというのは、凄いことだ!と、ちょっと鼻が高い気持ちになる。

プン助は親の自分にとっては、愛らしいがイケメンタイプではなく、恐らくは珍獣タイプ。

保育園だとはいえ、最近は「○○ちゃんと○○君は両思いなんだ」みたいな話も聞くので、「とうとう、ウチのプン助も…!」と、ちょっと浮かれ気分になった。すると、Aちゃんが

B君と、C君とプン君がAのこと大好きで手を繋ぎたいって、でもAの手は一つしかないから…。片方は女の子とも手、つなぎたいし…そしたら、皆がじゃんけんして勝った人とつなぐってことになって…」

 

と、詳細を語り始めた。

聞くと、プン助は勝ったと言い張っているが、B君はプン助がズルをして勝ったと怒っていたらしい。

「オレが最初に勝ったんだもんね〜」

と、言っているが、家でもいつもじゃんけんを後出ししている。多分そういうズルをやったのだろう。

だが、一人の女の子と手を繋ぎたい…!という想いで友達と争い、卑怯な手をつかってまで頑張ったのか…!と、感動する。

手をつなぐのに必死で、お姉ちゃんどころではなかったに違いない。

 

自分だったら、本当は素敵…と思っていたとしても、周りの皆が好き…と騒いでいると、「そうかな…私は別に…」みたいな無関心を装ってその闘いから降りていた気がする。

コイツ、私よりずっと立派だな…親バカ丸出しで関心する。

自転車で帰りながら、後部座席のプン助に

「良かったね、手繋いでもらって。Aちゃんもプン助好きだといいねぇ〜」

と、話しかける。するとプン助は浮かない顔で

「でもねぇ、多分AちゃんはB君が好きなんだよ。もしくは、C君かな…」

 

 

ちょ…ちょっと待ってプン助、何その辛い片思いみたいな発言…!

アンタって、どちらかと言うと、脈がないのに、脈があると信じ込んでいるおめでたいキャラでしょ?。

全く脈が無いと思っているのに、手をつなごうと立候補してたのかい?

 

切ねぇ…。切なすぎるよ、5歳男子…。

 

すると、

「ねぇ…親子で結婚した人っているのかなぁ」

と、唐突な質問。

いねーよ、つうか出来ねーし…!と、思いつつ、

「あれこれ言ったけど、本当はママが好きなんだよ…みたいなことを言いそうな流れかしら?これは…」と、一瞬期待して

「何?ママと結婚したいの?」

と、聞いてみた。すると、少し考え込んで

「ママとは結婚できない。だってママ、おばあさんになっちゃうでしょ?でも、ママのこと一生忘れないよ」

と、根性の別れのような発言。

結婚できないのはおばあさんになるから…などではないが、コイツ、今、私に気をつかったのでは?…と、思った。

何の気無しに、親子で結婚した人っているのかな?と、聞いたのに、私が嬉しそうに「ママと結婚したいの?」などと聞いて来たから、そんな気持ちは全くなかったのだが、そう言ったら可哀想…と、「おばあさんになっちゃうでしょ?」という尤もらしい理由を言い、フォローするように「一生忘れないよ」と、言ったのではなかろうか…。

 

人はつくづく見たいようにしか人を見ない。私も、プン助を脳天気で陽気なワガママ息子…という風に決めつけていたが、本当は全然違うのかもしれない。

 

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