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のっぱいチェンジ子ブタ

今、3歳になった息子プン助。
まだ、おっぱいを飲んでいる。 長女のニンタマは1歳2ヶ月で断乳した。
出来れば、ニンタマに妹か弟を…と思っていたが、年齢的に限界だった。
早く断乳して一刻も早く二人目を作る計画だった。
だが、この断乳がとても辛かった。 10日間くらい、胸は張りまくり、振動が響くほど痛かった。 何故か頭痛と肩こりは2週間くらい続いた。 そして、泣いて欲しがるニンタマ。
自分的にもトラウマになるような思い出だった。
産婦人科医に自然妊娠は無理かもと言われた矢先に滑り込みセーフで出来たプン助。
もはや3人目は考えなくていい。
今度のおっぱい離れは本人に任せようと思った。

ニンタマも放っておいたら、いつまで飲んでいたのか知りたかった。
プン助こそは、無理矢理やめさせることをしないで観察してみよう。
母親がまだ飲ませる気満々でも8ヶ月くらいで自分からやめる子供もいるらしい。
プン助はどういうタイプなのか…。
だが、3歳を越えて最早殆ど何も出なくなった乳に「ぶひぶひ」言いながら、かぶりつく姿を見て、時折不安になって来た。
私の乳も見るも悲しい状態になってしまったが、まあそれは諦める。
普通3歳くらいになったら、多少対外的なことを気にして、外では吸っていない振りをしたりするのでは? と、思うのだが、外出先でも保育園のお迎えタイプでも猛然と私の服を脱がせようとしたり「ママのっぱい~」 と、食らい付いて来ようとする。
祖母や夫が何度もやめさせようと、 「ああ、恥ずかしい!」「3歳にもなって、まだおっぱい飲んでるの?皆に言っちゃおう」 と、言っても全く気にしない。
今では「ママのおっぱい~」が、段々省略されて「ママのっぱい~」になり、もっと省略されて「のっぱい~」になっている。
そして、最早、露草程度何かがしみ出す程度の乳がご不満らしく、頻繁に左右のチェンジを要求する。
片方を飲んでいると、 「こっちのっぱい~」 と、逆をリクエストし、逆をちょっと飲むと 「こんどはこっちのっぱい~」 と、度々チェンジコール。
これでは、眠れやしない。 もしかして、若干変態入ってるのでは?と、思ったりもする。
だが、ここまで粘ってたのに、プン助がいつ自分で悟ってやめるのかみるのを諦めて、 断乳すると、なんとなく今まで何の為に頑張って来たのかわからなくもなる。
しかし、親がやめる手助けをしてやるのもいいことかもしれない…などと逡巡している。
迷いを口にすると、旦那さんや祖母が「今日からやめよう!」 と、私によかれと思って頑張ってしまいそうな気もするので、気持ちが固まるまでは迷いを口にしないようにしている。

「もう~!チェンジばっかりしないでよ!」と、毎晩怒っているのだが、ニヤニヤするばかりのプン助。
3歳なのに、まだ赤ちゃん臭さが抜けずコロコロしているので、いつも 「子ブタちゃん」「子ブタ!」「ブタ子」「バカ子ブタ!」と、世間からお前こそ「バカ母だ!」と、非難されるような呼び方で読んでいるのだが、 バカ子ブタは流石に、気に入らないらしく「違うでしょ?普通の子ブタでしょ?」 と、言い返して来る。

それが可愛くてついつい 「おい、バカ子ブタ?」 と、かまっていたら、ある日 「違うでしょ?おっぱいチェンジ子ブタでしょ!」 と、言って来た。
その切り返しに驚き、 「え?今おっぱいチェンジ子ブタって言ったの?」 と、聞き返すと
「あ、間違えちゃった。のっぱいチェンジ子ブタ!」 と、言い直して、満足気な顔。
側にいた旦那さんに、「このコ今、自分のこと『のっぱいチェンジ子ブタ』って言ったよ~」 と、伝えに行くと、その私の体にのしかかって 「ママのっぱい~!」 と、食らいついて来た。

こう書くと、ただの可愛いでしょのノロけのようであるが、実際本当に困ってもいる。
姉のニンタマが、プン助がいつまでも吸っている姿を見て、自分が早々にやめさせられた事を悲劇のヒロインのように愚痴るのだ。
「ニンタマちゃんなんか、まだまだ吸いたかったのに、やめさせられて辛かったんだよ~!」 恐らく覚えていないのだが、誰かに「この子は早くて1歳2ヶ月でやめたから…」と、話していたのを聞いて、朧げな記憶が蘇ったのか、急に恨み言を言い始めた。
そして、なんとニンタマまで時折吸い付くようになってしまった。

お風呂に入ると、ニンタマとプン助が、両方の乳にかぶりついて、やれ、そっちの乳がいい、そっちの乳を寄越せ!とケンカを始める。
「やめてよ!ままのオッパイのびちゃうでしょ!」 と、私も怒鳴る。
可愛らしい赤ちゃんに吸われて、母親も幸福感…と言う状態では決して無い。
歯もなくて口の中も柔らかい赤ちゃんとは全く違い、最早大人と同じような感じの口で、かぶりつかれるので、どちらかというと不快。
今は置物になったつもりでいよう・・・と、嵐が過ぎ去るのを待っている。

今になってみると、体質などで個人差はあるが、自分は1歳半くらいでやめるのがベストだったかもしれないと思う。
1歳2ヶ月の時は、まだまだスプリンクラーみたいに乳が噴射していたので、やめるのは自分の体的にも拷問のようにつらかったが、二人目のプン助の時1歳半になると、吸われなければ、湧いて困る…とう現象は収まっていた。
あの時点だったら、もっとストレスなく辞められただろう。
2歳を越えても飲み続けるコは執着も強く、親の体というより、子供の抵抗が強くなりそうだし。
もう、子供を産む事はないが、もし次がいたら、きっと一歳半で断乳という道を選んだだろう。 3歳過ぎてもダラダラ与えていたことで、そういう心境になったことは良かったような気もする。

だが、プン助がある日パタっと辞めたら、どうなのだろう。 清々するのか、寂しく思うのか、もしくはしんどい思いをして自分の乳をしおれさせたけれど、何か頑張った達成感を感じるのか。 それが分かるのがいつなのかわからないが、分かる日が楽しみだ。

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