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男のこなんて…

世の中には自分が産むとしたら、男の子がいいと思っている女の人がいる。
私にはそれが全く理解できなかった。
女の子にしか興味がなかった。
男の子は大変そうな上、話も合わず、苦労して育てても、結局いずれは彼女やら嫁の言いなりになってしまいそう。

孫が出来たことを考えてもそうだ。 一般的に息子に生まれた孫より、娘に生まれた孫の方が、自由に会ったり可愛がりやすいような気がする。
息子に生まれた孫はどうしても、お嫁さんに気を使って遠慮しなければならない感じ。
世間では男子が直系と言われがちだが、女の方が母、娘、孫(女)の方が、代々同じ着物を着たり、お雛様を受け継いだり、一族というか一体感があるような気がする。
女の子は、見ていても可愛いし、大きくなっても共通の会話も持てそうだし、あくまでも一般論だが、ずっと仲良くいられそうな気がする。
まあ、理由は後付けだが、とにかく自分が産むとしたら、女の子しか欲しくなかった。

最初に妊娠したと思った時も 、「どうか女の子でありますように…」 と、思っていた。
だが、こうも思っていた。
「私の望みは大体いつもかなわない。だから、きっとお腹にいる子はどうせ男に違いない。こんな年で、子供が出来ただけでありがたいと思わなければならない。男の子でも我慢しなければ・・・」
所が、最初の子供は女の子と判明。
とても嬉しかったが、生まれてくるまではわからない。
女の子だとぬか喜びをして、男の子が生まれたら絶望してしまう。
だから、期待しないでいよう。 そして、無事に女の子が生まれ、初めて安心して、喜べたのだった。

そんなこんなで二人目。
二人目も当然女の子がほしかった。 おさがりもあげられるし、同性だったら、狭い家に住んでいても同じ部屋に押し込めることもできる。
何より、姉妹を育てたいという夢があった。 自分が、兄しかおらず、妹か姉がほしかったのもある。
「どうか、女の子でありますように!」
だが、超音波写真で、どうやら男の子だと判明。
本当に申し訳ないが、非常にがっかりした。 だが、がっかりしたと同時に
「ああ、やっぱり。世の中はそんなものだ」 と、妙に合点が行った。

そして、予定通り男児出産。
生まれた時から、おっさんくさい息子。 泣き声も女の子よりうるさいし、信じられないくらい泣いてばかりだった。
実を言うと、毎日少し憂鬱だった。
「なんだ、この小さいおっさんは?甘い匂いもしないし、なんか臭い」 と、思っていた。
だが、このおっさんは、生まれた初日から、私が眠くて寝ようとすると 「うぁ~、うぁ~~」 と、すがるような甘えるような声を出すのだった。
見た目も長女が生まれた時より、全然美しくないけったいな感じだったのだが、必要とされている感じがした。
そのことを、周囲に話しても 「まだ、目も見えないんだから、気のせい」 と、言われたが、2歳になってみるとあれは気のせいではなかったと確信を持つようになった。

感情表現が苦手で、我慢してはストレスを貯めて、後で、ヒステリーを起こす長女と違って、このムスコはその場ですぐに感情を出し、他人というか人間と情を交わすのが、得意なようだ。 初対面の人にも、短期間でなついて、人に会うとものすごくうれしそうな顔をする。
どうやら、甘え上手でかなり人たらしなタイプ。
44歳の母親に向かって、イタリア男みたいな情熱的な瞳で 「ママ~、可愛い~」 などと、言って、よだれだらけの唇でキスをしてくる。
「おい、くせ~よ!きったねぇなぁ、なんかべたべたしてるし…」 と、思いながらも、拒めないということは、私もまんざらではないのだろう。
なんだかんだ言って、あんなにほしくなかった息子が、とても可愛く感じられるようになった…ということなのだった。
娘の方が物わかりもいいし、言うことも聞く。 息子は、一つも言うことを聞かず、あげたご飯を即座にひっくり返したり、やることはひどすぎる。
娘はこんなひどいことはしなかった・・・と、毎日驚く。
だが、ひどすぎると怒るというより、笑うしかなくなって、あまり腹が立たなかったりするから不思議だ。
非常に申し訳ないのだが、物わかりのいい娘が、時折生意気なことを言ったり、ヒステリーを起こしたりする方が、カチンと来てしまったり。
まあ、もはや女の子がほしかったとか、男の子は欲しくなかったとか、どうでもいい遥か昔のように思える。
若草物語のような姉妹にあこがれているのは、今も同じだが、自分の趣味嗜好と真逆なモノに嵌るということもある。
元々興味がなかった韓流にハマった時も、まさか私がファンミまで行くようになったり、それが高じて韓国語を習うようになるとは思っていなかった。
海外旅行や海にも全く興味がなかったが、行ってみたら楽しく、スキューバダイビングのライセンスを取ってしまったり。
そんなパターンを経て生きて来たので、男児を生んだ時も、きっとそのうち、まさか私が男の子を可愛いと思うなんて・・・と、思う日が来るのだろう・・・とうすうす予想はしていた。

そして、2年。
予想通り、男児を可愛いとは思っている。
でも、きっとそれは、男児だから・・・というより、偶々あのムスコだったから、好きになったような気もする。 全
く話は別だが、息子がほしいと言っている女性の方が、娘がほしいと言っている人より、恋愛偏差値が高いような気がする。

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勝とうとしない4歳

最近、ニンタマは毎日たトランプをやりたがる。

ちょっと前までは、神経衰弱なんて全く出来なかった。
ババ抜きもカードを捨てるのに時間ばかりかかるし、こちらのカードを取るときは必ず一番左を取るなど、分かりやすく、勝つのに全く苦労しなかった。

ところが、ここ数ヶ月私がちょっとバタバタしていて、あまり一緒にトランプをやっていなかった間に、変化が起きていた。

神経衰弱なんて、神か?と思うくらいバンバン当てる。
なに、これ?
全く叶わない。

私は小学校受験の経験者だったが、確かにあの当時、一度見たものを瞬時に記憶する能力が高かったのは覚えている。
記憶とか覚えるとかではなく、「なんかここにあった気がする」と、いうのが全て当たっていた。
覚えている意識もないのに、当たるので自分でも不思議に思っていたが、今はその能力は皆無。
ニンタマも割と適当に言っているようなのだが、当たっている。

そして、私が取る時も
「ママ、そこ!これこれ!」
と、教えてくれる。
稀に私が自力でカードを当てると
「ママ、すご~い!」
と、大喜び。
「ママに買って欲しいから、教えてあげる!」
と、どんどんカードを教えてくれて、それが大体当たっている。
たまに、「じゃあ、これママにあげる」
と、自分が取ったカードまでくれたりする。

そんなおかげで、一応私が勝つと
「ママ、すご~い!」
と、拍手して喜んでいる。

う~ん。

ニンタマに教えてもらえなければ、半分も取れなかったはず。
これでは全く勝ったとは言えない。

親としては非常に情けない。
だが、この数ヶ月でのニンタマの進歩にはびっくり。
4歳っていうのは、なんだか奇跡的な脳の働きをしている気がする。

しかし、ニンタマはなぜ自分が勝とうとしないのだろう。
ズルをしてでも、自分が勝とうとするのが、普通というか健全な子供の気がするのだが。

4歳の子に明らかに能力でおとり、なおかつ情けをかけられ勝たせてもらう44歳の母。

色々複雑。

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