連日の徹夜続きで、母に助けに来てもらっているのだが、プン助は遊びの相手を私には頼まなくなっている。
何かを頼む相手としてカウントされていないのは少し寂しいが、正直楽だったり。
「おばあちゃん!アンパンマン描いて!」
と言われ、母がアンパンマンを描いている途中いに
「おばあちゃん、ドウ(ぞう)さん描いて」
と言い、
「まだ描いてる途中なのに!」
と、慌てている母に
「おばあちゃん、きいん(きりん)描いて」
「さち(しゃち)描いて」
と、追い打ちを掛ける。
「うえぃ(上に)」
と、場所まで指定。
でも、実際に上に描くと
「ちあう!」
と、怒ったり。
そうこうしていると、再び
「おばあちゃん、アンパンマン描いて」
と、アンパンマンに戻るのだ。
「さっき描いたじゃない!」
と、言っても、聞いちゃいない。
「しゃち!きいん!どう!」
と、言い続け、全く人の言う事に耳を貸さない。
へとへとになっている母に、ニンタマは夢見がちに
「ドレスを着たニンタマちゃん描いて!」
「手袋にひらひらつけて!」
「扇は持たせないで!」
「靴も描いて!」
母は画家でも無いのに大変そう。
時々、プン助のリクエストに嫌気が差した母を庇うようにニンタマが
「ニンタマちゃん描いてあげるよ!」
と、アンパンマンを描いてくれたりするのだが、
ニンタマのことを下手だと思っているのかプン助は
「駄目!おばあちゃん描いて!
と、偉そうに怒るのだった。
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