ニンタマ金持ちになりたい
昨日、子供らの服の整理をしたのだが、頂いたお下がりで、去年大きすぎると思って着せられなかった服や、今年の春に頂いて、この冬に着せようと思っていた服の半分くらいが小さすぎて着せられないことが判明。
絶対自腹では買えない素晴らしう可愛らしいお洋服。
つんつるてんだったり、胸のボタンが留らなくてもなんとか着せたい!
と、
「これ、ちょっと着てみて」
と、言うのだが、なんとか着れそうな服でも
「きつい!きつい!」
と、大騒ぎ。
親戚でニンタマより三歳年上の女の子がいて、いつもその子から素敵なお下がりを頂いていた。
だが、ニンタマは4歳になったばかりだというのに、110センチ近くあり、どうみても小学生の大きさ。
そろそろ、お下がりは頂けなくなるだろう。いつも当然のように可愛い服があると思っていて、その有り難みをわかっていない。
親としてはちょっとキツくても、もう可愛いお下がりは頂けなくなるのだから着ろよ!って思ってしまうのだが、危機感の無いニンタマは決して頑張ってまでは着ようとしない。
つい腹が立って、
「ニンタマ、大きくなっちゃったから、もうお洋服誰からも貰えないんだからね!」
と、意地悪く言ってしまう。
「そっか~。でも、買えばいいだけだし」
と、意に介さないニンタマ。
「そうね、西松屋でシャツとパンツはなんとか買ってあげる」
「え?ニンタマちゃんスカートがいい。あとワンピースとかドレス」
「スカートとかワンピースとかは買ってあげられないよ」
「なんで?」
「ウチは貧乏だから。シャツとズボンは保育園で着なきゃいけないから、頑張るけど、他は無理」
四歳児になぜこんな意地悪を言ってしまうのだろう。
「ウチはなんで貧乏なの?」
「お父さんとお母さんが、若い頃にお金持ちになろうってあんまり考えなかったからだよ」
「ニンタマちゃん、貧乏なのやだなぁ。ニンタマちゃん、お金持ちになる」
「そうだね、頑張ってね。多分、頑張らないと、お金持ちにはなれないからね」
ニンタマはしょんぼりした顔をして、ゴロゴロ寝転がっていた。
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