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ランバイクと公園とブランコとおじさんと

家族で近所の公園へ。
ニンタマは母が買ってくれたストライダーのバッタモンのようなランバイクに乗って行った。
昨年末に初めて乗った時は、一向にウマくならずがっかりしたが、今では大人の小走り程度のスピードで乗れるようになった。
公園でアスレチックやブランコに挑戦。
ブランコに乗っても、
「ママ、押して~」
と言うばかりで、全く自分で漕ごうとしない。
「隣のお姉ちゃんみたいに足を曲げたり伸ばしたりしてごらん」
と、言っても断固としてやらない。
隣の子は社交的で
「ほら、こうやるんだよ」
と、声をかけてくれるのだが、無視。
こういう時は本当に困る。
「何、恥ずかしいの?」
と、聞いても顔も体も固まってしまって無反応になってしまう。
「ごめんなさいね~」
と、卑屈に謝る私。
そこへ別な子供がやって来た。
ブランコに乗りたいらしく側で
「替わって~」
と、声を掛けて来た。
ニンタマはそれも無視。
「お友達が乗りたいみたいだから、あと20回押したら、替わってあげようか?」
と、提案すると、黙って頷くニンタマ。
「はい、どうぞ」
と、後から来た子供に譲ってあげるが、今度はその子がこちらを無視。
御礼も言わずに当たり前の顔をしてブランコに腰かけた。
私は大人げないので、こんな事で一々腹が立ってしまう。
「おいおい、挨拶なしかよ」
まあ、ニンタマも挨拶しないので仕方がないのだが、ニンタマは礼儀知らずというよりは、極度の緊張状態に陥っていて、反応できないように見える。
だが、ブランコに乗った子は
「替わって~」
と、初対面の親子に声を掛けられる社交性を持っているのだ。
だったら「ありがとう」ぐらい言えや!
と、思いつつ、内弁慶なので、そんなことは言えない。

「ありがとう」っていうタイミングを逃しただけかも?
と、
「どうぞ乗って下さいね~」
と、御礼を言わせる最後の機会を与えるつもりで言ってみた。
だが、その子は最早ブンブン凄い勢いで漕いで私達親子の姿は見えない様子。
子供に媚びへつらったあげくに無視された屈辱感だけが残った。
こんなことばかり起きるので、公園に行くのが本当に嫌なのだった。
ニンタマは固まって口もきけなくなるくせに、そういうことはストレスにはならないらしく、とにかく公園へ行きたがる。最近では公園に行くのはほぼ旦那さんに任せてしまっている。
ごめんよ、ニンタマ。

小腹が好いたので、近所のスーパーのイートインコーナーでパンなどを食べることにした。
そのスーパーのイートインコーナーには主のようなおじさんがいる。
この日もいるのでは?と、思ったが、だから行くのを辞めようと思うほど嫌な訳でもなかった。
実害があるわけではないのだが、以前もこっそり授乳しているのを覗き込まれたり、やたら話しかけられて困惑したのだった。
いないと良いのだが…。
私とプン助が先に席を確保すべく席についた。
ニンタマと旦那さんは手を洗いに行った。
しばらくすると旦那さんが苦笑しながら戻って来た。件のおじさんがいたとのこと。
手洗い場の横の浄水器で紙コップに水を酌んでいたらしい。
ニンタマに気付いたおじさんが
「お水飲むかい?」
と、声を掛けてきた。その場では固まって、返事が出来なかったニンタマだが、おじさんが歩いて席へ向うと、旦那さんに向って
「ねえねえ、変な人またいたよ~。ほら、いっつもここにいる人~」
と、嬉しそうに言ったとのこと。
旦那さんはおじさんの手前、聞こえなかった振りをしたそうだ。
すると、ニンタマは夫に分かるように、おじさんを指差して、
「ほら、あの黄色いジャンパ-着た人~」
と、大きな声で教えてくれたらしい。
「人を指差しなさんな」
困り果てた旦那さんは、気弱にニンタマをたしなめていた。
こちらはたまに来ると、いつもいるのでよく覚えているが、おじさんの方は毎日いるのだから、きっと覚えていないはず。
とはいえ、気まずい。

それにしても、私も旦那さんもニンタマの前でこのおじさんの事を「変な人」などと話したことは無い。
一応、言われて困ることはニンタマの前では言わないようにしているのだ。
だが、私や旦那さんが何も言わなくても、子供心にも変な人…という認識をしていたことが明らかになり、驚いた。
怖い怖い。
おじさんも、毎日いる…というだけで悪いことをしている訳でもない。
やさしく声をかけた子供に無視されたあげく、大声で変な人と言われ、おじさんにとってもいい災難だったかもしれない。
ちょっと申し訳ない気持ちになった。

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