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社長の貫禄

母はニンタマに夢中だが、すでに膝も腰も痛めている。
ニンタマを可愛がりながら身を削っている。
膝が痛いのなら、抱っこしないで欲しいのだが、してしまうのだ。
ニンタマは「イナイイナイ」「バァ」「ナイナイ」「プップー」「バイバイ」「マンマ」「パッパ」「バッバ」「はっぱ」「わんわん」「ちょうだい」 「どうぞ(正確には『どじょ』」「はい」・・・などの単語を不定期に発し、鼻歌ばかり歌うようになってきた。
布をかぶって目が見えない状態で走ってはよろけるのが好きらしく、常にあちこちをぶつけている。
昨日は浴槽のへりに自ら頭突きをしていた。
さすがに痛いらしく、後で頭を押さえていた。
赤子とは皆、 このように馬鹿なものなのだろうか?
だが、意外に聡明な所もある。
自分の使用済みオムツなどを私にこのゴミ箱に入れるように、先に歩いて教えてくれたりする(当然知っているので、教えて貰わなくても良いのだが)。
食べ終わった食器も手渡してくれたり、寝ている人の背中をトントン叩いてタオルを掛けてくれたりもする。
いつもは仕事から戻ると「おおお〜」と、雄叫びをあげて歓迎してくれるのだが、昨日はちらっと私を見ただけで、もくもくとご飯を食べ続けていた。
ちょっと寂しく思っていたら、私がいつも座っている席に手を差し伸べ「どじょ」と、言った。
おそらく「どうぞ」のつもりなのだ。
おっさんが若手社員など に「まあ、座りたまえ」と、言っているような風情。
「お、こりゃどうも。失礼します」 と、頭を下げて席に着かせてもらった。

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