« 2010年4月 | トップページ | 2010年6月 »

不憫な我が子

今までは、ニンタマを保育園へ連れて行っても、すぐにおもちゃに夢中になって、泣いたりしなかった。
他の0歳児達が4月頃ギャンギャン泣いているのに、一番月齢の低いニンタマは全く泣かなかった。
逞しいなぁと、密かに自慢に思っていた。
だが、月齢の問題だったのかもしれない。
最近の甘えっ子ぶりには戸惑ってしまう。
朝起きて、ニンタマを寝室に置いたまま、洗濯や家事をやっていると、途中で目を覚ます。
大体、旦那さんが適当に相手をしてくれて、なんとかなるのだが、今日は悲痛な泣き声がとまらない。
かまってあげたいが、支度ができないので、シカト。
ある程度の家事を終えて、ニンタマを迎えに行くと「ひゃ〜ひゃ〜!」 と、燃え盛る火事の現場から危うく救助された人のようにしがみついてきた。
ハイレグジーザス時代の仲間政岡泰志君が浮浪者の役などをやっていた時によく「ひゃ〜!」という声を上げていたが、それにそっくり。
そして、私の身体を確かめるようにバンバン叩く。
こんな焦っている人の声、聞いたことが無いというくらいの慌てよう。
落ち着いて一人遊びを始めたから、ちょっと離れて皿でも洗おうかと立ち上がると、今にも泣きそうな顔をしてこちらを振りかえる。
昨日はちょっと離れても、静かだったので良かった良かったと安心していたら、使用済みオムツが沢山入ったバケツで遊ぼうとしていた。
危ない危ない。

今日は保育園へ連れて行き、先生に預けると自分の不幸の身の上を嘆くような悲しい顔をして弱々しい声をあげた。
「あら、ニンタマちゃん、珍しい」 と、先生もびっくり。
これから、毎日あんな悲しい顔をされたら、参る。
子供はお母さんが大好き・・・と、言われるたびに
「生んで面倒見てるから好かれたって嬉しくないやい!」
と、思っていた。
好きそうな顔をされても、一般的な子供が母親を慕うのと変わりないわけで、特別なことではない。
子供は母親の人格など分からない。
私じゃない誰かが変わりに面倒を見ていたら、そっちを慕うだけのことだ。
基本的には誰でもいいではないかと思ってしまうのだが、あの取り乱し方はとても辛そう。
取り立てて、優しい母親でも無いが、私が傍にいた方が幸せらしい。不思議だ。
私が近くにいなくたって、生きていけるはずなのだが、いないことが火事の現場に取り残されるくらいの一大事になってきたようだ。
一時的なものとは言え、あんな声を出されると不憫になってきた。

|

オットの活躍

旦那さんが出演しているKAKUTA「めぐるめく」を観に、シアタートラムへ。
お仕事をしようと、カフェにこもっていたが、全く進まないで唸っていたら、遅刻しそうになってしまう。
この日しか、観られないので慌てる。
芝居を観て、旦那さんが毎日ヘトヘトになったり、やたら身体がマッチョになっている理由が分かった。
物凄い大きい声で、やたら元気に動き回る役だった。

主宰の桑原裕子さんは以前、阿佐ヶ谷スパイダース「みつばち」で共演させていただいた事があり、人的にも女優さんとしても大好きなのだ。
普段はとてもそそっかしい彼女が、主宰としては凄くちゃんとしているらしい。
噂では聞いていたが、旦那さんも「すごくちゃんとしている。頭の回転が速い」と、ベタ褒め。
そんな彼女は今回は雀荘の店員でアル中役をやっていた。
だらしのないダメな人の役をやらせるととても光る彼女が作ったお芝居は、とてもちゃんとしていて、素敵だった。

|

はじめてのチュウ(ハード)

妊婦の時、母親学級で、赤ちゃんとキスしたり、同じ箸でモノを食べてはいけない、と言われていた。
親の口の中の虫歯菌をうつしてはいけないからだ。
どうしてもキスしたい時はキシリトール入りのガムを20分以上噛んでから、とも言われた。
その時は、ガム20分を噛んでまで、赤ちゃんとチュウなんぞしなくてもよいわ!と思っていた。
だが、生まれてみると、歯が生えるまでは解禁だろうと、軽いフレンチキスはするようになっていた。
歯が生えりゃ止めればいいんだろうと思っていた。
歯が生えたらチュウは出来ないわ、おっぱいは噛まれるわ、ろくな事が無いなぁ、いっそ生えなければいいのに・・・と無茶な事も思った。
そして歯は生えた。
おデコやつむじには「チュッチュチュッチュ」とやってはいたが、口にはしなくなった。
それはニンタマを思っての事ではない。
母体の免疫が切れたニンタマが風邪をひくようになったからだ。
赤ちゃんの風邪は強力。
赤ちゃんの風邪なら風邪も赤ちゃんでしょ?などと、侮っては大変な事になる。
だが、ニンタマと楽しく遊んでいる時に、事は起きた。
私がベロを出して蛇のようにチョロチョロ動かすと、いつも喜んでいた。
手を伸ばして掴もうとすると引っ込める・・・という遊びを繰り返していたら、いきなり顔を近づけてきた。
何をする気かと驚くと、いきなりベロにむしゃぶりつかれた。
「やばい、ニンタマの風邪がうつる!」
と思ったが、嬉しそうなニンタマの手前、舌を引っ込められなかった。
そうだった。
赤ちゃんは何でも舐めて確認するのだった。
私の舌にむしゃぶりついたり、舌をレロレロ絡ませたり、噛みついて来たり。
この時ばかりは噛みちぎられる!と恐怖を覚え、逃げた。
「もっともっと」と小躍りして催促するニンタマ。
仕方なく再び舌を出すと、やはり絡ませたり吸い付いて来る。
ブルータスやPOPEYEなどで教えてくれるキス講座に書いてあるような技ありディープキスではないか。
赤子の癖にとびっくりして、キス中に大笑いすると、ニンタマも舌をレロレロさせながら笑う。
「やべぇ、ニンタマの風邪がうつる。私の虫歯菌もうつる」と、思ったが、催促されるたびに「チュッチュチュッチュ」やってしまった。
またやってしまった。
妊娠してから、やってはいけないと言われていた事をどれだけ破っただろう。
もはや、どうでもよくなってしまった。
ダメ母である。
私も祖母と口をチュウチュウ吸う遊びをしていた事を思い出した。
楽しく遊んでいたのに、ある日急に皺だらけの口とチュウチュウするのが気持ち悪くなった。
私も気持ち悪いと思われないようにしなければ。

この日、ニンタマは頂きもののお風呂の椅子から脱出するようにもなった。
洗面器や手桶を振り回し、シャンプーやら掃除用洗剤、旦那さんのひげ剃りまで触ろうとする。
危ないから椅子から出ないようにと何度注意しても、効果なし。
ちょっと痛い思いをしなければわからないかと、頭をペチっと叩いて
「ダメって言ってるでしょ!」と怒鳴った。
痛かったかな?泣くかな?と少し心配になったが、ニンタマはしばらく考え込んだ顔をして、自分の頭を叩き始めた。
そして、嬉しそうに笑った。
どうやら「ペチッ」という音が気に入ったらしい。
そういう遊びと思ったのか、しばらく自分でペチペチ鳴らしていた。
つい、吹き出してしまった後、拍子抜けしてしまう。
マッパで「ふにゃ〜」とヘタり込みたくなった。

|

バージョンアップ

ニンタマの熱は下がる。鼻水は垂らしているが、嘘のように元気。
熱を出すごとにバージョンアップしているように思えるのは気のせいだろうか?
一日中、トレーニングのように動き回り、夜も羽交い締めをするように、抱きしめて動きを押さえつけないと、寝ない。

|

真夜中の格闘 ※食事中のかたは注意

夜中の3時頃、ニンタマが泣き始めた。
熱を測ると38度9分。
一時間以上抱いてあやしても、落ち着かない。
ようやく疲れて寝始めた・・・と思ったら 「ごふッ」と、音がして口から白い滝が上るような勢いで嘔吐。
凄い勢いだったので、口から出た液体を頭のてっぺんから浴びるニンタマ。
自分の娘とは言え、 沼から出てきた妖怪のような有様。
ついびっくりして「うわ〜〜!」と、叫んでしまう。

アメーバー状のぬめぬめとした液体を浴びて、ニンタマもびっくりしたらしく「うが〜〜〜!」と、叫び、私に抱きつこうとしてきた。
あまりの妖怪ぶりに抱き締めるのに躊躇した。
汚ない・・・自分のパジャマまで洗わなければならなくなる・・・などと、思いニンタマの頭を拭こうとするが、泣いて嫌がって縋りついて来る。
「優しい母親なら子供のゲロもウンチも汚いとも思わないで、抱き締めなければだめよ」と、どこからか声が聞こえた気がして、覚悟を決めてニンタマを抱きとめた。
一度汚れてしまえば、諦めもつく。
だが、ゲロまみれのニンタマをこのまま寝かせる訳にもいかない。
熱もあるのでシャワーを浴びさせる訳にもいかない。
「どうしよう、どうしよう」
と、旦那さんにも訴えるが、寝ぼけていて
「なんで?」
と、呑気な発言。
「ゲロまみれなんだよ?」
「シャワー浴びさせれば?」
「熱があるんだってば」
「そのまま寝せれば?」
「ゲロでびしょびしょなんだよ?」
とのやりとりをしているうちに、ゲロを拭いて着替えさせて寝かせればいいと判断がついてきた。
泣いて嫌がるニンタマをなんとか着替えさせ、寝かせた。

それからも何度も泣いたり愚図ったりして、朝を迎えた。
朝には38度4分になっていた。
早朝の診療をやっているBクリニックへ。
肺がゼコゼコしているとのことで、気管支拡張するテープ、咳、鼻水、痰を止めるシロップ、抗生剤、吐き気止めの座薬が処方された。

保育園にお休みの電話を入れる。
だが、ニンタマははしゃいで、とても元気。
あんなに愚図っていたのが嘘のよう。
その後、愚図ったり苦しそうに泣いたりしていたかと思うと、急にはしゃいでぴょんぴょん跳ねたり、つかまり立ちの訓練に励んだり。
不機嫌とハイテ ンションを繰り返していた。
具合が悪そうな時も、「俺はこのくらいできるぜ」と、いつもように立とうとしたり、這いまわったりしようとするのだが、ヨロヨロしていて、バランスを崩して、あちこちぶつけては泣く。
鼻水を拭こうとすると死に物狂いで抵抗して、勢い余って壁やオモチャにぶつかっては泣く。
病気なのだから、大人しく寝ていればいいのに、遊んで疲れないと眠らない。
ヘトヘトになった。

|

何かの罰ゲーム

明け方、ニンタマはいつもよりかなりグズっていた。
いつもは一度授乳すれば済むのだが、泣いて悶え苦しんでいる。
身体を触ると熱い。熱を測ると、 37度9分。
今日は従妹のMちゃんの家に預けて、お仕事をする予定だったが、無理だろうか・・・と思っていると、朝には37度に下がった。
機嫌も良く、ここ数日やるようになったつかまり立ちの訓練にも余念が無い。
大丈夫かな?と、お仕事をすることにした。

普段は自転車で行く、図書館なのだが、この日は雨。
ニンタマをおんぶして、PCとニンタマのオムツや着替え、飲み物おもちゃなどを入れた鞄を持って、三鷹駅まで行き、バスに乗る。
この時点であまりの重さでグロッキーになる。
図書館でMちゃんにニンタマを預け、PC作業。
寝不足が続いていたので、眠さとだるさであまりはかどらなかった。

帰りも雨の中9キロのニンタマを抱えて、帰宅。
何かの罰ゲームのようにしんどい。
食べたがる割にはいつもより離乳食も進まず、早く寝てしまった。
早く寝ると、ほっとするが、その分早く起きるかもしれないので、こちらもそれに合わせて早く寝なければならない。
旦那さんが、飲んで深夜にご機嫌で帰って来たのだが、目が冴えると困るので、ほとんど相手をしてあげられなかった。

|

美人来訪

ニンタマを見に、斎藤麻耶ちゃんと、山田麻衣子ちゃんが来てくれた。
最近人見知りが始まったニンタマがどういう反応をするか、心配だったが、普通にニコニコしていて一安心。
大人数でワイワイ・・といのは苦手なようだが、少人数の女性は大丈夫みたいだ。
もしかすると、ニンタマは面食いで、二人が美少女だから喜んでいたのかもしれない。

二人は生後2週間くらいの頃に、一度来てくれていたが、ニンタマの巨大化にはかなり驚いていた。
ニンタマが、つかまり立ちをするようになったので、今まで、安全地帯であった卓袱台の上はもはや危険地帯。
食事をしている間、なんとかニンタマを押さえ、さっさと片付けては、しばらく放置。
ケーキを食べたりする時は再び、抱き抱え・・・などと頑張っていたが、やはり麻衣子ちゃんの飲み物をこぼしてしまった。

久しぶりに、妊娠出産に関係無い話が出来て、楽しかった。
私は率先して、人の噂話や、悪口など、俗っぽい話をしてしまう。
二人も嫌がらずに聞いてくれて、嬉しかった。やっぱり、悪口は大好き。

|

赤子考

勝手に生んでおいてなんだが、赤ちゃんというのは本当にずうずうしい生き物だ。
基本、養ってもらって当然、面倒見て貰って当然と思っている。
自分で何も出来ないから仕方ないのだが、全ての世話をしてもらっておきながら感謝もしない。
どんなブサイクな赤ん坊でも、赤ちゃんだと言うだけで多少かわいらしい。
さわり心地もいい。
その魅力と引き換えに大人を顎で使う。
親に対してだけなら、仕方が無いが人様に対しても甘え放題だ。
若い女のコというだけで、何の取り柄もないのに奢ってもらって当然・・・と、思っているような人間は大嫌いなのだが、赤ちゃんはもっと性質が悪い。
若い女のコは、もしかしたら、やらせてくれるかも・・・という幻想を抱かせてくれるのかもしれないが、赤ちゃんはどんなに可愛がっても、そのことは覚えてさえくれない。
泣いて「抱っこしろ〜」と、アピールしてるのかと思い、抱っこすると「降ろせ〜」と、言わんばかりに反り返ったり、ニコニコして、鋭い爪で頬をつかんだりする。
一体、いつ人にしてもらって当然ではない・・・ということを学ぶのだろう。

私自身小学生低学年の時と高学年の時の世間からの扱いの違いに戸惑った記憶がある。
登下校の途中に駅員さんや交番のおまわりさんの所に行ってはちょっかいを出したり、遊んでもらったりしていたのだが、低学年の時はニコヤカだったのに、高学年になったら次第に邪険に扱われるようになった。
考えてみたら当たり前だ。向こうは勤務中なのだ。
小さいコなら、無下にもしづらいだろうが、高学年のコなどただの邪魔でしかない。
小さい時は調子に乗った言動をしても、周りは親切な目で見てくれたが、次第に親切で優しい目が減っていくのに気付き、子供じゃなくなるのを残念に思った。
それでも母が作るご飯などを平気で「おいしくない」などと悪態をついていた。
実際自分で料理を作るようになって、なんと酷いことを言っていたのだろうと、悔やまれる。
今なら、どんなに不味い料理を出されてもそんなことは言えない。

そんな感謝のカケラも持たない赤子のニンタマだが、最近どうやら私のことが好きらしい。
ちょっとでも私の姿が見えないと泣いたり、騒いだり。
近づくと、嬉しそうに身をよじって笑う。
そんなことをされると確かに可愛い。
だが、そばを離れると、責めるかのように泣くので、かなり心労だ。
「こんなに好かれて、母親の醍醐味よね」 などと、母に言われる。
だが、どこの子供でも母親を好きになるらしいので、別に私の手柄では無い。
こんな無条件に愛されるのは子供だけ、とか、子供が母親に寄せる愛は無償の愛・・・・とか、ドラマなどでも言われている。
でも、子供が生きて行く上で必要だから、頼りきっているだけであって、それほど美しいものや醍醐味とも思えない。
時々どうしても母親を好きにならない子供・・・とかはいないのだろうか?
母親が世話をする中心だから、母親を好きになるわけなので、世話をする中心が別の人ならどうなるのだろう。

ニンタマは生まれて3カ月位からは色々な人に見て貰っていた。
母やお義母さん、パートさん、従妹のお姉ちゃん、そして旦那さん。
今年の2月前半までは、私よりも旦那さんの方が、見ている時間は長かった。
その時は旦那さんの方が好きそうにも見えたが、まだ赤ちゃん過ぎて、人を認知する能力はなさそうだった。
2月後半〜から3月一杯は、旦那さんが忙しかったので、私はお仕事が殆ど出来ず、フルでニンタマにべったりしていた。
ちょうどその頃から人の認知が出来る時期に差し掛かったようだ。
旦那さんは長いスパンで見ると、私よりずっと面倒を見ていたのだが、たまたま月齢が5、6カ月になるころに沢山面倒を見ていた私を、世話する中心人物だと思ってしまったようだ。
私よりずっと一緒にいたのに、ちょっと可哀そうだ。

今、凄くニンタマに懐かれているが、「どうせ、大きくなったらこんなことをすっかり忘れて、冷たくされたりするんだろうな」などと、愛されていると調子に乗らないように自分を戒めている。
だが、若い女子だったころ、「おお、19歳か〜〜〜〜!」などと、ちやほやされても「これはたまたま19歳だからであって、私の手がらではない」と、思っていたことを、調子に乗れる機会なんてそうそう無いのだからあの時、せいぜい調子に乗っていれば良かった悔やんでもいる。
調子に乗らないでいたことで良いことなど、一つも無かったのだ。

そう思うと、一過性のものではあるが、ニンタマにやたら好かれてることも、もっと謳歌した方がいいのかもしれない。
ちょっと不満なのは、私は自分の子供ということもあるが、毎日ニンタマを見ていて、寝返りの練習をしたり、全く移動出来なかったのに一生けん命自主トレなどをして、ハイハイやつかまり立ちが出来るようになっていく様を見て、なんとストイックなのだろう・・・!と感心して好きになっていっているのだ。
初めは泣いてばかりだったのが、手を叩いたりしては、こちらにほほ笑んだりする瞬間に「う!可愛いぞ!」と、くらくらして愛情を深めている。
だが、ニンタマからしたら、偶々世話をしてくれているとう理由だけなのだ。
なんとなく片思いのようで、面白くない。

しかし、何故、生まれてまだ一年にもならない子供に、一々ムキになってしまうのだろう。
世話をしてくれるという理由ではなく、私の特性を理解して好きになってほしいと願うのは度台無理な話なのだ。
40歳なのに、大人気ないことだ。

|

ぶっちゃける保護者たち

保育園の保護者会。
保護者会なるものに参加するのは初めて。
当たり前だが、初めての出産の後は初めてづくしだ。
家から一番近いという理由で決めた保育園ではあったし、他の園と比べたこともないのだが、非常に良い保育園のようだ。
保護者会に参加するのは当たり前・・・と、参加出来ない人を怒ったりしそうな所もある気がする。
だが、ニンタマの通う保育園は「参加していただいて、ありがとうございます」・・・と、非常に低姿勢。
先生も臨時職員の方もいつもニコヤカ。
どこにでも必ずいる変なオーラをまとった人がいないのだ。
いつ迎えにいっても、ニンタマもご機嫌だ。
これは非常にラッキーなことだろう。

保護者会では、手の洗い方の指導の他、親同士の自己紹介や軽い懇談会もあった。
母乳飲ませてるけれど、お酒飲んじゃってます・・・とか、手が回らないので食事は全部惣菜ですとか、お父さんが来ている人がいるのに申し訳ないですが、おっぱいあげるのやめると、悲しいくらいおっぱいしぼみます・・・などと、皆かなりぶっちゃけていた。

その後、小児科で予防接種。
肺炎球菌とヒブワクチン。
2本も注射を打った上、鼻水も吸ってもらう。
全てよかれと思ってやっていることだが、ニンタマにとっては拷問だろう。
「ぎぇ〜〜〜」「ぐわ〜〜〜」と、奇声を発して命がけで抵抗していたが、終わるとすぐヘラヘラしている。
子供は忘れっぽいものなのだろうか?もしかして、ちょっとバカなのでは?と、心配になる。

|

リフレッシュ休暇

旦那さんにニンタマを見て貰い、三鷹メイトと近所の温泉へ。
だが、定時になっても送迎バスが来ない。
調べてみると、よりによって休館日。
この日を頼りに生きてきたというのに・・・と、打ちひしがれる。

だが、近所にもう一つ温泉があったはず!と、調べる。
予定を変更して、バスに乗ってもう一つの温泉へ。
そこはいつも行く温泉より、閑散としていた。
チケットを買った直後に富士のバナジウムなんとか・・・というウォーターサーバーのセールスマンに試飲を勧められる。
断るのも申し訳ないので、サービスのつもりで飲んでやると、延々と売り込みされる。
私も旦那さんがお休みじゃなければ、来られない。
三鷹メイトも多忙な毎日。
その私達がなんとか都合を会わせている貴重な時間を、なんだと思っているのだ!と、腹が立つ。

「今、水道水って飲めないじゃないですか〜」
飲んでるよ!うまいうまいと飲んでるよ!
このセールスマンもここで私たちに声を掛けなければ仕事を怠けていることになってしまうのだろうが、そんなことは知ったこっちゃない。
そんな興味のない話を聞かなければならないのなら、時給をよこせ!と、心の中で憤慨する。
親友が 「じゃあ!考えるとして!」 と、話を打ち切ってくれて、助かった。

閑散としているが、だだっ広くてのんびりする。
岩盤浴にも入り、リフレッシュ!
夜遅くまで、のんびりご飯を食べたり、ちょっとビールを飲んだり出来ることが、こんなに幸せなことだとは。
こんな調子で2、3日小旅行にでも行けたらどんなにか、素晴らしいだろう。
当たり前のことかもしれないが、ニンタマが生まれてから一晩たりとも離れて寝たことが無い。
旦那さんとは地方公演があったり、朝まで飲んできたり、私が実家へ行ったりで離れ離れで過ごすことも多い。
だが、ニンタマとは常に一緒に寝ている。
8カ月の間誰かと、一晩も離れたことが無い・・・なんてことは、一人暮らしを始めてからは一度も無いことだ。
そう思うと、凄い密着度だ。

|

休めない休日

今日は保育園はお休み。
だがやらなければならない仕事が溜まっている。
従妹のお姉ちゃんにニンタマを見て貰って、お仕事。

|

「綺麗に使っていただきありがとうございます」

よく、公共施設や居酒屋のトイレに
「綺麗に使っていただきありがとうございます」
という張り紙を見かける。
あれを見ると、ムカムカする。
初めてそういう紙を張った人がいて、それを見た人が「これはいい」と、思って普及したのだろう。
だが、初めてその紙を張った人が、誰だか知らないが、嫌な奴に違いないと思ってしまう。
読んだ人が「ありがとうございますなんて言われちゃったら、綺麗に使わざる得ないよなぁ」と、思うことを当て込んでいる。
いやらしくて物欲しげな気がする。
品がいい風を装って、品が無い、甘いと腹が立つ。

ニンタマはつかまり立ちめいたことを始めた。
ムービーで撮ってみたら、テーブルに捕まって一分以上経っていた。
ハイハイを沢山する方が、歩くよりずっと大事と言われている。
どうせいつか立てるのだから、急がなくてもいいではなか・・・。
そう思うが、ニンタマは凄く嬉しそう。

|

復活!

体調も良くなってきて、やっと仕事に本腰を入れられそう。
ニンタマは完全に復活して、病気前よりハイハイが板についてきた。

|

旅の終わり

今日で、湯河原とはお別れ。

広くてモノの少ない部屋で、ニンタマは好き放題ハイハイしていた。

そのせいで、連休前よりも大分動きが機敏になってきた。

本当は、そのまま仙台へ帰ったほうが、効率が良いのだが、母は「アンタ達を送り届ける」と、三鷹の家まで来てから、仙台へ帰って行った。

旅行の終わりは切なく、しょんぼりする。

|

vsみかん屋のおかみさん

朝方、風呂に入りたかったが、夜中にニンタマが大騒ぎしていたので、疲れ果てて起きられなかった。
折角温泉に来たのに、残念。

午前中、ニンタマを母に見て貰い、PC作業。
午後からは、散歩。
1日から帽子が見当たらなかったので、蕎麦屋に忘れてきたのだろうと、聞きに行く。無かった。
絶対にここに忘れたはずなのだが、「ありません」と、言われる。
出産直前に旦那さんに買ってもらった帽子だった。とても、残念。

仲居さんお勧めの「ガキ大将」というラーメン屋へ。
温泉地に来てまでラーメン・・・と、思わなくもないが、出産してからラーメン屋には行った事が無かった。
母も、ここ数年ラーメンを食べたことが無いという。
最近のラーメンを食べたことのない母は、「おいしい〜〜〜!」と、大喜び。
私も久しぶりに豚骨や魚の出汁の効いたラーメンを食べられて、満足。
その後、湯河原の駅まで行き、干物やお土産を見る。
旅館に戻る前にミカンの直売所へも行く。
そこでは5キロ100円の清見オレンジが売っていた。
初め、値段に気付かず眺めていたら、

「これ、表面に傷がついちゃっただけで、味はおいしいんですよ。ただ、傷みやすいから、すぐ、今日中に皮を剥いてもらわないとダメなんです。でも、この値段でしょ? さっきから大人気で、皆何袋も買っていくんですよ〜〜〜! ほら、これも車で取りにくるからって予約済み」

と、直売所の女将さんらしき人に、まくしたてられる。
他のオレンジやら、セミノールやら、レモンも見てみたいのに、そのオレンジの説明しかしてくれない。
仕方なしにそのオレンジについて、質問してみる。

「今日は宿に泊まるので、明日の晩に皮を剥いても大丈夫ですかね?」
「わかりません!」

バッサリだった。

「そうですねぇ〜。ホントは今日がいいですけど・・・多分大丈夫かと思いますよ〜」と、こちらの心情を慮った回答を期待していたが、全てに一方的のやり手女将だ。

「ウチは業者さんからも、注文が多いんですよ!このレモンもね、イベントで使うって、さっきも追加注文。トラックで持ってったわよ!」
「この湯河原はね、芸能人も多いんですよ。あ、どこかで見た顔だなって思ったら、テレビで見た人だったってことも多いんですよ」
「全国から、バンバンお取り寄せの注文が来てねぇ〜」

聞きたい質問の回答はさっぱり得られないが、ひっきりなしに話し続けている。
すると、ニンタマが泣き始めた。
女将の後ろで使用人のようにひっそりと作業をしていた男性が、ニンタマに話しかけ始めた。
だが、愛想も悪く、固まっているニンタマ。
その男性は、後で分かったのだが、女将の旦那さんのようだった。

「僕はね〜、赤ちゃんと動物には好かれるんですよ。やっぱり、向こうも相手を見てるんだよね。アバババババ〜」

だが、ニンタマはちっとも笑わない。
物静かな人の割に、人間性に自信満々の旦那さん。

「ニンタマよ、頼む。笑ってくれ・・・」 と、念じるが、ニンタマは相変わらず、不機嫌そう。
「眠いのかな?」 と、男性。
「多分・・・お腹が減ってるんです〜」 と、フォローする。

その直売所には、ミカンを剥きやすい器具の「ムッキー」なる器具も売っていた。
気になったので質問してみたら、女将に3分程ノンストップの演説をされ、若干後悔する。
だが、非常に便利な器具だったので、購入。
100円の清見オレンジ、ゴールデンオレンジ、セミノールなども購入。
しばらく、柑橘類尽くしの生活になりそうだ。

いつの間にか、17時近くになっていた。
17時から檜風呂の貸し切りの予約をしていたので、大慌てで、風呂に入る。
檜風呂は流石に気持ちが良い。
だが、ニンタマはどうでもよいらしく、ギャンギャン泣いていた。
昨日は岩風呂に入ったのだが、滝のように流れる湯に衝撃を受けていた様子で、檜風呂よりそちらの方が、気に入っていたようだった。

夕ご飯は、三日間で一番豪勢だった。
夜、寝る前はキャイキャイはしゃいで笑いながら大興奮。
母もすっかり復活したニンタマの姿を見て、嬉しそうだった。

|

母子三代・湯河原の旅

朝には岩風呂へ入る。
午前中は母にニンタマを見て貰い、やり残していた作業をやる。
昨日は不機嫌だったニンタマも、今日は上機嫌になった。
体調不良でしばらくヨダレも出なかったが、ダラダラ垂らし始めた。

午後には近所の海へ散歩。
海へ下りるのは大変で、足場の悪い岩場を行かなければならなかった。
母がベビーカーを担ぎ、私がニンタマをおんぶ。
浜辺でニンタマをおんぶしながら、波打ち際へ走る。
波を近くで見せてやろうと裸足で海に入ると、まだ水は冷たかった。
波打ち際を走り回って戻って来る。
母にニンタマは喜んでいるか?と、聞くと
「眠そうでぼーっとしてるわよ」
とのこと。甲斐の無いことだ。

その後、宿に戻るのにもっと良い道があるはずだと、来た時と違う道を行く。
だらだらしゃべっていたせいもあるが、どんなに歩いても宿につかない。
何度も人に聞いてはあちこち彷徨う。
「あ、ここだわ。わかったわかった」と、近づいたつもりなのに、着かない。
旅館についた頃にはヘトヘト。

最近ニンタマは夜中の授乳の後に咳こんでは、吐く。
この日は授乳をせずにお茶をあげたりでごまかすが、結局騒ぐので少しだけ授乳をすると、案の定咳こむ。
吐きはしなかったが、完全に目を覚まし、部屋中を這いまわって、大暴れ。
私や母を殴ったり蹴ったり大変な有様。
もう、咳こんでも仕方が無い・・・と、再び授乳をしたら、あっさり寝た。

|

忘れたり落としたり

旦那さんに三鷹駅まで送られて、湯河原へ出発。
「家の鍵持ってきた?」
旦那さんが、家へ入れなくなったら困ると、心配で尋ねる。
「持ってるよ」 と、旦那さん。
「私がよく、鍵と携帯を忘れるから心配で」
と、母に話している途中で、自分が携帯を忘れていることに気付いた。
旦那さんがダッシュで戻って、三鷹駅まで届けてくれた。
呆れている様子だった。

電車に乗ると、かなり混んでいた。
ニンタマをベビーカーから抱きあげて、ベビーカーを畳もうとするが何かが引っ掛かって全く畳めない。
畳めないなら、抱きあげた意味も無い。
今さらベビーカーに座らせる訳にも行かず、ただ場所をとって重い思いをしている迷惑な乗客になってしまった。
そんな状態で新宿。
母が乗り換えの切符も用意しないまま自動改札へ向かうので、慌てて呼び止めて切符の出し方を教える。
その後、自分も改札を通る。
機械が反応せず、切符に穴があかなかった。
後で事情を説明すればいいかと、そのままロマンスカーへ。
やっと落ち着いて座れた・・・と一安心。
そう言えば、さっき切符に穴があかなかったなぁと、鞄から取り出す。
すると・・・一緒のはずのSuicaが無い。
どんなに探しても無い。
そのSuicaにはクレジット機能も付いていた。
慌てる。
おそらく、改札で落とすか何かしたのだろう。
車掌さんに調べて貰うが、届いていないらしい。
折角のんびりしようと出かけているのに、出だしから大慌てだ。
電車の中で慌てて電話をしてカードを止めたりする元気も無く、ぐったり。
旅館についてから、カード会社に電話をして、止めて貰ったりしようと、気持ちを切り替える。

小田原から東海道線に乗り換える。
その途中でエレベーターで一緒になったおばあさんがニンタマを見て、話しかけてきた。

「まあ、丸丸として金太郎さんみたい。男の子でしょ?」
「女の子です」
「あら、女の子?ほっほっほ」

その後も何度か、話しかけられるが全員に「男の子?」「丸丸としてる」などと言われる。
ニンタマを美少女だと思っている旦那さんが聞いたら、どう思うだろう。

「初めはさ、元気なだけでいいって思ってたんだよ。でもさ、こんな可愛いと、欲が出ちゃうね」
「こんな可愛いコが、ウチに来てくれるなんて、ラッキーだよね」

私もニンタマを可愛いと思っているが、旦那さんがこんな状態なので、ついつい 「マンジュウ」「中尾彬」「デブ子」などと、言ってしまう。
なんとなくバランスをとらなければと思ってしまうのだ。

旅館についてから、カード会社に電話する前に、小田急線の遺失物センターへ電話をする。
すると、Suicaが届いていた。ラッキー。
近所で蕎麦を食べたり、散歩をしてから旅館でのんびり過ごす。

|

女のそこぢから

仙台から母がやって来た。
5月2日から5日まで、ニンタマと3人で湯河原へ行く予定だった。
ニンタマの具合が悪ければ、キャンセルして、三鷹でのんびりしようと話していた。
だが、三鷹にいると、私も家事をやったりでのんびり出来ない。
湯河原まで行くのが大変だが、行ってしまえば、後はゆっくり出来る。
母にニンタマを見て貰って、休んだり、ちょっとお仕事も出来るかもしれない。
女三代で温泉へ行くのを、前からとても楽しみにもしていた。
母は、兄や友人や従妹のMちゃんにも
「旅行はキャンセルした方がいいよ、ニンタマが可哀そう」
と、言われていたらしい。
熱が下がらずテンパっている最中に
「旅行はキャンセルした方がいいかね〜」
と、電話で聞かれた。
救急に連れて行くかどうか? 解熱剤を使うかどうか?などで頭がいっぱいの私は、それどころではなく 「旅行なんていつでもキャンセルできるんだから、まだいいよ! もしかしたら、元気になるかもしれないし」 と、軽く怒りつけた。
母は「旅行をキャンセルすると、友香に怒られるから」と、言っていたらしい。
ニンタマの様子を見て、行けそうなら・・・ということになり、結局行くことになった。
「友香の執念だね」 と、母に言われた。
確かに旅行には行きたかったのだが、執念っていう訳でも無かった。
どちらかというと、もしキャンセルをしてしまった後で、すっかり元気になったニンタマを見て、「こんなことだったら、旅行に行けたんじゃない!ああ、残念」と、母に言われるのではないか?ということも心配していたのだ。
どちらにせよ行けることになって良かった。

1日の晩は母と旦那さんにニンタマを預けて青山円形劇場へ。
三浦有為子さん作で、20歳頃オーディションを受けて所属していた某劇団時代にお世話になった堤幸彦さん演出の「2LDK」を観劇。
二人芝居なのだが、毎日出演者が変わるという贅沢なお芝居。
グラビアアイドルの女の子としか思っていなかったコ達がガチでバトルする凄まじさにびっくり。
昔のアイドルはここまでのことやらなかった。
アイドルにこんなことをやられたら、小劇場でちょっと可愛い・・・みたいなコ達は必要なくなってしまいそうだ。
若くて可愛い子にここまで腹を括らせるのも力量が無いと出来ないことだ。
決してお芝居がウマい訳では無い女の子達がやっても面白く見られるのは、本の良さと演出と彼女達が何かをかなぐり捨てていたからだろう。

帰宅すると、まだニンタマは起きていた。
病気で寝てばかりいたせいか、寝るのが嫌らしい。

|

« 2010年4月 | トップページ | 2010年6月 »