絞りカスなママの充電
朝から声が変だったが、特に異変も無いのであまり気にしなかった。
演劇ライターの岡崎香さんにニンタマを預けて、宝船看板女優高木珠里嬢が出演している亜熱帯「サブトロピカルライフ」観劇。
以前、岡崎さんに「いつでもベビーシッターするわよ〜」と、言っていただいていた。
仕事でも無いのに甘えて良いのだろうか?と、思いつつダメ元でお願いしたら、快諾してくださった。
新宿で抱っこ紐ごと、ニンタマの受け渡し。
「おや?」と、戸惑った顔をしていたが、とくに泣く様子も無く、ニンタマと岡崎さんは人混みに消えて行った。
亜熱帯は、昔私がお世話になっていた黒川麻衣さんのユニット。
当時はオムニバスが中心だったが、最近は一本のストーリーものが多かったようだ。
今回、オムニバスは久しぶりらしい。
観劇して、凄く懐かしい気持ちになった。
珠里ちゃんは凄くハマっていた。
10数年前オッホ(当時の黒川麻衣さんの劇団 名)と、ハイレグジーザスを交互に出演していた頃が、芝居が一番楽しい時期だったかもしれない。
緻密な振れ幅で細かい演技を要求されるオッホと、とにかくテンションをあげて暴れたり、日常では絶対に言えないような下ネタを叫んだり連呼したりしていたハイレグジーザス。
緻密なことに神経が疲れると、暴れて、 暴れてすっきりしては緻密な演技を楽しむ・・・というバランスが良かった。
オムニバスでは、役者の振れ幅も楽しめる。
珠里ちゃんお得意の年配のおばさまから、女子中学生、様々なキャラが堪能できた。
終演後、麻衣ちゃんや珠里ちゃんに挨拶。
沢山の人に会うのは久しぶり。
アラフォーになると、久しぶりに会う人を見て「老けたなぁ」と、思う事が多いのだが、麻衣ちゃんは全く変わっていなかった。
半年前、赤子を産み落としてから、毎日食料として母乳を出し続け、私自身はすっかり絞りカスの様になっている。
芝居などで沢山の人に会うと、「うわ、絞りカスだなぁ・・・」と、思われているのでは?と、被害妄想に陥ってしまう。
それで、ついつい予防線をはって、「もう、すっかり絞りカスですよ〜」「もう、ボロ雑巾です」などと、言ってしまう。
だが、言ったところで良いことは何も無い。
ニンタマを預けている岡崎さん宅へ。
岡崎さんの他に私のスキーサークルの先輩Sさんも一緒にシッターをして下さっていた。
赤ちゃん好きな岡崎さんの旦那さん、二人の息子さんもニンタマを可愛がってくれていた。なんともぜいたくだ。
私が到着するまで楽しく遊んでいたようが、私を見た途端に泣き始めた。
今さらながら、預けられていたことに気付いたようだ。
その日はそのままお好み焼きをごちそうになる。
おいしいチーズやら、おつまみも出てきて、帰るのが嫌になるが、赤子連れなので、しぶしぶ帰宅。
電車は混んでいて全く座れず、三鷹に着く頃にはへろへろになってしまった。
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