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おひなさま

ニンタマが女のコ・・・ということもあり、父の奥さんも、お義母さんも雛人形の心配をしてくれた。
だが、ウチは狭い。お雛様など飾る場所は無い。
もう少しニンタマが大きくなってから考えます・・・と、言っていた。
私の母も私の小さい時に買った雛人形を飾らないか?と、電話をくれていた。
その時も家の狭さにイライラしていたので、ウチにそんなモノを飾る余裕は無いよ!と、冷たく言い放っていた。
母が私の為に用意したお雛様に思い入れがあるのは重々分かっていのだが、そんな面倒なことはしたくもなかった。
大体雛人形など、買うのは高いのに売っても何の価値も無い。
一年に一度しか出さないものに金をかけて、場所をふさぐなんてバカバカしい!と、思っていた。

だが、仙台に来て、久しぶりに自分のお雛様を見た。
これが・・・素敵なのだ。
「あんたのお雛様は普通のじゃないんだよ、いいのなんだよ」
「こんな素敵なのはないよ」
「皆素敵って言うよ」
「うんと探し回って一番いいのを選んだんだから」
が口癖の母に
「そういう説明ではどこがいいのか分からない」
「どこでどのくらい探し回ったとか言わないで、ただ『いい』って言われてもね」
と、意地悪く言う私に必死になって良さを説明していた母。
だが、どんな説明より、お雛様の顔を見るのが一番だった。

私や兄が幼少の頃は貧乏で端午の節句の鎧、兜や、お雛様を買うお金は無かった。
仙台に住む祖母が同情してその都度5万円ずつくれたらしい。
兄の鎧兜を買う時には父も一緒に買いに行った。
その時は3万円のセットを買い、あとの2万円は生活費に回すことになった。
私のお雛様は母が一人で岩槻にまで買いに行ったという。
そこで5万円を大幅に上回る12万円のセットに一目ぼれして、こっそり後の生活費を切り詰めて購入したという。
12段飾りでも無く、ただのお雛様とお内裏様の二人だけが並んでいるセット。
当時の私は、友達の12段飾りの方が素敵に見えて、二人しかいないセットを物足りなく思っていた。
だが、今見てみると、ブサイクなお雛様やお内裏様、三人官女、五人囃子などのセットより、ずっと素敵だった。
顔が綺麗で上品なのだ。
吊り目で下膨れな人形が多いのだが、私のお雛様はとにかく初々しい。
一目で処女と童貞だと分かる。
そんな二人なのに、これから夫婦になるのを嬉しく思っている雰囲気が漂ってい る。「後はお若いお二人で・・・」と、声をかけたくなる。
40歳になって初めて良さが分かった。

いつかお雛様を飾っても、ニンタマも良さは分からないだろう。
12段飾りの方がいい!と言うかもしれない。
ニンタマが40歳になった時に分かるのだろうか。
その時、私は80歳か・・・。生きてるのかさえあやしい。
ましてやいつかはお雛様を飾れる広い部屋に住めるかが一番あやしい。

40歳になってもいつかは生活レベルが上がるかも・・・と、夢を見ているが、 ここで一生踏みとどまれたら恩の字くらいに思っていなければ・・・とも思う。

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だが、このお雛様・・・飾りたいなぁ。

なんとなく、お雛様の顔がわが娘のニンタマに似て見えるのは気のせいなのだろうか?親バカすぎるのだろうか?
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