はずれな接骨院
仙台の家の近所にやたら繁盛してそうな接骨医院があった。
首肩が恐ろしく張っているうえ、腱鞘炎。
たまには息抜きも必要と行ってみた。
G接骨医院はその日、かなり混んでいた。
だが、入ってみると受付には綺麗なネイルのミニスカートの姉ちゃん。
一瞬美容院かと、店を確認した程だ。
「院長の診察があるまでかなり時間がかかりますが、よろしいでしょうか?」
とのこと。
院長?ここにそんな立派そうな人がいるのだろうか?
観察していると、20代後半のバイトリーダーみたいな兄ちゃんが「大至急!」とか、叫んで仕切りまわっている。
「ん?あの兄ちゃんが院長?」
拍子抜けするが、読みは当たっていた。
そして、その兄ちゃんはとても偉そう。
私の体がいかに歪んでいるか、かなりの頻度で通わなければ、治らない状態だ・・・などと、頭ごなしに言い「通えますか?」と、言いやがる。
大体どこに行っても
「歪んでいる」
「こんなに足の長さが違う。」
「首も」
「肩も」
「股間節も」
と、脅される。
言われすぎているので、初めて言われたかのようなビビッドな反応など出来ない。
「ええ!大変じゃないですか!」とヘラヘラ笑う。
私の体験では「歪んでいる」と、危機感をあおる所は大体ハズレ
だ。
案の定ハズレだった。
「バランスを取ります」と、言っては身体のあちこちに重りを乗せて、温めながら機械で振動を加える・・・という工程を5回ほどやられる。
これで50分。
慢性化している腱鞘炎を今さらながら20分間氷で冷却される。
まるで効き目の無いというか、やっているようにみせて極力、体力を温存しているのが丸見えのマッサージ10分。
いつになったらマッサージしてもらえるのだ・・・!と、イライラしていたのだが、マッサージが全く気持ち良くないのだ。
そして、保険治療適用なのに3200円という、信じがたい値段。
今までの接骨医院では保険治療の場合500円から1300円位で済んでいた。
そして、今までの所の方がよほど気持ちもよかった。
二度と行くか!と、イライラしながら、院長には「気持ちいいです」と、お世辞を言っていたので、とても疲れた。
腱鞘炎の為、危ないので私はニンタマを風呂に入れられない。
母に入れて貰っている。
仰向けにして耳だけを押さえて浴槽に入れていると、ニンタマは風呂で母のおなかや浴槽の壁を蹴って、手で水をかいているらしい。
母は毎晩「今日も水泳しようね」と、楽しんでいる様子。
ニンタマは風呂が好きなので、愚図った時には風呂に入れると上機嫌になる。
愚図った時にはただあやしてもダメだ。
何か気分を変えてやらなければならない。
立て抱っこをしてもダメな場合は、大して濡れていなくてもオムツを替える。
もしくはちょっとだけ服を脱がす。
服を脱がせ始めたり、オムツを取ると足を上げて上機嫌になる。
やはり服やオムツは鬱陶しいのだろう。
それでもダ メは場合は、違う部屋や、外へ行く。
そして、風呂。
どうしてもダメな場合は、泣きわめく隣で深い寝息を立てて、寝たふり。
寝たふりは意外と有効で、泣いても甲斐がないとあきらめるようだ。
下手に構うと悲しみを増幅させるのか、ますます激しく泣いたりする。
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