見えないベビーシッター
三鷹の家でもニンタマが天井付近や私の背後を見て、異様におびえた顔をして泣き叫ぶことはよくあった。
その度に
「何を見てるの?」
「天井はみなくていいから」
などと、言いながら、若干薄気味悪い気持ちになっていた。
仙台でも初め、あらぬ方向を見回しては
「ぎぇ〜ぎぇ〜!」と、声をひっくり返して泣いていた。
仏壇に線香をあげた瞬間に叫び始めた時も、驚いた。
だが、最近はあらぬ方向をみて満面の笑みを浮かべてにやにやし始めた。
添い寝でおっぱいを飲ませても、ちょっと飲んだり、飲もうとしては天井の隅を振りむいては、にや〜っと笑ってばかり。
集中して飲んでくれないので困ってしまう。
喃語で話しかけてもいる。
私にもかなり話しかけるのだが、それと同じくらいの勢いで天井の隅に向かって話しかけている。
しかも大体いつも同じあたりを見ている。
今までは寝る前はギャンギャン泣いて、大変だったのだが、ここのところ二日続けて天井に向かってほほ笑みながら、幸せそうに寝入っていた。
これには非科学的なことを信じない母も私もびっくり。
祖父がものすごい子供好きだったので、相手をしてくれているのではないだろうか・・・という考えもよぎったりする。
二日続けてご機嫌で、ほとんど泣かず、お利口さんにしていた。
だが、昨日一昨日はちょっと泣いたり叫んだりと揺り戻しが来た。
「あれ?今日は見えないベビーシッターいないのかな?いてくれたらいいのに」
と、こちらまで思うようになってしまった。
昨晩は久しぶりにギャンギャン泣いていた。
久しぶりだったので、結構疲れた。
夜中にオムツ替えをしているのだが、普段は寝ぼけた感じでおとなしく、起きてもそのまま再び寝てしまう。
だが、昨晩はがっちり目を覚まし、目をギラギラ輝かせて、足をばたつかせて移動するほど飛び跳ねていた。
「やばい・・また寝ないかも・・・」
と、心配になったが、天井の隅を見てにやにやしては喃語でおしゃべりを始めた。
「お、見えないベビーシッターがいるらしい」 と、少し、ほっとした。
案の定、ご機嫌のまま泣きもせず眠りに着いた。
これは仙台限定の現象なのだろうか?
旦那さんの実家の滋賀県へ行っても三鷹でも同様になるのか?
これからの成り行きが気になるところだ。
それによって、ニンタマが成長して一人遊びを覚えたのか、本当に見えないベビーシッターがいるのか、なんとなく見当がつくのかもしれない。
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