新婚旅行リベンジ篇・天国に一番近い海
今回は妊娠中なのでダイビングは諦めたが、シュノーケリングだけはやりたいと、ツアーを申し込んでいた。
数年前沖縄で初めてシュノーケルをやって、あまりの綺麗さと気持ちよさに驚き、自分でもびっくりするほど海好きになってしまっていた。
本当は新婚旅行で旦那さんとダイビングをしたり、海の中から月を眺めたりしたかったのだが、妊婦では無理。
普通に海で泳ぐよりはシュノーケリングの方が楽だし、魚も見られる。
旦那さんとは長い付き合いだが、一緒に海で泳ぐのは二度め。
一度目は、潜って旦那さんの足を掴んで驚かそうとしたら顔をクラゲに刺されてしまって、泣き叫びながら早々に海から退散していた。
どうしても一緒に魚を眺めたり海で波に揺られたりしてみたかったのだが、やはりちょっと心配。
ボートでポイントに行った方が、綺麗な海が見られるのは分かっていたが、休みたくなった時にすぐ休めないのは困る。
多少濁っていたとしてもビーチから入れる方がいい。
自分に気持ち良いことはニンタマにも良いはず・・・と思いながらも、これはワガママなのかしら?と、後ろめたくもある。
妊娠中に海外旅行というだけで、神経質な人からは非難ゴウゴウだ。
妊婦は「何かあったら責任とれるのか?」「命をなんだと思ってるんだ」と、他人のことなのに、ヒステリックに言われてしまうことが多い。
でも、自分の性格上、動けるうちにこれだけ好き勝手やったのだからと思う方が、先の大変な時期を頑張れる気もするのだ。
我慢ばかりしていたり、ストイックに頑張ったこと程続かない性分なのだ。
でも、本当に何かあったら、やっぱり無茶しなければ良かった・・・と後悔するだろうな・・・などと葛藤しつつもパダンバイのブルーラグーンビーチを見てしまうと心が躍る。
高熱を出した後の妊婦検診の時に見た、多動気味?というほど元気そうな姿や、他の胎児と比べたことが無いからわからないが、骨の脆い自分から出来上がっている生物とは思えないほどしっかりした骨格を思うと、何をやっても大丈夫なのでは?と思えたりもする。
本当にしんどかったら、すぐに止めようと決めて海へ。
午前中のせいか、まだ海は若干冷たい。
体力も落ちているので、すぐに波に流されそうな気もする。
だが、波打ち際を超えるとやはり生き返る気持ちがする。
気持ちが良い。
全く余計なお世話なのだが、この気持ちの良さを知らない人がいたら、全員に味あわせてその感覚を共有したい・・・という気持ちにさえなる。
正直、今まで見た海の記憶の中ではそれほど美しくはなかったが、それでもこんなに気持ちが良いのだ。
シュノーケルを咥えているからちゃんとは話せないが、ダイビングと違ってなんとなく会話じみたこともできる。
「アアイイ(可愛い)!」
「イエイ(綺麗)!」
「アアイアアナ(長い魚)」
「イアアイッアイ(イカが一杯)!」
などと、話しながらの、海中散歩。
ライフジャケットをつけているから、水面から顔をあげて普通にプカプカ浮いて
「メガネに水が入った」などとちゃんとした会話も可能。
ある意味ダイビングよりデートっぽい。
ちょっと疲れると二人で鼻歌を歌ったり、韓国ドラマ「天国の階段」の挿入歌「ポゴシプタ」を歌ったり。
気がつくとご機嫌なまま一時間経っていた。
少し休もうとビーチにあがるとやはり、体は冷えていた。
日差しが強いので日蔭にいたいのだが、寒いので炎天下のベンチで暖を取る。
体が砂まみれで日焼け止めが塗りづらい。
南国の海の日差しはすさまじい。
10分ほどの間に自分でも分かるほど体が焦げて行った。
これ以上焼けても嫌だと再び海へ。
海は温かくなってきたが、少し波が強くなってきた。
でも、先ほどより魚は増えた。
視界には、カラフルな魚、サンゴ礁、そして外からは波音と鳥のさえずり。
これは極楽だ。
間違いなく、人生でベストテンにランクインする幸せな時間だ。
将来、私も旦那さんも二度と海外旅行が出来ない暮らしになるかもしれない。
「ケッ!海外旅行もしてないのなんて俺(私)だけだよ!なんでウチはこんな貧乏なんだよ」などと、反抗期の子供に悪態を突かれる時も来るかもしれない。
そんな時は
「お前は0歳になる前に外国に行って、しかも極楽のような海を泳いだんだよ~」
と、本人にとっては全然喜べない慰めを言ってやろう・・・。
そんな妄想をしながら、イカの大群を眺める。
再び気付くと小一時間泳いでしまった。
ビーチへ戻るとさすがにぐったり。
砂だらけの体を洗い、昼食を食べる。食べると少し元気になる。
帰りの車で、イエロースキューバのスタッフのプトゥさんが、我々が楽しめるように行きと違う景色の美しい道を通ってくれていたようだが、激しい睡魔に襲われ、ほとんど眠りどおしだった。
東京では不眠症だったのに、こちらに来たら毎日凄い良く眠れる。
夜24時には寝て、朝の6時には鳥のさえずりで目を覚ます、という気持ちのいいサイクル。
無理だとは思うけれど、東京でもこのように暮らせたら・・・と思う。
バンガローへ戻り、昨日チラシでチェックしたマッサージの店へ。
予約も入れずに行ったら、混んでいて
「Full」
と、断られてしまう。
近場に数件マッサージ屋があり、1時間6万ルピーの店へ入る。
妊婦であることを告げると大ベテランみたいな人がついてくれた。
昨日は強めのマッサージだったが、こちらは痛くないが気持ちいいとい絶妙な力加減。
大ベテランのおばさんは熱くなったらしく、扇風機を持ち込んだが、私はパンツ一丁。
ジェスチャーで
「あなたは扇風機あたって下さい。私には当てないようにお願いします」
と、伝えるとベテランおばさんは
「それなら、私も 当たらないわ」的な事を言ってスイッチを切った。
その後、このベテランおばさんから突然「ボッ!」という音がした。
びっくりしてきょろきょろしたら
「Sorry」
と、言われる。どうやらオナラの様だった。
私も普段からマッサージをされるとオナラがしたくなったらどうしたらいいのだろう・・・と、いつも心配になっていた。
この時も大丈夫ではあったが、その心配をしていた矢先に「ボッ!」だ。
妙にほっとした気持ちになって
「OK、OK」
と、言うがベテランおばさんは複雑な顔。
マッサージが終わると、絶対に読まないような日本語の小説を2冊プレゼントされた。
帰りに旦那さんにオナラの件を話すと、普段気功的なことを信じない方だと思っていたのに
「そっちが便秘してたから、代わりに悪いもの出してくれたんじゃない?」
と、言い始めた。
確かに私が今まで出会った腕の良い整体師さんは人の体を触るとやたらゲップをしたりして、「これは自分じゃなくて、あなたの体から出てきたもの」だと、言っていた。
考えてみたら、オナラを気に病ませてはいけないと思って「OK,OK」と、言ったら、あのベテランおばさんは複雑な顔をしていた。
あれは「これは私のオナラじゃなくてあなたのなのに・・・」と、思っていたのだろうか?
確かに腕はいい気がした。
だんだん本当にそんな気がしてきた。
その後、前日に予約を入れていたベベック・ブンギルと言うアヒルの料理を出してくれるお店へ。
ベベック・ベトゥトゥという、長時間蒸したアヒルの料理は予約をしなければ食べられない。
だが、色々な所から絶品という噂を聞いていた。
このコースを予約すると、ベベック・ベトゥトゥと、サテ、蒸したインゲンやらの野菜をココナッツ風味に和えた野菜、米、ミックスフルーツジュースなどが出てくる。
バリのお店にしては高いけれど、日本で普通に外食をしたら決して高くは無い値段だった。
水田や庭の木々を見ながらごちそうを味わう。
これが・・・本当に本当に美味!
「お腹がいっぱいにならなければいいのに・・・!」
と、何度も何度もつぶやきながらガツガツ食べる。
おいしいものを食べると俄然テンションが上がる。
願いが通じたのか、大量に食べたのにそれほど満腹にもならなかったのでキャロットケーキも頼む。
去年、ここでお茶だけした時に親友が頼んでいたのだ。
一口だけ食べさせて貰ったおいしさが一年以上経っても忘れられず、注文したのだ。
確かにとてもおいしかったが、去年は焼き立てだったのか温かいケーキだった。
今回はしっかり冷やされていた。
温かい方が美味かったかも。
でも、一年越しの思いが叶ったので満足。
帰宅後、旦那さんの方から
「チャングム観よう」
と、言われる。
2話分観て、就寝。
悪夢で夜中に目が覚める。
よく自分では無いキャラになっている夢を見るのだが、今回は神話時代に生きているキャラの設定であった。
あまりにも楽しく暮らしているので神の怒りに触れて
「お前から子供を作る能力を永遠に奪ってやる・・・!」
と、罰を与えられるのだ。
「うわ~!」
と、叫んで飛び起きる。
旦那さんもびっくりして
「どうしたの?」
と、聞かれる。夢の話をすると
「悪い夢は話すと反対になるから大丈夫だよ」
と、宥められ、落ち着いて再び寝る。
数年前沖縄で初めてシュノーケルをやって、あまりの綺麗さと気持ちよさに驚き、自分でもびっくりするほど海好きになってしまっていた。
本当は新婚旅行で旦那さんとダイビングをしたり、海の中から月を眺めたりしたかったのだが、妊婦では無理。
普通に海で泳ぐよりはシュノーケリングの方が楽だし、魚も見られる。
旦那さんとは長い付き合いだが、一緒に海で泳ぐのは二度め。
一度目は、潜って旦那さんの足を掴んで驚かそうとしたら顔をクラゲに刺されてしまって、泣き叫びながら早々に海から退散していた。
どうしても一緒に魚を眺めたり海で波に揺られたりしてみたかったのだが、やはりちょっと心配。
ボートでポイントに行った方が、綺麗な海が見られるのは分かっていたが、休みたくなった時にすぐ休めないのは困る。
多少濁っていたとしてもビーチから入れる方がいい。
自分に気持ち良いことはニンタマにも良いはず・・・と思いながらも、これはワガママなのかしら?と、後ろめたくもある。
妊娠中に海外旅行というだけで、神経質な人からは非難ゴウゴウだ。
妊婦は「何かあったら責任とれるのか?」「命をなんだと思ってるんだ」と、他人のことなのに、ヒステリックに言われてしまうことが多い。
でも、自分の性格上、動けるうちにこれだけ好き勝手やったのだからと思う方が、先の大変な時期を頑張れる気もするのだ。
我慢ばかりしていたり、ストイックに頑張ったこと程続かない性分なのだ。
でも、本当に何かあったら、やっぱり無茶しなければ良かった・・・と後悔するだろうな・・・などと葛藤しつつもパダンバイのブルーラグーンビーチを見てしまうと心が躍る。
高熱を出した後の妊婦検診の時に見た、多動気味?というほど元気そうな姿や、他の胎児と比べたことが無いからわからないが、骨の脆い自分から出来上がっている生物とは思えないほどしっかりした骨格を思うと、何をやっても大丈夫なのでは?と思えたりもする。
本当にしんどかったら、すぐに止めようと決めて海へ。
午前中のせいか、まだ海は若干冷たい。
体力も落ちているので、すぐに波に流されそうな気もする。
だが、波打ち際を超えるとやはり生き返る気持ちがする。
気持ちが良い。
全く余計なお世話なのだが、この気持ちの良さを知らない人がいたら、全員に味あわせてその感覚を共有したい・・・という気持ちにさえなる。
正直、今まで見た海の記憶の中ではそれほど美しくはなかったが、それでもこんなに気持ちが良いのだ。
シュノーケルを咥えているからちゃんとは話せないが、ダイビングと違ってなんとなく会話じみたこともできる。
「アアイイ(可愛い)!」
「イエイ(綺麗)!」
「アアイアアナ(長い魚)」
「イアアイッアイ(イカが一杯)!」
などと、話しながらの、海中散歩。
ライフジャケットをつけているから、水面から顔をあげて普通にプカプカ浮いて
「メガネに水が入った」などとちゃんとした会話も可能。
ある意味ダイビングよりデートっぽい。
ちょっと疲れると二人で鼻歌を歌ったり、韓国ドラマ「天国の階段」の挿入歌「ポゴシプタ」を歌ったり。
気がつくとご機嫌なまま一時間経っていた。
少し休もうとビーチにあがるとやはり、体は冷えていた。
日差しが強いので日蔭にいたいのだが、寒いので炎天下のベンチで暖を取る。
体が砂まみれで日焼け止めが塗りづらい。
南国の海の日差しはすさまじい。
10分ほどの間に自分でも分かるほど体が焦げて行った。
これ以上焼けても嫌だと再び海へ。
海は温かくなってきたが、少し波が強くなってきた。
でも、先ほどより魚は増えた。
視界には、カラフルな魚、サンゴ礁、そして外からは波音と鳥のさえずり。
これは極楽だ。
間違いなく、人生でベストテンにランクインする幸せな時間だ。
将来、私も旦那さんも二度と海外旅行が出来ない暮らしになるかもしれない。
「ケッ!海外旅行もしてないのなんて俺(私)だけだよ!なんでウチはこんな貧乏なんだよ」などと、反抗期の子供に悪態を突かれる時も来るかもしれない。
そんな時は
「お前は0歳になる前に外国に行って、しかも極楽のような海を泳いだんだよ~」
と、本人にとっては全然喜べない慰めを言ってやろう・・・。
そんな妄想をしながら、イカの大群を眺める。
再び気付くと小一時間泳いでしまった。
ビーチへ戻るとさすがにぐったり。
砂だらけの体を洗い、昼食を食べる。食べると少し元気になる。
帰りの車で、イエロースキューバのスタッフのプトゥさんが、我々が楽しめるように行きと違う景色の美しい道を通ってくれていたようだが、激しい睡魔に襲われ、ほとんど眠りどおしだった。
東京では不眠症だったのに、こちらに来たら毎日凄い良く眠れる。
夜24時には寝て、朝の6時には鳥のさえずりで目を覚ます、という気持ちのいいサイクル。
無理だとは思うけれど、東京でもこのように暮らせたら・・・と思う。
バンガローへ戻り、昨日チラシでチェックしたマッサージの店へ。
予約も入れずに行ったら、混んでいて
「Full」
と、断られてしまう。
近場に数件マッサージ屋があり、1時間6万ルピーの店へ入る。
妊婦であることを告げると大ベテランみたいな人がついてくれた。
昨日は強めのマッサージだったが、こちらは痛くないが気持ちいいとい絶妙な力加減。
大ベテランのおばさんは熱くなったらしく、扇風機を持ち込んだが、私はパンツ一丁。
ジェスチャーで
「あなたは扇風機あたって下さい。私には当てないようにお願いします」
と、伝えるとベテランおばさんは
「それなら、私も 当たらないわ」的な事を言ってスイッチを切った。
その後、このベテランおばさんから突然「ボッ!」という音がした。
びっくりしてきょろきょろしたら
「Sorry」
と、言われる。どうやらオナラの様だった。
私も普段からマッサージをされるとオナラがしたくなったらどうしたらいいのだろう・・・と、いつも心配になっていた。
この時も大丈夫ではあったが、その心配をしていた矢先に「ボッ!」だ。
妙にほっとした気持ちになって
「OK、OK」
と、言うがベテランおばさんは複雑な顔。
マッサージが終わると、絶対に読まないような日本語の小説を2冊プレゼントされた。
帰りに旦那さんにオナラの件を話すと、普段気功的なことを信じない方だと思っていたのに
「そっちが便秘してたから、代わりに悪いもの出してくれたんじゃない?」
と、言い始めた。
確かに私が今まで出会った腕の良い整体師さんは人の体を触るとやたらゲップをしたりして、「これは自分じゃなくて、あなたの体から出てきたもの」だと、言っていた。
考えてみたら、オナラを気に病ませてはいけないと思って「OK,OK」と、言ったら、あのベテランおばさんは複雑な顔をしていた。
あれは「これは私のオナラじゃなくてあなたのなのに・・・」と、思っていたのだろうか?
確かに腕はいい気がした。
だんだん本当にそんな気がしてきた。
その後、前日に予約を入れていたベベック・ブンギルと言うアヒルの料理を出してくれるお店へ。
ベベック・ベトゥトゥという、長時間蒸したアヒルの料理は予約をしなければ食べられない。
だが、色々な所から絶品という噂を聞いていた。
このコースを予約すると、ベベック・ベトゥトゥと、サテ、蒸したインゲンやらの野菜をココナッツ風味に和えた野菜、米、ミックスフルーツジュースなどが出てくる。
バリのお店にしては高いけれど、日本で普通に外食をしたら決して高くは無い値段だった。
水田や庭の木々を見ながらごちそうを味わう。
これが・・・本当に本当に美味!
「お腹がいっぱいにならなければいいのに・・・!」
と、何度も何度もつぶやきながらガツガツ食べる。
おいしいものを食べると俄然テンションが上がる。
願いが通じたのか、大量に食べたのにそれほど満腹にもならなかったのでキャロットケーキも頼む。
去年、ここでお茶だけした時に親友が頼んでいたのだ。
一口だけ食べさせて貰ったおいしさが一年以上経っても忘れられず、注文したのだ。
確かにとてもおいしかったが、去年は焼き立てだったのか温かいケーキだった。
今回はしっかり冷やされていた。
温かい方が美味かったかも。
でも、一年越しの思いが叶ったので満足。
帰宅後、旦那さんの方から
「チャングム観よう」
と、言われる。
2話分観て、就寝。
悪夢で夜中に目が覚める。
よく自分では無いキャラになっている夢を見るのだが、今回は神話時代に生きているキャラの設定であった。
あまりにも楽しく暮らしているので神の怒りに触れて
「お前から子供を作る能力を永遠に奪ってやる・・・!」
と、罰を与えられるのだ。
「うわ~!」
と、叫んで飛び起きる。
旦那さんもびっくりして
「どうしたの?」
と、聞かれる。夢の話をすると
「悪い夢は話すと反対になるから大丈夫だよ」
と、宥められ、落ち着いて再び寝る。
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