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バリ日記~ハイテンションガイドとの1日

今日は、一日早く来ていたノムコが見つけた「キンタマーニ高原と温泉とバリアン占い」というツアーに参加。
名前から気になっていたキンタマーニ高原と温泉、占い・・・と大多数の女性が興味を持っている内容。
今までノムコは占い的なモノをあまり信用するタイプでは無かった。
「ノムコが占いなんて、珍しい。何か悩んでいるのかしら?」
と、思っていたが、どうやら私とユピコが好きだろうと思って探してくれていたらしい。
「だって、二人とも占い好きでしょ?」と、言うので
「私は別に」と、答えたら地団駄を踏んでいた。

朝食を終えて、ロビーへ行くとガイドさんが迎えに来ていた。
日本語がかなり堪能なディルさんという人だ。
車に乗るや否やディルさんの止まらないトークが始まった。
「私の友達の70%は麻薬をやっています。麻薬は良く無い。私は一度も麻薬をやった事がありません」
「麻薬で捕まった日本人を裁判で沢山通訳しました。皆私に感謝しています」
「麻薬は良く無いけど、お酒は良いです」
「バリでは日本語の勉強ちゃんと出来ません。私はお金貯めてジャカルタで半年勉強しました。お金無くなってバリへ戻ってからは日本語の先生してました。今日のコースは占いがあるので、私が通訳しますが、私が運転手をしていると、皆、何故あなたの様な人が運転手をしているのですかと、驚きます。」
「私はとても安いお金でこのコースを用意しました。お客さん喜ぶ、私の満足です。私と会えたお客さん、幸せ」


畑
景色を見る時間も無く、最初のポイントで美しいライスフィールドに着く。
バリに来て、初めて晴れている。
素晴らしい景観。
空気を吸うだけでパワーが貰えそうな感じ。
写真撮影などをして、再び車へ。ディルさんのトークが再開。

「バリに沢山、犬いる。何故だと思いますか? あれは皆番犬です。バリでは泥棒が隣の人だったりします。何故ですか? 知らない家入るより、知っている家入るほうが泥棒しやすいね。祭りの時になると、お供え物が用意出来なくて、皆泥棒に入ります」

確かに、バリの道にはつながれていない犬が走り回っている。
車が来ても避けないので、ヒヤヒヤする。
番犬をしているというが、夜も仲間と楽しそうに道で会合をしている。
神様にお供えする為に盗みに入るとは・・・皆が泥棒ってことは無いだろう。
オモシロすぎる話に、またもや全く景色が見られない。

野村
素晴らしい景観が見られるレストランで昼食。
見晴らしの良い山の頂上といった感じだ。
こんな景色は見た事が無い。
感動しながらバイキング形式のランチ。
景色を食べているかのようだ。非常に美味。

昼食を終えて再び車に乗り込むと、ガイドのディルさんのテンションが一層上がっていた。
急に高音で「ウヒョヒョヒョヒョ!」と、笑い出して、我々を驚愕させる。
先ほど上から眺めた景色に近づいて行く。
岩
溶岩にまだらに草が生えた草原が広がっていた。またもや写真撮影。
良い写真を撮ろうと岩場を乗り越えると、突然足に違和感。
沢山の草の種が私のスパッツに張り付いていた。
びっくりして一心不乱に取り除く。
すると、ディルさんが「ウヒョウヒョ」言いながら、手伝ってくれた。
内股にまで張り付いているので、少々恥ずかしかったが、断るのも失礼なので御礼を言う。

再び車に乗って、今度は温泉へ。
どんな濁った岩場の温泉かと思っていたら、かなり美しいプール風。
深いプール一つと浅いプールが二つ。
浅いプール二つが温泉だ。
脱衣所で妙に疲れ切った日本人らしき女の子が一人でいた。
ちょっと違和感があったが、特に気にしなかった。
我々がのんびり温泉に入っていると、温泉に落ちている落ち葉をアミで拾う仕事の男の子がカタコトの日本語で話しかけて来た。
日本語の勉強をしているから、話したくて仕方が無い様子だったが、あまりにカタコト過ぎて聞き取れない。
微笑むしか無かった。
きっとあの落ち葉を拾う仕事がこのプールで一番下っ端なのだろう、それでもこの高級リゾートは結構な就職先なのだろう、下っ端でも言葉を覚えたり、他に有能な所を発揮すればもっと沢山の仕事をまかされるのだろう・・・
などと、勝手な憶測をする。

すっかり長風呂をしてやっと上がると、ディルさんがいない。
先ほどのカタコトの男の子が手招きするので行ってみると、そこは普通にレストラン。
ディルさんもいない。
食事はしたばかりだ。
彼は温泉から上がったら喉が渇くかお腹が減っているはずと、気を利かせたのかもしれない。
レストランから戻って来ると、彼は「あれ?」と、困った顔をしていた。
駐車場の傍の休憩所でディルさんを待つ。
そこには昔日本に行った事があるというおじさんが寝転んで新聞を読んでいた。
そして異常に沢山の蝿がいた。
払うのがあまりに大変なので、再びプールサイドへ戻って、ビールを飲みながら待つ事にする。
ビールを飲んだ瞬間にディルさんがキャッキャと笑いながらやって来た。
「私、下にいたよ~」と、先ほどよりも益々ハイテンション。
下ってどこなのだろう。

再び車に乗る。
そのまま占い師さんのところへ行くのかと思ったが、お供え物を買いに市場へ行くという。再びトークタイム。

「さっきいた日本人の女のコいたでしょ。あの人ちょっとおかしくありませんでした。話しかけても答えるの、遅かった。あれはきっと麻薬やってます」
「え!」
と、驚く我々。
確かにリゾートにいるというのに、全く精気が無かった。
「彼女は東ティモール辺りの男のコにきっと昨晩クラブかなにかでナンパされたのでしょう。そのまま一緒に車に乗って、麻薬をやったでしょう。乗ってた車も古い車だったし。この車は新しい車です。」
「そういうことって結構多いんですか?」
「とても多いです」

もし本当だとしたら、あの女の子は昨晩大変な目にあっているのではないだろうか・・・と、どんよりする。
何故、一人でついて行ってしまうのだろう。

「バリ人と日本人のカップルとても多いです」
「バリの若い女の子と日本人の男の人、その逆もあります。バリの若い男の子と年配の女の人。皆ラブラブ。皆若返ります。日本人だけじゃありません。白人も沢山います。皆若返ります」

世の中にはエネルギッシュな人が多いようだ。

少し眠くなる。
まずユピコが寝始めた。その後、ノムコも。
「後で、起こしてあげます」
と、ディルさん。
車が揺れるので何度も窓に頭をぶつけながらも眠り続ける。

ふと、ユピコの声。
「飴舐めますか?」
ディルさんに飴をあげている。
危機感を感じて起きる事にする。

市場へ行くのかと思ったら、コーヒー工場へついた。
コーヒー豆をひたすら一時間煎っている人らを見学してコーヒーやココアをごちそうになる。
そこでユピコに耳打ちされた。
「あの人、運転中寝てた・・・」
やっぱり。
ユピコはとても優しい人間だが初対面の人にいきなり飴をあげたりするタイプでは無い。
うっかり寝ていたら、心中してしまうかもしれない。
ここで事故にあったら、生き残りたく無いね・・・と、皆で話し合う。

工場見学はただだったが、お土産物屋へ連れて行かれた。
コーヒーをごちそうになって、何も買わないもの気がとがめる。
そういう気持ちを利用した商売なのも分かっていたが、小心者なのでちょっとだけ買い物をする。

今度は市場へ行く。
朝は駐車場だというその市場は出店で賑わっていた。
ジャムゥというこちらの飲み薬を売っているスタンドを発見。
こちらに来てから便秘気味だったので、便秘に良い薬を調合してもらう。
卵の黄身を混ぜた不思議な味の飲み物だったが、不味くはなかった。
そこで急に誰かに袖を引っ張られた。
ノムコがユピコだと思って振り返ると、物乞いの女のコだった。

「あげてはいけません。あなたが、あげる。明日も来る。働く気になりません」
珍しくディルさんが真面目な顔。

市場にはおもちゃ、ブラジャー、食べ物、あらゆるモノが売られていた。
そこでお供え物を買う。
再び車に乗り込むと素晴らしい夕日。
夕日にお目にかかれたのはバリに来て初めてだ。
しかし、11時から開始して20時には終わる予定のツアー。
肝心の占いに行く前に日が暮れてしまう。
そして、我々は既にぐったりしていた。

「今度はバリの古い民家に行きます。ここは今でも昔ながらの暮らしをしている家です。そこのお父さんに会ったら、誰か一人だけ1万ルピーあげて下さい。」

民家か・・・。占いはまだだろうか・・・。
民家は壊れた所を何度も補正して丁寧に住んでいる様子が見て取れた。
とても深い井戸から、朝水を汲んで暮らしている。
トイレの傍には豚小屋。
子豚が泥まみれになりながら何か汁を飲んだり、母豚の乳を吸ったりする様をぼんやり眺めていた。
そこへ松葉杖をついた仙人のようなおじさんが現れる。
どうやらこの家の主のようだ。

まるでガンジーのような荘厳な姿。見たら見たで感慨に耽る。

やっと占い師さんのお宅へ向かうようだ。
まず、占い師さんに一人30分くらいずつマッサージをしてもらい、体の悪い所を見て貰う。悪い所は治してもらう。
その後、夕食を頂いてから占い師さんへ質問タイム。
ここで色々占ってもらうらしい。

バリでは占い師は医者でもあるようだ。
病気は誰かの呪いの場合もあって、占い師は呪いもかける事が出来る。
そして、祭りや儀式がある時、その区域だけ雨が降らない様に・・・などという事も請け負っている。

マッサージで体に触れると聞いて、何故か女性だと信じ込んでいた。
占い師さん宅は物凄い寂れた村で車で入るのもやっとの場所にあった。
家の前では若者達が何か像を作ったりギターを弾いたりしていた。

家の縁側のような所に恰幅の良いおじさんがタバコをプカプカふかしていた。
縁側の奥には神棚の様なものがあった。
中にはもっと恰幅の良いビッグママの用な女性。
きっとこの女性が占い師さんなのだろうと思った。せわしなく働いている。
バリでは女性がとても働き者。
働き者の男性もいるのだろうが、道ばたでダラダラしている男性がとても多い。
傍を通ると「タクシー安いよ」などと声を掛けて来るが、いざ頼むと「え!」と、びっくりして慌てて車やバイクを取って来たりする。
とりあえず働いているふりをしている様な感じのダメ亭主も多い。
このタバコをプカプカしているおじさんもきっとダメ亭主に違いない・・・と、思った。
我々は縁側に通された。
用意が整ったらお部屋に通されるのだろう。

ディルさんがやってきて
「オイルマッサージをするので着替えて下さい。誰からにし
ますか?アナタ行きますか?」

と、言われたが、私はトイレに行きたかった。
ノムコが一番始めに施術を受けることになる。
ここのトイレもバリ式。
鍵も無いので誰かに開けられるのでは・・・と不安で咳払いなどでと存在をアピールしながら用を足す。
隣の部屋で「では、ここでお願いが叶う様にお祈りして下さい」というディルさんの声が聞こえた。
マッサージは奥の部屋で一人ずつ行うのかと思った。

再び縁側へ戻ると先ほどのダメ亭主が何か呼吸を整えて、祈っている。
その様があまりにも荘厳だった。
「やばい!こっちだ。このダメ亭主が占い師だった!」
と、瞬時に理解した。サロンを巻き付けた格好のノムコが戻って来た。
奥ではただ着替えていただけだった。
マッサージはこの縁側で皆の前で行うらしい。

マッサージが始まる。
オイルを手に塗った占い師さんが汗だくになりながら、ノムコの肩やら脚やらをマッサージ。
何が言うとディルさんが通訳。
「足と手が違う」「足はいいが、手が良く無い」

40分以上はマッサージしていた。これは大変だ。
いくらパワーの持ち主でもぶっ続けて3人もやったら疲れるだろう。
一番体を気遣ってマッサージにマメに通っているのはユピコだ。一番楽しみにしているはず。
前回のマッサージではハズレのおばさんに凍えさせられていた。
これはマッサージ師が疲れる前にユピコを見て貰わなければと、自分は最後に見て貰う事にした。
ユピコも長々揉んでもらっていた。
次は私の番。
着替えに行くと、サロンの着用が難しいからか何故かディルさんが手伝って来る。
なるべく体が見えない様に隠して着替える。
するとディルさんの携帯が鳴る。
何故か「シッ」と、唇に指を当てられる。
電話に出るディルさん。
インドネシア語はさっぱり分からないが、彼女か何かに帰りが遅い事を咎められて
「まだ仕事なんだよ。なるべく早く帰るから・・・」的な事を言っているのだろう。
電話を切るといきなり
「私、嘘ついたよ。本当は奥さんと子供いるよ・・・」と、言い始めた。
意味が分からなかった。奥さんと子供がいないと聞いた事も無い。
しかもそういう事は妻子持ちだと隠して恋愛関係になった相手に告白するような内容。
頭には?マークばかり浮かぶ。
色々考えてみると、3人の中で結婚していないのは私だけ。
そうえいば、先ほど足についた草を払うのを拒まなかった。

「私は、クラクラしてます。何故、あなたに恋人がいないのか・・・」

またか・・・。
いつも、いないといった覚えも無いのに勝手にいない事にされる。腹立たしい。
何故、いるように見えないのだろう。
何故、いない様に見えるのだろう。

「・・・え?いますよ。結婚もするんですよ~」
不敵な顔をして言ってみる。
「え?本当に・・・?」
「何故いないのか・・・」と、言ったくせにかなり驚いている。
「バリに新婚旅行へ来ることになってるんですよ」
架空の設定を言ってしまう。
「じゃあ、その時は私に連絡して下さい」
「ああ、そうですね」
「あなたから見て、私はどういう人に見えますか?いい人ですか?悪い人ですか?」

おかしな人に決まっているだろう・・・と思うが、そうも言えない。
お金を貯めてジャカルタで日本語を勉強したバイタリティの持ち主だ。
そう言っておこう。

「エネルギッシュだと思います」
彼の顔がパッと輝いた。
「エネルギッシュ!そう、凄いエネルギー持ってるね・・・」
ニヤリとした顔が怖過ぎて、「ワハハハハ!」と、空笑いした。

さて、マッサージだ。
占い師さんは疲れて残りカスのパワーしか無いだろうと思ったら、大間違いだった。
手が熱い。
触れられるだけで汗が出て来る。
とても心地が良い。

「あなたは全てに気力が無いようだ。体が冷えきっている」

確かに、この常夏の国でもユピコとノムコに「そんなに着ていて暑く無いのか?」と言われる程、着込んでいた。
スカートの下にはスパッツ、腹巻き、タンクトップ、半袖シャツ、長袖シャツ。
汗はかくのだが、体が冷たいのだ。
見ているだけで、暑苦しいらしいが冷たいのが辛いのだ。
「後で体に熱を入れた方か良い」と、言われる。
足のある一点が押されるととても痛い。
「酒を飲むか」と、聞かれる。
「飲む」と答えたら、
「酒を飲むなら大丈夫だ。飲まないのにここが痛いなら、それは子供を生む場所だ」とのこと。

お酒を飲む人が痛いなら、肝臓とか内臓の疲れ、そうでなければ子宮や卵巣に問題がある・・・という事を言っているのだろう。
それにしてもディルさんは飽きてきたのか、雑談に精を出し始めて占い師さんが何か言っても聞き逃して訳してくれない。
確か、
「皆お客さん、私が占い師さんの言葉を訳していると驚きます。あれ、ディルさん、占い師さんの言葉を伝える時、顔が違う。とてもマジメな顔じゃないですか・・・と。きっと占い師さんの言葉が私に乗り移って私も占い師になっているのでしょう」
そう言っていたはずなのだが、相も変わらずウヒョウヒョ言っている。

ごはん気持ちの良いマッサージを終え、占い師さんの奥さんが作った家庭料理を食べる。
ミーゴレンとナシゴレン、鶏肉を香辛料で煮たモノなどだったが、家庭料理風だとどこか懐かしい味になるから不思議。


さあ、とうとう占いだ・・・と待ち構える。
何故かナイフを持った若者が宗教儀式じみた格好をして奥へ入って行くのを不思議に思っていた。
そちらに招かれると若者達が炭火のたき火を囲んで座っている。
ナイフを炭火に差し込む。ナイフが真っ赤になる。
その赤いナイフを顔に近づけ、舌を出して舐めた。
ジュッという音と湯気・・・あまりのことに仰天する。
4人の若者が3、4回ずつナイフを舐めては、再びナイフを熱して、しばらくしては、また舐める。
びっくりし過ぎて私達3人は却って無反応。
「これは・・なんなのだろう?何かの儀式?占いはいつ?」
と、思っているとディルさんが解説。
「これはここではやってもいいけれど、家では決してやってはいけません。ここで免許を取れば、家でやってもいい。これで体が暖まれば、他の人から呪いをかけられる事は無い」

こんな恐ろしい事、家でやる訳ないだろう。
先ほど、私の体に熱を入れるとか言っていたけれど、まさかこれの事じゃないよな・・・と、ぼんやり思った。
たき火に手を当て、暖まった手で体を暖める。とても気持ち良い。
すると、ディルさんがへらへら笑いながら、ナイフを熱してペロっと舐め始めた。
先ほどの厳かな雰囲気は皆無。
小学生の男子がいきなりフリチンになってはしゃいでいるノリだ。

「あなたは体が冷えているからやった方がいいです」
と、言われてしまう。
怖がるのを期待してウヒョウヒョしているディルさんを見ていたら、何か挑戦的な気持ちになって
「やります!」
と、言ってしまった。

ああ、顔面大やけどの人になったらどうしよう・・・。

占い師さんに頭を支えられ、ナイフをかざされる。
舌を思い切って出してみる。
なるべく心を無にした。盟神探湯(くがたち)をやっているような心持ちだ。

すると確かに熱い鉄が舌に触れて、「じゅっ」と、音がした。
熱いのだがそれほど辛くは無い。何か香ばしい味がした。
3回を3セット。
確かに体は温まった。
体が冷たい私だけかと思いきや、体が熱いと言われていたノムコも促される。
神妙な顔でベろを出している顔を改めて見ると、かなり面白い。
自分も真面目な顔をしてあんな状態になっていたのか。
続いて、ユピコ。
するとユピコは「熱い!」と、かなり辛そう。
それなのに続けられる。
「二人とも熱く無かった?普通に火傷したよ」
「ユピコ、舌をあまり出していないんじゃない?舌の先は敏感だから」
と、言うと
「私の舌は元々短いの」
と、プンスカしていた。
後で確認したら、精一杯出しても私とノムコよりかなり短かった。
ユピコが一番大柄なので、つい何でも大きいと思ってしまったが、悪い事をした。

以前、ハイレグのネタで食べ物を口移しする「反芻」というネタをやった時の事を思い出した。
目隠ししたメンバーの一人がコックに口に食べ物を入れられ、それを咀嚼して次のメンバーに口移して行き、最後のメンバーが飲み込む。
何の食べ物かを味から想像して当てる、というネタだ。
大体1番目のメンバーの答は当たるのだが、最後のメンバーは大変な事になる。
解答もババロアとか、ゲロ等そのまんまの答えになっていた。
私は甘やかされていたので、大体一番目か二番目だった。
その時の食べ物はプリン。
私が咀嚼したプリンをユピコの口に流し込むと、半分入れた位でユピコの口からプリンが溢れ出て来た。
その時、口の中はユピコの方が小さいのだなと思ったものだった。
舌が短いのも無理は無い。
不思議なもので、あんなに恐ろしいと思った儀式だったのに、ここの近所に住んで免許を取りたい気持ちになってしまった。
家でガスコンロでナイフを熱して舐めないように気をつけなければ。

謎の儀式が終わり、やっと占い。
今度は私から質問をした。
この答えが逐一凄かった。
詳しくは書けないが、自分がどこかで思っている様な事をバッチリ言われてしまった。
かなり辛い事も言われたのだが、何故か納得してしまう。
質問した内容をディルさんが伝えると、目を閉じてしばらく考えに耽って辛そうな顔をしてから話したり、微笑んでから話したりする。
だから、ディルさんが通訳する前に、それが良い結果なのか悪い結果なのかだけは分かった。
皆、各々質問した。
我々はお互いの事をかなり知っているので、占い師さんが次から次へと当たっている事を言うのに驚いた。

ユピコが「占いの結果っていうのは映像で見えているのですか?」と、尋ねる。
すると「私は十数年前に3ヶ月間家に帰らず、外で自然を見て、自然の声を聞いていた。それで、自然が何を言っているのか分かる様になった。あなた方に言った事も皆、自然が教えてくれたのだ」と言う。
確かに、質問した後の様子は何かに耳を傾けているようでもあった。
鳥や虫達が「こういう仕事が向いているよ」「こうしたら、お金が入るよ」などと、囁いているのだろうか?

最後にユピコが
「私達3人はとても仲が良いんですが、このままずっと一緒にいられるでしょうか?」
と、質問した。
それには条件があったが、それをクリア出来れば一緒にいられるとの事だった。
そして占い師さんは「近くにいたら、しょっちゅう見てあげたいけれども日本は遠い。だから、私はここからいつもあなた方の事を祈っています」と、言ってくれた。
毎日色々な人に会うのだから覚えていて、祈ってくれるなんて不可能だろう・・・と思うのだが、何となく信じたくなった。
言われた時、とても心に響いて、通訳越しなのに泣きそうな気持ちになった。

ディルさんの発音がネイティブ過ぎて、ついぞ占い師さんの名前は聞き取れなかった。
だが、あんなに汗だくになって、マッサージをしてくれたこの占い師さん。
きっと誠実な人に違いない。ダメな亭主なんて思って悪い事をした。

ホテルに着いたのは夜中の1時過ぎ。
「私は24時間休み無しです。お客さんの幸せが私の満足」と、得意そうなディルさんだが、温泉の後行方不明にならなかったり、頼んでもいない民家やコーヒー工場の見学を無くせば、もっと早く帰れるのはないだろうか。

「面白い一日だったね、ガイドがしゃべりすぎだったけど」
と、ノムコ。

やはり、そう思っていたのか。

だが、確実に印象深い一日になった。
その日は星を見ながらしばし、語り合う。
星を見れたのもバリに来て初めてだった。
ノムコと過ごす最後の晩だった。
元々ベッドが二つしか無いお部屋にエキストラベッドを入れていたのだが、皆でノムコのベッドで寄り添って眠る。

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