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自転車災難

自転車で信号無視をした。
と言っても、横断歩道は赤信号で車道は青だった。
大丈夫だと思い、信号を渡ると赤信号を歩く歩行者にぶつかってしまう。
避け切れず転ぶ。
どちらも信号無視。
相手の男性も私に謝った。
お互い自分の落ち度を自覚していたはずだ。
大丈夫ですか?と言われ大丈夫と答えながら会釈。
そこへ全く関係ないおばさんが
「ちょっと、自転車の人!信号ちゃんと見なさいよ」
と説教を始めた。
お互い謝りあって場が収まっているのに。
自分が悪いにしても、説教したくてたまらない人を満足させるのはゴメンだ。
完璧にシカトした。

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バリ日記~そして日本へ

ノムコ猿森虫接写
朝、8時半頃、成田到着。

飛行機を降りる前にダウンジャケットを羽織って、冬の日本への対策は万全だったのだが、顔が冷たくて驚く。

「冷たい、冷たい」

と、連呼して笑ってしまう。

放心状態のまま成田エキスプレスへ。
お金の清算などをして、早くも次に泊まりたいホテルへの妄想などを語る。

次はあるのだろうか・・・。

架空の設定だった宝船を立ち上げたように、架空の設定のハネムーンも現実にならないだろうか・・・。

バリ、バリ・・・ああ、バリ・・・。

ずっと一緒にいたユピコと別れた時、旅が終わった。

帰宅してから休む間もなく、家で仕事。
意識が朦朧として捗らない。

お風呂で虫刺されの跡を数えると、27カ所あった。痒くて堪らない。

この痒さもバリからの贈り物。

痒いのは不快だ。
でも、治ってしまって痒く無くなり、跡も消えてしまったら、寂しい気持ちになるのだろう。

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バリ日記~最後の1日

今日まで殆ど虫に刺されなかったのだが、急に体中が痒くなる。
小さいポツポツがあちこちに出来ていた。

これはジワのベッドなのだろうか?
それとももっと前に刺されたのが、数日後に腫れてきたのだろうか?
前回も水玉模様になるほど刺されたので、異常に熱心に虫除けスプレーをしていた。
今回は無事かと思いきや、やはりやられてしまった。
今度来る時は、ホテルにチェックインしたらすぐ、ベッドに殺虫剤を撒いてみよう。
今晩の飛行機で帰国するというのに、もう今度の事を考えてしまう。
今度っていつなのだろう。

本日も晴天。
郵便局で手紙を出してみたりショッピングをしたり。
再びTUTMAKへ行き、キャロットケーキを食べてみる。
ケーキ
これはこれで美味しかったが、ベベ・ブンギルでユピコが注文したキャロットケーキ程では無かった。

再び街でショッピングした後、再びカフェへ入る。
今度はビンタンビールで乾杯。
キッシュをテイクアウトしようとレジへ向かうと店員さんに
「ビール飲んでるから、酔っているの?」的な事を言われる。
ビールはまだ一口しか飲んでいない。
普通に歩いていても酔っぱらいに見える程フラフラしているのか。軽く凹む。
その店員さんはユピコと私の席へやってきてしばらくおしゃべりしていた。
自分には日本人の彼女がいる、彼女はまだ学生。彼女とはこのお店で出会った、彼女がバリへ来て4回目に初めてメイクラブした。
彼女は初めてだったからびっくりしたけれど、彼女が大好き・・・的な事を話していた。
初対面の人に初めてのメイクラブの話をされ驚く。
素朴なのか、オープン過ぎるのか。
日本では皆、あまり自分の恋愛事情を教えてくれないので、新鮮。

プール
ホテルへ戻り、プールへ。
泳がなければ損とばかりにガンガン泳ぐ。
旅行浮かれに乗じて高校以来やっていない飛び込みもやってみた。
お腹を打ち付けて痛い思いばかりしていたが、何故か上手に出来て満足。
今日もプールサイドでケーキを頂く。

泳ぎ狂った後、急いで荷造り。
頼んでいたドライバーさんがやって来てチェックアウト。

空港へ向かう途中に綺麗な夕暮れが見えた。
ああ、もうバリの太陽は見られないのか・・・。
空

早めに空港へ行ったのに、思ったより時間がなかった。
テイクアウトしたキッシュを食べたり、ちょっとお店を覗いただけで時間切れ。
だが、ここで買い物をしなくて良かった。
ビザ代を追加で請求されたのだ。
一週間申請していたのだが、日数ではなくて時間で換算すると一週間を越えていると言われたのだ。
ユピコは普通に通れたのだが、私が通過した窓口の人が気付いて結局二人とも追徴金を払うハメになった。

無事飛行機に乗り込み、殆ど寝っぱなし。
飛行機で夜明けを迎える。

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バリ日記~思い出巡り

晴天。
パン
朝食のパンが恐ろしく美味かった。
何だ、このパンは!と、驚きながら食べた。
食べ過ぎた。

近所を散策。
またもや素敵なヴィラ見学もした。
以前3人で言ったモンキーパレスにも行ってみる。
猿パレス
竹でできた隠れ家的な建物で、前は喫茶できるお店として営業していた。
だが、すっかり廃墟となっていた。
3階からの景色が素晴らしかったので、登りたかったのだが竹が腐っていて危ない状態。
それを押しても登りたかったが、梯子に蜘蛛の巣が掛かっていた。
登るには巣を破壊しなければならない。
蜘蛛が何かの化身として「登るな!」と言っている様な気がして断念。
前回3人で行ったチリカフェにも行く。
スイカジュースがおいしかった。
思い出巡り。ノスタルジー。

お昼にアラム・インダーをチェックアウト。アラム・ジワへ。
インダーと同じ系列のホテルだが、少々ランクアップしているらしい。
満室で連泊で取れなかったので、同じ系列で移動する事になった。

チェックアウトの時、荷物を運んでもらうボーイさんに5000ルピーチップを渡したのだが、何だか不快そうな顔をされて戸惑った。
ユピコが渡している時は皆、ニコヤカに御礼を言うのだが、私が渡すと変な顔をされる事が多い。
もしや、バリではトイレに使う為に不浄の手とされている左手を使っていたのだろうか?いや、気をつけているはずだし・・・と、葛藤する。

「ゆうかちゃんは言動が読めないんだよ。フラフラ近づいてごにょごにょ言って手渡すから、皆何しに来たか分からないんじゃない」
と、ユピコ。
確かに渡し慣れないチップを右手に握りしめて今か今かと伺って、必死に渡している。
そうかと納得するものの、それを直せる自信も無い。
益々チップを渡す恐怖性になる。

アラム・ジワでも二人のボーイさんが荷物を運んでくれた。
ユピコがチップを渡したタイミングを真似て渡すと相手も微笑んで受け取ってくれた。一安心。
ノムコもユピコもこういう所はエレガントだ。
私は海外であざ笑われる典型的なみっともない日本人になってしまう。
エレガントになりたいものだ。

アラム・ジワのお部屋もまた格段に素敵だった。
ベランダに椅子、テーブル、冷蔵庫などがあり、
ここで読書をしたり一日中のんびりしていたい感じ。
ここから見える森にもリスがいた。
カフェ

今まで慌ただしく動き回っていたので、今日はのんびりする事にした。
水着に着替えてプールへ。
アフタヌーンティーのサービスで、ボーイさんがお盆を肩に乗せてプールサイドへお茶、コーヒー、ケーキを持って来てくれた。
貴族気分満喫。
ケーキにアリがタカりそうなので、早めに食べる。

ずっと曇っていたので、一日位日光を浴びても良い様な気分になる。優雅な午後。

再び街へ。
ネットカフェや国際電話が掛けられるワーテルへ行った後、サッカー場に面したカフェTUTMAKでおしゃべりしたり、葉書を書いたり。
外に面した良い席に座ったのだが、物乞いが多くて少々心が痛む。
色々な人に絶対お金をあげてはいけないと言われるのだが、本当の所よく分からない。

再びワーテルを探している途中にスコールに合う。
ホテルへ電話を掛け、迎えに来てもらう。

ルームサービスを頼み、部屋のベランダで食べる。
今まで庶民的なミーゴレンやナシゴレンを食べていたが、アラム・ジワは一味違った。
家庭では作れないような繊細なこだわりを感じた。
庶民的な味が続いたので、高級感にうっとり。
ユピコがシャワーを浴びに行っている間、そのままベランダの長椅子で寝てしまう。
夜の森を肌で感じながらのうたた寝は大層心地よい。
森に抱かれているみたい。

この日も天蓋付きダブルベッドでユピコと一緒に眠る。
ベッドが広いので、寝ていても一切ぶつかったりしない。熟睡。

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バリ日記~ノムコと最後の1日

今日でチャハヤ・デワタはお別れ。
お次はちょっと贅沢をして「アラム・インダー」という素敵なホテルへチェック・イン。
この部屋にはノムコは泊まらない。
25日の1時の飛行機でオーストラリアへ帰ってしまう。
25日というと明日の気がしていたが、今日の夜には空港へ向かわなければならない。

トランクを持ってうろうろするのも大変だ。
ここを根城に動き回ろうという寸法だ。
「いいホテルだね~。『泊まらない奴の荷物は・・・』なんてケチな事言わないよ」
と、ノムコ。

ホテル2お部屋へ入って皆で「うわ~~!」と、ため息。
今までのホテルも素敵だったが、ここは段違い。
混んでいたのでダブルベッドのお部屋しか無かったが、憧れの天蓋付き。
水回りも広い。
バスタブの傍に窓があり、鬱蒼とした森を見ながら入浴できる。
そして、窓辺にはシングルベッドより大きいソファーもある。
「アタシャ、ここで十分だよ」と、寝そべるノムコ。

先ほどからユピコがソワソワしている。
ついさっきまで着ていたジャージが無いらしい。鞄を見たり、あちこち探しまわっていた。
「チェックインした時、置いて来たのかねぇ」
「チャハヤ・デワタでは忘れ物チェックしたもんねぇ」
「いや、車では着ていた」
私もユピコもあちこち探しまわる。
ノムコだけ寝そべったまま。余程居心地が良いらしい。
「どこにあるんだろうね」と、心配顔でのび太のポーズ。
するとユピコとノムコの叫び声。

ノムコがジャージを敷いて寝ていたのだ。

プンスカ怒るユピコ。
驚き過ぎて笑うしかないノムコ。

その直前に、何の気無しに寝そべるノムコを撮影したのだが、ユピコのグレーのジャージもがっちり写っていた。
横たわる野村

あまりに素敵なホテルなので外出したくなくなるが、3人で最後のウブド。ホテルの
車で街へ繰り出す。まずはバビ・グリン(豚の丸焼き。パリパリした皮がウマいらし
い)の有名店「イブオカ」へ。シーズン真っ最中の海の家の様な風情の店。豚の丸焼
きの肉を解したものや、何かの内臓、野菜がご飯に載っている。
ごはん
確かにウマい!
最早、何の肉だか分からない。
味的には北京ダックをもっとパリパリにジャンクフードにした感じ。
ソース類が長テーブルに1セットしか無いので、使いたい時は一心不乱に肉を喰らっている外国人の傍から取って来なければいけなかった。
最初にユピコが取って来てくれた。
ソースが足りなくなったので、次は自分で取りに行ってみる。
ソースの傍では人を取って喰いそうな迫力の赤ら顔の白人男性がワシャワシャ肉を喰らっていた。
立ち上がったものの、逃げたくなる。
だが、引っ込みもつかない。
恐る恐る近づき小声で「エクスキューズミー」と、言うが反応無し。
そっと手を伸ばしてソースを取ったが、全く気付かないようだ。
逃げ帰るようにソースを席へ持ち帰り、ドバドバかけて、件の白人男性の傍へ戻す。
そーっと戻した時、こちらを一瞥した。
言葉が出て来ないので頭を赤ベコの様にヘコヘコ下げながら逃げ帰る。

初めての海外旅行でも簡単にソースを取って来られる人もいるはずだ。
ソース一つでここまでビクビクしてしまうのが情けない。
トイレに行きたかったが、雑多な雰囲気にのまれてタイミングを逸する。

尿意を我慢しながらジャランジャラン。
ノムコのワンピースなどを見る。試着タイム。
私とユピコは下北沢、中野付近でとぐろを巻いてばかりなので、あまりワンピースは必要無い。
だが、暑い国へ留学しているノムコはかなり着る機会が多いらしい。
人のモノを見立てている間に自分も欲しいものが出て来てしまい、物欲と戦う。
ワンピースを見ていたお店の向かいでは良さげなヨガウェアのお店。
ユピコが試着を始める。
羨ましくなり、自分も試着。
ユピコが購入したのを見て、またもや羨ましくなり自分も購入。
スウェット地のパンツは重宝するもの、と良い気分でお店を後にする。
するとまたもや素敵なお店。
あら、これステキ・・・と思ったのがまたもやスウェット地のパンツ。
気付くとやはりユピコも同じ辺りで立ち止まっていた。
微妙に形は違えど、先ほどと同じジャンルの服。
「良いジャージとの出会いは一生ものだよ」
「これは使える」
「稽古にも部屋着にもいいよね」
「いいよ、いいよ」
と、まずはユピコが試着。
またもや羨ましくなり私も試着。そして二人とも購入。
ルピーが足りなくなった私はユピコにお金を借りた。

お店を後にした時
「最初に買ったジャージ・・・返品できないかな・・・」と、ユピコが呟いた。私も同じ気持ちだった。

尿意の事は忘れていたが、私の貯水タンクは限界に近づいていた。

「トイレに行きたいからどこか入ろう」と、ユピコが言った時心底ほっとした。
クリスピーダックで有名な「ベベ・ブンギル」で、アヒルを食べずにケーキを食べる事にする。
ここではココナッツクリームケーキが有名らしい。
我先にココナッツクリームケーキを注文。
2種類のケーキを頼んで分け合って食べる事にしていた。
だが、大体そういう場合基本は自分の頼んだものをメインで食べて、相手のケーキは一口ずつになる事が多い。
ここはおいしいと評判のケーキ頂くよ!と、やる気満々だった。
ココナッツクリームケーキ以外のケーキを頼まなければならなくなったユピコはキャロットケーキ。
ノムコはビンタンビール。
何故かトイレに行きたかった事を隠していた私は「ユピコ、先にトイレ言っておいで」と、最後まで自分が行きたかったそぶりを見せなかった。
ただ、イブオカで行きそびれただけで、隠す理由は無かった。
トイレに行きたい気持ちが強過ぎて、血迷ったのかもしれない。

トイレを済ませて一安心してケーキを食べる。
オムレツ
ココナッツクリームケーキはカスタードクリームがとても濃厚だった。
普通のカスタードより密度が濃い。
「甘い!ウマい!」と、連呼。

ユピコもキャロットケーキを「ウマい!」と、連呼しながら食べている。
どれ?と、味見をさせてもらう。

「むむ!」

やられた。
まだほんのり暖かいケーキ。こう来るとは思わなかった。
これはキャロットの方が・・・ウマい。
おいしい方を先に注文してやれと、勇み足の私。
評判に惑わされず今の自分にとって美味しいものをきちんと見極めるユピコ。
ユピコの判断力はあっている事が多いので、いつもつられてマネをしたくなるのを忘れていた。
いつか再びバリへ来て、この店へ来る事があったら、迷う事無くキャロットケーキを食べよう。
だが、きっとその時は暖かく無かったりして
「おや?前の方が美味しかった・・・おかしいなぁ」
などと思うような気がする。

残り少ない時間の算段を立てる。
ノムコは18日にバリでストレートパーマを掛けていた。
オーストラリアより格段に安いのだ。
そこで数日以内にトリートメントパックをする様に言われていた。
まずはヘアエステをしたい。
バリでは一日一回はマッサージを受けることをノルマにしていた。
ノルマも溜まっている。
だが、ホテルでルームサービスを取ってのんびりって言うのも良いなどと、話し合う。
結局、ノムコがヘアエステしている間、ユピコと私はネットカフェへ行ったり、お店を見たりした。
マッサージは諦めてもらった。
残り少ない時間をマッパで知らない人と過ごすよりは3人で話したかったのだ。

最後の晩餐ノムコが滅多に食べられない日本食や明太子パスタのお店に行こうかと提案したのだが、「最後はバリ飯が食べたい」と、きっぱり。
それならばと、ユピコ情報で安くてウマい評判のデワ・ワルンへ。
そこでは何故か、パスタメニューがあった。
バリ飯が食べたいと言ったノムコが何故かペペロンチーノを注文。
だが、出て来たものはミーゴレン味のパスタ。
これはこれでとてもウマかったが、パスタの味わいは皆無だった。
この店は旅行者の交流の場のようでもあった。
隣に座った人達は初対面で打ち解けて一緒に飲んでいた。

すると後ろの席にいた日本人のおじさん二人組が話しかけて来た。
「お姉ちゃん達、どこから来たの?」
定年退職して年に6回はバリに来ている人だった。
普通の旅行ならそういう人のお話を聞くのも興味深い。
だが、我々には時間が無い。
ついつい愛想の無い態度になってしまう。
折角旅行に来たのに、仲間とばかりつるんで、何しに来たのか。
モノを分からない可哀想な奴らだと思われたかもしれない。

まだまだ話し足りなかったので、知らない人と話す余裕は無かった。
とても良い店だったが、親密な話をしたい時には不向きだったかも。
だが、3人で飲んで食べて1100円程度。
もし、ウブドに長期滞在するなら常用したいお店だ。
飲食している間にどっぷりと日が暮れてしまった。
この日も夕暮れが綺麗だった。
夕暮れ

ホテルに戻ると、もう迎えのドライバーさんが来ていた。
約束の時間まで30分以上あるのにと、焦る。
我々が帰った途端にスコールがやってきた。
ノムコはシャワーを浴びたり帰り支度。
「さすが、良いホテルだね。お湯の出がばっちりだよ」とのこと。
お湯がちゃんと出るホテルは初めてだ。ちょっと張り込んで良かった。

空港まで行くノムコを送りに行く。
我々が出発する時刻を見計らったかの様に雨は止んでいた。
車の中でもフルタイムで話し続ける。
空港へは瞬く間に着いてしまった。
1時間30分位あるはずなのだが、こういう時間は短い。
我々は空港の中までは入れない。
ドライバーさんを待たせて名残を惜しむ。
自動ドアの外からノムコの姿が見えなくなるまで凝視していた。

「あ~あ、見えなくなっちゃったね・・・」

トボトボ車へ乗り込み、アラム・インダーへ戻る。
一人減っただけだが、車内がとても広かった。

その晩は天蓋ベッドでユピコと二人で眠る。

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バリ日記~ハイテンションガイドとの1日

今日は、一日早く来ていたノムコが見つけた「キンタマーニ高原と温泉とバリアン占い」というツアーに参加。
名前から気になっていたキンタマーニ高原と温泉、占い・・・と大多数の女性が興味を持っている内容。
今までノムコは占い的なモノをあまり信用するタイプでは無かった。
「ノムコが占いなんて、珍しい。何か悩んでいるのかしら?」
と、思っていたが、どうやら私とユピコが好きだろうと思って探してくれていたらしい。
「だって、二人とも占い好きでしょ?」と、言うので
「私は別に」と、答えたら地団駄を踏んでいた。

朝食を終えて、ロビーへ行くとガイドさんが迎えに来ていた。
日本語がかなり堪能なディルさんという人だ。
車に乗るや否やディルさんの止まらないトークが始まった。
「私の友達の70%は麻薬をやっています。麻薬は良く無い。私は一度も麻薬をやった事がありません」
「麻薬で捕まった日本人を裁判で沢山通訳しました。皆私に感謝しています」
「麻薬は良く無いけど、お酒は良いです」
「バリでは日本語の勉強ちゃんと出来ません。私はお金貯めてジャカルタで半年勉強しました。お金無くなってバリへ戻ってからは日本語の先生してました。今日のコースは占いがあるので、私が通訳しますが、私が運転手をしていると、皆、何故あなたの様な人が運転手をしているのですかと、驚きます。」
「私はとても安いお金でこのコースを用意しました。お客さん喜ぶ、私の満足です。私と会えたお客さん、幸せ」


畑
景色を見る時間も無く、最初のポイントで美しいライスフィールドに着く。
バリに来て、初めて晴れている。
素晴らしい景観。
空気を吸うだけでパワーが貰えそうな感じ。
写真撮影などをして、再び車へ。ディルさんのトークが再開。

「バリに沢山、犬いる。何故だと思いますか? あれは皆番犬です。バリでは泥棒が隣の人だったりします。何故ですか? 知らない家入るより、知っている家入るほうが泥棒しやすいね。祭りの時になると、お供え物が用意出来なくて、皆泥棒に入ります」

確かに、バリの道にはつながれていない犬が走り回っている。
車が来ても避けないので、ヒヤヒヤする。
番犬をしているというが、夜も仲間と楽しそうに道で会合をしている。
神様にお供えする為に盗みに入るとは・・・皆が泥棒ってことは無いだろう。
オモシロすぎる話に、またもや全く景色が見られない。

野村
素晴らしい景観が見られるレストランで昼食。
見晴らしの良い山の頂上といった感じだ。
こんな景色は見た事が無い。
感動しながらバイキング形式のランチ。
景色を食べているかのようだ。非常に美味。

昼食を終えて再び車に乗り込むと、ガイドのディルさんのテンションが一層上がっていた。
急に高音で「ウヒョヒョヒョヒョ!」と、笑い出して、我々を驚愕させる。
先ほど上から眺めた景色に近づいて行く。
岩
溶岩にまだらに草が生えた草原が広がっていた。またもや写真撮影。
良い写真を撮ろうと岩場を乗り越えると、突然足に違和感。
沢山の草の種が私のスパッツに張り付いていた。
びっくりして一心不乱に取り除く。
すると、ディルさんが「ウヒョウヒョ」言いながら、手伝ってくれた。
内股にまで張り付いているので、少々恥ずかしかったが、断るのも失礼なので御礼を言う。

再び車に乗って、今度は温泉へ。
どんな濁った岩場の温泉かと思っていたら、かなり美しいプール風。
深いプール一つと浅いプールが二つ。
浅いプール二つが温泉だ。
脱衣所で妙に疲れ切った日本人らしき女の子が一人でいた。
ちょっと違和感があったが、特に気にしなかった。
我々がのんびり温泉に入っていると、温泉に落ちている落ち葉をアミで拾う仕事の男の子がカタコトの日本語で話しかけて来た。
日本語の勉強をしているから、話したくて仕方が無い様子だったが、あまりにカタコト過ぎて聞き取れない。
微笑むしか無かった。
きっとあの落ち葉を拾う仕事がこのプールで一番下っ端なのだろう、それでもこの高級リゾートは結構な就職先なのだろう、下っ端でも言葉を覚えたり、他に有能な所を発揮すればもっと沢山の仕事をまかされるのだろう・・・
などと、勝手な憶測をする。

すっかり長風呂をしてやっと上がると、ディルさんがいない。
先ほどのカタコトの男の子が手招きするので行ってみると、そこは普通にレストラン。
ディルさんもいない。
食事はしたばかりだ。
彼は温泉から上がったら喉が渇くかお腹が減っているはずと、気を利かせたのかもしれない。
レストランから戻って来ると、彼は「あれ?」と、困った顔をしていた。
駐車場の傍の休憩所でディルさんを待つ。
そこには昔日本に行った事があるというおじさんが寝転んで新聞を読んでいた。
そして異常に沢山の蝿がいた。
払うのがあまりに大変なので、再びプールサイドへ戻って、ビールを飲みながら待つ事にする。
ビールを飲んだ瞬間にディルさんがキャッキャと笑いながらやって来た。
「私、下にいたよ~」と、先ほどよりも益々ハイテンション。
下ってどこなのだろう。

再び車に乗る。
そのまま占い師さんのところへ行くのかと思ったが、お供え物を買いに市場へ行くという。再びトークタイム。

「さっきいた日本人の女のコいたでしょ。あの人ちょっとおかしくありませんでした。話しかけても答えるの、遅かった。あれはきっと麻薬やってます」
「え!」
と、驚く我々。
確かにリゾートにいるというのに、全く精気が無かった。
「彼女は東ティモール辺りの男のコにきっと昨晩クラブかなにかでナンパされたのでしょう。そのまま一緒に車に乗って、麻薬をやったでしょう。乗ってた車も古い車だったし。この車は新しい車です。」
「そういうことって結構多いんですか?」
「とても多いです」

もし本当だとしたら、あの女の子は昨晩大変な目にあっているのではないだろうか・・・と、どんよりする。
何故、一人でついて行ってしまうのだろう。

「バリ人と日本人のカップルとても多いです」
「バリの若い女の子と日本人の男の人、その逆もあります。バリの若い男の子と年配の女の人。皆ラブラブ。皆若返ります。日本人だけじゃありません。白人も沢山います。皆若返ります」

世の中にはエネルギッシュな人が多いようだ。

少し眠くなる。
まずユピコが寝始めた。その後、ノムコも。
「後で、起こしてあげます」
と、ディルさん。
車が揺れるので何度も窓に頭をぶつけながらも眠り続ける。

ふと、ユピコの声。
「飴舐めますか?」
ディルさんに飴をあげている。
危機感を感じて起きる事にする。

市場へ行くのかと思ったら、コーヒー工場へついた。
コーヒー豆をひたすら一時間煎っている人らを見学してコーヒーやココアをごちそうになる。
そこでユピコに耳打ちされた。
「あの人、運転中寝てた・・・」
やっぱり。
ユピコはとても優しい人間だが初対面の人にいきなり飴をあげたりするタイプでは無い。
うっかり寝ていたら、心中してしまうかもしれない。
ここで事故にあったら、生き残りたく無いね・・・と、皆で話し合う。

工場見学はただだったが、お土産物屋へ連れて行かれた。
コーヒーをごちそうになって、何も買わないもの気がとがめる。
そういう気持ちを利用した商売なのも分かっていたが、小心者なのでちょっとだけ買い物をする。

今度は市場へ行く。
朝は駐車場だというその市場は出店で賑わっていた。
ジャムゥというこちらの飲み薬を売っているスタンドを発見。
こちらに来てから便秘気味だったので、便秘に良い薬を調合してもらう。
卵の黄身を混ぜた不思議な味の飲み物だったが、不味くはなかった。
そこで急に誰かに袖を引っ張られた。
ノムコがユピコだと思って振り返ると、物乞いの女のコだった。

「あげてはいけません。あなたが、あげる。明日も来る。働く気になりません」
珍しくディルさんが真面目な顔。

市場にはおもちゃ、ブラジャー、食べ物、あらゆるモノが売られていた。
そこでお供え物を買う。
再び車に乗り込むと素晴らしい夕日。
夕日にお目にかかれたのはバリに来て初めてだ。
しかし、11時から開始して20時には終わる予定のツアー。
肝心の占いに行く前に日が暮れてしまう。
そして、我々は既にぐったりしていた。

「今度はバリの古い民家に行きます。ここは今でも昔ながらの暮らしをしている家です。そこのお父さんに会ったら、誰か一人だけ1万ルピーあげて下さい。」

民家か・・・。占いはまだだろうか・・・。
民家は壊れた所を何度も補正して丁寧に住んでいる様子が見て取れた。
とても深い井戸から、朝水を汲んで暮らしている。
トイレの傍には豚小屋。
子豚が泥まみれになりながら何か汁を飲んだり、母豚の乳を吸ったりする様をぼんやり眺めていた。
そこへ松葉杖をついた仙人のようなおじさんが現れる。
どうやらこの家の主のようだ。

まるでガンジーのような荘厳な姿。見たら見たで感慨に耽る。

やっと占い師さんのお宅へ向かうようだ。
まず、占い師さんに一人30分くらいずつマッサージをしてもらい、体の悪い所を見て貰う。悪い所は治してもらう。
その後、夕食を頂いてから占い師さんへ質問タイム。
ここで色々占ってもらうらしい。

バリでは占い師は医者でもあるようだ。
病気は誰かの呪いの場合もあって、占い師は呪いもかける事が出来る。
そして、祭りや儀式がある時、その区域だけ雨が降らない様に・・・などという事も請け負っている。

マッサージで体に触れると聞いて、何故か女性だと信じ込んでいた。
占い師さん宅は物凄い寂れた村で車で入るのもやっとの場所にあった。
家の前では若者達が何か像を作ったりギターを弾いたりしていた。

家の縁側のような所に恰幅の良いおじさんがタバコをプカプカふかしていた。
縁側の奥には神棚の様なものがあった。
中にはもっと恰幅の良いビッグママの用な女性。
きっとこの女性が占い師さんなのだろうと思った。せわしなく働いている。
バリでは女性がとても働き者。
働き者の男性もいるのだろうが、道ばたでダラダラしている男性がとても多い。
傍を通ると「タクシー安いよ」などと声を掛けて来るが、いざ頼むと「え!」と、びっくりして慌てて車やバイクを取って来たりする。
とりあえず働いているふりをしている様な感じのダメ亭主も多い。
このタバコをプカプカしているおじさんもきっとダメ亭主に違いない・・・と、思った。
我々は縁側に通された。
用意が整ったらお部屋に通されるのだろう。

ディルさんがやってきて
「オイルマッサージをするので着替えて下さい。誰からにし
ますか?アナタ行きますか?」

と、言われたが、私はトイレに行きたかった。
ノムコが一番始めに施術を受けることになる。
ここのトイレもバリ式。
鍵も無いので誰かに開けられるのでは・・・と不安で咳払いなどでと存在をアピールしながら用を足す。
隣の部屋で「では、ここでお願いが叶う様にお祈りして下さい」というディルさんの声が聞こえた。
マッサージは奥の部屋で一人ずつ行うのかと思った。

再び縁側へ戻ると先ほどのダメ亭主が何か呼吸を整えて、祈っている。
その様があまりにも荘厳だった。
「やばい!こっちだ。このダメ亭主が占い師だった!」
と、瞬時に理解した。サロンを巻き付けた格好のノムコが戻って来た。
奥ではただ着替えていただけだった。
マッサージはこの縁側で皆の前で行うらしい。

マッサージが始まる。
オイルを手に塗った占い師さんが汗だくになりながら、ノムコの肩やら脚やらをマッサージ。
何が言うとディルさんが通訳。
「足と手が違う」「足はいいが、手が良く無い」

40分以上はマッサージしていた。これは大変だ。
いくらパワーの持ち主でもぶっ続けて3人もやったら疲れるだろう。
一番体を気遣ってマッサージにマメに通っているのはユピコだ。一番楽しみにしているはず。
前回のマッサージではハズレのおばさんに凍えさせられていた。
これはマッサージ師が疲れる前にユピコを見て貰わなければと、自分は最後に見て貰う事にした。
ユピコも長々揉んでもらっていた。
次は私の番。
着替えに行くと、サロンの着用が難しいからか何故かディルさんが手伝って来る。
なるべく体が見えない様に隠して着替える。
するとディルさんの携帯が鳴る。
何故か「シッ」と、唇に指を当てられる。
電話に出るディルさん。
インドネシア語はさっぱり分からないが、彼女か何かに帰りが遅い事を咎められて
「まだ仕事なんだよ。なるべく早く帰るから・・・」的な事を言っているのだろう。
電話を切るといきなり
「私、嘘ついたよ。本当は奥さんと子供いるよ・・・」と、言い始めた。
意味が分からなかった。奥さんと子供がいないと聞いた事も無い。
しかもそういう事は妻子持ちだと隠して恋愛関係になった相手に告白するような内容。
頭には?マークばかり浮かぶ。
色々考えてみると、3人の中で結婚していないのは私だけ。
そうえいば、先ほど足についた草を払うのを拒まなかった。

「私は、クラクラしてます。何故、あなたに恋人がいないのか・・・」

またか・・・。
いつも、いないといった覚えも無いのに勝手にいない事にされる。腹立たしい。
何故、いるように見えないのだろう。
何故、いない様に見えるのだろう。

「・・・え?いますよ。結婚もするんですよ~」
不敵な顔をして言ってみる。
「え?本当に・・・?」
「何故いないのか・・・」と、言ったくせにかなり驚いている。
「バリに新婚旅行へ来ることになってるんですよ」
架空の設定を言ってしまう。
「じゃあ、その時は私に連絡して下さい」
「ああ、そうですね」
「あなたから見て、私はどういう人に見えますか?いい人ですか?悪い人ですか?」

おかしな人に決まっているだろう・・・と思うが、そうも言えない。
お金を貯めてジャカルタで日本語を勉強したバイタリティの持ち主だ。
そう言っておこう。

「エネルギッシュだと思います」
彼の顔がパッと輝いた。
「エネルギッシュ!そう、凄いエネルギー持ってるね・・・」
ニヤリとした顔が怖過ぎて、「ワハハハハ!」と、空笑いした。

さて、マッサージだ。
占い師さんは疲れて残りカスのパワーしか無いだろうと思ったら、大間違いだった。
手が熱い。
触れられるだけで汗が出て来る。
とても心地が良い。

「あなたは全てに気力が無いようだ。体が冷えきっている」

確かに、この常夏の国でもユピコとノムコに「そんなに着ていて暑く無いのか?」と言われる程、着込んでいた。
スカートの下にはスパッツ、腹巻き、タンクトップ、半袖シャツ、長袖シャツ。
汗はかくのだが、体が冷たいのだ。
見ているだけで、暑苦しいらしいが冷たいのが辛いのだ。
「後で体に熱を入れた方か良い」と、言われる。
足のある一点が押されるととても痛い。
「酒を飲むか」と、聞かれる。
「飲む」と答えたら、
「酒を飲むなら大丈夫だ。飲まないのにここが痛いなら、それは子供を生む場所だ」とのこと。

お酒を飲む人が痛いなら、肝臓とか内臓の疲れ、そうでなければ子宮や卵巣に問題がある・・・という事を言っているのだろう。
それにしてもディルさんは飽きてきたのか、雑談に精を出し始めて占い師さんが何か言っても聞き逃して訳してくれない。
確か、
「皆お客さん、私が占い師さんの言葉を訳していると驚きます。あれ、ディルさん、占い師さんの言葉を伝える時、顔が違う。とてもマジメな顔じゃないですか・・・と。きっと占い師さんの言葉が私に乗り移って私も占い師になっているのでしょう」
そう言っていたはずなのだが、相も変わらずウヒョウヒョ言っている。

ごはん気持ちの良いマッサージを終え、占い師さんの奥さんが作った家庭料理を食べる。
ミーゴレンとナシゴレン、鶏肉を香辛料で煮たモノなどだったが、家庭料理風だとどこか懐かしい味になるから不思議。


さあ、とうとう占いだ・・・と待ち構える。
何故かナイフを持った若者が宗教儀式じみた格好をして奥へ入って行くのを不思議に思っていた。
そちらに招かれると若者達が炭火のたき火を囲んで座っている。
ナイフを炭火に差し込む。ナイフが真っ赤になる。
その赤いナイフを顔に近づけ、舌を出して舐めた。
ジュッという音と湯気・・・あまりのことに仰天する。
4人の若者が3、4回ずつナイフを舐めては、再びナイフを熱して、しばらくしては、また舐める。
びっくりし過ぎて私達3人は却って無反応。
「これは・・なんなのだろう?何かの儀式?占いはいつ?」
と、思っているとディルさんが解説。
「これはここではやってもいいけれど、家では決してやってはいけません。ここで免許を取れば、家でやってもいい。これで体が暖まれば、他の人から呪いをかけられる事は無い」

こんな恐ろしい事、家でやる訳ないだろう。
先ほど、私の体に熱を入れるとか言っていたけれど、まさかこれの事じゃないよな・・・と、ぼんやり思った。
たき火に手を当て、暖まった手で体を暖める。とても気持ち良い。
すると、ディルさんがへらへら笑いながら、ナイフを熱してペロっと舐め始めた。
先ほどの厳かな雰囲気は皆無。
小学生の男子がいきなりフリチンになってはしゃいでいるノリだ。

「あなたは体が冷えているからやった方がいいです」
と、言われてしまう。
怖がるのを期待してウヒョウヒョしているディルさんを見ていたら、何か挑戦的な気持ちになって
「やります!」
と、言ってしまった。

ああ、顔面大やけどの人になったらどうしよう・・・。

占い師さんに頭を支えられ、ナイフをかざされる。
舌を思い切って出してみる。
なるべく心を無にした。盟神探湯(くがたち)をやっているような心持ちだ。

すると確かに熱い鉄が舌に触れて、「じゅっ」と、音がした。
熱いのだがそれほど辛くは無い。何か香ばしい味がした。
3回を3セット。
確かに体は温まった。
体が冷たい私だけかと思いきや、体が熱いと言われていたノムコも促される。
神妙な顔でベろを出している顔を改めて見ると、かなり面白い。
自分も真面目な顔をしてあんな状態になっていたのか。
続いて、ユピコ。
するとユピコは「熱い!」と、かなり辛そう。
それなのに続けられる。
「二人とも熱く無かった?普通に火傷したよ」
「ユピコ、舌をあまり出していないんじゃない?舌の先は敏感だから」
と、言うと
「私の舌は元々短いの」
と、プンスカしていた。
後で確認したら、精一杯出しても私とノムコよりかなり短かった。
ユピコが一番大柄なので、つい何でも大きいと思ってしまったが、悪い事をした。

以前、ハイレグのネタで食べ物を口移しする「反芻」というネタをやった時の事を思い出した。
目隠ししたメンバーの一人がコックに口に食べ物を入れられ、それを咀嚼して次のメンバーに口移して行き、最後のメンバーが飲み込む。
何の食べ物かを味から想像して当てる、というネタだ。
大体1番目のメンバーの答は当たるのだが、最後のメンバーは大変な事になる。
解答もババロアとか、ゲロ等そのまんまの答えになっていた。
私は甘やかされていたので、大体一番目か二番目だった。
その時の食べ物はプリン。
私が咀嚼したプリンをユピコの口に流し込むと、半分入れた位でユピコの口からプリンが溢れ出て来た。
その時、口の中はユピコの方が小さいのだなと思ったものだった。
舌が短いのも無理は無い。
不思議なもので、あんなに恐ろしいと思った儀式だったのに、ここの近所に住んで免許を取りたい気持ちになってしまった。
家でガスコンロでナイフを熱して舐めないように気をつけなければ。

謎の儀式が終わり、やっと占い。
今度は私から質問をした。
この答えが逐一凄かった。
詳しくは書けないが、自分がどこかで思っている様な事をバッチリ言われてしまった。
かなり辛い事も言われたのだが、何故か納得してしまう。
質問した内容をディルさんが伝えると、目を閉じてしばらく考えに耽って辛そうな顔をしてから話したり、微笑んでから話したりする。
だから、ディルさんが通訳する前に、それが良い結果なのか悪い結果なのかだけは分かった。
皆、各々質問した。
我々はお互いの事をかなり知っているので、占い師さんが次から次へと当たっている事を言うのに驚いた。

ユピコが「占いの結果っていうのは映像で見えているのですか?」と、尋ねる。
すると「私は十数年前に3ヶ月間家に帰らず、外で自然を見て、自然の声を聞いていた。それで、自然が何を言っているのか分かる様になった。あなた方に言った事も皆、自然が教えてくれたのだ」と言う。
確かに、質問した後の様子は何かに耳を傾けているようでもあった。
鳥や虫達が「こういう仕事が向いているよ」「こうしたら、お金が入るよ」などと、囁いているのだろうか?

最後にユピコが
「私達3人はとても仲が良いんですが、このままずっと一緒にいられるでしょうか?」
と、質問した。
それには条件があったが、それをクリア出来れば一緒にいられるとの事だった。
そして占い師さんは「近くにいたら、しょっちゅう見てあげたいけれども日本は遠い。だから、私はここからいつもあなた方の事を祈っています」と、言ってくれた。
毎日色々な人に会うのだから覚えていて、祈ってくれるなんて不可能だろう・・・と思うのだが、何となく信じたくなった。
言われた時、とても心に響いて、通訳越しなのに泣きそうな気持ちになった。

ディルさんの発音がネイティブ過ぎて、ついぞ占い師さんの名前は聞き取れなかった。
だが、あんなに汗だくになって、マッサージをしてくれたこの占い師さん。
きっと誠実な人に違いない。ダメな亭主なんて思って悪い事をした。

ホテルに着いたのは夜中の1時過ぎ。
「私は24時間休み無しです。お客さんの幸せが私の満足」と、得意そうなディルさんだが、温泉の後行方不明にならなかったり、頼んでもいない民家やコーヒー工場の見学を無くせば、もっと早く帰れるのはないだろうか。

「面白い一日だったね、ガイドがしゃべりすぎだったけど」
と、ノムコ。

やはり、そう思っていたのか。

だが、確実に印象深い一日になった。
その日は星を見ながらしばし、語り合う。
星を見れたのもバリに来て初めてだった。
ノムコと過ごす最後の晩だった。
元々ベッドが二つしか無いお部屋にエキストラベッドを入れていたのだが、皆でノムコのベッドで寄り添って眠る。

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バリ日記~バリの明太子

バリの森
朝10時に迎えが来て、ウブドへ。
芸術が盛んな山間にある村。原宿の様に栄えた通
りを一歩入ると田園風景が広がっている。素敵なカフェも沢山ある。

宿泊するのは「チャハヤ・デワタ」という景観が素晴らしい事で有名なホテル。
部屋の広さと眺めの良さに驚く。
ダンスの練習も出来そうな広さ。
ただ、水しか出なかったり、熱すぎるお湯しか出なかったり、お風呂事情が少々難点。
それもで3人で5、6千円という格安な値段なら、文句無しだ。
村の中心地まではシャトルバスが2時間おきに出ている。
歩くと40分程かかる。
とりあえず、ジャランジャラン。
近所にある「アマンダリ」という高級ホテルへ潜入。

ホテルプール
ここでも私が今度結婚してバリへ新婚旅行で来るという設定で、お部屋を見せてもらう。
一泊6、7万円はするお部屋。
お花がベッドに敷き詰められていて、プールもある。
部屋全体に媚薬の様な匂いが漂っている。
ノムコとユピコが「バグース」(良いねぇ)と、連呼。
私もどさくさにまぎれて、誰にも聞こえない様な声でこっそり「バグース」と、言ってみた。

トイレを借りて、お部屋も見せてもらったのだから少しは金を落とそうと、お茶をする。
アマンスペシャルのコーヒーを頼んだら、物凄いキツいアルコールが入っていてフラフラになる。

再び歩いてヌーリーズ・ワルンというお店でお昼ご飯。
ナシ・チャンプルやヴェジタブルスープなどを頼む。えらくウマい。
地元の人も観光客も両方来ている人気店のようだ。
お店を出てすぐ、ピタ・マハというホテルでトイレを借りる。
バリ式で用を足す事もできるのだが、慣れないと少し抵抗がある。
ピタ・マハもとても素敵なホテルだった。

歩き疲れた我々はベモ(公共交通機関のライトバン)に乗ってウブド王宮まで行く事にした。
2人で5000ルピー位で十分との事だったので、3人なら1万ルピーで良いだろうと料金を渡すと、もう「5000よこせ」というジェスチャー。
ガイドブックにも地元に貢献している訳でも無い旅行者はちょっと高く請求されても、払った方が良いと書いてあった。大人しく支払う。
陶磁器を売っているお店へ入る。
ユピコが見たいと言ったのだが、何故か私が沢山買ってしまう。
ユピコに「半額から交渉した方がよいよ」と、言われるが、どうしても半額は言えず、微妙に6割くらいの値段で交渉開始。
店員さんはびっくりした顔で「ノー」と繰り返す。
結局7割くらいの値段で購入。
ユピコから聞いた情報でウブドではカモが赤、まあまあ値切る客は白黒のシマシマ、凄い値切る強者は黒の袋に商品を入れるという都市伝説みたいなモノがあるらしい。
私は赤い袋だった。
その後ユピコも赤い袋だった。
「せめて白黒の袋が欲しい・・・」
お互い慰め合った。

この後、マッサージへ行く予定だったが、もの凄いスコール。

陶磁器屋の店員アユさんが紹介してくれたエステへ駆け込む。
人気のあるお店のようだ。
どこまで服を脱ぐかわからないでもじもじしていると、私の担当の若くて可愛い女のコが「すっぽんぽん」と、カタコトで教えてくれた。
やはり、どこまで脱ぐのか分からず戸惑う客が多いのだろう。
前回のお店は紙パンツを履いてタオルをかけてくれたが、ここではタオル無し。
完全なマッパ。丸腰でなす術も無い感じ。
「気持ちいい?」
と、何度も聞かれるので
「そこ、気持ちよい」と、連呼。
連呼したせいか、「可愛い」と、褒められる。
「そんな事無いです。私なんて、昔はミスブスコンテストで2位で・・・」
などと、話す語学能力は無い。
「ありがとう、あなたも可愛い」
と、自分が可愛いと認めるような発言をしてしまう。
担当の女の子は私を浴槽に入れて、体も洗ってくれた。
どこのお姫様だ・・・と言う様な状況だが、お湯がぬるくて寒くて仕方が無い。
贅沢なんだか可哀想なんだか分かったものでは無い。
後で聞くと私以上に寒がりなユピコはろくろく湯船にも入れてもらえず、凍えていたらしい。

再び雨の中、王宮近くの「アンカサ」というカフェへ。
ここは明太子のパスタがウマくて有名らしい。
明太子と言えば、ノムコの大好物なのだ。
オーストラリアでは全く食べられないらしい。
あまりにも美味しいという噂を聞いたせいで、普段明太子には困らない私も、食べたくてたまらなくなっていた。
私とユピコは明太子カルボナーラ、ノムコは普通に明太子パスタを注文。
これが、今まで食べたどんな明太子のパスタよりウマかった。
唸って目を瞑りながら、味わい尽くす。

ホテルの定期シャトルバスに乗って帰る。

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バリ日記~バリ散歩

ペニダ・ビュー近辺をジャランジャラン(散歩)。
隣がバリ・ハイアットなので、忍び込む事にした。
ロビーもトイレもステキ。
部屋の隅
トイレを自分のお部屋にしたい位。
トイレで撮影すると、袋を沢山もったおばさん浮浪者の様な自分にびっくり。

庭園やプールを見ながら、ティータイム。
庭の木にはリスが走り回っていた。
リス
ペニダ・ビューへ戻り、水着に着替える。
せっかく海辺の傍のホテルなのだ。多少寒くても泳ぎたい。
まず、プールで泳いでからシュノーケルの道具を持ってビーチへ。

だが、変な水草がびっしり生えていてとても泳げる様な海では無かった。
無理矢理シュノーケルを付けて水面を覗くが、全体的に茶色っぽくて、全く美しく無い。
水着のままビーチ沿いを散歩。
「マニキュア」「三つ編み」「マッサージ」の勧誘が激しいが、持ち金は一杯お酒が飲める程度。
ヘコヘコ頭を下げて断って回る。

数年前から工事がちっとも進行しないと評判のガゼボホテルを覗くと、本当にノロノロと工事をしている職人がいて、面白かった。
大分歩いたので、ビーチ沿いの適当なホテルでカクテルを飲む。
帰る途中に物凄いスコールにあってしまう。
今日がサヌール最終日だと言うのに、まだ一度も晴れ間が無い。
ずぶぬれになりながら、ホテルへ戻る。
漁師
ノムコが一年以上日本食を食べていないので、「漁師」という日本料理の居酒屋へ。中々賑わっていた。
日本人は我々だけ。後ろに韓国人客が二組。
後は西洋人ばかり。思ったより美味しかった。
お寿司のフライみたいなものがあったが、売り切れで食べられなかった。残念。
下ネタ、悪口、時々良い話などで盛り上がり、一瞬ここがバリだという事を忘れてしまった。

ホテルへ戻り、玄関口にある喫茶スペースでビールを飲む。
ペニダ・ビューホテル最後の晩。

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バリ日記~猿にありがとう

今、バリは雨期。
とはいえ、一日中降っている訳では無い。
スコールの後、からっと晴れたりもするらしい。
18日は晴れていたという。だが、今日は曇り。
それでも、海を見ながらのオープンテラスでの朝食はとても気持ちが良い。

今日は、ウルワトゥ寺院と、ジンバランのホテル、ブルーポイントへ行くことにする。
これは、私の希望。
ウルワトゥ寺院もブルーポイントも私の大好きなドラマ「バリでの出来事」のロケ地なのだ。
本当はブルーポイントで泳いだり、泊まったりもしたかったが、このホテルはプール遊びをするだけで、150ドル以上も掛かるのだ。
宿泊も最低料金で230ドル。
我々が泊まっているホテルは3人で一泊50ドル~60ドル。
泊まるのもプール遊びも無理だが、お茶くらいは出来るだろう。
ノムコにもユピコにも以前無理矢理「バリでの出来事」を貸し付けていて良かった。
皆、快く賛同してくれた。

ペニダ・ビューに待機しているタクシーがジンバラン、ウルワトゥ巡りを40ドルで
請け負ってくれた。
まず、初めにジンバランで魚や海老を食べる。
このお店は運転手とのつながりがあったようだ。
数有るお店の中、運転手はさっさとある店に止めてしまった。
お店の人は「飲食しないと駐車料金が派生する」と、主張。
お店を気楽に選びたかったのだが、お店の人にも運転手にも「どの店も同じ」と、言われ、面倒くさくなる。
ジンバランはテロがあったせいか、街全体が工事中という感じ。

海老も魚もおいしかったが、客が誰もいない。
さあ、お店を出ようという時、楽器を持ったおじさん達が我々の目の前に来て演奏を始めた。
会話をしたいのに、にこにこ聞いているふりをしなければならないのが面倒。
歌も演奏もウマいのだが、久々に会っている我々にはせっかくの時間を奪われている意識にしかならない。
日本人と分かるとサザンオールスターズのTSUNAMIを歌い始め、テーブルに帽子を乗せてチップを要求。
日本語の歌も覚えて歌っているのも大したものだが、こういうのはカップルで来た時
にやって欲しい。

久しぶりにバリ特有のトイレに入る。
うっかり紙を流してしまったので、流すのに一苦労する。

その後、お楽しみのウルワトゥ寺院へ。
お寺では短パンなどを履いている人はサロンを巻かなければならない。
ドラマでも皆、素敵なサロンを巻いていた。
寺で貸しているサロンはただの無地のモノであったが、我々は長いパンツを履いていたので、必要なかった。
「バリでの出来事」のDVDも「バリでの出来事公式ガイドブック」も貸し出し中で、あまり復習出来ていなかった。
ロケ地に行った物の、見覚えある様な無い様な・・・。
目の前で凶暴なサルが子供の手から瞬時にバナナを奪うのを見て、バナナを買うのは止める。
とにかく、崖付近を歩く。
物凄い断崖絶壁ぶりに驚く。
バリの岩
うっかりしていたら、本当に落ちそうだ。
日本なら、もっと頑丈に柵を作っているだろう。
断崖絶壁が大好きな私は、何とか先端に行こうと思うが、先端で談笑しているグループが全く動かない。
これは行くなという事かと、断念。

その後、逆方向の崖に向かう。
すると、誰かが私の腰にしがみついて来た。
ノムコがふざけているのかと、気にしないでいたが、どうも様子がおかしい。

振り返ってみると、猿が私の鞄を引っ張っていた。
鞄に手を突っ込み何かを取り出そうとしている。
どうやら、喉が痛い時にスプレーする「アズレー」という薬が目当てのようだ。
アズレーのノズルを奪い取り、逃げる猿。
現地の子供達が持っているお菓子を投げつけ「取り返したら、チップ頂戴」みたいな事を言っている。
だが、猿にぐちゃぐちゃにされたノズルではもう、役に立たない。
そのまま進む。
猿の攻撃に呆然としていると、ユピコが「あの猿、タイシ(正岡たいし君)に似ている」と、指差していた。
バリの猿

確かに何か威厳に満ちた猿がいる。
その猿に何かを感じて、動けなくなった私達は柵にもたれて暫く立ち話。
海を眺めていると、「はっ!」と、する。

「ここだ・・・!」

唐突に気付いた。
猿のせいで足を止めて、立ち話をしていた柵のすぐ外が、「バリでの出来事」のDVDのパッケージにもなっているロケ地だった。
うわ、柵から出たい・・・。
だが、ここは一応バリの聖地。
撮影ならともかく、普通の人が柵を越えたりするのは考えもの。
柵を乗り越えたり、岩場を歩く時、ソ・ジソブやチョ・インソンが、ハ・ジウォンやパク・イェジンの手を取って助けたりしたのかしら?
いや、絶対やったな、やらなきゃ却ってダメだ・・・等と妄想しながら、眺める。
写真もガンガン撮ったが、景色の足下にも及ばない。
それにしても、猿のお陰でこの場所に気付いた。
猿よ、ありがとう。

その後、ブルーポイントへ。
ホテルへ入ってずんずん進むと、バリでの出来事の最終回に出て来る海とプールが繋がって見えるプールが見えて来た。
プールサイドに行きたい・・・だが、このプールは遊ぶだけで150ドルも撮られるプール。
もしかしたら、怒られるかも・・・。
そう思って辺りを見回すと、ヒットマンの様な風情のスタッフがプールサイドに立っている。
とりあえず、遠い距離からガンガン写真撮影。
プールの傍にはチャペルがあり、丁度結婚式もやっていた。
遠目にもとても美人な花嫁。

とりあえず、プールの傍にあるカフェへ入る。
ヒロインがプールサイドで飲んでいた「マイタイ」を注文。
ユピコはビンタンビール。
ノムコが軽い気持ちで頼んだホットドッグが恐ろしくボリュームたっぷりだったので、皆で摘む。

しばらくすると、新郎新婦がカフェへ入って来て記念撮影をしている。
よく見ると、かなり大きなテレビ撮影用のカメラも2台。
そして、その二人のポージングが素人では無かった。
キス直前のポーズでカメラ目線。
もしや、どこかの国のタレントなのかもしれない。
英語で話しているので分からなかったが、何となく韓国の人の様に思えた。

プールサイドに普通のお客さんが、撮影しているのを目撃。
どうやら立ち入り禁止では無い様子。
プールに近づくと先ほどは恐ろしく見えたヒットマンがニコヤカに近づいてきて、写真を撮ってくれた。


ビーチの3人プールサイド
ヒロインが寝そべっていた長椅子にも寝そべる。
折角気分良くなっていたのだが、スパッツにビーサン姿が恐ろしくださくて愕然とする。

もう思い残す事は無い・・・と、感動しているとユピコが「折角だからお部屋見せてもらおう!」と、提案。
ホテルのスタッフに「部屋を見せて下さい。今度彼女がバリで新婚旅行するんですよ」と、話している。彼女とは私の事だ。
新婚旅行する話など、していなかったのだが、もう乗るしか無い。
ホテルのスタッフに祝福の目を向けられ、うすら笑いを浮かべながら曖昧な応対をする。

新婚夫婦のお部屋とお式をやった時に家族が泊まる部屋を見せてもらう。
これが、ファミリールームの方が安いのに格段に素晴らしい。
ハネムーン部屋は部屋専用のプールがあるけれど、意外と手狭。まさにヤリ部屋。
お部屋でもお風呂でもプールでもどこでも愛し合って下さい・・・という事なのだろう。
その点ファミリールームは2階があり台所もあって広々している。
新婚旅行で泊まるにしてもファミリールームかな?などと、架空の設定なのに妄想してしまう。

ホテルへ戻り、マッサージへ。
1時間のオイルマッサージが6万ルピー。6~700円なのだ。
黒い紙パンツ一丁になって、油をたらたら垂らされて全身マッサージ。
3時間程寝たかのようにスッキリ。

まだお腹一杯なので、カフェで軽く夕食。
ケーキが恐ろしく美味しかった。

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一路バリへ

荷造りに時間がかかり、一睡もせずに新宿へ。
ユピコと待ち合わせて、成田エキスプレスに乗る。

ユピコは前回バリへ行った時より確実に進化していた。
以前は海外に不慣れな私とユピコをノムコがリードしてくれた。
だが、今回はユピコが何もかも用意してくれた。
どこで、いくらドルやルピーが掛かるから、小分けに用意しておいた方がよいなどと、スムーズに行く様に教えてくれる。
ホテルも代理店も全部彼女任せ。私はただ着いて行くだけだ。
前回では、私と同じレベルだったのに・・・と感心する。
そして、いつまでもオタオタして進歩していない自分にしょんぼりする。

飛行機が出発すると俄にテンションが上がって来た。
何度も飛行機に乗っているのに「浮いた!浮いた」「もう、車があんなに小ちゃく見える!」と、はしゃいでしまう。
雲の上

ノムコは18日にはバリに着いている。
一人でどこかに一泊して、デンパサール空港まで迎えに来てくれることになっている。
今頃どうしているのだろう・・・などと話しているうちにウトウトする。
目が覚めると韓国語の勉強をしては、またウトウト。
朦朧としているうちにデンパサールへ到着。
飛行機の扉が開くとちょっとした生臭さと湿気と暑さに驚く。
だが、すぐに心地よくなる。

近くにノムコがいるかと思うと、ビザの申請やら手続き、荷物の受け取りなどがもどかしい。やっと出口へ向かう。
買ったばかりのデジカメでノムコと会った瞬間の動画を撮ろうと、カメラを片手にノムコを探す。
沢山の旅行代理店の人が客の名前を書いた紙を掲げている。
そこにノムコが我々の名前を書いた紙を掲げて立っていた。
幾分日に焼けてはいたが、以前海外放浪して帰国した時、別の人種のように黒くなっていた事を思うと、それほど変わりない姿だった。
再会を喜ぶのもおろそかにして、動画を撮る。
だが、失敗。
そして、「バリでの出来事」にも出て来た空港の写真を撮ろうとしたら、本物の代理店の人が来て、全く撮る時間が無かった。
かろうじて撮ろうとしたら、動画モードのまま。
2秒くらいのおかしな画像になってしまった。

代理店の人とのやりとりも全部ユピコがやってくれた。
前回のバリ旅行で尋常では無い程、虫に刺されて大変だったので、車の中で早速虫除けスプレーをかけた。
ユピコに貸す。
ユピコもシュッシュッとかけて、にっこり笑って「ありがとう」と、返して来た。
すると、ノムコが「今の全部私の顔に掛かった」と、情けない顔をしていた。
前回のバリ旅行でも似た様な事があったので皆、思い出し笑い。

今日から3日間サヌールのペニダ・ビューへ宿泊。
セミダブルベッド二個、奥の部屋にダブルベッド。
玄関の外にもお茶が出来るスペース。3人で6千円程度という安さ。
ホテルにて
ウェルカムドリンクを頂き、街へ。
スーパーが充実していて、びっくり。
ブルガリの香水からお土産モノ、洋服、日常雑貨まで何でも揃う。
「ゴン太」というラーメン屋まである。
適当にお菓子やシャンプー、水などを購入。
その後、ペニダ・ビューの向かいのレストランへ。
ミーゴレン、海老の塩焼き、野菜炒めを注文して、ビンタンビールで乾杯。
バリごはん
観光客価格でも安くてウマい。ノムコとは一年のブランクが嘘の様。


疲れすぎて、ベッドに横たわった後、全く記憶が無い。気絶した様に寝る。

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バリ前夜

明日、バリへ発つので、一日中準備に追われる。

宝船に2回まで出て、宝船ブログにも面白いレポートを書いてくれた心の副座長であり、老後も一緒に過ごしたいと願うノムコ(野村朋子)に会いに行くのだ。
彼女はオーストラリアに留学している。
初めはオーストラリアへ行こうと思ったのだが、バリ島で落ち合う事になった。
私とノムコ、ユピコとバリ島へ行ったのはもう3年前になる。
初めて3人で旅行した。
未だに、人生であれより楽しい日々は無い。浮かれ過ぎな程だった。
(詳しくは2005年4月のブログで)
今回もその3人だ。
旅行というよりはノムコに会いに行くので、バリ島が下北沢や中野や吉祥寺の居酒屋状態になるかもしれない。

江古田の薬局で買い物をしていると、ノムコに頼まれたモノが売っていた。

ユピコが買っていないか電話する。
すると、ユピコは偶々江古田にいた。
明日も会うのに、運命を感じて一緒に「ひもの屋」でランチ。

散々長話する。

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青山劇場へ

大沢たかお主演「ファントム」を観に行った。
素晴らしかった。

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異臭との巡り合わせ

出演情報です。

映画「ALLDAYS 二丁目の朝日」
詳細はこちらで。
http://www.alldays2.jp/
一応純愛映画です。 タワー所属の加藤直美嬢、鬼頭真也君も出ております。


出光CM
http://www.idemitsu.co.jp/ultra-idemitsujin/index.html
母親役をやってます。

気が向かれた方はチェックしてみて下さい。気が向かれると良いなぁ。


最近、最近の私の心の聖地、新大久保で仕事をしている。
毎日新大久保へ通えるのはとても、嬉しい。
職場では韓国語と日本語が入り乱れている。
でも、韓国の方は皆、日本語が堪能。
ろくに話せない私が、まだ仕事も遅いのにカタコトで話すのも躊躇われた。
しかし、日本語が上手な韓国の方達も、勇気を奮って話し続けたはず。
そう思って、一日ちょっとずつでも必ず話そうと決心した。
といっても、
「韓国語習ってるんですか?」
「はい。ちょっとだけ」
「どこで?」
「四谷です」
位の内容だ。
もっと、複雑な話も出来るはずなのだが、何故か出て来ない。
今日は、自分の席へ着く途中にすれ違った女性に「アニョハセヨ~」と、挨拶してみた。
するといつもの様に
「韓国語、習っているんですか?」
と、韓国語で問いかけられる。
よく聞くと難しい事は言われていないのに、異常に舞い上がる。

自分の習性として、どこかに着いたら、上着を脱いでちょっと落ち着くまで時間がかかるようだ。
無意識に「早くコートを脱いで、荷物を置かなければ」と、焦ってしまう。
そこへ、もう一人女性が現れる。
「あ、あの人にも挨拶をしなければ・・・、でも、今会話の途中だし、この会話が一段落したら挨拶をしよう・・・」と、算段を立てる。
使い慣れている日本語でも、こういう時ちょっと混乱する。
気付くと、最初に話しかけてくれた女性はは普通に日本語で話し始めていた。

「日本語で話されたからといって、自分に甘くすぐに日本語で話すのは良く無いのでは?でも、わざわざ日本語で話しかけてくれているのに、頑として不自由な韓国語で通すのもけったいでは?」

様々な思惑が駆け巡って、口からは「はい」と、「ネー」しか出て来ない。
そして、新たに来た人にはおかしなタイミングで「アニョハセヨ~」と、挨拶してしまう。
謎のパニックの為、よくわからない感じでやり取りが終わる。
その日はそれ以降、挨拶する声が小さくなった。
韓国料理屋さんでも、頑張って韓国語を使ってみるのだが、俯きながら、小声で伺うように注文するので、いつも店員さんに
「もっと大きな声で堂々と話した方が良い」
と、アドバイスされる。
しかし、半年前は「今日こそ話すぞ!」と、強い決意をしても、照れて出来なかった。
それに比べれば小声で俯きながら、一言二言話せるように
なったのは進歩かも。半年後には今より少し大きい声で話せていると良いのだが。

考え事をする。
昨日は図書館に行ったのだが、図書館にはホームレスが多い。
無防備に歩くと、いきなり物凄い異臭がする事もある。
昨日は、かなり異臭を喰らってしまった。
今日は、気を取り直して、ロイヤルホストへ行く。
しばらくすると、髪の毛がペットリした親子3人らしき人達が隣接するテーブルへやって来た。
刺激臭では無いが、風呂無し男子の枕の様な匂いが漂って来る。
異臭から逃げて、金払ってまでロイヤルホストに来たのだが、結局無駄だったよう。
巡り合わせの様なモノを感じた。

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打ち合わせ、料理、観劇、他

慌ただしかった。
今日11時からタワーで打ち合わせ。
芝居で使った大量の小道具や衣装も持って帰る事にする。
昨日の雪で自転車を新大久保に置いて帰ったので、今日も新大久保へ。
ついでに図書館でバリ島のガイドブック2冊借りる。

帰宅した時にはすっかり飢えきっていた。
韓国語仲間から借りた重ね似の本に載っている肉無しの麻婆豆腐を作る。
人参、玉葱、椎茸の微塵切りを重ね似したストックを使う。
ニンニク生姜を炒めキツネ色になったら酒。
さらに蓮根微塵切りを炒め、酒、水、醤油、味醂、甘酒、豆板醤、ゴマペーストを交ぜた調味液を入れ、煮たったら豆腐投入。
火が通ったらネギを入れ、水溶きカタクリ粉を回し入れて、トロみがついたら完成。
甘酒なんて本当かよ?と思っていたが、美味い!
酒と間違えて少しだけ酢を入れてしまったり、あまりに飢え過ぎてのんびり微塵切りをする気になれず、乱切りになってしまったり、醤油が切れて途中に味噌にしたり、イレギュラーな事が多かったがとにかく美味かった。
見た目がもっと美味しそうになれば良いのだが・・・。

その後、仕事で送った文章が全て文字化けしてしまった問題に取り込む。
PCに慣れている人には簡単な事のようだが、私には一大事。
解決するのに3時間程かかる。

自転車に乗って猛スピードで下北沢へ。
立ち漕ぎを多用して全力疾走しているのに、何人もの自転車乗りに抜かれた。屈辱的。

オフオフシアターでラブリーヨーヨー「ガラスのお面」観劇。
腹立たしいほどふざけ切ったタイトル。
仲良し劇団じゃなければ、絶対観なかっただろう。
学生がノリでつけたとしか思えない。
だが、彼らは平均年齢29歳。リスキー過ぎる。
凄いつまらないか異常に面白いかのどちらかだ。
仲良しだから温い目で観てあげよう・・・と思って臨んだ。

ところが・・・面白いのだ。
なのに面白い理由はさっぱりわからない。
学生劇団がやる内容なのに、何故か凄い面白い。
最前列なのに黄金バットのような野太い声で爆笑してしまった。
笑いを堪えるのが苦しいポイントがいくつかあった。
酷い所が沢山あるのに、この面白さはなんだろう。
スポーツで汗をながしたみたいに爽快。

ちょっとだけと言いながら3時位まで飲んでしまった。
そして帰る途中で1時間だけカラオケ。
さすがに疲れた。
朝7時40分に起床予定なので2時間30分位しか眠れない。ふにゃ~。

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