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苗場行き

ぞろ目の日。
一人で苗場へ行く。
オフシーズンなので、さぞかし寂れているだろう。
新幹線で越後湯沢まで行き、バス。
最終バスまでに越後湯沢につかなければ、タクシー
だ。バスなら650円の所、タクシーは7~8000円するだろう。
最終バスの15分前に着く新幹線を調べる。
大宮発15時45分。
乗り換え案内で調べた通りの電車に乗る。
だが、池袋から大宮へ向う電車を迷ってしまう。
埼京線、湘南スカイライナーのどちらに乗るべきか。
つい、先に出発する埼京線を見送ってしまう。
これが失敗だった。
埼京線に乗れば、15分待ち程度で新幹線に乗れ、バスにも乗れた。
だが、次の湘南スカイライナーだと大宮で50分待って、バスにも乗れないのだ
。何という無駄だ。
希望を捨てずに調べる。
よくよく見ると、湘南スカイライナーは15時40分に大宮に着く。
5分で乗り換えれば新幹線に乗れる。
だが、走るのも困難な大荷物。
勝手を知らない駅で新幹線の切符を買ったり、ホームを探すには5分は短い。
迷った揚げ句腹を据え、挑戦してみることに。
降りた瞬間に走り出し、新幹線乗り場を探してダッシュ。
大宮駅は分かりやすく、新幹線乗り場は近かった。
ガードマンのような人に「越後湯沢行きたいんですけど!」と、叫ぶ。
「あちらです」と言われ、切符売り場を見ると行列。
間に合わない。
「45分の電車に乗りたくて、急いでいるんです!」
「じゃあ、改札の人に言ってみて下さい。私ちょっと分かりません」
ガードマンは立ち去る。
改札にダッシュ。
事情を説明すると、中で精算して下さいと書いた紙を渡され、通してもらえた。

ホームに降り立つと、目当ての新幹線がやってきた。
ぎりぎり間に合った。
混んでいたので高崎まで座れなかったが、一安心。バスに乗れる。
池袋から咽喉が渇いて仕方なかったが、我慢。
高崎で何とか座る事ができたが、隣の人が私の席の手すりにがっちり寄りかかっていて、
リクライニングシートを倒す事が出来ない。
隣の人は大分リクライニングした状態。
気付いてくれないかなと、テレパシーを送るが届かない。
直角の状態のまま越後湯沢へ。坐れただけで御の字だ。

改札も混み合っていた。
バスが出発するまで何か食材でも買おうかと思ったが、乗りそびれると怖い。断念。
バスの中にはパート仲間らしい女性二人組。
「この一年でおじいちゃん、おばあちゃん、お父さんの3人を見取ったよ」
「あら~」
「葬式3回だした。」
「そう~」
「今は二人になっちゃった。」
「お母さんと?」
「お姉ちゃんと。あの家は二人で住むには大き過ぎるよ」
「おうち、旅館だっけ?」
「うん、旅館と・・・半分施設・・・」
などというやりとりを聞きながら出発を待つ。
施設って何の施設なんだろう。
バスが出発すると、私のスーツケースが転がりだした。凄い勢いだ。
「あ~あ~!」
思わず声をあげる。
スーツケースは3人看取った女性の座席付近に激突。
「すみません!」
と、あやまる。女
性は私の目を見たが、無視。
恥ずかしい。
のん気な旅行者など、ゴミのように見えるのだろう。
途中で中学生が大量に乗り込んでくる。
後ろに座ったジャージ姿の女子中学生が
「あいつエスだと思う?エムだと思う?」
「う~ん、エムかな~」
「残念ながらどエスなんだよね~」などと話している。むむむ・・・。

リゾートマンション付近は真っ暗で人気も無く、大層不気味。怖い。
部屋について落ち着いてから、スーパーへ向う。
真っ暗なゴーストタウンの様。不安になる。
案の定、スーパーはやっていなかった。
スキーシーズンには夜20時まで営業していた。
だが、オフシーズンは18時までだったのだ。
雨も降ってきた。部屋には傘も無い。
明日、雨だったら買い物にいけない。
天気予報では明日は一日中雨らしい。
目ぼしい食材を探す。
ビールは沢山ある。
米、そーめん、パスタ、イワシの缶詰め。
炭水化物は豊富。
塩、胡椒、醤油、サラダ油。
ニンニクがあれば、ペペロンチーノにでもするのだが、無い。
よく探すとお茶漬けの素とカップスープの素を発見。
そーめんをサラダ油で炒め、お茶漬けの素を絡めた。
それとカップスープ。お米は炊かなかった。
こういう時、お米は危険なのだ。
お米は多めに炊くもの。
オカズが無いと、飢餓感が増すので
塩や醤油をかけただけの物でも大量に食べてしまう可能性がある。
納豆一つあれば、そんな事にはならないのだが。
以前、小麦粉しか無い状態で3日過ごした事がある。
醤油味、ソース味、ケチャップ味など工夫したが、満足出来なくて、
いつも苦しくなるまで食べた。そして太った。
美味しいものを食べ、満足して太るのは仕方がない。
だが、炭水化物に塩や醤油を振った物だけを食べて太るのは嫌だ。

いつ入り込んだのか、部屋には大きな蝿がいた。
これからしばらく蝿と二人暮らしだ。

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