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バリ七日目

4/15その1
共同生活をしているうちに我々は変化してきた。変な言語を使うようになった。
まず呼び名を年中変えるようになった。
ノムコの事を「ノムコム」「ノムミ」、
ユキゾウを「ユピコ」「ウピコ」「ウピユピ」「ユピンキー」「ウピミ」などと呼び、
意味も無く名前をメロディーに乗せて歌うようになったりした。
私は以前やったピンネタ、ゆうかピエロと呼ばれるようになった。
返事も「ウピ」「ニョム」「ニャ」など人間の言語では無くなってきた。
周りが外人だらけだから、何を話しても所詮外国語にしか聞こえないだろうとエスカレートしていった。
この事態を一番憂れいていたのはノムコだった。
だが彼女もどんなに気を付けてもこの病から逃れられなくなっていた。

4/15その2
本日のメインイベントはラフティング。河下りだ。
迎えの車には既に白人女性4人組が乗っていた。
彼女達のテンションは高かった。初め我々は気圧されていた。
車の運転は非常に乱暴だった。
しかも何故か運転手は行きなれている筈なのに道に迷う少々イライラする。
そのとき車が溝に突っ込み激しく揺れた。
我々は驚いて大声を上げる。謝る運転手。
白人グループの一人が「気にしなくていいわよ。だって我々はこれからラフティングに行くのだから」と、ウイットに飛んだような事を言う。
ラフティングでは確かにもっと激しく揺れるだろう。
だが、それは水中の事だ。道路で揺れたら困るだろう。
ラフティング前に事故ってしまったらお話にならない。
我々はお金を払ってサービスを受けている立場として不満を持つ。
だが、ジョークで許す彼女達には有色人種を支配下に置いていた民族としての余裕があるようだ。
やっと集合場所に到着。
ヘルメットなどを装着して説明を受ける。
ラフティングは面白いか怖いか自分でも不安だった。
もし怖かったら、2時間の恐怖体験になってしまう。
ガイドのワヤンさんが、オールの握り方からこぎ方を説明してくれた。
「前こぎ」と言ったら前に、「後ろ漕ぎ」と言ったら後ろに漕ぎ、「仰向け」と言ったら仰向けになる、といった簡単な指示だった。
いよいよスタート。
初めは激しい揺れに驚いたが、非常に興奮してきた。
思う様悲鳴を上げるのはかなり楽しい。我々はもの凄いチームワークで漕ぎつづけた。
号令を全員で軍隊のように復唱し、どのチームより盛り上がっていた。
ガイドのワヤンさんも嬉しそうだった。
先ほどの白人女性チームはすっかり縮み上がっておとなしくなっていた。
ガイドの見習いのチームが我々の船にぴったりくっついて、隙あれば河の水をかけて、いたずらしてくる。我々も負けずに水をかけ返す。
一回り以上若いコ達相手に向きになって仕返しをするのは楽しかった。
3メートルの滝から落ちる時、私だけ打ち所が悪く少々いたい思いをしたが、それ以外は最高であった。景色も極楽のよう。
興奮して笑ったり歌ったりしているうちに終わってしまった。
食事を終えて、車へ向かう。
ガイドのワヤンさんにぴったりよりそうバリ人の女性がいた。どうやら彼女らしい。
きっと毎日観光客を相手にする彼氏が心配なのだろうと推測した。
こちらから褐色の男性がステキに見えるように、彼らからは肌の白さが魅力的に映るそうだ。ちょっかいを出す日本人女性も多いのかもしれない。
車に入ると白人グループの一人は背中を強打して寝こんでいた。
全員、行きほど元気が無い。
我々は行きより元気。楽しかったと盛り上がる。
 
ホテルに戻った後、再びレゴンダンスを見に行こうという話になる。
私は少々疲労が溜まってきたので留守番をする事にした。
一人でコンビ二やパン屋で買い物。
前から欲しかった万能オイルボカシーという代物を買う。
塗って良し、飲んで良し、匂い消しにも良しと、万能なのだそうだ。
ホテルの前でバクソウという食べ物を買う。
豆腐屋のように町を移動しながら、売っている。サエさんに聞いた時から食べたかったのだ。ピリカラの肉団子スープで春雨が入っている。
器に持ってくれたので、ホテルのロビーで急いで食べる。
ロビーではボーイさん達が集っていた。
初めて話すボーイさんが
「バクソウはおいしいか?」「お酒は好きか」
などと話しかけ来た。
大体のボーイさんは、日本語で話してもあまり理解しているように思わなかったので、片言の英語で必死に話す。英語よりジェスチャーがメイン。
味わえず、すっかり疲れてしまう。
器を返しに行くとバクソウ屋さんはもういなかった。仕方なく器をもってとぼとぼ戻る。
ボーイさんがまた来るから返しておくよと、預かってくれる。
ロビーで飲まないかと誘われたが、せっかく一人きりになったのでのんびりしようと思った。
「スラマ・ティドル」(おやすみなさい)と、その場を立ち去ると、もう寝るのかと、驚かれる。
部屋へ戻り、庭に面した玄関口で書物をしていると、さっきのボーイさんが来た。
「私、ワヤンと言います」
「私、ゆうか、いいます」
うすうす気づいていたのだが、私は英語を話しているつもりで、外国人が話す日本語のような口調になっているだけの事が多い。
そしてワヤンさんはかなり日本語が出来るようだ。
ジェスチャーメインの英語など使わなければ良かった。
「栃木県は知らないか。栃木に友達がいる」
「Oh! 栃木、餃子名物」
「gyo...za?」
「Ya,トテモ、オイシィ。ジューシー。ミンチ・・・ミート・・皮で包マレテル」「・・・・・・。」
ノムコ達がいなくて良かった。
その後、明日の土曜の晩に盛り上がる音楽のイベントがあり、ここらの人は皆行くので一緒に行かないかと言われた。知り合いになった、ここに宿泊しているカップルも行くらしい。
もともとクラブなどでどう楽しんでよいか分からない。
ノムコ達が帰ってから相談して決めることにした。

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