怪しい男
オーディションで、一人エチュードのような事をさせられる。
私の前に知り合いの役者さんが、ハイテンションで元気一杯にやっているのが聞こえた。
こんな事できない!と、激しく動揺する。
逃げたい、どうしよう、何か考えなければ、やっている自分を想像する、だが、すぐ何も思い浮かばなくなる、冷や汗、動悸、目眩…。
すぐに私の番が来た。平静を装う。
顔見知りのキャスティング会社の人がカメラに納める。
「この間は観に行けなくてごめんなさい、黒船」と言われた。
おそらく去年立ち上げた劇団「宝船」のことだろう。
一人芝居は自滅ばかりしてしまう。
こんな事も出来なければ、芝居を続けて行こうなんて思っては行けないのではないだろうか…?と、凹む。
生き恥を洗い流したくなる。
今日一日何もしないと、この出来事ばかりクロースアップされてしまう。
出来事を増やそう。
携帯をリニューアルする事にした。
ムーチョに聞いた明大前の安い携帯ショップへ行く。
だが、ボーダフォンの機種変更はやっていなかった。
無駄足になるのも嫌なので、古本屋へ。
店に足を踏み入れた途端、赤黒い顔をした長髪の人と目が合う。
この人は要注意という気がして、本を探すふりをして違うコーナーへ。
本を眺めていると、垢と酒の匂いが立ちこめて来た。
背後に先ほどの赤黒い男性がいた。
また、本を探すふりをして、違うコーナーへ。
だが、しばらくするとまたその人が近付いてくる。
気のせいか自意識過剰だろうと打ち消すのだが、常に至近距離にくるのだ。
何が目的かは分からない。
とりあえず、本屋にいる他の男性の傍に避難する。
そうすると、少し距離を取るようになった。
だが、これでは私が怪しい。
垢染みた匂いで気分も悪くなる。
本屋をぐるぐる回って、隙を盗んで逃げ出した。万引き犯のようだ。
昔、本屋で立ち読みをしていると、しばしばチカンや変質者にあった。
角に押されて、いきなりモノを見せられたりした思いでが蘇る。
駐輪場で鍵を開けるのに手間どっている時、自転車に精液をかけられたりした。
近年そういう事は無かった。
小学生、中学生の頃は嫌な事を嫌と言えない雰囲気がただよった小太りの子供だった。
そういう子供はカモになりやすい。
最近はそういった付け入られる隙が無くなったと思っていた。
だが、今日は主婦役のオーディション。
おっとり派を意識した格好とメイクだったのだ。もしや、そのせいかもしれない。
だが、全て勘違いかもしれない。
息を切らし電車に飛び乗る。
新宿へ。サクラヤへ。携帯の機種変更をする。
新しいシステムの物らしく長々説明をされた。
待ち時間の間、コードやプリンターのインクを購入。
ツタヤへも行く。
新しい携帯はチョコレート色。だが、使い方がよく分からない。
携帯を変えるにあたって、以前撮った写メールを写メールアルバムというコンテンツに送っていた。そうすれば、機種変更しても画像を取り込む事ができる。
だが、いくらアクセスしてもつながらない。
調べてみると、システムが違うらしく自動解約されていた。
その後ゲームに挑戦。
一度だけと思ったのに、やめられずアコーディオンも出来なかった。
夜更かしもしてしまう。
オーディションの記憶は薄れていた。
私の前に知り合いの役者さんが、ハイテンションで元気一杯にやっているのが聞こえた。
こんな事できない!と、激しく動揺する。
逃げたい、どうしよう、何か考えなければ、やっている自分を想像する、だが、すぐ何も思い浮かばなくなる、冷や汗、動悸、目眩…。
すぐに私の番が来た。平静を装う。
顔見知りのキャスティング会社の人がカメラに納める。
「この間は観に行けなくてごめんなさい、黒船」と言われた。
おそらく去年立ち上げた劇団「宝船」のことだろう。
一人芝居は自滅ばかりしてしまう。
こんな事も出来なければ、芝居を続けて行こうなんて思っては行けないのではないだろうか…?と、凹む。
生き恥を洗い流したくなる。
今日一日何もしないと、この出来事ばかりクロースアップされてしまう。
出来事を増やそう。
携帯をリニューアルする事にした。
ムーチョに聞いた明大前の安い携帯ショップへ行く。
だが、ボーダフォンの機種変更はやっていなかった。
無駄足になるのも嫌なので、古本屋へ。
店に足を踏み入れた途端、赤黒い顔をした長髪の人と目が合う。
この人は要注意という気がして、本を探すふりをして違うコーナーへ。
本を眺めていると、垢と酒の匂いが立ちこめて来た。
背後に先ほどの赤黒い男性がいた。
また、本を探すふりをして、違うコーナーへ。
だが、しばらくするとまたその人が近付いてくる。
気のせいか自意識過剰だろうと打ち消すのだが、常に至近距離にくるのだ。
何が目的かは分からない。
とりあえず、本屋にいる他の男性の傍に避難する。
そうすると、少し距離を取るようになった。
だが、これでは私が怪しい。
垢染みた匂いで気分も悪くなる。
本屋をぐるぐる回って、隙を盗んで逃げ出した。万引き犯のようだ。
昔、本屋で立ち読みをしていると、しばしばチカンや変質者にあった。
角に押されて、いきなりモノを見せられたりした思いでが蘇る。
駐輪場で鍵を開けるのに手間どっている時、自転車に精液をかけられたりした。
近年そういう事は無かった。
小学生、中学生の頃は嫌な事を嫌と言えない雰囲気がただよった小太りの子供だった。
そういう子供はカモになりやすい。
最近はそういった付け入られる隙が無くなったと思っていた。
だが、今日は主婦役のオーディション。
おっとり派を意識した格好とメイクだったのだ。もしや、そのせいかもしれない。
だが、全て勘違いかもしれない。
息を切らし電車に飛び乗る。
新宿へ。サクラヤへ。携帯の機種変更をする。
新しいシステムの物らしく長々説明をされた。
待ち時間の間、コードやプリンターのインクを購入。
ツタヤへも行く。
新しい携帯はチョコレート色。だが、使い方がよく分からない。
携帯を変えるにあたって、以前撮った写メールを写メールアルバムというコンテンツに送っていた。そうすれば、機種変更しても画像を取り込む事ができる。
だが、いくらアクセスしてもつながらない。
調べてみると、システムが違うらしく自動解約されていた。
その後ゲームに挑戦。
一度だけと思ったのに、やめられずアコーディオンも出来なかった。
夜更かしもしてしまう。
オーディションの記憶は薄れていた。
| 固定リンク

