涙が出るまで
アレンジが中途半端で決まらない。とりあえず、応急的な感じで決めておく。
今度の発表会ではアルゼンチン人のギタリストの方とアンサンブルをやるのだ。
今までソロでしか弾いていないので、どのようにしたら良いか分からない。
ギターがリズムを刻んでくれるのなら、アコーディオンの左手の刻みは入れない方が良いのかなど、悩む。
先生にはリズムが取れていないから「アンヘル(ギタリストの方の名前)が目を回すと思う」と、言われる。
今まで好き勝手にテンポを上げたり、下げたりしていた。
だが、人と一緒に演奏する時はそうは行かない。
そして、新しく弾いている曲は8分の6拍子なのだが、3拍子と2拍子をミックスした刻みでリズムを取る曲なのだ。
自分には無いリズムなので、どうしても取る事が出来ない。
ぐだぐだ言っても仕方が無いので、「練習してきます」と呟くが、自信は全くない。
一旦帰宅して、恵比寿へ声のお仕事。
大堀こういちさんと一緒だった。
大堀さんは花粉症が酷いらしい。マスクとゴーグルで完全防備。
私は以前花粉症だったが、闇雲に漢方薬などを飲んだら治ってしまった。
今日は花粉症の人に3人会ったが皆に羨ましがられる。
だが、一度なったという事は、気はあるはずだから気が抜けない。
仕事はあっという間に終わる。
新宿へ出て、宝船のお手伝いをしてくれた竹岡君と飲む。
私ばかり演説していたらいつの間にか22時を回った。
帰宅後、トマト、セロリ、納豆、ニンニクを炒めてぐずぐずに煮込んだ料理を作成。
使用した中華鍋を洗ってから、盛り付けた皿を運ぼうと気を利かせたつもりだった。
だが、洗っている手もとが皿に当たってしまい、できたての料理を落としてしまう。
お気に入りの器も割ってしまう。
悲鳴をあげてしばらくうずくまっていた。
現実を受け入れられず泣こうとするが、中々涙が出ない。
涙が出るまで根気良くうめき続けた。
しばらくして、残った材料で再び同じ品を作った。足りない分はタマネギで補った。
只の苦行だったが、やらないと負けっぱなしになりそうだったのだ。
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