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キャブドライバー初稽古

夢を見た。
デパートでデーブ・スペクターと話していた。
どうやら、彼は加山雄三の息子になっていた。
始めは信じなかったが、私の携帯番号を聞くので教えると、留守電に加山雄三そっくりの歌声を入れてくれた。何のつもりか分からないが、口説かれてもいいかもと思った。

ボランティアスタッフに応募してくれた22歳の女のコと会う。
キャブドライバーの稽古が早稲田であった。彼女も早稲田に住んでいた。
だから稽古前に色々お話をしてみる事にした。
京都から引っ越してきたばかりで、私の芝居を見た事も無い。
チラシでぴんと来て応募してくれたらしい。
会っても分かるか心配だったが、待ち合わせ場所についた途端、人待ち顏のコを発見。
話しかけてみるとやはり彼女であった。
イラストの勉強の為に東京へ来たが、お芝居にも興味があるようだ。
小道具関係や舞台美術の話をしてみると目を輝かせていた。2時間程おしゃべりする。

早稲田の学生会館でキャブドライバーの初稽古。
台本の第一稿が上がったので本読みをする事になっていた。
シリアスな感じの二人芝居。照れ臭かったが、意外と感情移入してしまいそうになり驚く。
今迄ギャグに見える事以外に感情移入する機会がなかった。
きっとした方が良いに違いないのだが、慣れない事に混乱した。
本番は無茶苦茶恥ずかしい気がする。耐えられるのだろうか。

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ハシゴ

朝ストレッチをしてから新国立劇場へ。
劇団新感線の「髑髏城の七人」のゲネを見せてもらえる事になった。
今回出演する中坪由起子様々である。
新国立劇場に行くのは初めて。
素敵な衣装が展示してあり見とれていると、ヴィレッジの細川さんに「おのぼりさんじゃないだから」と窘められる。
拙者ムニエルの面々、峯村りえっこちゃん、みのすけさん、池谷のぶえちゃん、と顔見知った人達が沢山いた。もっと可愛い格好で行けば良かった。
本当は着物を来て行きたかったのだ。
だが、ゲネプロに着物で行くなどはしゃぎ過ぎに見えて恥ずかしいので断念。
楽しみであったが、酷く寝不足で疲労していた。
芝居を観るコンディションでは無かったので心配だった。
だが、そんな心配は無用だった。
地響きのような重低音が鳴り響き、赤い照明が点滅した途端、それを自分の鼓動のように感じた。脈が打つ度にどんどん血の巡りが良くなって行き、興奮した。
カッコ良過ぎ。素敵過ぎ。痺れまくり。夢のようだった。
新国立劇場は広くて走っても走ってもなかなか端までたどり着かない。
一体どういう空間なのだろう。見終わる頃には怠さは吹き飛んでいた。

芝居を観た後というのはいつもあまり上手く話せない。
長時間自分から何も発信せずに受信状態だから切り替えがうまくつかない。
りえっこちゃんと話していたら、中島かずきさんとお話する事になり動揺した。
今迄何度か目撃してはいたが、お話しするのは初めて。
何か面白い事を言わねばと思うがもごもごしてしまう。
ここしばらく観た中で文句無くナンバーワンだという事を伝えたい気持ちと、面白いに決まってるのに「面白かったです」という無策ぶりはいかがなものかという気持ちがぶつかりあってショートを起こす。
こんな状態で喋るとドモってしまう。出来るのはにこにこする事だけだった。
しかし、お話出来たのはとても嬉しい出来事だった。

楽屋へ行き中坪ユキゾウを褒める。
俊敏に動いていたし綺麗でちょっとお馬鹿な感じも良かった。
メタルさんや磯野さんと話す頃には、感動して上手く話せない状態の反動でやたらハイテンションになっていた。バランスが悪い。
ほのかに憧れている前田さんに「素敵でした」と言えた。
素敵だと思う人と話すと緊張するので、話さない方が気が楽だ。
だが、話さないと怠けた気分になる。頑張れて良かった。

その後明大前から下北へ。徒歩で三軒茶屋まで行く。
キャロットタワー内市民生活支援コーナーでボランティアスタッフに応募してきてくれた人と待ち合わせ。
これから頼む仕事を覚えて貰う意味も兼ねて、一緒にコピーを取る。
何でも面白がるタイプの明るいコであった。
帰りも二人で下北まで歩き新宿まで出る。
そこでお茶をしようと駅構内で店を探す。
すいている店を発見したのでドリンクを買い、椅子に坐ろうとしたらもう閉店なのでテイクアウトのみだと断られる。
仕方なくジュースを飲みながら立ち話。
後で気付いたが、初台から三軒茶屋に行くのに下高井戸から世田谷線に乗り換えれば良かった。そうすれば往復一時間も歩かなくて済んだ。

その後サンモールにて、BQMAPの「風雲天狗」観劇。
流石に疲れていたが、以前観たものより馬鹿馬鹿しい感じで楽しめた。
こちらも織田信長絡みのお話。
実は私は以前からいつか織田信長をやりたいと騒いでいた。
馬に乗って「わはは!猿!」などと言うのが夢だった。
今は無き六本木キャラメルなどでしょぼくやろうと考えていた。
元ジョビジョバの坂田君に飲み会で秀吉をやってくれと頼んだが、忘れているに違いない。

双数姉妹の五味君、インナーチャイルドの宍倉君、イマナラ君と一杯引っかけようとさくら水産へ。さくら水産は不味いと覚悟していたからからか、意外とうまく感じた。
その後ゴールデン街の石川ゆうや君のお店と安元P遊香ちゃんのお店をハシゴ。

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妙な心配

昨日流れたお仕事。
円城寺あやさんと亀戸で待ち合わせ。タクシーで現場へ向う。
二人とも道をきちんと把握していなかった。
運転手さんに地図を見せて目的地を指し示す。
しかし、彼もあまり分からないようだった。
「タクシーに乗ると何とかなると思ってるようなお客さんは降ろした事もあるんだ」と、軽く切れられ謝る。
「こんな所に行くなんて何の仕事?」
「毎回違う所に行く仕事でしょ?」
「ヘルパー?」
「老人の世話してるの?」などと根気よく尋ねられる。
「そんなモノです」と答える。
条件だけ考えれば出張ヘルスなどでもありえると思う。
誤解されるのではと思ったが、要らぬ心配のようだった。

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腸ピンチ

嵐の為、仕事が流れた。
行けなかったはずのヴォイストレーニングに通えてしまう。
先週も「仕事で行けません」と伝えていたのに、お流れになった。
行けた方が良いに決まっているが、忙しいふりをした暇人に見えそうだ。

授業は体のしくみについて色々教えて貰える。
健康オタクの私にとって、非常に興味深い。
ただ、腹式で深い呼吸の練習をしていたら、腸が異常に動き始め何度かピンチが訪れた。

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友香の呪い

5月の折り込み対策の為、ある事務所に電話をかける。
先日、「26日の10時に折り込みの予約開始するのでその時に申し込んで下さい」と言われていたのだ。
9時59分からかけ続ける。10時15分につながる。
「劇団名をお願いします」と聞かれ、「『宝船』で・・」と答えかけた途端
「申し訳ございません。もう締め切ってます」と言うではないか。
聞いた事の無い劇団を却下しているのか、どこかで悪名が広がっているのかは分からない。
だが、ひどく傷つく。
断るなら問い合わせをした時点で言ってくれれば良いではないか。
お得意劇団しか折込ませないなら、始めからそう言うべきだ。
今日の電話を忘れないように、出かける予定も1時間遅らせたのだ。
ただでさえ、折り込みの為の電話がつながらずいつも苛ついていた。
こういう事はよくあるかもしれない。他所の営業活動を応援する筋合いなど無い。
だが、こちらが気付かないようにして欲しかった。
このような事に煩わされて、企画が勧められない。
どうしたものか。今日はテレビの占いで「山羊座」の運勢は良くなかった。

夕方、大荷物でよろけながら歩いていた。
百円均一でバインダーを買おうと、道の端へ寄る。
すると後ろから自転車。私の予期しない動きの為、ブレーキを踏むはめに。
自分が自転車に乗っている時、歩行者の突然のコース変更に苛立つ事はあった。
だが、歩道を走る自転車は常に歩行者をよけられるスピードで漕ぐのが常識だ。
こちら向きに歩いているにも関わらずぶつかってくる人だっているのだ。
自転車側の忌々しい気持ちも分かる。歩行者の気持も分かる。
かなり大荷物だし自分は悪くないと思いつつも、スムーズな生活を営む大人のマナーとして「ごめんなさい」と、謝った。
しかし、自転車に乗っていたおばさまは何やらつぶやく。
「何を右や左にふらふらと…!」
どうやら、私を罵っているようだ。
彼女が10m走り去った所で腹が立ち始め何か怒鳴りたくなった。
しかし、上手い事が思い浮かばない。
あのおば様は10キロ以上を越える荷物を持った私より確実に楽だったはずだ。
少々加速し始めた自転車にブレーキをかけたため、再び加速する労力を払わなければならない。だが、10キロの荷物を抱えて歩く私のそれと比べれば、大した事では無いはずだ。
謝ってしまった事が悔やまれる。
あの顏をしっかり刻み込み、思い出す度に「少しでもいいから寿命が縮んでしまえ」と願う事にした。

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失語症のふり

10年来の知りあいが関わっている縁で、ウォーキング・スタッフプロデュース「カトル」観劇。
私の大好きな佐藤康恵ちゃんが出ていた。いるだけで絵になる。
有森也実さんが怪演していた。テレビで見ている時は感じなかったが、求心力のある人だと感じ入る。

同じ回を観に来ていた清水宏さんとお茶をする。
「宝船」旗揚げの話をしたら、色々アドバイスしてくれた。
帰り際「私の目標は聞き上手になる事なのに、私ばかりしゃべってすみません」と謝る。
清水さんも「僕も同じ目標を持ってます。今日は6対4で僕の勝ちですね。また次競いましょう」と言われる。
必ず勝つ為には失語症のふりなどから入った方がいいかもしれない。

夜には早稲田で7月に出演するCAB DRIVERのチラシの撮影。
デジカメだったのでどのように写ったかすぐ分かる。
鏡で見るより写真は体調や疲れが出てしまう。
目に力が入らず少々弱々しかった。
だが、写真の細かい写りは、大抵他人からすれば問題無い。
撮影は和やかに進んだ。

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朦朧

気付くと夕方。グッチ君が最後まで残っていた。
沢山寝たのに、起きるとすぐ眠くなる。
グッチ君が帰ってからキビキビジムに行ったりしようと思ったが、体が動かない。
アコーディオンも弾けない。
このまま朦朧とし続けていたら、どうしようと不安になる。

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もう寝ましょうと諭される

高田馬場アートボックスホールへ。
劇団バラリロガンガンベガス旗揚げ公演「ガンダーラ~やりっぱなしでサヨナラバイバイ~」に折り込み&観劇。
観た事の無いような変わった芝居だった。
キャラの濃い人達が好き放題やっている様は清々しかった。
全くよく分からないのだが、笑いが絶えなかった。

酒浸りの体だったので帰ろうと思ったが、出演者の大関君に誘われ飲んでしまう。
結局、峰君、大関君、マワタリ君、グッチ君、ガッツちゃんを家へ招く。
朝方部屋へ行く途中、大家さんに遭遇。
5人も人を連れて帰った私を見て、驚いている様子だった。
口に指を当てて、「静かにね」という合図をされた。
マワタリ君とかなり話し込むが、彼は眠かったのだろう。
「もう寝ましょう」と諭された。
気がつくと皆寝ていた。皆ちらほら帰って行った。
マワタリ君が溜まっていた洗いモノをしてくれて感謝の意を伝えようとするものの朦朧とする。

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失恋に慣れることはない

昨日書き忘れたが、自転車が撤去された。
3000円支払う。無駄な出費が痛い。
練馬区は10月から5000円に値上がりする。中野区と同額になる。
最寄りの駅は中野区と練馬区の境目付近にある。
撤去されそうな予感のある日は練馬区に停めるようにしていた。対策を練らなければ。

円城寺あやさん出演の「卒業」を観る。
ノムコ姫とグローブ座で落ち合う。
上田君の映画で一緒だった、町田マリーちゃん、拙者ムニエルの石川ゆりこちゃん、猫のホテル関係の飲みで知りあった青木岳美さんなども出演していた。
会場は見事に女性客しかいなかった。三宅健君が目当てのファンで埋め尽くされていた。
明らかに何度も観に来ている人が多い。
客の熱気と秋吉久美子さんが、最大の見所だった。

終演後、皆が集団でシジミに当たったというお店に行く。
シジミは非常においしいらしい。
死ぬ訳でも無いだろうから、いつか頼んでみたいと思った。
だが、本番中の役者さん達に食べさせる訳にはいかない。断念。
失恋は何度しても慣れる事が無い、という話にしみじみする。
私は失恋した事があるのかと考えたが分からなかった。
片思いしている人が知らぬ間に彼女を作っていて大泣きした事はある。
その時は辛いと思ったが、付きあっている訳では無かったので生活が変わる事も無い。
付きあっている人と色々ある方が余程しんどい。
だが、別れる頃には大体離れても良い程嫌いになっているものだ。
生活習慣が変わるのに慣れるまで辛いが、すっきりする気持ちの方が強い。
よく考えると、うまく行かないと感じ始めた途端、別れてもいいように気持ちを調整して来た気がする。予期しない別れなどが訪れたら、相当打たれ弱いに違いない。

ノムコ姫と連れチャリして、新しい道を教わりながら帰宅。

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地図とカニの会

朝4時半起床。京成曳舟駅へ。
京島会館という所が集合場所。
電車に乗っている間も気が休まる瞬間が無い程地図を眺めていた。
曳舟へ降り立ち呆然とする。
明らかに地図でイメージしたのと程遠い風景。
目印であるイトーヨーカ堂もどこにあるか分からない。
うろうろしていたが、思い切って地元っぽい風情の女性に声をかける。
嘘を教えてるとしか思えない説明だったが彼女の言う通りに進む。
何故か迷う事なく集合場所にたどりつく。
しかし、京島会館には誰もいない。集合場所は変更されていた。
スタッフさんが「やっぱりこっちにいたのですか」と、迎えに来た。
折角ノーミスでたどり着くとこれだ。
仕事は円城寺あやさんと一緒で大層楽しかった。
帰りにサイゼリアでお茶。
隣の席の女子高生がこちらを見て「絶対そうだよ」「声も似てるよ」と言っている。
私が誰かに似てるのかしら?と勘違いしたが、おそらくあやさんをテレビで観たのだろうと気付く。

ノムコ姫、加藤直美ちゃん、イマナラ君が我が家へ。
ノムコ姫の大好物の蟹を食べる会なのだ。
焼いたり、鍋にしたり。非常に美味。
大層楽しかったのだが、何も覚えていない。
ハワイでの体験ダイビングのビデオを観た事だけが鮮明だった。
水中眼鏡でつり目の私たちが浮かれていた。

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人生史上上位に入る日

仕事の為、一日空けていた。しかし、急遽仕事が無くなる。
休む筈だったヴォイストレーニングに行き、ストレッチを教わる。
間違って嵌めてしまったネジが緩んで、体が作り変わる感覚を味わう。

「はえぎわ」に折り込みに行ってくれた野村朋子嬢、本多由佳嬢と合流。
サイゼリアでお茶をする。
うっかり万引き、食い逃げ、無賃乗車してしまったりした話で盛り上がる。
私がゴミ置き場にある本を古本屋に売って小金をかせぐ話をすると、ノムコ嬢の目が光る。
「それは資源ゴミだからさ」と諭された。
1回やればなか卯で2回ご飯が食べられる。
むだ遣いが多い私にとっては自分を褒めて上げたい程節約している行為なのだ。
しかし、よく考えたら犯罪。きっとやめた方が良いのだ。

帰宅後お部屋の掃除をして、アコーディオンを弾く。

久しぶりにジムへ行くと社交ダンスの講座が増えていた。面白そうなので参加。
アンパンマンが背広着ていると言った風情のインストラクター。
参加者は8名。随分と少ない。
色々ステップを教えて貰えるのだと思った。
しかし、一つ教える度に初対面の男性と抱きあって踊らされる。
一生手を握ったりする羽目に陥ると考えるのも拒絶したいような人とペアになる。
その男性も初心者。鳥羽一郎をゴリラにして金歯を入れたような人と、ダンスにならない意味不明な動きを繰り広げた。
男性3名。女性5名。女子は必ず余る。
山姥のような老婆はいつも皆に譲ってくれる。むしろ私があぶれたかった。
男性3名に金歯、ハゲ、口臭と徒名をつけた。
ハゲが一番不快指数が少なかったので、彼とペアを組む回数を増やした。
口臭は社交ダンス経験者。
「へっぴり腰だよ。足ふんでもいいからもっと体預けてくれなきゃ」と説教ばかりする。
わざとではないのだが、臭いため距離を置いてしまうのかもしれない。
金歯は飲み込みが悪く、彼と組むと私がリードしなければならない。
いつもあぶれてつまらなさそうだった山姥に誘われ、彼女とペアを組む。
彼女が一番リードが上手だった。
インストラクターのアンパンマンに、筋が良いからこれからも参加するように言われる。
冴えない人しかいなかったので、褒められても全く嬉しくなかった。
人生史上ベストテン入りするかと思われるほどトンチンカンな日であった。

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無益

プチ引きこもり。
予定全てをなし崩しにキャンセル。
寝もしないで部屋でのたうち回る。
無益な一日だった。

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コピーで心労

盛り沢山な一日。

荻窪四面道の「石橋亭」でアコーディオンの発表会。
今回はいつもとは違い、TYAM(東京ヤングアコーディオンメイツ)の人を招いての合同発表会。アコーディオン会では有名な小川経子先生も来ていた。
皆かなり上達していた。
練習不足なため、新しい曲は一曲しか出来ず前回の曲を混ぜて弾く。
「黒いオルフェ」「アディオス・ノニーノ」「オブリビオン」の三曲。
前回は二日酔いで辛かったが、余計な緊張が無く演奏に入り込めた。
しかし、今回はベストコンディション。
最後の曲でやっと集中。少々乱暴だったかもしれない。
小川先生の息子さんがピアノとセッションで演奏。女子十二楽房の曲などもあり驚く。

演奏後懇談会。
私の隣には見学していた男の子。聞くとこれから習いはじめるという。
演奏を聞いている時、常に指が動いていた。
今年四月から学生さん。
「どこの大学?」と定番の質問。「東京大学です」と言うではないか。
「産能大学です」ぐらいの返事を予想していたので、理解するのに時間がかかる。
「おお!凄いね!」と、腰を浮かせてしまう。ここで失言。
「僕我流で色々弾いてました。『群衆』とか」と彼が言うと、師匠の牧田ゆき先生が私に「群衆だって」とのたまう。
群衆・・群衆・・。確かに知っている曲名だ。持っているCDに入っていた記憶もある。
だが、とっさに思い浮かばなかった。
「群衆ってどんな曲でしたっけ?」と先生に尋ねる。
「ほら、私のCDの」と言われ青ざめる。
そうであった。先生が去年出したCDで弾いていた。冷や汗をかく。
しかし、何となくこの東大の男の子はきっと上手いだろうと思った。
頭の良い人は楽器の筋も良い。大体の事で効率の良い方法を見つけ出すのも早い。
音楽には文系部分、理系部分があると思っていた。
私は文系部分でしか音楽が出来ない。
理系部分が備わっている人は楽器の構造やコードの仕組みを把握する事に、喜びを見いだしたりする。
彼は「僕は語学が好きでイタリア語講座を観てたら、cobaさんが出ててアコーディン格好いいなって思ったんです」「アコーディオン弾きたくて、東京出てこようと思って受験した」などと、頭の良い人のナチュラルぶりを遺憾なく発揮していた。

その後アコーディオンに関する様々な著書を出している渡辺芳也さんが、コレクションの楽器を触らせてくれる。
ソプラーニの可愛い赤の楽器だ。デザインも音も可愛い。
皆でいじらせてもらった。
見学に来ていた慶応のアコーディオンサークルの男の子が弾く。
結構変わったコードを押さえたり耳コピーでアレンジしたりしていて、皆驚く。
その時ふと東大の彼を見た。弾きたくてうずうずしている顏だった。
その時、やはり彼は上手に違いないと確信。
「僕もいいですか?」と、弾き始めた。上手いと予想していたより上手かった。
私の弾いた「黒いオルフェ」も、遥かに凝ったアレンジで弾く。
一年半我流で弾いていたというが、三年半やっている私より全然上手でアレンジのセンスもいい。自分の事を年月の割には弾ける方かも、と思っていたが自惚れだった事が判明。
今の二十歳前後には才能豊かな人材が豊富な気がする。
帰宅途中何度も電車を乗り間違え、結局タクシーに乗る。

帰宅後大慌てで仮チラシの原稿を作成。
「はえぎわ」に折り込ませてもらうオリジナルなバージョン。
宇宙レコード用に作ったチラシが五百枚余っている。最早どこに折り込む事も出来ない。
その教訓もあり、どこに折り込んでも良い定番バージョンも作成。
急いで三軒茶屋のキャロットタワーへ行く。
昼はアコーディオンを担ぎ、夕方は2500枚のコピー用紙。背が縮みそうだ。
疲れて二子玉川まで乗り過ごす。
予約時間に遅れ2500枚コピー出来るのか心配だった。
汗だくになり、紙をセットしたりコピーのセットに手間取っていると、ピンクのシャツの男性が近づいてきた。
ゆっくり機械を見ている。市民活動支援コーナーのスタッフだろうか。
するとコピー機の隣の機械について「これは何ですかね?」と尋ねてきた。
「さあ・・・?」
「これ、プリンターですよ。こんなに大きくて何をプリントするんですかね?」
「?ポスターとかじゃないですか?」
「凄いですよね。(じっくり機械に書いてある説明を読む)ああ、そうですよ。写真などって書いてある」
「はあ・・。」

コピーが紙詰まりを起こす。
ピンクシャツの男性(以後ピンク)を置き去りにして係の人を呼びに行く。
時間が無くて焦る。係の人の調整で何とかコピー機の調子が上がってきた。
凄い勢いでコピーされて行く。
ほっとしたのもつかの間。

「これ、凄い早いですね。最新機種かな」
「そうですね」
「カラーコピーは出来るんですかね?」
「さあ、知りません」
「出来るのかな?」
「・・・出来ないと思います」
「うちの会社にも勧めようかな。でもうちでは精々100枚位しかコピーしないもんな~。」

そんな中1000枚すり終える。
今度は別のバージョンをセット。しばらく手間取る。ミスコピーを数枚。
その度ピンクが「あれ?どうしちゃったんだろう」「困りましたね」とさえずる。
「大丈夫です」と連呼する私。ようやく軌道に乗る。紙をまとめ忙しさをアピール。

「このチラシ読んでもいいですか?」
「えっ!ああ・・」
「音楽劇ですか?」
「違います」
「宝船・・新井起きる・・(チラシの内容を声に出して読み始める)」
本を読もうとしたが「ヴォイステクニックの真実」という題名に、ピンクが会話運びをするヒントを得てしまう恐れを感じ、断念。
「大変ですね。手伝いますよ」
「いいです」
「あ、プジョー!カッコいい」

私は最近PEUJEOTと書いてある手提げを愛用していた。

「鞄だけです」
「僕もね、プジョー乗ってたんです。あとサーフ」

その後細かい車の番号などを連呼されたが意味不明。

「あと、ジャガーのってるんです」
「・・・ジャガー・・。凄い・・で・・す・・ね・・」
「親の持ち物ですよ」

コピーが終了。20時58分だった。21時に営業終了。ぎりぎりだった所要時間1時間。
いつか立ち去るだろうと思っていたが、その間ぴったりそばにいた。
明らかに背を向けて話しかけるなオーラを飛ばす事に全精力を注いだというのに。
受付で手続きをしていると係の方に「お一人で来たんですよね?あの方はご一緒の人では無かったの?」と問われた。
「違います。知らない人です。ここの方では無いのですか?」
「違うわ。何か変だと思ったんだけど。困ったら、言いに来て下さいね」
早く言いに行けば良かった。焦っている時に無駄な心労。
10分位寿命が縮んだ気がする。ピンクの寿命も縮めてやりたい。
だが、そのために再び関わるのは勘弁だ。
支援コーナーを出てエスカレータに乗ろうとすると下の階にピンクの姿。
帰り道まで付きあう元気は残っていない。しばらく隠れた。

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ちょっとくらい傷ついて

お仕事で緑山スタジオへ。
食事時、池津祥子さんが河原君に車の運転について語っていた。
帰りにみのすけさんと共に、池津さん運転の車に乗せてもらう。
去年の10月に車を買った彼女は、運転の実力を見て欲しい気持ちもあったようだ。
だが、私もみのすけさんも車に乗らない。
見る目は全く無かった。見る目があったら、怖かったのかもしれない。
一度、大通りに出ようとして失敗。
急ブレーキを踏み、その勢いで誤ってクラクションを鳴らしてしまうというハプニングがあった。それ以外概ね危機感は感じなかった。
みのすけさんも私も分からないまま「上手だよ。」と4回位言った。
溝ノ口で降ろしてもらう。
道を降りて歩いているおばさんに駅の場所を尋ねた。
おばさんはあちこちを指さしながら「そこ、そこ」と連呼。
歩道橋を上って渡ったら右、と言った説明を全て「そこ」で説明。あれほど情感の篭った「そこ」という言葉は聞いた事が無い。
おばさんが立ち去った後、みのすけさんと「そこ、そこ」という物真似をしてみたが、かなり難易度が高かった。

夜、仲良しの子とご飯を食べた。
疲れて苛々していたので「口を開けて食べるのやめなよ!」と、注意してしまう。
人にそんな事を言うのは偉そうで嫌だった。
私も立て膝立ててご飯を食べるのが好きだ。注意されてもおかしくない所は沢山ある。
だから人も好きにすればいいと思っていた。
だが、以前から気になっていて「あはは~!口開けて食べてる」などと、暗にやめて欲しい信号を何度も送っていた。だが、その程度の言い方では全く伝わらなかったようだ。
口をクチャクチャ鳴らす音だけは昔から耐えられなかった。
しかも咀嚼された食べ物が見える。
こちらの食欲も減退。ずっと嫌で悩んでいた。
苛々がピークの時、思わず言ってしまったのだ。
注意された人は相当驚いていた。
今迄誰にも言われなかったのだろうか。
傷つくのではと心配していたが、「何で?」と聞かれ困る。
「噛んだ食べ物が見えるから」と答えると、「ふうん」と納得していた。
傷ついてはいないようだった。
だが、後でちょっとくらい傷ついてくれと思った。

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需要がない

劇団「こってり」の「アリスの愛はどこにある?」観劇。
メタリック農家の葛木英ちゃんが出演しているのだ。
初めて聞く劇団で全く予想が着かなかった。
しかし、予想外に面白かった。かなりいいお話なのだ。
私達の世代はいいお話を嫌い、そういう事を度外視した話運びをする傾向があった。
しかし、いいお話はやはりいいモノだ。何度も泣きそうになり困った。
結構オーソドックスなのに、それが新鮮だった。
自分は一度もこういう芝居を演じた事が無い。
ギャグに見えるシーン以外で泣いた事も無い。
10年やって来たけど、シリアスな需要が無い。
ロマンティックな需要も無い。
やってみたい。だが、出来るのだろうか。
 
自転車で大塚まで来ていたので、うろうろしながら帰る。
凄い行列のラーメン屋を二軒見た。
行列して食べると、どこも不味く思えるのだが、おいしく感じる人もいるのだろうか。

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カフェで東スポ

ハワイが恋しい。
浮世の事を全て忘れて全力で遊んだ日々。
しかし、ハワイに住んだら、きっとそんな訳には行かない。

三軒茶屋のキャロットタワー、市民生活支援コーナーへ。
宇宙レコードで配るチラシをコピーするのだ。
12月に「劇」小劇場にて、旗揚げする劇団「宝船」の宣伝を今から行う。
「宝船」は座長祭りで架空の劇団としてでっち上げた物だ。
しかし、皆にギャグで座長と呼ばれて良い気分になった事は確かだ。
打ち上げが終った朝、ドラマで一緒だった女優さんから「うちの劇団の公演が打てなくなりました。どこか肩代わりしてくれる所知りませんか?」とメールを貰う。
「これは、私に腰を上げろという天からの啓示ではなかろうか」と、トチ狂って始めた企画だ。しかし、慣れない事におろおろする日々。

アストロホールには15時半頃着いた。
大堀こういちさん、拙者の寺部君、市川君、加藤啓君、せいじゅん、愛ちゃん、イマナラ君と、知った人が大勢いた。
チラシを置かせて貰い、近所のカフェでアボガドのサンドイッチとオレンジティーのホットカクテルを頼み、東スポを読む。
その後リフレクソロジーへ。
リフレクソロジーへ行くと、弱った腎臓の機能がてきめんにアップする。
薬を飲むよりいいような気がする。

ホールに戻り、暫くメイクをしながら談笑。
出演する訳では無いが、受付の側でチラシを配らせて貰うのだ。
折角なのでハワイで購入したハリウッド女優が賞の受賞式に来て行くドレスなどをデザインした人の作品という衣装を着た。
こんな時でも無いとなかなか着られない。
チラシを配るのは恥ずかしかったが、途中からなるべく人の目を見つめるように心がけた。
目が合うと無下な応対を取りづらいと思ったのだ。
受け取りを拒否する人は3人程度だった。
そういう人は当日パンフも受け取らず、誰の目も見ないように突き進んで行く。
でも、宇宙のスタッフさんは皆優しくて楽しかった。
明日は配りに行けないと伝えると、折り込んで下さるとの事。
何の得にもならないのに、と感動する。
また、ボランティアスタッフの応募者が2名、声をかけてくれた。
少しずつ集まって来てくれているが、どう仕切ったり段取りをつけていいか、悩んだり模索したり。
人に頼むというのは楽そうに見えて、意外と大変な事だ。
自分で我慢したり無理したりする方が楽という側面もある。
しかし、一人ではやれる限界がある。うまく頼みごとが出来る人間になりたいものだ。

宇宙レコードのライブはのんびりと楽しんだ。
大堀さんの面白さはただ事では無い。
愛ちゃんのバンド「マイアミ」初見。
相方のかじやあいちゃん愛ちゃんは双子の様。背丈も声質も似ている。
かじやあいちゃんのヴァイオリンは格好良かった。
顏も背格好もぜんまい仕掛けのお人形みたい。
ヴァイオリンは綺麗だが、少々すかしていたり、悲しそうだったり苦悩してるように弾く人が多い気がする。でも、彼女は生き生きしてパワフルだった。
愛ちゃんの、異常に喝舌の良い歌声も素敵。まるで自分の家をうろつくようにステージ上を気ままに歩いていた。
宇宙の面々は好き勝手やっていて気持ちが良かった。

終演後軽く飲みに行く。
顕作君に「だらだらだったでしょう」と言われたので、「うん、だらだらしてた」と言ってしまった。「そんな事無いよ~凄い良かった」などと言うと社交辞令に聞こえるのではと心配だったのだ。
しかし、思いの外悪い雰囲気になったので、慌ててフォローした。
「言い意味でだよ。私はだらだらしてるの嫌いじゃないし・・」と言えば言うほど墓穴。
トイレの落書きコーナーに私の発案した毛玉のキャラクターを描き、「宇宙レコード万歳!」というフキダシをつけた。
「トイレに宇宙万歳って描いたから見るように!」と、告げるも「女子トイレじゃんか!」と見てもらえなかった。
しかし、清順が「宝船」万歳と書き足してくれた。いい後輩だ。

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勘違い発言

先日明け方に、天使と名乗るホストにナンパされた。
本当は店へ連れて行ってぼったくろうとしていたのだろう。
しかし、「私金回り良くないですよ」と訴えると「そんなの俺、奢るよ」と言っていたので、ナンパと思う事にした。
実際付いて行ったとして、お勘定の時に「この人奢るって言った」と言い張ったりする客もいないのだろう。
ホストの彼は、天使と名乗る癖に「俺」と言っている。
営業の電話をかける為か、こちらの電話番号を聞こうとする。
面白くなったので、「声かけて来る人皆に電話教えてたら、一日中なりっぱなしになっちゃうでしょ」と悪女ぶってみた。
しゃあしゃあとそういう事を言うことが、ブスでも美人に見えるコツなのではと思っているのだが、どうなのだろう。
「何、勘違いな事を言っているんだろう。でも、つっこんで気分を害されても面倒だから、放って置こう」と思うか
「え、そんな風に見えないけど、意外とナンパされ慣れてるのかな?この人。良く見ると、少し可愛いかも」と微妙に洗脳されて行くのか・・・。気になる所だ。
有効ならこの手の発言を多用したい。

しかし19歳の頃、こういう事言ったら可愛いのだろう、という発言を沢山していた。
19歳の心境を尋ねられ、
「期待と不安と・・・でも、これから何か楽しい事がありそうって予感がします」、
素敵な雪景色を見て
「時間に閉じこめられたみたい・・・」、
3人程いた好きな人の一人に気のあるそぶりをして、
「昨日、先輩の事日記に書いちゃった!うふふ・・・」等。
素敵な事が起こりそうの予感は外れ、変な人だと思われていたらしい。
本音で喋ってなかっただけで、誰よりもまともだった筈だ。
マンガにはそういう事言う子が、もてるように出ていたのだ。
忠実に真似たのが、裏目に出たのだ。
よく、表裏がある、ブリッコだと言われる人がいるが、羨ましい。
思ってない行動を振る舞うのは高度な技術がいる。
自分には使いこなせそうにないので、挫折しただけだ。
19歳の頃に良い思いをしていたら、あのまま突き進んだ筈だ。

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ボイストレーニングへ

ボイストレーニングへ行く。
今迄何度も声帯に結節が出来て、最早慢性化している。とても悩んでいた。
悩んでいるよりは解決に向けて何事か努力をしている方が、効率がいい。
それでも駄目なら、また悩もう。

若い人達ばかりで浮くに違いないと懸念していたが、意外と年の人もいるようでほっとする。
しかし、学問的な授業に驚く。
呼吸法の実践などをやったのだが、早くも劣等生の予感。
皆が出来ている事が出来ない。
しかも着替えの途中に来週の授業の日にお仕事が入ったとの電話。
仕事は目出度いし嬉しい。
しかし、休み癖がつかないようにしたいものだ。

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無為に過ごした。凹む。
「あいのり」を見た。
隼人のスノボは半端無く上手だった。
自分はあのようなジャンプを生涯出来ないと悲しくなる。無力だ。

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体調不良にラーメン

ペンギンプルパイルペイルズ「スマイル・ザ・スマッシャー」観劇。
著しく体調不良。
こういう芝居こそ最高の健康状態でみなければならない気がした。
前回、相当感動したので楽しみだったのだ。
きっと面白いのだと分かるのだが、世界に入れなかくて残念。

BQMAPの前田君と物の受け渡しの約束をしていたが、中々連絡が付かず、新代田の「バサノバ」へ。
昨日に引き続きラーメン。
しかし、ここは見事に私好みの味だった。
ちょっとジャンクでパンチが効いているのが良かった。
お上品な出汁が売りのものは、生臭い気がしてしまう。

前田君と中々連絡がつかない事と、体調不良で苛々はピーク。
しかし、携帯を良く見ると、留守電。前田君から連絡があったのだ。
無駄に苛々した自分に憤慨。
受け渡しを終え、江古田で飲んだ。

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ラーメン社会学

ラーメン本に乗っている「俺の空」に向うため、自転車で馬場へ。
しかし、異常な行列。
断念して味噌ラーメンがおいしいと言われいてる「純連」へ。ここも5人ほど並んでいた。
側にあった「ラーメン二郎」にも人が並んでいた。
目白通り沿いにも列の出来ているラーメン屋があった。
日本人はいつからこれほどラーメン好きになったのだろう。
ラーメン屋には行かない主義だった私が行くようになった程であるから、かなりの社会現象に違いない。

こういう時、社会学の事を考える。
よく、自分が目をつけたアイドルが売れると自分に先見の明があるかのように訴える人がいる。
しかし、それは先見の明があるわけではないのだ。
同じ時期にいいと思う人が目をつけているから売れるだけの話だ。
私がラーメンを好きになったのも個人の独自な理由であるようで、そうではない。
ラーメン好きになるような風潮に遅まきながら流されただけの事だ。
自殺する人が増えているのも同じだと思う。
個人の理由のようであって、うっかりすると自殺したくなるような風潮の世の中になったという事に違いない。
そう考えてから、ラーメン屋に行くのは良いが、絶対自殺をする羽目にだけはならないよう気をつけなければと思った。
言い古されているが、どうせそのうち死ぬのだ。

ちなみに「純連」はおいしかった。
今度は良い時間を狙って、「俺の空」に行かねば。

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阿佐ヶ谷スパイダース

阿佐ケ谷スパイダースの「はたらくおとこ」観劇。
しょっぱなから笑い通し。せっぱ詰まった状況がリアルに感じられた。
中山君はいつ見ても面白い。
まことさんは舞台ではとても格好良く見える。
どの人もバランス良く、わき役と思える人がいなかった。
今迄観た阿佐スパの中で一番良かった。
圭史君にそう告げたら、今回は本当に、精根込めたと言っていた。
かなり初期の頃から観ているが、どんどん向上して行くのがはっきり分かる。
エネルギーを感じた。

終演後、「和楽」へ飲みに行く。
今日は沢山の人が来ていた。
野村朋子嬢、高木珠里ちゃん、河原君、素敵な女優さんの二人、松尾スズキさんの奥様、山内圭哉さん、坂田聡君、吉田鋼太郎さん。
吉田さんは以前何度か拝見して素敵だと思っていた。
すると、「みつばち」での私を覚えてくれていた。
「いつか一緒にやれたらいいですね」とのお言葉を貰う。
経験値の高い役者さんは、社交辞令でもこういう言葉がすんなりと出てくるのだろう。
そう分かっているものの、浮かれる。
共演できる妄想などしてしまう。希望では、洋モノで不倫関係の間柄など出来たら嬉しい。
サラとかロバートとかいう感じの名前。「妻にはいずれ話す」などと言われたら、月まで飛んで行きそうな気持になりそう。そういう状況で苦悩したりしてみたい。
しかし、万が一共演する機会があったとしても、彼が旦那様で、私はお屋敷の女中の一人でセリフもあるかないかといった所に違いない。

2軒目に行く時、坂田君が中山君に、「お前は明日マチネもあるのだから、もう帰れ」と言っていた。
中山君は一度帰った。
しかし、しばらくしたら窓の外から彼の姿が見えた。
「あれ、中山君来たよ」と言うと坂田君は「あいつは帰った筈だ。よく似ているがあれは中山では無い」と主張。
しかし、やはり中山君だった。
「圭哉が店分からないっていうから、連れてきたんだよ」と言いながら、結局居座った。
私達が帰る時「俺ももう帰る」と言ったが、山内さんに「あと20分だけおれや」と言われ、あっさり席についてた。おそらく20分以上いたに違いない。

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ファミレス人間観察

仕事をさぼってしまう。
アコーディオンの発表会間近だと言うのに、全くアレンジが決まらない。
それに気がついたら、弾かなければ破滅しそうな気持ちになったのだ。
指が痛い。親指の腱鞘炎は一生治らないのだろうか。

ファミレスで書き物をしていたら、隣の人がくちゃくちゃ音を立てて食べる人だった。
ひどく苛つく。
その隣には恐らくキャバクラのおねえちゃんとお客。
おねえちゃんは明らかに帰りたがっている。
「加藤さんが余裕のある日だったら、朝まで付きあいますよ~。疲れてるのに申し訳ない~」
「俺は大丈夫。俺的には凄い盛り上がってるんだ」
「でも、何か加藤さんの仕事に支障来たす気がして~」
「でも、今日逃すともう無いかも知れないじゃない」
「え~次はありますって。時間作りますよ~。約束!」といったやりとりを30分以上繰り広げている。
どちらも頑張っている。
私もくちゃくちゃ音を立てる人に気を取られている場合ではない。
二人は次に会う約束の日を決めていた。
しかし、女は「予定が変わったら、メールします~」と言っていた。
十中八九直前にキャンセルするだろう。
帰り際「今日はすっごく嬉しかった。飲むの楽しみです」と言っていた。
立ち上がってみると、男は女より10センチ程背が低い。
背中に花模様の刺繍のあるGジャン、シャツは長くはみ出している。
ジーンズは今どき珍しいストーンウォッシュを折り曲げた物。
顏は・・・80%の女性が好きではないだろうという感じ。
この男に気のあるそぶりが出来るプロ意識を尊敬した。
男は女の背中を抱きながら店を後にした。

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あいのりにまんまとハマる

具合が悪い一日だった。
録画していた4月1日分の「あいのり」を見た。
普段は気が向いた時眺める程度だったのだが、最近ホームページでも流れを追う程はまってしまった。ビデオを観る前に結果だけ調べてしまおうかと思ったが、我慢する。
結果は私が予測し、願っていた通りになった。
以前隼人の悪口を書いてしまったが、万が一私が二十歳前後でラブワゴンに乗っていたとしても、きっと隼人を好きになったに違いない。
浅ちゃんを応援してはいたが、好きにならないだろう。
どうして隼人がむかついたのか考えた。
まず声と引き笑いする感じが、以前ちょっと意識した人に似ていた。
ちょっと仲良くなった途端に気持ち悪くなってしまったのだ。また、東北出身の男性に偏見もあった。寒い所にいたため、出不精で、言い訳ばかりしてうじうじ防御に走る感じがするのだ。もてそうな外見の男性に敵意をもってしまう所もある。
「子供は天使だ。何の汚れも無い」などと言ったりする所も頭が悪そうで嫌だった。
大人も子供も関係無い。個人差だ。
子供は理性が無いから、むしろ汚れているヤツはとことん汚れている。
男気を間違ってそうな感じも嫌だった。仲間というだけで「あいつは最高なヤツだ」「仲間っていいよな」などと言って肩を組んで街を歩いてそうなのも嫌だった。
誰も気付かないような所に自分だけは気付いたと言わんばかりに、無駄に気を使っているのも偽善的で嫌だった。
しかし、こういう人の方が、性格は良かったりする。
頭が良く些細な事に敏感な人は、話している分には楽しいが、勝手で性格が悪い人が多い。
自分が良い人だと思いたい人は、良い人でいさせてあげた方が良いのだ。

色々考え、ビデオを観て隼人嫌いを撤回しようと思った。
ユーミンに対して、「妥協はしたくない」「いい子なんですけど、恋愛は出来ない」などと言っていたのに、一晩立ったら「まだ100%じゃないけど、一から一緒に始めるのもいい」と、付きあう決心をした。
その言い方も気に入らないが、顔はどう見ても好きそうだった。
何を腹立たしく思ったかと言うと、隼人は初めからかなりユーミンを好きそうに見えたのに、否定しつづけた事かもしれない。
りぃの時も自分が好かれていると気付いたあたりから急に冷たくなった。
りぃを振る時は「妹にしか思えなかった」というお粗末な理由。
経験上、妹みたいという事を口にする男は大体バカなのだ。
責任は取りたくないが離れられても嫌だ、という中途半端な気持の時、物欲しげに口にするのが一般的だ。建前として成立する都合の良い理由なのだ。
格好つけてないで、もっとがっつけばいいのだ。
もてるヤツは、これだから嫌だ、とムカムカした。
だが、こんなに隼人の事ばかり考えるという事は、それだけ気になるということなのだ。
その証拠に隼人が、「あんたと一緒にいたいんで、一緒に帰りましょう」「目をつぶりなさい」とユーミンにキスをした時、寒イボが出つつもときめいてしまった。
私は隼人を好きになってしまったのだろうか。不覚だ。
次回は隼人とユーミンの初デートin苗場特集。
苗場は私の聖地でもある。見逃すわけには行かない。
あやつのスノボの腕前もとくと見てやろう。

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OLっぽい会話

東京タンバリン観劇。
今日ものんちゃんと一緒。高木珠里ちゃんもいた。
静かな芝居は客入れも静かなようだ。
私とのんちゃんが、舞台上のソファについて「座り心地よさそう」「でも、狭い部屋にあったら、邪魔だよ」「ハワイでなら、置ける」などとまくし立てていたら、前の席の人がこちらを振り返った。
その時、私たち二人の声しか響いていない事に気付く。
しかも振り向いた人は八嶋智人さんだった。
「何、OLみたいな会話してるの」と言われ、へこへこ謝る。
これが、OLっぽい会話なのかは分からないが、ハワイ行きが私達から小劇場臭さを消したのかもしれない。 

芝居は八嶋さんに言わせれば、「やりたくてやりたくて頭のおかしくなった女の話」らしいが、女の嫌な部分が出ていて楽しめた。
藤田さんも富浜さんもいやらしくて良かった。
普段はさっぱりした雰囲気の人がよくこんな風になるものだ。
男性陣の芝居の上手さも秀逸だった。

終演後えん屋で軽く飲む。ハワイ自慢をする隙はあまり無かった。

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帰国の途

7時起床。のんちゃんとワイキキビーチへ散歩する。
写真を撮ろうと思ったら、デジカメの充電が切れてしまった。
しばらくのんちゃんと、此処に住んだらビーチで読書をしよう、コンドミニアムか平屋ならどちらが良いか、などハワイ移住計画の妄想を語り合う。
のんちゃんは今回4度目のスパムおにぎりを食べている。
東京で私がスパムおにぎりを握ったら、全部食べてあげると言われる。
食べて貰えるのはありがたいが、私も一つくらいは食べたい。
アメリカ人の3分の2はデブだと聞いたが、今回それを実感した。デブのスケールが違う。
スタイル抜群の若い子達が、いずれああなるのか、しかし、一時でも美しい姿でいられたのだから、それで帳じりがあうのではないかとどうでも良い事をくっちゃべる。

荷造りを終えて、ロビーへ。
まだハワイに残る呉羽さん、カノンちゃんの家族と別れを惜しむ。
あと一日だけでもいられないかと、考えるがどうしても無理だ。
次に来る時はジェットスキーをやり、溶岩を見たりアウトドアを楽しもう。

シャトルバスへ乗り、空港へ。
荷物検査を行うのに1時間程並ぶ。検査は厳重で靴まで調べられる。
ここで勝新太郎が、大麻をパンツに隠していたのを発見されたのだ。感慨深い。
後ろめたい事は何一つ無いが、緊張する。

免税店で試供品で使って良かったランコムの美白クリームがあるか探す。
買うつもりは無いが、日本との価格の差が見たかった。しかし、お化けのようなメイクを施した店員にクリスチャン・ディオールの製品を勧められる。
「探しているのはランコムだ」と言い張るが、「化粧品は変えなければ、良さが分からない」と執拗に勧めてくる。
ランコムだって使い続けているわけでは無い。変えるも何もあったものでは無い。逃げる。
コーチのハンドバックに心を鷲掴みにされる。
日本には無いパターンで198ドル。
しかし、無くても困らない。
来年になっても忘れられなければ、買うのだと言い聞かせ断念。
時間に余裕があったら、後先考えずに買ってしまったに違いない。
普段、大して物を買わないのだが、それはなるべく店に近づかないようにしているからだ。
店を覗くと物欲のトリコになってしまうのが辛いのだ。
万が一お金持ちになっても、なるべく買い物には行かないようにしなければ。

帰りの飛行機ではのんちゃんだけ席が離れていた。
ホノルルから成田まで8時間。流石に寝るだろうと思っていたが、本多さんと喋り通す。
成田についたら、日付は4月5日になっていた。

成田エクスプレスを待つ間、スタバでのんちゃんとハワイの思いでを語り合う。
ツアーガイドの人や免税店の人には、険の有る人もいたが、殆どの人が懐っこい陽気な人達だった。暖かいと陽気になるのだろうか。
トイレのドアが膝下から丸見えになるように出来ている以外は、快適だった。
旅先では不自由もあるが、息を吹き返すような気持ちになる。

風呂に入ったら、体がひりひりした。見てみると水着の跡がわずかについていた。
水着でいたのは僅かの時間で、日焼け止めもがっちり塗っていた。
ハワイに住んだら、やはり地黒になるのだろうか。

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最後の夜

早朝にパシフィックホテル内のマリンスポーツ店の受付へ集合。
のんちゃんとスパムおにぎりや、ホットドッグを食べながら、待機。かなり待たされる。
バスに乗り30分ほどの所で海岸側のお店へ案内される。
そこで、現地の日本人スタッフに種目ごとに振りわけられる。
私とのんちゃんと本多さんは、体験ダイビング。
コッペパンのように焦げた女性が、私たちを叱るように説明。
車を運転しながら、一度も振り向かずに話しつづける。大変な仕事ではある。
ビーチに到着後、先発グループが潜っている間、私たち後発グループは一時間以上待たされた。これなら、集合時間をもっと遅らせてくれてもよいではないか。
先発グループは終えると車でどこかに運ばれて行った。きっと私たちより高級なツアーなのだろう。
誰が着たとも分からないびしょ濡れで砂まみれのウェットスーツを着用。
重りを装着しタンクを背負う。
口にくわえる部分も全く洗っていないようだ。アバウトな国だ。
私達以外には新婚カップルと中年の男女の一組がいた。
男性の方は伊藤さんというらしい。彼は、明らかに酔っぱらっていた。
そして煙草がなきゃやってらんねぇと、息巻いていた。ビーチは禁煙禁酒なのだ。

まず浅瀬でインストラクターを囲んだ輪になる。
波に流されると砂浜の方へ移動してしまうので、動かないように指示される。
しかし、踏ん張っていてもいけないらしい。
「遊びなんだから、力抜かなければ出来ないよ。普通に立って!」と苛つかれてしまう。
本多さんが波に飲まれて沈んでしまった時、私達は驚いて「大丈夫?」と心配した。
しかし、インストラクターは不愉快そうに「君、大丈夫なの?駄目そうだったら言ってね。」と険しい顔。リタイアさせたそうである。
しかし、こちらはお金を払っているのだ。余程の事で無ければ、諦める事など出来ない。
浅瀬で潜る練習をして、やや深い岩場で餌付けを行った。
その模様を水中ビデオで撮影していた。
眼鏡をして全員目がつり上がった醜い顔をしていた。皆醜いと言う事は私も醜いに違いない。陽気なハワイアン音楽に載せて編集した物を売ってくれるそうだ。きっと一度しか見ないような代物に違いない。
しかし、ダイビングは思った以上に気持ちが良い。
非常に危険な事は分かったが、自在に浮遊出来る感覚を初めて味わった。
まだちょっとした事でパニックになりそうだが、もっと深く潜れるようになりたい。
浜に戻る途中、酔っ払いの伊藤さん達に私たちは踏みつぶされるように、押しのけられる。
その後、伊藤さんは水中ビデオに手を振った。ビデオに写るために押しのけたのかもしれない。
浜から上がるとタンクや重りの重さを堪え難く感じた。

本多さんはロミロミの為、お別れ。
私はパラセーリング。のんちゃんは、次に行くハナウマ湾で会えないかもしれないと待っていてくれた。
空腹であったが、お弁当が出るとの事で食事は我慢する。
桟橋で船を待つように言われたが、30分待ちつづけても来ないので不安になる。
再び受付に聞きに行くと「直ぐ着きますよ」と、不快な顔をされた。
30分前もそう言っていた。時間がの感覚がアバウトだ。
やっと船が迎えに来た。
ライアンとマルロという現地の人しかいない。客は4人家族と女の子二人組。
ここでも写真撮影を20ドルで行うらしい。ドルになるとお金もおもちゃのような感覚で使ってしまうが、写真に二千円以上かけるという事になる。かなりお高い。
船上のあちこちに「楽しまれたお客様はマルロにチップをあげて下さい」と、見本の字を真似てかいたような張り紙がされていた。
しかし、ビーチでは置き引きが多いので、必要最低限のお金だけ持って行くようにと言われていた。後に行くハナウマ湾で5ドル払わなければならないだけだから、8ドルしか持っていなかった。
チップは料金の15%が相場。しかし、出せるのは3ドルまで。どう考えても足りない。
どうしたものかと、パラセーリングをする前から悩む。

私の順番は最後だった。
先の人達が思った以上に高く舞い上がって行くのを見て、不安になった。
私は本当は一人で飛ぶ筈だったのだが、風邪が強くて危険ということで、見知らぬ女の子と飛ぶ事になる。
初めは一人が良いと思ったが、飛んでみて二人で良かったとつくづく思った。
船が相当小さく見える高度を、水着という無防備な姿で飛んでいる。
高所恐怖症だとは思わないが、下をみたら血の気がひいた。
ここから落ちたら間違い無く死んでしまう。
後ろの女の子が「下見ちゃ駄目です!あそこの島見ましょう!」などとフォローしてくれたので、大分気が紛れた。
海の色が嘘みたいに鮮やかだった。テレビでしかみた事の無いような眺めだ。
しかし、今日一緒だった人の中で悲鳴をあげたり叫んでいたのは私だけだった。
平均より勇敢でありたいと願っているのに、憶病者なのだろうか。

船に戻ってから再びチップの事で悩む。
ライアンに「楽しかったですか?」と聞かれた。
これはチップの催促なのだろうかと、動揺しながらも「楽しかったです」と答えてしまう。
桟橋に辿りついて、取りあえず3ドルだけでも渡そうと握りしめていた。
だが、いつ渡して良いか分からず「Thank you!」と愛想笑いを浮かべながら降りてしまう。
船長のマルロの顔が、「このジャップはチップ払わねぇ気なのかよ!」と、驚いているようにも見える。しかし、それは小心さが見せる幻かもしれない。

待っていたのんちゃんは食事を済ませていた。
しかし、配当されるお弁当もある。
取りに行くと、先程まで、彼女が食事をしたりうたた寝したりしていたお店であった。
のんちゃんが「まだ食う気だよ、と思われるよ~」と弱り切った顔をしていると、店員さんが笑っていた。
再びバスに乗り、ハナウマ湾へ。
ここに入るには教育ビデオを見なければならない。
カメや魚の映像と共に「僕たちの住み家を壊さないで!」といった音声が吹き込まれている代物だった。暗い瞳をした少年が日本人向けの音声が聞けるヘッドフォンを配っていた。

ハナウマ湾ではシュノーケリング。今回で二度目だ。
のんちゃんは世界各地の海を潜っている。
一度はぐれてしまったら、彼女がクロールをしながら私の元に来てくれた。
「どんどん沖に行くから、びっくりして」という。
確かに思っていたのとは全然違う、浜から離れた所にいた。
その後彼女にぴったりとよりそって泳ぐ。
途中同時に噴き出してしまい、海から顔を出してひとしきり笑った。
魚のサイズが沖縄より大きい。さすが外国だ。
その後再びのんちゃんとはぐれてしまう。不安になって辺りを見回すが、見当たらない。
取りあえず、浅瀬に戻る途中で彼女を発見。
彼女は全く悪くないのに、「ごめんね~」と謝っている。
途中でウミガメを見たらしく、興奮して追い続けていたら、私を見失ったという。
私がウミガメ見たいと騒いでいたのもあって、自分一人で見た事も気にしているのかもしれない。
「ゆうかちゃんが死んじゃったら、中坪とか河原君に『野村がついていながら何で』と責められるってとこまで想像しちゃったよ~」と、驚くような事を言われた。
しかし、外国の浜辺でいつまでたってものんちゃんが戻って来なかった場合を想像したら、相当怖くなった。一人で泳いではいけないと実感。

ホテルに戻り、シャワーを浴びたりしていたらディナーに行くギリギリになってしまった。
今日は最後の晩餐と言う事で、アラモアナの方にある「チャートハウス」というレストランを予約してあるらしい。
本多さん、のんちゃんとでトロリーバスを探すが、良かれと思って出た道は一方通行で、逆方向のバスしか出ていない。人に尋ねて市バスに乗る。
尋ねるのはもっぱらのんちゃんである。降りてからも道を尋ねて回る。
のんちゃん好みの眼鏡の人、私好みの渋めのおじ様など、何人かに聞く。
近所まで行き、外で食事をしている人達に再び尋ねる。
優しく道を教えてくれた後、「チーフマネージャーのスコットによろしく」と言われた。
店の前にいると、手招きをして歓迎してくれる人がいる。彼がスコットだった。
先程道を教えてくれた人が電話で「すぐに、日本の女性3人組が店に行く筈」と知らせていたようだ。
スコットとのんちゃんが陽気に笑っていた。後で説明を聞き私と本多さんも笑った。
迷ったせいで、遅刻。
よくわからないままレギュラーのリブステーキを頼む。
出てきたのは見た事無い程巨大な肉だった。
マッシュポテトや野菜を食べたら、肉が食べ切れない。
がむしゃらに肉だけを食べつづけた。

最後に呉羽さんから挨拶があった。それを聞いて、最後の晩だという実感が湧いて来た。
もっといたい。
こんなに早く終ってしまうとはと、残念になる。

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ハワイで恋バナ

ロビーに集合して、島巡り。
八田さんの運転のバンに乗り込む。
後ろに座った、親子連れの奥さんは方南ぐみの女優さんで、モーニング娘。のミュージカルなどに出演していたという。昨日はノーメイクで眼鏡をかけていたため分からなかったが、相当な美人さんだ。しかし、いつもババア役をやっていると言う。
旦那さんは恐らく柔道をやっているのではという耳をしていて、ガタイのいい優しそうな人だった。娘のカノンちゃんはパパそっくりで、見えないお友達のミーチャンやトトロを呼んだりするらしい。時々ニヤっとするが、話しかけても殆ど答えてくれない。大きなパパに肩車され、髪の毛を馬の手綱のように握って「痛い、痛い」と言われ喜んでいた。

一面のパイナップル畑を通り、ジュースのDOLEの店へ行く。
その後ちょっとした小さな街で昼食。
メキシコ料理を食べ、集合時間まで時間を潰すため、ウィンドウショッピング。
しかし、そこで素敵な服を発見してしまう。赤い絹に黒い刺繍を施し毛皮で縁取ったようなジャケットがあったのだ。
初め「変な服があるよ」とギャグで試着した。しかし、自分でも驚く程似合ってしまったのだ。このような実用的では無い服を買うのはバカだと分かっていたのに、購入してしまう。
しかも私よりノンちゃんのカードの方が、レートが良いらしく彼女のカードで買ってしまう。普段着るのは絶対におかしい。なんでも、ハリウッド女優がショーの授賞式などに着る服のデザイナーのものらしい。買ったからには、どんなに恥ずかしくても着て歩かなければなるまい。

その後、七色のアイスを出す松本シェイブアイス、有名なビーチ等に寄り、ポリネシア民族の博物館へ。
ハワイ、タヒチ、フィジー、サモア、等の村の集落があり、ダンスや見せ物を行っている。ハワイ大学の学生がボランティアで働いているという。
しかし、皆見事に良いからだをしていた。
ポリネシアに関して予備知識が無かったので、興味深かった。
ポリネシア民族がこのように沢山の国に分散していたのも始めて知った。

帰りの車ではいの一番に寝る。
いつもはドライバーに悪いと思い、寝ないようにしているのだが、このままでは疲れて具合が悪くなりそうだったのだ。

ホテル到着後、本多さんとのんちゃんと夕食を食べに行く。
散々探したのだが、結局日本人向けのニンニク料理屋へ。しかし、これが非常においしい。
満足して、ワイキキで唯一と言われる生鮮食品店フードパントリーへお酒を買いに行く。
本多さんの買ったワインをベランダで飲んでいると、呉羽さんからお部屋へお誘い。
昨日に続き部屋飲み。
まだそれほど面識の無い人達だと言うのに、酔った勢いで自分の駄目な恋バナなどをしてしまった。恋バナをすると恋が遠のくので、しない方が良いと思っているのだが、そういう話が一番楽しい。
大した場数を踏んでいないのに、恋愛好きと言われるのはそういうせいに違いない。

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ハワイへ

アコーディオンのレッスン日。
4月18日の発表会を控えているというのに、曲のアレンジが全く決まらない。
ハワイに行く前に先生にヒントを与えてもらわなければならない。
先生には、今のままでいいから、自信を持って訴えかける演奏をしろと言われる。

帰宅後狂ったようなスピードで支度。
スーツケースとリュックを持って、成田へ向かう。
時間を調べて行ったにも関わらず、成田エクスプレスへ乗り換える時間がギリギリで、走って飛び乗る。
私の指定席は9号車。しかし、乗った場所は4号車。
6号車と7号車は移動が出来ず、東京駅まで座る事が出来なかった。
成田へ着いた途端に、のんちゃんと会う。二人で集合場所へ。
ハワイ旅行の企画は以前占いをしてもらった呉羽玲華さん。
他に十数名参加者がいるが、皆初対面。軽くオリエンテーリングをして、搭乗時間を待つ。
出発は21時10分。私とのんちゃんの席が離れていたのを、呉羽さんが気遣って、隣にしてくれた。
のんちゃんは急にこのツアーに参加する事になった。
花見の時にハワイ行きの話をした所、のんちゃんが「私も行きたい」と発言。
酔った勢いで「分かった!聞いてみる」と言ったので、駄目元で頼んでみたのだ。
これが出発4日前。実際行ける事になった時、のんちゃんはかなり驚いたらしい。しかし、飲みの約束は守るのが私の仁義。元々楽しみだった旅行が余計楽しみになった。

座席は私達と、本多さんというOLさんの三人が並んでいた。
本多さんは話し始めて暫くすると唐突に「お二人の事は観た事があります」と言い始めた。
「みつばち」や「明日の情」を観劇していたのだ。確率の低い偶然に驚く。
それまでバカ話をしていたので、恥ずかしくなる。
暫く交流を測り、寝る体勢に入る。
私はハワイに到着後すぐに、この旅のメインイベントであるセプノセラピーという催眠療法を受ける事になっていたのだ。何でも前世まで遡れるという。寝てしまうと意味がないので充分睡眠をとるように言われていた。
しかし、後ろの座席の赤ん坊と幼児が大騒ぎをしていた。
この家族は4人家族なのに、三人分の座席に座っていた。
父親がのんちゃんと本多さんに向って「座席を立てて下さい」と、憮然とした表情で話しかけてきた。どうやら、おむつを替えたいらしい。
恐縮した二人は、倒していた座席を起こした。
昨晩荷造りに手間取り、睡眠不足だった私はぼんやり見ていた。しかし、次第に「これはおかしい」と腹を立て始めた。
おむつ替えを終えた後も「もう席を寝かしても良いですよ。ありがとうございます」の一言も無い。
赤ん坊を連れて大変なのは分かる。
しかし、だからといって他人に我慢させる権利など無い。
済まなさそうにしてさえくれれば、暖かい気持で我慢し、自分を良い人だと思う満足感も得られる。だが、「大変なのだから気をつかえよ」と言わんばかりの態度は許しがたい。
聞こえても構わない気持で、のんちゃんに、これはおかしいし失礼だ、椅子を寝かせてもらえるように言ってやった方がいいとまくしたてた。
人のいいのんちゃんは恐縮しながら「すみません、椅子下げても良いですか?」と、許可を求めた。父親はえらそうな態度で了解した。
世間には失礼な人が沢山いる。こんな事はよくある事だと、気持ちを落ち着けようと思っていると、背もたれに衝撃を感じた。
狭い座席にストレスを感じた幼児が私の背もたれを蹴っているのだ。
初めは母親の膝に足を乗せていた。しかし、母親が邪魔で足が伸ばせない。
「ママどいて!ママどいて!」と叫び出す。父親の膝の上の赤ん坊も大泣き。
母親は途方に暮れていた。
幼児には「ママここに座ってなきゃ、スチュワーデスさんに怒られるから!」と言い、赤ん坊には「水飲む?」などと、とんちんかんな事を言っていた。
次第に「一体どうすればいいのよ!」とやけになって喚く始末。その間父親は無言。
私の背もたれは蹴られっぱなし。
暫く我慢すれば、疲れて大人しくなるだろうと固く目をつぶる。
眠りが私を助けてくれると祈りながら。そんな状況が1時間程続く。
何度も怒鳴って喧嘩したくなった。
しかし、初対面のツアーの人達にそのような姿を見せられない。
一度だけ立ち上がり、子供の方を睨む。すると母親が「ほら、前の人が怒るでしょ!」と言うではないか。呆れて物も言えない。そんなしつけだから、子供が邪悪なのだ。
「皆我慢して座ってるのだから、ちょっと我慢しなさい。前に人が座っているのに、蹴ったら迷惑でしょ」と、どうして言えないのだ。
子供を叱り、こちらに謝ってくれたら、その状況を甘んじて受け入れる事だって出来るのだ。腹立たしい気持ちになると、こちらまで邪悪になってしまう。
やっと父親が「いい加減にしろ!」と怒鳴った。それから暫く静かになった。
しかし、1時間と持たなかった。
次第に長時間ジーンズで座り続けたため、お尻が痺れて堪え難くなってきた。
無意味に 立ち上がったり、足をマッサージしたりするが効果は無かった。
飛行機内の負け組になってしまった。
すやすや眠っている人を羨んでいる内に、ハワイ到着。

陽気な音楽。灼熱の太陽。
機内の事は忘れよう。なんといってもここはハワイなのだ。
免税店の中にある旅行会社で、マリンスポーツやハワイのロミロミというマッサージなどを申し込む。ジェットスキーとパラセイリングをやりたかったが、土曜日はジェットスキーが出来ないと言うことで体験ダイビングにする。

呉羽さんのお勧めのベトナム料理屋へ行き、昼食を取る。
ツアーを仕切ってくれる八田さんが7人乗りの車を2往復してお店に連れて行ってくれた。大層おいしかった。
私はその後すぐロミロミを受けるため、八田さんは昼食も取らずにパシフィックビーチホテル内のマッサージの店へ送ってくれた。お腹が減っているだろうに、嫌な顔一つしないで親切な方だ。
パンツ一丁になって毛布を被って待機。
私の担当はロバートという日系の小太りの男性だった。マッサージする所だけ、捲ってオイルマッサージを行う。
仰向けになって腕の付け根や胸筋を擦られている時、「もしや胸が見えているのでは?」と不安になったが、アイピローをされているので分からない。
だが、最早どうでも良い程心地よかった。
チップを渡さなければならないか迷ったが、ここの料金はチップ込みと聞いたので、払わなかった。しかし、払った方が良かったのだろうかとしばし悩む。

夢心地のまま、地図を片手に宿泊するワイキキサンドヴィラへ。
ロビーが外というハワイの気候ならではの良い感じのホテルであった。
チェックインの時自分の荷物がどこにあるか尋ねた。
英語に自信が無いので、ボディランゲージを行いながら、「ニモツ?」と外人のような発音で尋ねた。話せないなら、普通に日本語で聞いた方がましなのに、何故そのような事になったのか自分でも恥ずかしくなる。

部屋で身繕いをしながら、セラピーを行う船橋さんを待つ。
間も無く訪れた船橋さんは見事に焼けた美人さんであった。
今迄の人生を語った後に催眠療法を行うと言う。話している内に泣きたくなったら停めようと思わずに、どんどん泣いて下さいと言われる。
その時、それまでの疲れのためか急に涙ぐみそうになった。
これは人生や生い立ちを語ったら、号泣してしまうかもと心配になった。
しかし、話しているうちに興に乗ってしまい、余計な余談やギャグめいた事も言ってしまう。それから私の抱えている問題点を改善するため、催眠療法に入った。時折痒い所をかいていいのか…などと余計な心配がよぎったりしたが、全体的には心地の良い物だった。
終了後「何が見えましたか?」と尋ねられ、「草原を駆け巡る象が見えました」と答えたら驚かれてしまった。何かおかしな事を言ってしまったのだろうか。

その後皆と合流してディナー。
ギャルっぽい二人組。OLらしき二人組。3歳のお子さんとご夫婦。グルメ同好会の4人組。私、のんちゃん、本多さん、呉羽さん、八田さん、セラピーの船橋さん、ハワイでの呉羽さんのお友達というメンバー。
ハワイアンな演奏を聞きながら、バイキング。腹が割れそうな程食べてしまう。
帰りに本多さんとのんちゃんとバーで一杯やった。
その後呉羽さんのお部屋で軽く飲み、就寝。
時差が5時間あるため、盛りだくさんな一日となった。

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