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愛国心?

うっかりサッカーの試合を観てしまった。
今迄、サッカーの試合でテレビを占領されて退屈な思いをすることが多かった。
元々スポーツ観戦は時間の無駄のような気がして好きではなかった。
他人が汗水垂らしているところを見て何になるのだ、そんな暇があったら自分が汗水垂らすべきだと思っていた。
それなのに、一人で最後まで観てしまった。
まず、やらなければいけない事になかなか取り掛かれずテレビをつけてしまった。
現実逃避だった。
日本対UAE。オリンピック参戦に向けて頑張っているらしいと言う事はニュースなどで知っていた。
はじめ日本は押され気味に見えた。
私が試合を見ると大抵日本は負けてしまう。だから、どうせ負けるのだろうと思っていた。
見た目にもUAEの方がスピードがあって強そうだった。
しかし、日本はなかなかしぶとく防御していた。
守りに入っているようじゃ負けるよ、と苛つく自分に驚く。
それまで、無条件に母国を応援するという精神が戦争を招くと考えていた。
知りあいでもない人達を同じ人種というだけで、応援などしたくなかった。
学生時代も、ラグビーや野球で自分の大学を応援したりしなかった。
しかし、どうも今日の自分は日本に肩入れしていた。
それは試合態度によるものだったのかもしれない。
UAEの選手はちょっとしたファールをされようものなら、格闘技の選手だってこれほどのたうちまわらないだろう、といった被害者面をする。芝居っ気たっぷりなのだ。
しかも、そのあとケロリと走り回っている。
日本の選手は引き倒されたとしても、いつまでもうずくまったりしていなかった。
そんな事で時間を無駄にするより、試合自体に集中しているように見えた。
 
解説者が、感情的に日本に肩入れして「今のは日本悪くないですよ」といった事を主張していたのに、ビデオで見たら、明らかに日本の反則があったりして、しぶしぶ前言を撤回しているのも面白かった。結果的に2-0で日本が勝った。

素人目にも明らかにUAEが強そうに見えたのに、試合とは不思議だ。
明暗を分けたのはやはり、精神的なものだった気がする。
UAEは被害者面したり、小汚いアピールに腐心し過ぎたのではないだろうか。
世間擦れしている感じがした。大抵は素直な人間はそういう相手に負けてしまう。
しかし、今日はそういう相手の挑発にも乗らず、まともに闘っていた日本が勝っていた。
胸のすく思いだった。

インタビューで田中という素敵な選手が、話すと意外と甲高い声でしゃべり、驚く。
好みのタイプだったのでがっかりする。
だが、これを機に好きになってしまったらサッカー好きにならなければならないところだったと、ほっとしたりもした。

ゴールが決まった瞬間に手を叩いて喜んでしまい、自分でも驚く。
愛国心など皆無で生きていたかったので困惑する。

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