« 2004年2月 | トップページ | 2004年4月 »

根拠の無い自信

チラシのコピーをするため、キャロットタワーの市民活動支援コーナーへ。
阿佐ケ谷スパイダースと東京タンバリンに折り込む仮チラシが必要なのだ。
機械に疎いため、ミスコピー続出。
何とか刷り終え、駅前劇場へチラシを届ける。
野村朋子嬢と待ち合わせして本多劇場に折り込みに行く。
私達は折り込みのスピードが遅いらしく、次の人を待たせてしまう。
のんびり話でもしながら、と思っていたがそれどころではない。
焦っていると、「メタリック農家」の制作さんが阿佐ケ谷スパイダースのお手伝いをしていて、応援してくれた。
映像をやっているムーチョも合間をぬって手伝ってくれた。
彼らがいなかったら、どうなっていた事か。
自分は素早く折り込める筈と思っていた根拠の無い自信は覆された。
地味な作業に冷や汗をかく。

終了後お茶をしてから二人でティップネスへ。ガンガン派手な汗をかく。
のんちゃんは浦島監督の映画の顔合わせで、早々に切り上げる。
私は暫く筋トレした後、知りあいの呉服屋を覗く。
ここで起きた事は誰にも話せない。明日はハワイ。

| | トラックバック (0)

意味のない悩み

ハワイ行きに備えて、トラベラーズチェックを購入。
世界を股にかける人間になった気分。
そのまま、池袋のビックカメラへ。変圧機を買うのだ。
その売り場で脱毛機器やマッサージチェアを見る。
マッサージチェアに座り15分程体験する。
毎晩寝る前にやったら、きっと心地よい眠りが得られる事だろう。
肩から足の裏まで全身を一度に揉み解す素晴らしい物もあった。33万円位だった。
しかし、部屋にあったらやはり格好悪い。
肩と腰だけ揉み解す8万円位の、ポップなデザインの物もあった。
これなら部屋に置いても素敵。
しかし、ふくらはぎを解す機能があるもののほうが、老廃物の代謝もすみやかになるに違いない。
一体どれにしたらいいのだろう。買う当ても無いのに悩む。
その後、生毛布団のカタログを手に取り熟読する。
フェザーでは無くダウンの布団が良いらしい。
傘を持たずに外出したので、ずぶ濡れの惨めな様相でとぼとぼ帰宅。

| | トラックバック (0)

需要

父の家へ行く。
ピアスの穴が化膿しているのを指摘され
「ピアスケロイドになるから、やめた方が良い」と言われる。
「でも、これは今年○○歳の誕生日の記念で開けたから、なるべく残したいの」と訴える。
「え、あんた○○歳になったの?可哀想に。若くないと、誰の目にも新鮮に見えなくなるからね。需要が無くなってくからね。もう一生結婚しなくてもいいよ」と言われる。
今迄自分の人生に結婚する雰囲気が無かったのは確かだ。
皆が何故結婚しているのかが不思議だ。
しかし、いつかはするかもしれないと漠然と考えている。
一生しないにしても「一人で生きて行くのだ」などと、決意する必要など無いではないか。
いつかするかもと思いながら、「あれ?結局しなかったな」という結果になるのが望ましい。そんな気持を説明するのも面倒になり、へらへらと酒を飲んだ。

コンビニエンスストアへ行ったら、先日テレビで紹介していたVIVACOという雑誌が売っていた。すぐ売り切れてしまうと言われていたので迷わず購入。
この雑誌には有名化粧品のサンプルが10個くらいついてくる。
ジェニファー・ロペスがプロデュースしたという香水もあった。
どれもこれも遣い心地が良く、全て欲しくなる。
一個だけ欲しいのであれば買う気も起きる。
しかし、10個欲しい物があると、どれも現実的に買う気にならないようだ。
優先順位が決められないのだ。

| | トラックバック (0)

靴の試し履き

2週間ぶりにジムへ。
ここの所どうしても気力が湧かなかった。

ニューバランスの靴の試し履きキャンペーンをやっていた。
顔見知りのインストラクターのお兄さんに勧められ、靴を履かせてもらう。
靴下が酷く汚れていて恥ずかしかった。
お兄さんは靴紐を結ぶ時は足首を曲げるといいのです、と私の足を自分の膝に載せて、靴ひもを結んでくれた。確かにかなり履き心地の良い靴だ。
トレーニングを終えるまで掃いていていいです、と言われる。
靴を返却し、元の靴を履く時もお兄さんは自分の膝に私の足を載せて掃かせてくれた。
ロッカールームに行くだけなので1分もはかないのだ。
お兄さんの顔が私の鎖骨辺りに触れていた。
私の髪の毛もお兄さんの鼻先をお掠めていた。
お兄さんといっても恐らく10歳以上年下だ。
しかし、思いがけず至近距離で接してしまいドキドキした。

| | トラックバック (0)

下ネタの美学

7月にやるお芝居の顔合わせ。CAB DRIVERに客演させて頂くのだ。
といっても私と矢柴俊博さんの二人芝居なのだ。
早稲田大学の学生会館へ行く。私が在学していた頃とは雲泥の差だった。
学生会館の中にセブンイレブン、ロッテリア、郵便局までありやがるのだ。
素敵な設備は全て卒業してから出来た。
卒業してしばらくは、学生でなくなってしまった事が悲しくて、学生に対する嫉妬心のあまりに早稲田に立ち寄る事も不愉快だった。
しかし、流石に学生より一回りも年上になった今では、そういうマイナスな感情は消えたようだ。

顔合わせは一時間程で終った。温厚そうな人達だった。
演出のいのべさんは、私がオッホという劇団にいた時、中山君の友達として一緒に飲んで、馬場を歩いた事があるらしい。
そう言われればそんな気もした。
今迄やった事の無いタイプのお芝居なので、楽しみだ。

井の頭公園で、タワー主催の花見。
豚の臓物を味つけた代物を調理して持って行く。
ぞうきんのような色をしていたが、「おいしい」と褒めてもらう。
河原君、のんちゃん達と下ネタを面白く話す事が、いかに技術と気遣いを要する作業かというテーマで語り合う。下ネタ劇団にも美学があったのだ。

| | トラックバック (0)

方向音痴

15時20分に芝浦方面へ行く用事。
あらかじめ丁寧な地図もファックスして貰う。自分でも様々な地図を用意。
それほど難しい場所ではなさそう。
早めに家を出て、万全な気持ち。ゆとりをもって久々の晴れ間を満喫しながら歩く。
しかし、いつまで経っても目印が見当たらない。
工事現場の人に道を尋ねる。「これはもっとずっと向こうだよ、遠いなぁ」と言われる。
30分も歩いているのにそんな事があるのだろうか。
レインボーブリッジらしき物が見える。
住所を見てみると、海岸通りなどと書いてある。
芝浦3丁目をめざしているのに、と汗がふき出してくる。
もはや15時15分。闇雲に走る。
事務所に連絡すると「タクシーに乗った方が良い」とアドバイスされた。
やっとの思いでタクシーを捕まえるが、運転手さんに「2キロも離れてますよ。」と言われる。久々に晴れ間を歩く気持ちの良さに惑わされ、気がそぞろになっていたのだろうか。
何とか到着する。気持ちを落ち着けて、机に座る。
書類を落としたので拾った途端、今度は私の背中に荷物が落ちてきて周囲の人に笑われる。

帰り道は拍子抜けするほど、分かり易かった。
私は何故こんなに明確な目印に気付かず2キロも歩いてしまったのだろう。
らんぷ亭で牛丼を食べ、帰宅。

| | トラックバック (0)

女のコの一日

睫毛パーマをかけに原宿へ。
電車の中で、お店を紹介してくれた鈴木砂羽ちゃんの事を考えていた。
到着したら、彼女は施術中であった。
示し合わせたわけではないので、驚く。
両目を開けられない彼女と、その後お茶の約束。

睫毛が瞼に刺さりそうな程に巻き上がった私たちは、蕎麦粉のクレープを食べに行く。
フランス人が焼いているという店に連れて行って貰う。
ここはトイレのドアノブが靴の形をしていたり、大層可愛らしいお店だった。
しょんべん横丁仕様の私は乙女心を満喫。
聞けば彼女も、ここ2,3日私に連絡をとろうとしていたという。
「聖なる予言」状態だ。きっと今日逢うのは運命だったのだ。
「何して遊ぶ?」と尋ねられ、「卓球がしたい」と答えたが、ここは原宿。
結局、すべて彼女の定番コースを案内してもらう。

ボディショップでリフレクソロジーを受けた。
「全ての内臓の機能が滞っていて、相当疲労しています」と言われ、恐ろしくなる。
頭、腎臓、肝臓が弱っているらしい。
その後ボディショップで顔のマッサージをする器具、限定キットなどを購入。
普段買い物を極力しないのだが、「買っちゃいなよ」と言われると、どんどん買ってしまうのだ。

その後、ホットカクテルがおいしいお店へ連れていかれる。
「霊感」について話しあう。幽霊を見るだけではない「霊感」の存在で盛り上がる。

ジムに行く予定をキャンセルしてしまったが、内蔵が弱っているらしいから仕方ないと、自分に言い訳する。その後徹夜でやろうと思っていた事も、ついでにやめてしまう。
早々寝ようとしたが、腹痛で寝つけず苦しんでいると、恋人と喧嘩した人からの電話。
うかつな事も言えず、励ます。
すっかり目が冴えて明るい空を見た。
私の内臓は大丈夫だろうか。

| | トラックバック (0)

新・近松心中物語

「新・近松心中物語」観劇。着物着用。
普段着物人口の多そうな所では着こなしが下手なことがばれるのを恐れ、着ないのだ。
しかし、今日は勇気を振り絞って祖母の大島紬を着る。
いつもより身のこなしに気を遣ったり、女性らしい心持ち。
毎日着ていたら、こうもいかないのだろう。

日生劇場で伊藤主枝子嬢、中坪由起子嬢、政岡泰志君と会う。
泰志君に会うのは久しぶりだが、少々ぽっちゃりしたようだ。
休憩時間にコーヒーを飲んでいただけなのだが、終演後に更にぽっちゃりしていた気がする。本人に告げると、そんな訳ないよと否定。

芝居は大変面白かった。
商業芝居は見慣れないが、圧巻だった。
小劇場規模でやったら、半分くらいの短い話になってしまうだろう。というか、不可能?
しかし、相当なまめかしいシーンなどもあり、その直後に子役が登場。
子役はあのシーンをどう思っているのか?など余計な心配をしたりした。
これでもかという程降りしきる雪。一体どの位用意しているのか見当もつかない。
一度でいいから、あのような雪の中で王道の芝居をやってみたい物だ。
口や目に入るのも構わず転げ回ったりしたい。
全くそっち方向の需要が無い我が身が切ない。
しかし、シンプルでスタンダードな話は素敵だ。由起子嬢も私もまんまと泣く。

終演後、楽屋へ。
ミオコと森戸君、拙者ムニエルの山岸君、以前遊機械のプロデュース公演で共演した瀧山雪絵ちゃん等に挨拶。遠くで見ると自然だったが、皆物凄いメークだった。
一般の化粧がスッピンに見えた。

| | トラックバック (0)

迷惑メール

大掃除。
といっても、最近ちらかり過ぎだったため、少々だらしのない女性程度の部屋に戻しただけだ。しかし、このままとんでもない部屋に転落するのではという恐怖から開放され、気持ちは落ち着いた。

迷惑メールが急に増えた。
200万円当選、100万円当選などというわけの分からないメールが来るのだ。
何かに応募した記憶は無い。
よく見ると200万円or特別会員権と記してあり、何かに入会しなければならないらしい。
即効迷惑リストに加え削除したのだが、驚く事に私のアドレスから届いた事になっているものまである。
しかも明け方の4時頃来るのだ。何度も起こされ、よく眠れなかった。
いくら馬鹿とは言え、立て続けに何百万も当たるわけがない事くらい分かる。
そんな事に騙されるかもしれない程馬鹿だと思われたのか、と苛立つ。

| | トラックバック (0)

あいのりに感情移入

しようと思った事を全て断念した日。
寝る事にのみ全精力を注ぐ。寝ながら、漠然と考え事。
この先全てのことにどん欲でケチで生きて行こう。
おいしいお店があると聞けば、経済が許すかぎり食べに行く。
どうでもいい店には決して入らない。時間をけちるのだ。
牛テールが食べたければ、毎日もやしで節約しても食べる。
しかし、義理にだけは大盤振る舞いで行きたいものだ。

目が覚めたので「あいのり」を観る。むかつきながらも、たまに観てしまう。
私の嫌いな隼人はスノボがプロ級らしい。余計むかつく。
優しさを誤解されない為に、敢えて突き放したりという優しさを行使したりする。
決めるのが嫌でうじうじしてるのを理屈で格好つけている。
ヤツの言動は全て守りだ。自分から何もしない。
悩んでそうな人を見つけては、「少しは人に頼れよ」みたいなうさん臭い意味のない偽物の言葉を使って、元気づけたりする。
皆に気づかう自分に酔っているだけだ。
身近にいたら、優柔不断で苛付くやつに違いない。
外では腰が軽くよく動くが、家では絶対怠け者タイプだ。
そして不器用な自分が大好きなのだ。こんな男ばかり何故もてるのだ。
エステの美紀は恋愛モードする事に疲れてリタイアするらしい。
たかが、恋愛に皆、大層な理屈を言ったりする。
「成長」「強さ」などという言葉がバンバン出てくる。
しかし、浅ちゃんが退院してきてすぐユーミンに告白しようとしてる所は格好良かった。
駆り立てられる気持ちにしたがっているように見えた。
多分振られるんだろう。

| | トラックバック (0)

怒鳴られ損

「ウチハソバヤジャナイ」を観劇。
行く途中、下北沢の自動改札に引っ掛かる。
後ろの男性に「何やってんだよ」と怒鳴られる。
しかし、私の落ち度ではなかった。
その後、別な機械に切符を突っ込んだらすんなり通れたのだ。
怒鳴ったヤツには謝って欲しい。

スズナリは大混雑。
今日はマチネのみの「フリドニア」のキャストも来ていた。
かねがね、理想の旦那様と思っている小村君は相変わらず素敵だった。
連日の観劇&飲み疲れのため、今日はまっすぐ帰宅。

| | トラックバック (0)

パン食べ歩き

キャロットタワー内の市民活動支援コーナーへ。
登録は無事完了。早速コピーをさせてもらうが、試し刷りで紙詰まり。
そんなハプニングに気を取られ、原稿がずれているのに気付かなかった。
刷り上がったモノを見て驚く。
しかし、最早紙は無い。
情報が漏れているわけでもないので、そのまま折り込む事に。
今日も本多劇場へチラシを持って行く。

すっかり疲れきるが、新宿「サニーサイドシアター」へ向かう。
途中新宿駅で暴れる男性と警察官4人の捕獲劇を目撃。
奇声を発している男性は動物のように運ばれて行った。
空腹だったので、パンを食べながら歩いていると、ホストのような男性に声を掛けられる。
パンを食べているので顔を背けて逃げようとしたら、「お母さん!お母さん!」と言われた。子連れでも無いのに何故そのような事を言われたのか。
紙袋を下げてパンを食べている女性は皆「お母さん」と呼ぶマニュアルでもあるのだろうか。憮然とした気持ちで「あんなホスト絶対売れない!」と心の中で毒づいた。

その後、野村朋子嬢と共に、グラサンパンツの「ドキドキレズ学園」観劇。
すさまじい事しか起きていなかった。
岸君の作演だからと覚悟していたが、やはりおののく。
このような芝居に出てしまったら、この先何をやっても「はじけ足りない」と思うであろう。 

| | トラックバック (0)

金さえあれば

三軒茶屋キャロットタワー内にある、市民活動支援コーナーへ行く。
営利目的ではない団体に版下1枚100円でコピーをさせてくれるというのだ。
今日はとりあえず登録のみ。
下北沢からてくてく歩き、登録を終え、再び下北にてくてく歩いて戻る。
昨日預けた運び込んだ「チラシ」2000枚を折り込むのだ。
12月に劇団を旗揚げする事になったため、今から地道に折り込んで行く予定。
人手が無いし、私が勝手に始めた事なので、当分の間自分一人で折り込むしかない。
「折り込みのモノです」と挨拶したら、「フリドニア」の役者に笑われたので、良い気持になって折り込めた。
しかし、すっかりへとへと。
帰りは小田急線が事故でなかなか運行しない。
やっと来たと思ったら、異常な混雑ぶり。しばしば「運行の見合わせ」と称して止まる。
やっとの思いで帰宅した。
アコーディオンの練習をしようと思ったのに、うたた寝。
折り込みを全て一人で行うのは不可能だ。
早急に人手を見つけなければ。金さえあれば、全て解決できるのに。 

| | トラックバック (0)

ふるさと便り

タワーに寄り、イクマ君と下北沢まで歩く。
私は大荷物だった。イクマ君が持ってくれて大助かり。
本多劇場までエスコートしてもらう。
イクマ君はそのまま打ち合わせへ。
私は「フリドニア」観劇。関係者の多い日だった。
とても面白かったので、オリジナルはどんな感じだったのだろうと気になった。

再び「ふるさと」へ。
物凄い大人数だったので誰と話していいものやら、戸惑った。

| | トラックバック (0)

愛の不在

バレエの講座をさぼり、毛皮族の「DEEPキリスト狂」を観劇。
一ヶ月公演という事で、疲れも溜まっているのではと心配していたが、キチガイ沙汰の熱気は相変わらず。半端ないエネルギーを堪能させて頂いた。
江本さんはどんな時にも心底楽しそうに見える。
澤田育子嬢は下品な事をしても品を保っていた。こういう所にはきっと人格と頭の良さが出るのだと思う。
町田マリーちゃんは可愛いのにエッチで美人でコケティッシュであった。
以前コケティッシュという意味が分からず辞書をひいたら「コケットリーな様子」と記されていた。何の説明もしていない。
柿丸さんは唯一大声を出さなくても、皆が聞き耳をたてるキャラを成立させていた。

一緒に観に行った野村朋子嬢、出演していた澤田育子嬢、江本さん、柿丸さんと「ふるさと」で飲む。
「ふるさと」には「フリドニア」「ウチハソバヤジャナイ」の役者の面々も集まってきた。
小劇場の人口密度の高い店だ。
澤田さんに「年上女性はいいでしょう」と言って頂くが、私はまだ小娘のつもりなのだ。
しかし、皆をお姉さまと思って観ていた事は黙っておいた。

帰るつもりが、フリドニアを観ていた猫背さんに「ジャンプ亭!」と言われ顔を出してしまう。
ガンツさんコバケン、那須みちのさん、衣装の山本ゆうこちゃんという顔ぶれ。
何故か私のゆうこちゃんが最後にはサシで飲んでいた。
「愛の不在」について語り合う。

| | トラックバック (0)

米戸あそび

米戸を探すのが好き。
米戸とは、毛穴に詰まった皮脂が風化して塊になった物だ。
子供の頃から毛穴を眺めれば、1時間くらいすぐ経ってしまった。
毛穴には2本生えているものもある。
そこの根元を押すと、1本ニュルっと飛び出してくる事がある。
そういう毛やら、米戸を押し出し続けて30年。
久々にヒットな米戸に当たった。

普通、毛穴の大きい所から出る物なのに、それはヘソの脇にあった。
ヘソの掃除をしている時に黒い不審な点を発見。
新しく出来たホクロかしら?それとも古いカサブタ?などと、あらゆる可能性を考えた。
しかし、長年、米戸と毛穴研究に余念の無い私だ。
これはもしや「ヤツ」ではないだろうか?
触ってみると、その可能性は濃厚だった。
根元の方を爪の背と背を合わせて押してみる。
しかし、痛いばかりで黒い点が出てくる気配は無い。
間違いか? 炎症を起こしてしまうと、液状になってさわやかな収穫は望めない。
はやる気持ちを押さえ、しばらく放置。
数日後再び挑戦。今度は毛抜きで根元を挟む。
激痛のあまり涙が零れる。その日も断念。 
再び数日後、これが最後と毛抜きを使う。
悲鳴をあげそうな痛み。もう止めようと思った瞬間、黒い点がニュルっと浮き出てきた。
細長いカプセル状のものが頭を出している。
ここで気を抜くと最後まで取り出せない。
根元に何も残っていない状態まで何とか押し出す。
そして、毛抜きで細心の注意を払って「ヤツ」をつまみ、ゆっくり引っ張った。
つるっと完成度の高い米戸が出てきた。
ひとしきり、指で感触を確かめ爪と爪で挟んでみたりと楽しむ。
誰かに見せたくて仕方がなくなる。
しかし、そんな物を見て喜ぶ人などいない。
ひとしきり楽しんだ後、潰して平らにして捨てた。
発見してから長かったが、充実感もひとしおだ。

| | トラックバック (0)

すばらしい刺身

タワーに用事。
下北からミソパンを食べながら、てくてく歩く事20分。
見慣れた風景が現れたではないか。
歩いただけなのに、有能な人物になった心持ち。
こんな些細な瞬間のために生まれてきたのかもしれない。
話し合いを2時間ほどして、再び下北へ。

渋谷へ向い東横線で武蔵小杉、乗り換えて武蔵中原へ。
仲良しの人に、今迄食べた刺身の中で一番上手いという店に連れていかれる。
単品の注文は一切出来ない。すべてコースだ。
「北の国から」で、純君が働いていたラウスから良い物だけを直送して貰っているそうだ。
ほっき貝から食べ始めた。確かにただ事では無い歯触り。
鱒の刺身も、牡蛎も、カレイの煮魚も、皆絶品。
遠くまで来た甲斐があった。
帰りは登戸へ行き、小田急線。行きもそうすれば良かった。

| | トラックバック (0)

新たな書き込み

世田谷パブリックシアターへ「ファウスト」を観に行く。
ゲーテが60年かけて書いた超大作の舞台化だ。
60年とは凄い。20歳で書き始めたら、80歳だ。何年も手付かずな時もあっただろう。
これに峯村りえっこちゃんが出演。演出は白井晃さん。観ない訳には行かない。
中坪由起子嬢と約束して観劇。

問答無用に完成度が高い。
今迄自分がやって来た事を謝りたくなった。
感情移入するタイプのものでは無かったが、観ている方もずっと張りつめていて、それが心地良かった。壮大であり些細であり、これが哲学的という事なのだろうと思った。
白井さんの誠実な仕事ぶりには、いつも胸がうたれる。
篠原ともえさんが、愛らしくて、はかなげで、凄く良かった。
石井一孝さんの事を今日まで、カールスモーキー石井と間違えていた。芝居がうま過ぎるので、別人だと分かった。
「インタビュー・ウィズ・バンパイヤ」のレタストを思わせ、素敵だった。
りえっこちゃんはちゃんと面白さを発揮していただけでなく、妖艶な役も素敵だった。シリアスな芝居もいけていた。

終演後楽屋へ挨拶にいく。白井さんに会うのは久しぶりだった。
何だか、白井さんが「ファウスト」みたいになっていた。
作品の事を思い詰めているうちに同化してきたのかもしれない。

りえっこちゃんと、中坪由起子嬢と食事と言いながら飲みに行く。
スタバの隣の餃子屋さん、韓国料理屋とハシゴ。
満腹、そして酩酊。
りえっこちゃんが田園都市線が苦手でいつも下北沢まで歩くというので、一緒に歩く。
三軒茶屋と下北がこれほど近かったとは!と驚く、しかもその通り道を一本曲がればハイレグタワーだと言う。脳内地図に新たな書き込みが出来た。
いつもタワーには渋谷からバスで向っていたが、これからは下北からいけるぞ!とわくわくする。明日さっそく試してみよう。

| | トラックバック (0)

去る者日々に疎し

「去る者日々に疎し」という格言が好きだ。
なんて言い得て妙なのだろう。
どんなに仲の良かった人でも、間が空いてしまうとしっくり行かない。
共通の話題も無い。
却ってそれほど仲の良くなかった人の方が話せたりする。
逆に酷い喧嘩別れした人など、腹立ちのほとぼりが覚めて仲良く話せたりする。

以前、恋に恋しているだけのような人から言い寄られ、偉いハイテンションな恋文を頻繁に貰っていた。しかし、何かうさん臭さを感じていた。ムカムカさえした。
好かれる覚えは全く無かった。
彼が言い寄っている人物は私では無く架空の人間だった。
自分のつまらない生活を恋愛で活性化させようという企みを、高尚な事であるかのように、たまたま私に押し付けていた。
いきなり婚姻届を持ってくるというパフォーマンスをされたり、連絡も無しに家に押しかけ玄関の前で一升瓶を抱えて飲んでいた事もあった。
居留守を使っていた私はトイレにも行けず、部屋の窓から逃げ出した。
これは暴力だ、好きと言えば何をしてもいいと思っているのかと腹がたった。
「BE MY WIFE」というトンチキな歌も作られた。
私の前に言い寄られていた子も歌を作られたらしい。
一ヶ月後、彼は女子高生を追いかけていた。
彼女がバスに乗る時は必ず走ってバスを追いかけていたという。
その彼の恋文をある友人に読ませたのだ。
散々不愉快な思いをしたのだから、ネタにしてもいいだろうと、サービスのつもりでもあった。てっきり彼女も笑ってくれると思っていた。
しかし、彼女は激昂。
その日は彼女の家に泊まっていたのだが、いきなり蹴られて、家から追い出された。
「あんたは人の気持ちの分からない人間だ!」と罵られ、衣服や荷物を投げられた。
真冬の深夜だった。まだおばシャツしか着ていなかった。
タクシーに乗る金もなく夜の街を泣きながら歩いた。
腹も立ったが、私も悪かったのかもしれない。
年後彼女はイランの人と結婚。
友人から「式には友香ちゃんに来て欲しいって言ってたよ」と聞き、お祝いに駆けつけた。
彼女は非常に喜び「あの頃の私は、ひどい人間だった」と謝られた。
私も「私が悪かったのよ」と、手を取り合って和解。
あの直後だったら、決して和解出来なかった。
「去る者日々に疎し」とは意味合いが違ってしまったが、年月は悪い事ばかりでも無い。

| | トラックバック (0)

ピアスの理由

先日グルタミン酸が風邪に良いらしいと書いたが、「グルタミン」の間違いだった。
グルタミン酸だと、味の素みたいな事になってしまうらしい。

夜に外出。
目の前にピアスだらけの人がいた。
左右の鼻の穴の間を刺し貫くような物を一つ、下唇から釘のような物が二つ飛び出し、まゆ毛に二つ、耳に至っては数え切れない。
服の脱ぎ着をするのに苦労するに違いない。
こういう人はどういう目的なのだろうか。
純粋に開けるのが好き、入れ墨のように強さを誇示したい、自傷癖、ファッションとして。色々な要素が混ざっているのだろう。
初対面では普通におっかない。
怖くも見せたいだろうし、そういう見た目で敬遠する人などハナから相手にしないぞ、という意思表明なのかもしれない。
ひきこもりの人が「純度100%の関係」を求めるように、見た目に惑わされない人を探し求めているのかも、と勝手な解釈をしたりした。
沢山穴を開ける事の怖さより、迂闊な関わりは許さないと思っていそうで怖かった。

| | トラックバック (0)

徹夜で焚き火

完徹してへとへと。
寝ようかと迷っている時、ぶらりとお出かけに行くお誘い。
海やら川原やら、水場のある所でのんびりする事にする。
中央線で日野へ。百円均一で網を買い、スーパーで酒と食材を購入。
多摩川目指しててくてく歩く。
土手をやっとのことで降り、河原の石をつたって、落ち着く所を見つける。
早速燃やせそうな木を調達。
小学校の頃、よく飯ごう炊さんやらキャンプをやっていたので、私は薪拾いの筋が良い。
風が強かったが、良い感じに焚き火をする。
ホイルに包んだニンニク、キンメダイ、鳥肉、キノコ、サイコロステーキをガンガン焼き、ワインを飲む。
飽きると河に石を投げたりした。
「無能の人」のようにもくもくと石を探しているおじさんに「おいしそう」と声をかけられる。
焦げやら砂もこういう所では調味料の一つ。
焚き火パワーで完徹の疲れも取れ、すっかり元気になった。
弓のような物で、鳥を撃っている危ない人がうろうろしているのが、少々怖かった。
すっかり満腹。ワインを2本あけた所で退散。
立川駅をうろつく。就職していた時、広報紙を出す担当だったデパートを見たりする。
急に疲れがどっと出てきた。


| | トラックバック (0)

家族デー

税務署へ確定申告に行く。
数字を見ただけで拒絶反応があるので、いつになってもやり方がよく分からない。

ここのところギターを弾いていない。マニキュアを塗ってしまったからだ。
昔から塗るのは下手だった。いつも綺麗に塗られている女性は、それだけで素晴らしい。
なんとか上手く塗っても、いつの間にか傷だらけになってしまう。
皆、毎日塗り直しているのだろうか?
せっかく頑張ったのに、ギターを弾いたらボロボロになる事は必至だ。
アコーディオンを弾いているせいで爪も伸ばせない。
ゴツイ手をしているので、短く切りそろえていると女性の手には見えない。
何とかならないものだろうか。
 
昨日に引き続き耳コピーに苦労する。
蛇腹を操作すると冬でも汗をかく。
息を切らせていると、母から電話。30分程話した後、兄から電話。
兄とはもう何年も会っていなかった。話すのも5年ぶりくらいかもしれない。
話すとしたら何を話せばいいのだろうと思っていた。
しかし、1時間以上長話をしてしまった。
筋肉や体の鍛え方について、意見を交わし合う。
同じ血をひいているせいで、関節を痛めやすいなどの共通の弱点があった。
グルタミン酸を摂取すると免疫力が向上するという耳寄りの情報を得る。
兄は、それまでよく風邪をひいていたのが、グルタミン酸によって風邪知らずになったらしい。早速試してみなければ。

その後再び母から電話。心を許せる友がいるか、などについて語り合う。
私は悪口で盛り上がれる友達がいれば充分だ。
電話を切り終えたら、1時過ぎ。家族デーだった。

| | トラックバック (0)

特殊な世界

アコーディオンの耳コピーに苦労する。
その後ジムへ。格闘技の技の型を立て続けにやるクラスに参加。
空手の型の時など皆、野太い声で掛け声を出している。
私は恥ずかしくて口パク。
しかし、いまいち芝居をする時に恥ずかしさに負けるのはこういう性格のせいかもしれない。誰も見ていないのだから、こういう時に恥ずかしい事をするのに慣れておけば、免疫がつくかもしれない。
これから修業のつもりで「せいや」(?)などと叫んでみようかなどと考える。
出来るかどうかは分からない。
そして、それが演技の上達に役立つのかは、本当に分からない。

中野の中華料理屋で紹興酒を飲みつつ食事。
隣のテーブルには小劇場らしき人達。
「カムカムミニキーナの衣装さんが・・・」「野田さんがね・・・」などと話していた。
小劇場出身の人達の話しは端から聞くと、オタクの話なのだと実感。

| | トラックバック (0)

いつかギラギラする日

ひどく疲労していて昼まで寝る。
テレビがついていたので、段々テレビに意識が吸い取られて行く。
プロジェリアという病で1年に10歳のペースで老化するアシュリーという少女のドキュメンタリーをやっていた。
いつの間にか腰を据えて観ていた。
11歳だというのに100歳の老婆の体になっている。
「将来は獣医になりたい」と動物病院でお手伝いをしていたりする。
関節炎や心臓発作を起こして毎日辛いだろうに泣き言も言わず、「次に生まれ変わっても自分がいい」と語る。
まだ27歳と若い母親も一時は麻薬やアルコールに溺れたが、今は前向きに頑張っている。
号泣しながら観る。
その後ひきこもり特集を観た。
「純度100%の関係」が築けないと、すぐ失望したり、親に分かって欲しいとリストカットしながら引きこもっている人達。皆自宅で母親などに面倒を観てもらっている。
ある一時期しっかり甘えたり、安心したりという事が出来なかった事でそうなっているのかもしれないが、プロジェリアの少女を見た直後に引きこもりは分が悪かった。
今31歳で15年、つまり人生の半分を引きこもっている男性は「何で辛いのか、自分でもわからないからしんどい。そういうの一緒に考えて欲しかったのに、なんにも言ってくれなかった」と、親に恨み言を言っている。
アシュリーはきっと15年も生きられない。
彼女の母親だって27歳とその男性より若いのに、立派に娘を支えている。
恨み言を溜めて15年も生きてるなら、その15年をアシュリーにやれよと、ムカムカした。
しかし、アシュリーは一心同体のような母と密接な関係を築いている。
もしかすると、とても幸せな少女なのかもしれない。
一方、彼らは実質家族の世話に甘えているが、腫れ物に触るような態度にも我慢ならないようだった。人の世話になりながら文句を言っている様も腹立たしかった。
一人暮らしなどとても出来ないのだろうが、そんな駄目な人間にしたのも親のせいだと怨んでいるようだった。
世間の鈍感な奴等と違って繊細で傷つきやすい自分を気に入っているくせに、自分が人にかける迷惑に関しては「人のせい」にしている。
人生を止まったままで過ごすなんて、余程鈍感でなければ出来る事ではない。
怠ける理由を正当化するのに忙しいようだ。

空腹になり、異常にニンニクを入れたバジルソースのパスタを食べる。
夜には餃子とサツマイモをニンニク風味に仕上げたサラダ。
これで少しは元気になるだろうか。ギラギラするほど元気になりたい。

| | トラックバック (0)

青春はいつも脂ぎる

アコーディオンのレッスン日。
4月の発表会に向けて練習していた曲「アディオス・ノニーノ」を譜面通りに弾いていたのだが、どうにも気に入らない。元々一台の楽器で弾くには不向きな曲なのだ。
バイオリン、バンドネオン、ギターなどで合わせて弾くはずの曲なのに、アコーディオンの譜面に全てのパートが無理やり入れ込んであるのだ。
飾りとメロディー部分の区別がつかない状態になっていた。
先生も少々頭を抱え、余計な音は削った方がいいという事になる。
結局、二人でCDを聞き、耳コピーしながらアレンジした方が良いのではないかという結論になる。発表会まで後一ヶ月と数日。間に合うのだろうか。

夕方にお友達のみゆきちゃんと飲む約束。
小田急のシャネルの前で待ち合わせ。シャネルというだけで緊張する。
小汚い格好しかしていないので、近寄る事さえ避けてきた。
しかし、みゆきちゃんは「ちょっと見て行こう」と店の中に入ってしまった。
旅行帰りのようなリュックを背負いながら、ドキドキしながら入る。
普通のデニムのスカートが十二万円くらいして驚く。
子供の頃ランドセルにつけていたようなキーホルダーにシャネルのマークが入っただけのものが二万円位。
どこが素敵なのかいまいち分からないが、世の女性の憧れのシャネルだ。
私に分からないだけなのだろう。
ブレスレッドなど800円で買えそうに見えるのは気のせいに違いない。
お金持ちになったらはしゃいで買いに行くのだろうか?と必要の無い心配をする。

みゆきちゃんと「月の滴」という個室がある居酒屋で、密談。
男の人の話は大体自慢話、不倫やすったもんだを繰り返す人は好きでやっているという達観した意見を関心しながら聞く。
確かに自慢話をしない男性の方が少ない。
私はいつもムカムカして、その自慢に水を差してプライドを傷つける事に夢中になっていた。
いまいちもてないのはそのせいかもしれない。
これからはムカムカした気持ちを押さえて、おだててみようと決めた。

帰りの電車内で、バイオリンを持った男女4人組がいた。
一組はカップル。
残りは「私、家まで帰る電車のがしちゃった」と話す女の子を、無言ながら明らかに自分の家に連れて行こうという決意しているような男の子。
青春はいつだって脂ぎっている。
別なカップルの会話も盗み聞く。
女の子は自転車を撤去されて彼氏に同情を求めていた。
男の子はどうでもいい生返事。
しかし、「チェーンだって切られちゃうんだよ」と聞いた途端彼氏は豹変。
「お金は払ってもいいけど、チェーンは弁償してくださいと言えよ」
「何の権利があって、人の物を壊すんだよ、器物破損じゃねえか」
「大体、駐輪所作ったりしないで何やってんだって話だよ」
「おめぇ、絶対チェーン代1800円返してくれって抗議しろよ」と猛然とまくしたて始めた。
彼女は困った様子で「うん」と言っている。
ただ「ついてなかったねぇ、可哀想に」と言ってもらいたかっただけに違いない。
チェーン代を要求しなければ堪忍してもらえないような羽目に陥った事にひたすら困惑していた。

深夜にビルディで書き物。
目の前にはやはりカップル。酔って眠りこけた彼氏の髪が絡んでいるのを、彼女が退屈を持て余しながら整え続けている。
サルの毛繕いを思い出した。

| | トラックバック (0)

愛国心?

うっかりサッカーの試合を観てしまった。
今迄、サッカーの試合でテレビを占領されて退屈な思いをすることが多かった。
元々スポーツ観戦は時間の無駄のような気がして好きではなかった。
他人が汗水垂らしているところを見て何になるのだ、そんな暇があったら自分が汗水垂らすべきだと思っていた。
それなのに、一人で最後まで観てしまった。
まず、やらなければいけない事になかなか取り掛かれずテレビをつけてしまった。
現実逃避だった。
日本対UAE。オリンピック参戦に向けて頑張っているらしいと言う事はニュースなどで知っていた。
はじめ日本は押され気味に見えた。
私が試合を見ると大抵日本は負けてしまう。だから、どうせ負けるのだろうと思っていた。
見た目にもUAEの方がスピードがあって強そうだった。
しかし、日本はなかなかしぶとく防御していた。
守りに入っているようじゃ負けるよ、と苛つく自分に驚く。
それまで、無条件に母国を応援するという精神が戦争を招くと考えていた。
知りあいでもない人達を同じ人種というだけで、応援などしたくなかった。
学生時代も、ラグビーや野球で自分の大学を応援したりしなかった。
しかし、どうも今日の自分は日本に肩入れしていた。
それは試合態度によるものだったのかもしれない。
UAEの選手はちょっとしたファールをされようものなら、格闘技の選手だってこれほどのたうちまわらないだろう、といった被害者面をする。芝居っ気たっぷりなのだ。
しかも、そのあとケロリと走り回っている。
日本の選手は引き倒されたとしても、いつまでもうずくまったりしていなかった。
そんな事で時間を無駄にするより、試合自体に集中しているように見えた。
 
解説者が、感情的に日本に肩入れして「今のは日本悪くないですよ」といった事を主張していたのに、ビデオで見たら、明らかに日本の反則があったりして、しぶしぶ前言を撤回しているのも面白かった。結果的に2-0で日本が勝った。

素人目にも明らかにUAEが強そうに見えたのに、試合とは不思議だ。
明暗を分けたのはやはり、精神的なものだった気がする。
UAEは被害者面したり、小汚いアピールに腐心し過ぎたのではないだろうか。
世間擦れしている感じがした。大抵は素直な人間はそういう相手に負けてしまう。
しかし、今日はそういう相手の挑発にも乗らず、まともに闘っていた日本が勝っていた。
胸のすく思いだった。

インタビューで田中という素敵な選手が、話すと意外と甲高い声でしゃべり、驚く。
好みのタイプだったのでがっかりする。
だが、これを機に好きになってしまったらサッカー好きにならなければならないところだったと、ほっとしたりもした。

ゴールが決まった瞬間に手を叩いて喜んでしまい、自分でも驚く。
愛国心など皆無で生きていたかったので困惑する。

| | トラックバック (0)

自信家

明け方までファミレスで書き物。
「この間篠原涼子に似てるって言われたのよ。ふざけるなって思って。広末じゃないんだよ!」という声が聞こえるので、そちらの方を向くと、似ても似つかない顔の真ん丸で鼻筋が曖昧な上に鼻の穴が丸見えの女性がいた。
彼女がとても羨ましくなる。
こういう人と三角関係に陥ったら、私はきっと負けるのだろう。
今迄三角関係では常に負けてきた。
奥ゆかしく身を引いたりする訳ではない。
いつも全力を尽くし、余計な事を言ったりやったり消耗して自滅するのだ。

| | トラックバック (0)

私の中の小さな娘

ひなまつり。
子供の頃はひな祭りが楽しみだった。今となっては何が楽しかったのか分からない。
母がお人形を出す手伝いをいそいそとしていた。
「この人形は顔が凄く綺麗なの。2体しかないけど、この値段で7段飾りだって買えたのよ」と母が言っていたので、家の人形は特別だと思い込んでいた。
しかし、大体お雛さまは下膨れでちんまりしたつり目のものが殆どだ。
その中で綺麗だと言ってもたかが知れている。
出すのもしまうのも面倒だったはずなのに、何故あれほど楽しみにしていたのだろう。
あられだって大して美味しいお菓子ではない。ポテトチップのほうが余程うまい。
親は娘に対しての思い入れや情愛を人形を飾ったりイベントにする事で示す。
娘はよく分からないが、誕生日などと同じで自分が主役の日になる。
家族から大事にされている実感を得られたのかもしれない。
今は誕生日は年をとるので来て欲しくない。
ひな祭りは、いき遅れなんだと実感するのでちょっと気が重い。
しかし少しだけ浮き浮きするのも確かだ。
「女の子の日=私の日」と無意識に思ってしまった。
まだ、小さな女の子が私の中にいるのかもしれない。

| | トラックバック (0)

何かにショック

ジムのインストラクターにも色々な人がいる。
恥ずかしそうに指示したり、カウントの数え方が分かりにくかったり。
その一方、部活の主将のごとくカリスマ性を発揮し、教え方が上手な人もいる。
もたついた指導をする人を見て、もし自分がこの仕事をしていたら、この人より劣るかもしれないなどと考えていた。
大体そういう人は自信の無さそうな雰囲気でやたらと丁寧なのだ。
「私も体が固いから、出来ないんですけど」などと自らのポイントを下げる事を言ってしまう。

スキー部の頃、修学旅行生に教えるバイトをしていた。
私はいつもミルキーを常備し、休憩には生徒達に支給していた。
転んで立てない子には、同じ姿勢になってあげて立ち方を教えてあげた。
自分では丁寧で良い教え方をしていたつもりだった。
しかし、友人のクラスを見てがく然とした。
彼女は転んで立てない子に対して、ゲラゲラ笑いながら「がんばれ~」と声をかけているだけだった。
しかし、生徒達は皆彼女になつき「先生、美人だからうちの担任が意識してたよ」などと言われ、教え子達から何通も手紙を貰っていた。
私のクラスの子達も、そのクラスを羨ましそうにみていた。
手紙など一通も貰わなかった。
教え方は絶対私の方が誠意がある筈なのに、何故なのだろうと少々僻んだ。
そんな経緯があるので、段取りの悪いインストラクターには何となくシンパシーを感じる。

しかし、密かに気に入っていたインストラクターがいた。
溌剌としていて、絶対年下だとは分かっていたが、頼りになりそうなお兄さんという感じで仕切りも上手いのだ。冷静であり、ある程度自信もあるのだろう。
しかし、そのお兄さんの年が20歳だと分かった。
何となくショックを受けたのだが、何にショックを受けたのか自分でもよく分からない。

| | トラックバック (0)

騙されている

今年も六分の一が終わった。
梅が咲いた。どうせ鑑賞する間も無く、散ってしまうだろう。
すぐに桜が咲いて、いつの間にか夏が来る。
時間がいくらあっても足りない。子供に戻りたい。
あの頃は時間が経つのが遅すぎた。大人になる日など来ないと思っていた。
しかし、大人になってしまった。
余っているように感じた時間は、どんどん少なくなって行く。
いつも何かに騙されている気がする。

| | トラックバック (0)

« 2004年2月 | トップページ | 2004年4月 »