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酔いのスイッチ

昨年の夏に岐阜の神岡市で撮った映画の試写会があった。
久しぶりに会う人達は皆、毛が伸びたり、ぽっちゃりしたり、あるいは毛を刈ったりと、変貌していた。
映画は「モートラ物産音楽隊」という名前に変わっていた。
サイレント映画なので、動きや顔で全てが説明されていた。
監督の西谷さんに、大袈裟にやって下さいと言われていたので、舞台なみに顔をつくっていた。しかし、そういう自分の顔を間近に見るのは初めて。くしゃおじさん並に動く自分の顔を見て驚愕する。
いつも鏡を見て暮らしているわけではないので忘れていたが、久しぶりに美人になりたいと願った。景色や地元のおじさん、おばさんのナチュラルで素直な芝居はとても良かった。

試写後、宴会が催される。
役者の山本さん、林さんは早いうちから壊れてしまっていた。
自分でも結構酔ったつもりだが、絵にかいたような酔っ払いを見ると「自分はまだ大丈夫」と確認でき、かつしっかりしようという意識が働き非常に良い。
やはり、普段大人しい人のほうが酔うと豹変するようだ。
私も時折、「いいや」とスイッチが入って人格が変貌する事がある。
ある時期はそれを目的に飲んでいた。
しかし、スイッチの入り具合に当たり外れがあって、外れの時はとても辛い。
最近は酔ってもなるべくスイッチを入れないように気を張るようにしている。
しかし、久しぶりに会ってすっかり楽しくなり、長居してしまった。
帰りの電車ではまんまと逆方向へ乗ってしまい、ギャフンとする。

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