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はじめてのスノーボード

すっきりした寝覚め。時計を見ると既に12時半。
何も食べずにいつもの王子ペンションへ、スキーやスノボをレンタルしに行くと、人の気配は無い。まだ、本格的なシーズンが始まっていないため、オープンしていないのかもしれない。
仕方なく苗場プリンスへ向かう。
レンタル料金は王子ペンションの倍以上。
しかし、今日滑らなければ、享楽的に全てに負けてしまい、東京で飲んでいるのと変わらない事になってしまう。
「あたしは滑る」と率先して、レンタルスペースへ行く。
受付係が「宿泊の方ですか?」と尋ねる。
ただの日帰り客だと告げると、免許を預けろと言われる。
コピーするだけでいいではないか、と少々気分を害す。
目当てのサイズのブーツが無いので、大きめのブーツを渡される。
それで、正規の値段なのだ。しかも、接客の態度がどうも不愉快なのだ。
私が、斑尾高原のリゾートホテルのレンタルスキー部門で働いていた時は、もっとずっと丁寧だった。ブーツも履かせてあげる程親切だった。
「恐れ入りますが」という言葉をそこで学んだようなものだ。
スノボは初心者なので、色々聞くと馬鹿にしたような態度なのだ。
就職難だと言うが、接客業でそのような態度しかとれない人が職にありつけているから、不思議だ。
のんちゃん、フェロモンちゃん、マワタリ君、吉田りえちゃんはショートスキー。
エプロンちゃんと私はスノボ。
ムーチョと翼君は今日は滑らない事にした。

さあ、滑ろうとホテルの受付へ行く頃には15時を過ぎていた。
回数券を買って、皆で分けようと言っていた。
ところが「回数券は19日からの販売です。今は一日券、半日券のみの販売となっております。」と、いうではないか。リフト代に3000円払う事になるのだ。
リフトは、あと一時間半しか動かない。
スノボやウェアを借りて、既に7000円位払わされているのだ。
滑らなければ、7000円を無駄にしてしまう。
しかし、これ以上納得の行かない出費は嫌だ。
「あと、一時間ちょっとしかないのに3500円払えだなんておかしい」と文句を言う。
相当不本意な旨を訴えるが木で鼻を括ったような反応しか戻ってこない。
「そんなおかしい事してるから、今は客が減ってんですよ」とまで、言ってしまう。
フェロモンちゃんがネットで、料金割引出来る物をプリントアウトして来た。
結局それで2500円に負けてもらう。
しかし、散々文句を言っていて買うのも嫌になっていた。
のんちゃんが、一つ券を買って二人で交互に滑れば?と提案。
私もスノボ初心者。そう何本も登れない。それで同意した。

初めにのんちゃんにリフトに登ってもらう。
中腹の鉄柱がある所まで自力で登る。これが、事の他、しんどかった。
「こんなことなら、リフト券買えば良かった」と泣きそうになる。
ジムより余程きつい。死ぬ思いで中腹へ。
そこで皆に落ち合う。
のんちゃんからリフト券を受け取る。
リフト券をしまう所が見つからず、手袋に入れる。
どうやら、リフト係の人はロクに券を見ていないらしい。みなただ乗りしていた。

スノボ初滑りは地獄だった。
1メートル滑っては転ぶ。足が固定されているので、自由がきかない。
主に体で転がったり、お尻で滑ってリフトまでたどり着く。
手袋に入れたリフト券を出さないで乗っても、確かに誰も気に留めていない。19日まで回数券を売っていないので、皆一日券を持っているものと、確認もしないのかもしれない。
山頂で途方に暮れる。
上手な人を観察していたものの、全く分からない。
どうしたらいいか分からず無策で臨んでは転ぶ。
スピードが出る前に転んだ方がダメージが少ない。
しかし、大人になって、体がこれほど目茶苦茶な状態になるのは初めてだ。何度も膝を捻り、後頭部を打ち付ける。全く楽しくない。辛いばかり。
リフトは3回しか乗れなかった。
滑り終えてほっとした。手袋がぐっしょり濡れていた。
中のリフト券が無くなっている、と思ったら湿って粉々になっていた。

打ちひしがれながら、温泉へ行く。髪を洗おうとするが、手が思うように動かない。
転んでは立ち上がるという動作で、馬鹿になっている。
今日みっともない所を見せたので、明日はスキーで格好良い所を見せたい、という気持ちと、このままスノボをやらなかったら二度と挑戦する気力は無くなるからもう一度スノボをやろうという気持ちがが入り乱れる。

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