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天才コンサート

3時間程仮眠。
12時半に物凄く頑張って、布団から体を引きはがす。
清順の出ている「私とワタシ」を観に青山円形劇場へ。寝ないように、ガムを噛み続ける。
清順がかなり活躍していて面白かった。
隣の人が終わった後「あの強烈な人ばっかり観ちゃったよ、あの人誰かな?」「俺も初めて見たよ。」と話していた。
「あの子はですね、私の後輩なんですよ。」とシャシャリ出たくなったが、不審に思われると思い我慢する。
楽屋で清順と動物電気の高橋拓自君と話す。拓自君とは初期のハイレグで共演していて、その時の芝居があまりにもハードだったのでいつも一緒にグチを言っていたのだ。
私は「あの人達は演劇とやらをやって行くんでしょうけど、私はたまたま出ただけなのに、こんなヘビーな事やってらんないわよ。もう2度とやらない」などと喚いていた。
「あんな事言って10年もやってるんだから、びっくりしましたよ」と言われた。自分が一番驚いている。もっと早くやめたくなると思っていたのに、どういう事なのだろう。一向にやめたくならない。困った事だ。

18時に中野ZEROホールへ。アルゼンチンの天才ギタリストファンホ・ドミンゲスのコンサートがあるのだ。ゲストはバンドネオンの小松亮太と歌手のヴァネッサ・キロス。
楽しみにしていたのだが、睡眠不足で不安。一部ではちょっと朦朧としてしまう。
しかし、超絶技巧には目を見張るばかり。ドミンゲス氏の他に4人のアルゼンチン人ギタリスト。ある時はソロ、ある時はカルテット。今までのギターのイメージが覆された。
聞いた事も無いような音。ゲストのヴァネッサ・キロスさんは未知の方だったが、かなりの美貌と歌唱力。こんなに伝わって来て揺さぶられる歌い手さんには初めて会った。圧倒的な技術と音色にただただ感動。
二部には小松亮太さんがヴァイオリンを引き連れて登場。3人のセッション。バンドネオンに夢みがちになり、昨日とはまた違うヴァイオリンの美しさにうっとり。楽器とはこんなに綺麗な音を出すのかと、改めて感じた。
アンコールでは「大きな古時計」をやってくれた。素直に好きと言えない曲だのだが、日本人向けのサービスをしてくれている事にも胸が熱くなる。ぼろぼろ泣けてきた。純粋に音楽を聞いて泣けたのは初めて。
アンコールは2度あり、何人もの観客が客席からステージへ駆け寄って、ドミンゲス氏に握手を求める。私も駆け寄りたかったが、席が遠過ぎて諦める。でも、ちょっとでも手に触れられたら、自分のアコーディオンも上達するかもと本気で思った。あの手に触りたかった。
ドミンゲス氏には神様がついているのだと確信した。観客が一体になってスタンディングオベーション。こういう体験も初めて。
深く考えずにチケットを取ったのだが、大正解であった。こんなに感動する事が出来るとは夢にも思わなかった。とても幸せだった。感動すると言う事は、いい事なのだと思った。
私は一つ決意した。もし再来日するような事があったら、大きな花束を持ってステージに駆け寄り、絶対に抱きつくのだ。その日までは何があっても生きて行かなければ。

帰宅後歌手のヴァネッサ・キロスをネットで調べる。殆ど載っていない。
意外にもコナミのゲームのテーマソングコレクションのCDで一曲歌っているらしい。買うかどうか迷う所だ。

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