七夕と誕生日
七夕なのに、雨。
そうそう、今日は河原君のお誕生日。メールで祝福しておく。こういう時覚えやすい誕生日の人はいい。仲良くても、4月27日とか、マイナー感が漂って覚えられない。ちなみに私は1月3日がお誕生日。しかし、正月の最中なので以外と覚えて貰えない。予備校の寮にいる時、お誕生日を自習室で過ごしていた。仲の良いコ達と一緒だった。そのコ達の誕生日にはプレゼントも渡していた。だから、きっと覚えてくれていると期待していた。誕生日が近くになっても、物欲しげに見えるのがイヤで黙っていた。だが、自習室では誰も何も言ってくれず、勉強だけがはかどった。友達と別れてから、悲しくなり公衆電話で母に電話した。しかし、いつまで経っても祝う感じにならない。しびれを切らし「何か言うことない?」と聞いたら、「ん?勉強頑張ってね」と言われた。おいおい泣きながら「違うでしょ?私今日誕生日じゃない」と言うと、「ああ、さっきまで覚えてたんだよ」と、取りなされたがもう駄目であった。その日は異常な量の日記を書いた。自分はいかに取るに足らない人間かということを、延々と5ページ位書いていた。祝って貰いたいと期待している事自体が身の程知らずだったのだと、深く反省していた。面倒くさい年ごろだったのだろうか。今では、どうせ誰も覚えちゃいないと思っているので、バンバン言いふらすようにして、祝福の言葉を催促するようにしている。それでも、「おめでとう」と言われると用心する。単に正月の挨拶だったりする事も多いのだ。
眼科に行く。ただのモノモライだし、近所でいいだろうと思った。腫れが引かないので、切って貰いたかったのだ。しかし、先生はよぼよぼのおばあちゃんだった。動きも相当緩慢だ。この人にメスなど握れるのだろうか、握れるとしても大丈夫なのだろうかと、不安が押し寄せてくる。しかも、診療所には孫がじゃれつきに来る。「話の種」という何かの種のお菓子を手に持っている。
「これ食べれるの。種だよね。でも、食べれるの?土に撒かなくていいの?」
「それはお菓子だから食べていいの。土には撒かなくていいのよ。話の種と、種を掛けてるのね。おもしろいね。食べていいんだからね」
おばあちゃん先生は優しく答える。なんとのどかなのだ。
「これは切らなくてもいいと思うよ」と言われて、少しほっとする。
帰宅してアコーディオンを練習。その後今更ながら田口ランディの「コンセント」を読む。確かに面白い。「欲情が去ると私はまるで男に興味が無くなるのだ」なんて事、一度言ってみたい。でも、まだ全面的に受け入れられるものでは無かった。これは他の作品も読んでみなければ。共感する部分と相反する部分と、意味さえ分からない部分があった。それはどの本を読んでも同じなのだが。その割合で好きか嫌いか、自分に必要か不必要かを決めるのだ。いくら名著だと言われるものでも、自分に不必要な本は沢山ある。
そうそう、今日は河原君のお誕生日。メールで祝福しておく。こういう時覚えやすい誕生日の人はいい。仲良くても、4月27日とか、マイナー感が漂って覚えられない。ちなみに私は1月3日がお誕生日。しかし、正月の最中なので以外と覚えて貰えない。予備校の寮にいる時、お誕生日を自習室で過ごしていた。仲の良いコ達と一緒だった。そのコ達の誕生日にはプレゼントも渡していた。だから、きっと覚えてくれていると期待していた。誕生日が近くになっても、物欲しげに見えるのがイヤで黙っていた。だが、自習室では誰も何も言ってくれず、勉強だけがはかどった。友達と別れてから、悲しくなり公衆電話で母に電話した。しかし、いつまで経っても祝う感じにならない。しびれを切らし「何か言うことない?」と聞いたら、「ん?勉強頑張ってね」と言われた。おいおい泣きながら「違うでしょ?私今日誕生日じゃない」と言うと、「ああ、さっきまで覚えてたんだよ」と、取りなされたがもう駄目であった。その日は異常な量の日記を書いた。自分はいかに取るに足らない人間かということを、延々と5ページ位書いていた。祝って貰いたいと期待している事自体が身の程知らずだったのだと、深く反省していた。面倒くさい年ごろだったのだろうか。今では、どうせ誰も覚えちゃいないと思っているので、バンバン言いふらすようにして、祝福の言葉を催促するようにしている。それでも、「おめでとう」と言われると用心する。単に正月の挨拶だったりする事も多いのだ。
眼科に行く。ただのモノモライだし、近所でいいだろうと思った。腫れが引かないので、切って貰いたかったのだ。しかし、先生はよぼよぼのおばあちゃんだった。動きも相当緩慢だ。この人にメスなど握れるのだろうか、握れるとしても大丈夫なのだろうかと、不安が押し寄せてくる。しかも、診療所には孫がじゃれつきに来る。「話の種」という何かの種のお菓子を手に持っている。
「これ食べれるの。種だよね。でも、食べれるの?土に撒かなくていいの?」
「それはお菓子だから食べていいの。土には撒かなくていいのよ。話の種と、種を掛けてるのね。おもしろいね。食べていいんだからね」
おばあちゃん先生は優しく答える。なんとのどかなのだ。
「これは切らなくてもいいと思うよ」と言われて、少しほっとする。
帰宅してアコーディオンを練習。その後今更ながら田口ランディの「コンセント」を読む。確かに面白い。「欲情が去ると私はまるで男に興味が無くなるのだ」なんて事、一度言ってみたい。でも、まだ全面的に受け入れられるものでは無かった。これは他の作品も読んでみなければ。共感する部分と相反する部分と、意味さえ分からない部分があった。それはどの本を読んでも同じなのだが。その割合で好きか嫌いか、自分に必要か不必要かを決めるのだ。いくら名著だと言われるものでも、自分に不必要な本は沢山ある。
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