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伴侶は悪臭を放たないほうが好ましい

 住んでいる建物全体のエアコンが不調で、取り換える事になった。大家さんや業者の人が部屋へ出入りして、工事が行われた。その間、あまりの寒さにガスコンロに火をともして暖をとる。オーブンで石焼き芋もどきを作っていたので焦げ臭く、大家さんに不信がられる。大家さんは先程、火をかけっぱなして、ヤカンを焦がしたばかりだったそうだ。「私も良くやるんです」と言いかけてやめた。店子は信用が大事なのだ。
 夕方から、オーディション。主婦の設定。会場にはベターポーヅの渡辺道子さんがいた。渡辺さんはこの日記を読んだと報告してくれた。ハイレグメンバーの及川水生来ちゃんとベターポーヅの松浦和歌子ちゃんの話などをした。久しぶりのオーディションなので緊張した。
 会場は八丁堀にあった。向かう途中、地下鉄で意識が朦朧として居眠り。両隣はおじさん。左右のおじさんに交互にもたれては、慌てて起きる。目を覚ます度に向かいのおじさんが私を見ていて、何度も目があった。口を開けたりはしていない筈なのだが、気詰まりである。帰りの電車で携帯電話のテトリスをやっていると、不快な匂いがする。ゲームをしながら、匂いの方向を見る。口を半開きにしている、微妙に呼吸の荒いおじさんがいた。ゲームを途中でやめる事も出来ず、異臭から逃れる事も出来ない。息を止めてみたり、顔の向きを僅かに変えたりする。意識が散漫になり、ゲームの成績は惨憺たるものだった。電車内でゲームなど行儀のいいものではない。口の臭いのといい勝負だ。成績が悪かろうが、損するわけでもない。しかし、そのおじさんに対する苛立ちは大変なものだった。胃の調子が悪いなどという、生ぬるいものでは無く、何かが腐敗しているような臭いだった。歯槽膿漏なのかもしれない。何故、口を半開きにしているのだろう。口をきっちり閉じて気をつけても、なお鼻の穴から出てくる呼吸が臭ってしまうというのなら仕方ない。何も荒い呼吸を人にかける事はないではないか。臭うということは、臭いの元から細かい粒子が出ていて、鼻の粘膜に付着することだと聞いたことがある。このおじさんから出てくる何物かが、私の鼻にくっついているという事なのだ。
 山田詠美の小説で、口からタマネギのような臭いのする夫を嫌っている妻が出てくるものがあった。しかし、この夫婦は色々あって再び愛し合う。そして、タマネギの臭いと嫌った口臭も、得も言われぬ良い香りに感じたというような下りがあった。その時は人間そんなものだよ、と思った。しかし、それは間違いだ。あるいはタマネギはまだましなのかもしれない。生ゴミなのだ。そんな人間はまず好きになれない。長年つれそった伴侶が病気になり、悪臭を放つようになったからと言って、伴侶を嫌いになったりはしないだろう。しかし、悪臭を放たない伴侶の方が好ましい。自分がそのようなことにならないように、気をつけなければならない。暴飲暴食を控え、ストレスを溜めず、歯磨きをきちんとしよう。
 しかし、伴侶を捕まえる事のほうが先であった。

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