500円で揉める姉弟

滋賀県、二日目。

中々宿題をやりたがらずのたうち回っているプン助をなんとかその気にさせ、午後からカラオケボックスへ行き、溜まった作業をやる。

 

気が付くと、プン助から、3件も着信があったことに気付いて、折り返す。

「何時頃帰って来るの?」

とのことだったので、夕方帰ると伝える。

 

その後、16時頃、今度はニンタマから着信。

用件を聞くと、

「プン助と揉めているから、早く帰ってきて」

とのこと。

「どうせ、タブレットとスマホの奪い合いとかでしょ」

「違う。いいから早く帰ってきて」

 

お義母さんがトラブルを一手に引き受けていたら申し訳ないので、作業を中断して家へ戻る。

 

何があったのか尋ねる。ニンタマとプン助が互いの言い分を喧嘩しながら訴えて来る。

その日は図書館へ行く予定にしていたが、結局行かず、暇を持て余していたニンタマが、近所の小高い山の公園へ遊びに行きたいとプン助を誘ったが、プン助は行きたくないと言い、お義母さんが、「お姉ちゃんだけだと危ないから、プンちゃんついて行ってあげて」とプン助に頼んだ。それを受けて、プン助が「ニンタマが500円くれるならいいよ」と、言ったことに端を発したらしい。

一度は、「わかった」と、了承したニンタマだったが、玄関を出た途端に

「やっぱりいいや」と、プン助の同行を断ったらしい。

だが、プン助が約束は約束だと、公園までついて行ったらしい。

「コイツどこまでも、追ってきてキモイ!」

「お前が、約束を破ろうとしたからだろ!500円寄越せ!」

「ついてこないでって言ったのに、そっちが無理やりついて来たんじゃん」

「俺は最初は行きたくないって言ったのに、そっちが付いてきてって言ったから、仕方なしに出かけたら、急にやっぱいいって言って!嘘つき!」

と、掴みかからんばかり。

「うーん、そもそもついて行くから500円っていうのは、ちょっとどうかと思う」

と、私が言うと、

「そうよ、それはよくないって私も言ったのよ。プンちゃん、お金でそういうのはダメって言ったんだけど」

と、お義母さん。

「前にコイツだって、500円取ったことあるんだから!俺の練り消し探してって言っても探してくれないから、500円あげるって言ったら、探して、それで500円取られたことがあったんだ!」

練り消し?練り消しってあの、キッタナイあれ?のことか?

 

夏休み前、プン助が学校へ行かず暇だ・・・と、家でごろごろしながら、紙を鉛筆で塗りつぶしては、消しゴムで消してまとめて作った黒いタマっころみたいなヤツを、

「見て見て、俺の練り消し!」

と、自慢してきたことがあった。

こちらからは、何の価値も見いだせないものであったが、大事そうにしていた。だが、往々にして、そういうものを大切に仕舞ったりせず、常に手に取って眺めたりして、良くなくしてしまい、無い!無い!と、大騒ぎする

案の定、その練り消しを失くして、「無い!探して!」と、私やニンタマに頼んで来た。

こちらは、出かける直前だったりして、その騒ぎをBGMのようにして支度をしていたが、確かにニンタマに「500円あげるから、探して」と、頼んでいたような気がする。

そして、ニンタマが

「マジで?」

と、目を輝かせて探していたような・・・。

「あれ、結局練り消し、見つけたのニンタマ?」

「そうだよ、それで俺は500円を渡したんだ!」

そこの記憶はないので、私が出かけた後のことだったのだろう。

「ごめん、あの時、ママはちょっと出かける支度で、慌ててたから何も言わなかったけど、500円あげるから、探してとか、500円くれるなら探す・・・とか、よくないなって思った記憶はある。あの時、注意すればよかったんだけど・・・それは、あの時言わなかったママが悪かった、ごめん。でも、とりあえず、これからはそういうのやめて」

「だって、コイツ、500円あげるとか言わなきゃ絶対探してくれない!ケチだから!」

プン助は涙ぐみそう。

ああ・・・困った、どう納めればいいんだ。全然わからない。

しかし、あのキッタナイ練り消し・・・はプン助にとって、500円払ってでも探して欲しいものだったのか。

消しゴム自体の値段はせいぜい100円程度なのだが、鉛筆で紙を黒く塗りつぶして、それを消して、カスを集めて、手塩にかけて育てた練り消しなワケか・・・。

それにしても、やはり500円払ったことは痛手で、取り返したいと思っていたのかもしれない。

取り返せると思って、公園について行こうとしたら、「やっぱいい!」と言われて、凄く腹が立ったのだろう。。。

気持ちは凄くよくわかる。

 

でも、プン助は頻繁にものをなくし過ぎるのだ。なくすのは仕方がないとしても、自分ではろくに探さずに、人に「探して探して」と、1日10回くらい大騒ぎをする。

 

私がそもそも物をなくしすぎる人間の癖に、モノを探すのが異様に苦手なタイプなので、恐らく私の遺伝なのだ。ただ、私は探して探して!と言って顰蹙を買う方が面倒だったり、また失くしたということが周囲にバレるのも嫌なので、モタモタしながらも嫌々自分で探す。そして、結果的にそのモタモタした姿を見かねた周囲の人が探してくれたりはするのだが・・・。

50歩100歩ではあるのだが、どの道周囲の人に探してもらうハメになったとしても、もう少し自分で頑張って探してくれれば…と、願ってしまう。だが、今のプン助にとっては、それすらもとても苦痛なことなのかもしれない。

 

ニンタマにしても、毎日何かを探してくれと言われるのは、嫌であろうし、自分は毎日親に言われたことをある程度やっているのに、プン助は全然やらずに、許されていて、普通に登校しただけで褒められているのを見て、不公平に感じているに違いない。

 

「とりあえずさ・・・今後は、お金あげるから何かしてっていうのは、やめよう。今までのはしょうがないけど。あとさ、ニンタマも、何かをお願いしかけては、こっちがその気になると、やっぱいいって言うの、結構多いと思うんだ・・・、あれはやっぱり、された方は嫌な気持ちになるからさ、ちょっとそういうの気を付けたほうがいいよ」

ニンタマはブスっとした顔で目も合わさずではあったが、一応「はぁい」と、答えた。

 

プン助はまだ、500円に固執していて、ニンタマからか私からか、どちらでもいいから500円回収できないか、粘っていた。

 

だが、その後、ちょっとした事件が勃発。

ニンタマが

「習い事のダンス教室の入館カードを失くした…多分、公園に行った時に落としたんだと思う・・・」

と、泣きそうになりながら、今から探しに行くと訴えて来た。入館カードは、スマホケースに差し込んでいたらしい。

ニンタマは私とプン助よりも1日早く東京へ戻って、習い事へ直行するのだが、その際、カードが無いと入れないらしい。もう、当りは真っ暗。公園はかなり鬱蒼としている。本来ならば、明日明るくなってからの方が良いのだが、ニンタマは小さいミスでも凄くストレスに感じるタイプ。とりあえず懐中電灯を持って、一緒に探しに行くことにした。

「気を付けて行ってらっしゃいね」

と、お義母さんに送り出され、

虫よけスプレーを全身にふりかけ探しに行くと、門から1メートルもないところに、カードらしきものが落ちていた。

「あった!良かった~~~~!」

と、家を出てから30秒くらいでトンボ帰り。

公園は山になっていて、一周するだけでも結構な距離なので、正直一時間以上はかかると覚悟していた。見つからないにしても、一時間探せば諦めもつくだろう…と思っていたのだが、まさかこんなにあっさり見つかるとは・・・。私が戻って来た時にどうして気付かなかったのかも不思議だが・・・。

だが、その騒動のおかげで、プン助も500円の件はなんとなくうやむやになったというか、旬の出来事から押し出され、今更言い出しにくくなったのか、終わったことのような雰囲気になったのであった。

 

 

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2年ぶりに琵琶湖で遊ぶ

旦那さんは、26日まで滞在予定だったが、オーディションがあるとのことで、朝、東京へ戻って行った。

お義父さんに車で琵琶湖へ連れて行ってもらう。

2年ぶりの琵琶湖だ。

 

子供らは準備運動もそこそこでどんどん沖へ(琵琶湖は広いので、しょっぱくない海感覚)行ってしまった。二人とも一応浮き輪を持って行っているが、浮き輪から離れて頻繁に潜るので、極力至近距離で見守っていないと不安。

 

浮き輪は二つあり、一つはハイビスカスの花柄、もう一つはミニオンズのキャラクターもの。適当に買っただけで、買った当初は子供らはミニオンズの存在を知らず、何の問題もなかったのだが、今は二人ともミニオンズが大好き。

なので、深い所へ行ってしまう危険度プラス、ミニオンズの浮き輪の奪い合いのバトルも起きて、中々大変。

基本的に子供らが浮き輪を使い、私が適当に側を遊泳し、子供らが潜っている間に、遠くに流された浮き輪を回収したり、潜っている間はどの辺りにいるかを見張ったり、疲れたら浮き輪につかまらせて貰うスタイルに落ち着いた。

 

プールだと、泳いだり、追いかけっこをしたり、潜ってジャンケンをしたり・・・ぐらいの楽しみしかないが、琵琶湖は潜って、水中を眺めているだけでも、面白く、いつまででも湖内に居続けられてしまう。

 

以前ライフジャケットの購入も切実に考えていたのだが、ライフジャケットは潜れないので、絶対に来て貰えないと、結局購入を見合わせた。

1cmに満たないような魚から、10cm前後の魚が数匹泳いでいるのを見かけては、

「魚!魚!」

と、皆で潜って眺めたり、前方や後方にぐるぐる回転したり、横にもぐるぐる回転したり。

 

泳ぐのが目的ではなく、ただの手段になる。

 

ニンタマは、数か月だけ市民プールで水泳講習を受けたことがあるが、プン助は特に習ってはいない。なので、水泳のフォーム的には、ニンタマの方がきちんとしている。

だが、湖の中のプン助は、泳いでいるというよりも、クラゲなどががあちこち自在に動くような様子で好きな方向へ移動している。

 

鬼ごっこなどでは、やたらとすばしっこいのに、50メートル走になると、全然早く走れない。ただ走るとか、ただ泳ぐ…とかには楽しさや目的が見いだせないのではないかと思う。

 

私自身も、一時期健康の為にプールに通っていたことがあったが、断然琵琶湖の方が楽しい。

子供の見張りと称して、付き添っているが、よく2年も琵琶湖に来ないでいられたな・・・と、思うほど、気持ちが良く楽しい。

ああ、この炎天下に泳ぎまくったら、またシミが濃くなってしまうだろうな・・・。

 

しかし、1時間半ほど湖に使っていると、さすがに少し体が冷えて来る。

ぷかぷか浮いているだけでは、体が温まらない・・・と、激しくクロールをしてみたり、体内を自家発電しようと試みるが、ニンタマに

「ママ、大丈夫?唇が紫だよ」

と、言われてしまう。

「大丈夫、まだそんなに寒くないよ」

と、答えたものの、次第に指先がしびれて来た。

 

唇が紫色になっていると聞いた途端、魔法にかかったようにどんどん冷えて来る。

「戻ろうか」

 

心底冷え切ったからか、暖かいシャワーに使っても、その後、数時間、温まらなかった。

暑い国で水風呂に入るのは、理にかなっているのだな・・・と実感した。

 

 

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久々に充実のフル稼働…そして、2年ぶりの帰省

午前中、フル稼働。

洗濯やら、掃除やらをガンガンやる。

久々だ・・・こんなにフル稼働する自分。

いつも疲れ果てていて、掃除や家事が苦痛で仕方がなかったのだが、今日は全然辛くない。

 

そうか・・・プン助と旦那さんが帰省していて、二日ほど、ニンタマと二人きりの晩を過ごし、リフレッシュしたから大分元気が回復したのかもしれない。

そして、誰にも作業を中断されずに思うがままに家事がやれているからかもしれない。

今日の自分、まるで有能な人みたい・・・。

 

そして昼に卓球へ。練習は3時間あるのだが、1時間半だけやって帰り、旦那さんの実家の滋賀へ向かう。

 

「新幹線では、ママの膝枕で寝るからね」

と、ニンタマ。

ニンタマは最早私よりも身長は6cmも大きく、体重もそれなりに成長。さすがに膝枕は無理なのでは?と思ったが、座席に座るや否や、ひざの上にゴロンとされた。

ニンタマは大分背中を曲げる感じになっていて、それでも私の膝からゴロンと落ちそうなほど、頭をはみ出していたが、何故か落ちることなく不思議なバランスを保って眠っていた。東京駅から名古屋まで、互いにちょっとずつ、微調整をしながら、この体勢を保つ。

かなり重かったが、私の方もギリギリな感じでなんとか持ちこたえることが出来た。

これ以上ニンタマが大きくなったら、座席での膝枕は不可能だろう。

 

この苦行には、まだ25%程度の幸福感があった。なので、積極的にやりたいわけではないけれど、できなくなると思うと、ちょっと寂しい。

 

京都で乗り換え、最寄りの駅に到着。

「プン助、迎えに来てると思う?」

「思う」

何も約束はしていないが、何時の電車に乗ったなどの連絡はいれていた。

改札へ着くと、案の定プン助は来ていた。

旦那さんも一緒。

プン助は、丸見えなのに即座に何かの看板に身を隠す。

 

家でも、毎日隠れるので最早「どこかな?どこかな?」などと、探すフリなどもせず、スルーしているのだが、飽きもせずに必ずこういう時には隠れるのだった。

 

「ありがとね、迎えに来てくれて」

と、言うと

「しくった!見つかったか!」

と、悔しそう。

 

旦那さんの実家へ到着。お義母さんが出迎えてくれた。

今は、スマホで顔を見ながら会話ができるので、あまり久々感はないのだが、リアルに顔を合わせるのは、ほぼ2年ぶり。

 

畑で収穫したキュウリやトマト、オクラ、パプリカ・・・と、獲れたての夏野菜が食べ放題のような夕食を頂きながら、近況を語り合う。

 

普段は、乾麺やパスタや炭水化物ばかりで、腹を満たしていて、それほど不快に思っていたわけではなかったのだが、久々の野菜尽くしの食卓が異様に、うまくて・・・というか、明らかに体が「これだよ!これが欲しかったんだよ!」と、大はしゃぎしているような状態になった。

ただでさえ、物価高で野菜をそれほど買えない中、なけなしの野菜を冷蔵庫で数日保管しながら、ちびちび料理に使っていたが、最近、偏食傾向が増した子供らは「野菜嫌い~」と、殆ど手をつけなくなっていた。だが、ここでは

「おいしい、家ではキュウリ食べないんだけど」

などと言って、バカスカ食べていた。

 

獲れたての野菜は、勢いとかエネルギーの類がまるで違う。

美味しいとか、そういうこと以外に何某かの力が働いているのか、もっと食べたい・・・と、どんどん食べ続けてしまう。

 

何かが、生き返るような感覚。

 

あと数年経っていたら、こういう感覚は感じなくなっていたかもしれない。

 

 

こっちに来てから、プン助はびっくりするほどいい子にしている・・・と聞いていたが、いつも通り、誰の言う事も聞かずに、ゴネていた。

 

琵琶湖で泳いで遊び疲れたのではないか・・・とのことだった。

遊ばないと欲求不満で、不機嫌になるのだが、楽しくて遊び過ぎると、やはり不機嫌になるのだ。

久々に、琵琶湖へ行って楽しくてたまらなかったのだろう。

コンスタントに疲れすぎないように遊べると良いのだが、楽しくなると、自分が疲れていることに気付かず、遊び続けて不機嫌になるので、その匙加減が中々難しい。

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面談尽くしの晩…私はモンペ?

午前は中学の三者面談。

午後はプン助の小学校の面談。

と、面談尽くしのスケジュール。

面談と面談の合間に抗原検査とPCRの無料検査。

 

三者面談は初めての体験。

担任の先生が一頻り、ニンタマの今困っていることなどを聞いて、話が落ち着いた後、兼ねてから家でニンタマが訴えていた3点を、親の立場として伝えることにした。

①生活指導の先生がストレス

②授業中やテスト中に、貧乏ゆすり的についつい小さくダンスを踊ってしまうことを先生に怒られることが辛い。

③殆ど使わない教科書なのに、持って行かないと忘れ物として、カウントされてしまうものがあるので、その為だけに、重い荷物を毎日持って行っていて地獄。

①に関しては、

「小学校と違って、厳しい雰囲気っていうか、生活指導の先生がいつも怒鳴っている声がするのが、自分が怒られている時じゃなくても、苦痛みたいで、この子なりに頑張っているようなんですけど、疲れて体調崩したり、頭痛くなったりお腹痛くなったりするのも、そういう厳しい雰囲気とかがストレスだったりするののかな・・・と思っています。まあ、やんちゃな生徒さんもいたりで、怖い先生がいることで、抑えられてるところもあるのかな?・・・とも思うんですけど、その指導が怖かったりストレスに感じる生徒もいるのかな・・・って。小学校の時は、そんな風に休むこともなかったですし・・・。なんか、姿勢崩していいぞってその先生が言ったのを聞いて、生徒が姿勢を崩したら、急に崩しすぎだろ!って怒りだしてびっくりしたみたいなことを言っていまして・・・。それにしたって、いきなり怒鳴るんじゃなくて、普通に話して伝わることじゃないかなって思うんですねよね~」

・・・という感じで伝えると、先生はニンタマに

「そうなの?」

と聞いた。

「なんか、〇〇先生、急に怒鳴ったりするから、びっくりするし、何に怒るかわからないので、緊張するし、怖いです…」

とニンタマ。

先生は何やら、メモをして、困ったような表情をしつつ、「わかりました」と、だけ答えた。

②に関しては

「私もびっくりするんですけど、この子いつも家でも、何していても突然踊ったり体をゆすったりしていて、最初は聞いてないんじゃないか?って腹を立てて怒ったこともあったんですけど、聞いていない訳ではないみたいで、じっとしろって言われる方が辛いみたいなんです。貧乏ゆすりをする人とか、体動かしていないとリラックスできないみたいな所があると思うんです。確かに気になる人は凄く気になると思うので、難しいなって思うんですけど、悪気はないってことだけご理解頂けたら、ありがたいなぁって…」

この点については、本当は理解してもらうのは無理だとは思っているのだが、ただ落ち着きがないと注意されてしまうよりは、そういう性質があるらしい・・・と認識してもらえたら・・・注意する時にもちょっと違うのではないかと思ったのだが、そこは先生も引き下がらなかった。

「それに関しては、分かってはいますが、やはり直していかないと、例えば入試とか就職試験とかで、踊っている人と踊っていない人とどちらを選ぶかって言ったら、それは明らかですよね。今からでも少しずつ動かなくてもリラックスする方法を見つけて・・・例えば何かムニュムニュするボールを握りしめるとか、まぁ入試とかでは持てませんが、何か方法を見つけていかないと将来困ることになるって思うので、ね!そこは頑張って行かないと」

先生の話は最もだったが、直す・・・という言葉がどうしても引っかかってしまう。貧乏ゆすりをする人の脳波を調べると、じっとしている時より、動いている時の方が活発に活動している・・・というデータもあるという。動いている人間がいると癇に障る・・・という人に迷惑をかけないように、矯正して活発な思考ができなくなってしまうことだってあるかもしれない。

どちらかと言うと、私こそニンタマに話しかけても、いつも聞いていないかのように踊ることに関して、一番イライラするタイプの人間だったりする。それでも、踊るな・・・とは言いたくない。踊るな・・・と押さえつけることで、失ってしまうことの方が多いように思えるのだ。

「テストの時だけ、ちょっと離れた後ろの席に移動とかは難しいですか?」

「それは難しいです。別室で対応・・・という方法はあるかもしれませんが、そういうことを望まれますか?」

そこまで大ごとに考えていたワケではないのだが・・・。第一、別室でテストを受ける生徒の為の人手などあるようにも思えない。でも、そんな提案をしてくるというのは、そういう前例があるということなのだろうか?

「この場では、何とも言えないので娘と相談します」

と言って、幕引きにした。

③に関しては

「荷物が毎日重すぎるっていうのは、保護者会でも言われていたかと思うのですが、滅多に使わない教材に関しても、一応持って行かないと、忘れ物にカウントされる・・・っていうので、そういう教材はロッカーに置いて行けば?って言ったのですが、ロッカーには入りきらないって言っていて、そういう教材を毎度忘れ物にカウントするのってどうなのかな・・・って思ったり?もう、毎日リュックが重すぎて可哀そうで・・・」

と、切り出すと、あっさり

「ロッカーに入るでしょ?」

と、言われてしまう。

「そんなに入りません」

と、ニンタマ。

「え~、入ると思うけどな~」

「教材とリュックをしまったら、もうスペースありません。本も持って行きたいですし・・・」

え?本?

本の話は聞いていなかった。確かに図書館から、いつも沢山の本を借りている。

「本、何冊くらい持って行ってるの?」

「5冊くらいは毎日持って行ってます」

本、5冊かぁ・・・。

「じゃあ、本は机の横に手提げにでも入れてかけなよ。」

と、先生。

「いいんですか?」

「いいよ。床に引きずったりする鞄じゃなきゃ、大丈夫だよ」

「わかりました」

なんとあっさり解決した。

 

面談から無料検査所へ向かう途中、面談についてニンタマと語り合う。

「私さすがに、就職試験とかでは踊らないよ。・・・さすがに、そんなワケないじゃん」

「そうだよね。就職試験では踊れって言われても、踊らないよね確かに」

就職試験の話が出た時には、確かに私も、いきなりそんな先の話されてもな…と、困惑していた。

「動かないようにしようと思えば、出来るし」

「え?そうなの?なんか、じっとしてられない、どうしても踊っちゃうって言ってたから・・・」

家で、真面目な話をしている最中にも、常に踊っているのを、この子は踊らないと辛いのだから・・・と、我慢していたのだが、状況に応じて使い分けられる程度の癖だったということなのだろうか?

ムニュムニュするボールを握りしめて、リラックスする練習とか、別室でテスト・・・とかにまで話が及んでしまったのは、ニンタマにとっては、何のこっちゃ?とういことだったのだろうか?

言いたい事を言えなさそうな我が娘の言いたいことは私が…!と、しゃしゃり出すぎてしまったのかもしれない。

真剣な悩みと、ガス抜き程度の愚痴の区別がつかなかった・・・。いや、ニンタマにとっても、区別はついていなかったのかもしれない。

先走る母を見て、気付くこともあったと信じたい・・・。

 

抗原検査は今回も二人とも陰性。

 

昼も気楽にパスタで済ます。

余力があったら、文の面談までの間、卓球の練習に行こうかとも思ったが、やることが色々溜まりすぎていたので断念。

そして、やることは殆ど何もできないまま、プン助の面談の時間に。

 

先生からは日々、電話が掛かって来たりでよく話しているので、面談だからと言って、特段新ネタはない。

「最近はプン助君は毎日午後から来るようになっちゃってますけど、4月は割と早くこられてたじゃないですか・・・。あれ、凄いよかったなって・・・。今も、遅れて来てますが、ずっと休み続けるってことはないですし、進歩してると思います。」

「はい、おかげさまで・・・。なんか行かないなら行かないで最早私は全然構わないのですが、行かなきゃって思って、行けなくて落ち込んだり精神状態が悪くなっちゃうのが、よくないなって思ってるんです。行かないなら、読書したり絵描いたり、楽しく過ごしてくれればいいのだけど、楽しく過ごすこともできずに、うーんって、悩んでいる時間が、親にとってもプン助にとっても、よくない過ごしかたになっていて・・・」

「そうですよね・・・。なんとか楽しさを見出して欲しいですし、そういう声がけをしつつ、やらなきゃいけないことはやらなっきゃいけないって、伝えていきたいです」

会話のやりとりとして、本当は何も成立していないのだが、それでも何か意思疎通を図り続けることに意義があるのでは?・・・と、思いながら面談を終える。

 

肉体的に疲れる作業ははしていないのだが、気力を消耗し、スーパーで美味しいアイスを買って帰る。

信号待ちで、プン助の友達の●●君と、●●君のお母さんに遭遇した。

●●君とは、先日熱を出していて、プン助がお見舞いにカルピスウォーターを届けに行った経緯があるのだが、元気そうにニコニコこちらを見ている。

「●●君!もう元気になったんですね!」

「ええ、おかげさまで。プン助ちゃんには、カルピスウォーター届けてもらって、ありがとうございます」

「いえいえ、●●君、カルピスウォーター好きなんだよなぁって、届けに行きたいって、袋にも入れずにそのまま持って行っちゃって・・・」

「プン助君、遊びに誘いに来てくれて、最初に●●、熱があるのって、モニター越しにお話ししたら、凄い心配してくれて、『お大事にしてください』って、画面越しに頭を下げてきて・・・もう、感動しちゃって。大人だって、そんなこと言えない人が沢山いるのに、こんな子いるの~って、ね!●●!」

●●君もにこにこ頷く。

それは、本当にウチのプン助ですか?

いや、でも確かに外では、妙に妙に礼儀正しかったりする面もある。

普段はママ~!パパ~!なのだが、外では「母が」「父が」と、話しているのをこっそり影から見たことがあった。

そういえば面談でも先生が、授業では寝ていたり、うろうろしたりするけれど、掃除や給食当番を一生懸命やっている・・・と、話していた。

家では、「クソ野郎」とか汚い言葉も使うし、掃除も中々しないのだが・・・。

 

家でニンタマにその話を伝える。

「アイツ、外ヅラいいからなぁ」

「でも、内ヅラも悪くて、外ヅラも悪いよりは外ヅラいい方がいいよね」

「まあね」

「家でも、外ヅラにして欲しいね~」

「それな!」

 

そして、プン助の写真やキャンディキャンディの主題歌を歌っている動画などを眺めたりしながら、ひとしきりプン助の噂話で盛り上がった。

いると、プン助の対処に追われ、ヒーヒーするのに、いなくてもプン助の話ばかりしてしまう。

10年前にはいなかった生き物にこんなに身も心も浸食されてしまうとは、全く想定していなかったなぁ。

今晩はとにかく、つかの間の平和の夜を、ニンタマと二人きりの夜を満喫しよう。

 

夜、母に電話で三者面談で、先生に、色々話したことを告げると、

「あんた、親として大分マイナスだって思われたんじゃない?この親じゃあって内申に響いたりすると思う」

と、ドン引きされてしまった。

そうなのか?いや、今はそんな時代じゃないはずだよと思いつつ、余計なことやどうでもいいことを言い過ぎたのかもしれない…と、ちょっと不安になる。

でも、もう言ってしまった。

こんな風に無意識にモンスターペアレンツになってしまうのかもしれないなぁ…。

でも、先生方もおびただしい数のモンペを見て来ただろうから、せいぜい「あちゃ~、ヤバめの親来ちゃったわ~、いるいるこういの」程度のはずだ。モンペとしても、まだまだ雑魚程度だ…大丈夫、大丈夫…と自分を慰める。

 

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家族が女子と男子に別れた晩

プン助と旦那さんは旦那さんの実家の滋賀県へ行く予定だった。

だが、プン助は友達と遊ぶ約束しちゃった…!と、言い出す。

 

「21日に行くって言ってただろ?!」

「僕は、今日だって思ってなかった。約束しちゃったんだもん」

 

このやりとりを20分。絶対友達と遊ぶんだ!…というプン助の強い意志が分かったので、旦那さんはプン助に、滋賀のおばあちゃんに電話をさせる。

「おばあちゃんは、お前が来るのを待ってるんだから、明日にしたいなら、ちゃんと自分で言え」

途端に及び腰になるプン助。

「もしもし、おばあば?あのね、僕、今日友達と遊ぶ約束しちゃったの・・・」

そして、黙り込む。

その先の「だから、行くのは明日にしたいんだけど」が、中々言えない。

「約束しちゃったから、無理かも~」

電話の向こうでおばあばが何やら沢山話している。

「うん・・・無理かも~、でも~」

終始気弱なやりとりだったが、10分程後、

「わかったよ~」

と、弱々しく同意するプン助。

「おじいちゃんは明日仕事でいないから、今日プン助が来るのを凄く楽しみにしているから、遅くなっても今日来て頂戴」

といったことを語っていたようだ。

遊びに行くときに、〇時までに帰らなきゃ・・・というプレッシャーがあると、思う存分遊べない・・・ということでゴネていたのだが、元々滋賀へ行くのは楽しみにしていたのだ。

結局、夕方まで遊んで、18時前に出発して、滋賀県へ向かうという結果に落ち着いた。

 

 

本当に夕方に帰って来るかハラハラしたが、なんとか帰ってきて、無事に旦那さんとプン助は出発した。

 

夜はニンタマと二人。

 

私「楽だね」

ニンタマ「静かだね」

 

凪いだ海のような心持ち。

 

私「ご飯も、ささっと済ませられるしね」

ニンタマ「テレビもうるさくないしね」

私「ニンタマと二人だったら、ママ全然家で仕事とかできるわ」

ニンタマ「私、気配あんまりないでしょ」

私「うん。プン助は、カマってカマってって来るし、パパは凄い沢山ごはん食べるし、凄い色々やってくれるんだけど、動きが一々大きいから落ち着かないんだよね」

ニンタマ「わかる~」

私「男は男同士、女は女同士って感じで普段は別々に暮らして週末だけ一緒とかだったら、楽だね~」

ニンタマ「ああ~、でもそれはそれで退屈かも」

 

ニンタマに退屈と言われてしまった・・・と、ちょっとしょんぼりする。

でも、ニンタマと二人もいいけれど、家族4人っていうのが、結構大変なのだなとも思った。

プン助とも二人きりだと、意外と平和に暮らせるのだ。4人になると、何故か日々嵐の中の航海みたいになってしまう。

このガチャガチャした感じが面白くもあるのだが、疲れている時は、退屈が恋しくなったりする。

 

夕食後、風呂なども済ませた後、ニンタマと二人で「六本木クラス」を観る。

 

「やっぱ、平手友梨奈、最高」

「ヤバいよね」

「かわいすぎる」

「天才」

二人で、平手友梨奈の一挙手一等足に盛り上がる。

 

「このいがぐり頭がかっこよく見える」

という、平手友梨奈が竹内涼真を膝枕しているモノローグに目が釘付けになった後、ニンタマと目を合わせて、大爆笑。

このぞっとするようなこそばゆい気持ちを完璧に共感する楽しさ・・・。

 

30代前半で、仲良し女子で集まって、「バリでの出来事」鑑賞会をやって、色々な胸キュン的なシーンや、キスをのぞき見してしまって主要登場人物の一人が首を絞められた猫のような顔で泣くところを皆で、笑ったり、キュン死の余り、ギャーっと悲鳴を上げたりしながら盛り上がった時の楽しさの片鱗を感じた。

 

そうだ…あの頃の私の夢は成長した娘と「SATC」を観ることだった。

まだ道のりは遠いけれど、そんな日がいつか来るといいなぁ。

 

そんな事を思っていると、滋賀についたプン助から電話があった。

 

「ママ~、ついたよ~」

「ついたの?おじいちゃんとおばあちゃんの言う事を聞いて、いい子にしてるんだよ」

「ママはいつ来るの?早く来て~」

「うん、用事が終わったら行くからね~」

「待ってる~」

プン助は電話の声が異様に可愛いのだ。

やべぇ、なんでこんなに可愛いんだよ・・・。

 

ちょっと距離を置くと、可愛さが増し増しになってやがる。

一緒にいると、嵐のように大変なのに。

可愛さと平和のいい感じの折り合いがつく日が来る事を祈ろう。

しかし、あっという間に声も低くなって、スネ毛とか生えるんだろうなぁ。

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読み書き障害の学習会へ参加して、自分の認知症を疑う。

特別支援学級の保護者会。

 

今回は、ディスレクシア(読み書きの障害)についての勉強会。

プン助は読みは出来るし、普通に字も書けるのだが、絶対に連絡帳に次の日の持ち物や宿題を書いて来なかったり、ある時期から、漢字の練習を拒否するようになった。

 

計算問題を解く時も、ちょっとしたメモや式を書くのを嫌がる。時々、絵を描いたりもするのだが、得意な方ではない。

考えてみると、私も自慢ではないが、どこに行っても字の汚さには定評があった。

小学生の頃からずっと、「字が汚い」「もっと丁寧に」「誤字脱字が多い」と、言われ続けて来た。予備校生の時も小論文の先生に、書いた内容についてアドバイスを受けようと思ったら、「もっと字を綺麗に、あと誤字脱字を気を付けてからです」と、辛辣に言われてしまった。

ワープロで文字を打つようになってから、随分楽になった面もある。私とプン助の症状のタイプは違うが、字を書くのが面倒くさい…という点は一致しているように思える。

 

最初はスルーしようかと思っていた学習会だが、もしかして何か分かるかもしれない…と、参加する。

 

 

学習会で聞いたお話は、なるほど・・・と参考になることも多く、参考になる本も沢山紹介して貰えた。

質問する時間があったので、講師の先生に子供が楽しみながら覚えられるキーボード操作について、質問すると、

「ゲームでチャットをやりながら、覚える子が多いのです」

とのこと。

「ゲームはないんですよね。約束をクリアしたら、switch買ってあげるって話して、もうソフトも買ってあるのに、まだ約束をクリアしていないので、買えてなくて」

と、言い訳めいたことを話すと、

「別にゲームを推奨しているわけではないですし、調べればそういうアプリとかは、沢山ありますよ」

と、慰めるように、先生は語ってくれた。

調べればわかる・・・だろうことはわかっていた。だが、調べても、いつもよくわからなくなって、混乱して決められないので、何がオススメかが知りたかったのだが、はい、頑張って自分で調べます・・・。

 

その後、数人の保護者に話しかけられる。

「まだ、約束クリアしてなかったんですね~」

「ウチ、switch買って凄くよかったですよ。早く買えるといいですね」

「前もお話しましたけど、上のお子さんも下のお子さんも、学年一緒なんですよ。ニンタマちゃんとプン助君ですよね」

等々。

そうだった・・・。私は、4月の保護者会の自己紹介で、

「ドリルを二冊やったら、switch買ってあげることになっているのだけど、まだ買えていないんですよ~!クリスマスプレゼントで、ソフトだけは買っているんですけどね~」

みたいな話を皆の前でしていたのだった。

その時、何人かの人と打ち解けて談笑したりしていた。子供が二人学年一緒だったという人に至っては前回、隣の席に座っていた人ではないか・・・。そして、そんな話をしていてた。その人のお子さんの名前も聞いていた。

なんか、見たことある気がするけど、気のせいだよな・・・と思っていたけれど。

 

発達障害についての学習会に行っているけれど、ちょっとそれどころじゃない。私の頭の方が大丈夫なのだろうか?

 

大分不安ではあるが、悩んでもどうにもならない。まずは、子供が嫌にならないで覚えられるキーボード操作について、近日中に調べる・・・ということを忘れないようにしなければ。

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カルピスウォーターの行く末と、ニンタマからのテストとPCR検査

 

昨日、●●君へお見舞いの差し入れに、凍らせたカルピスウォーターを届けに行った件で、●●君のお母さんからメールが来た。

「頂いて、早速頂きました。●●が嬉しそうにしていて、私(●●君のお母さん)まで嬉しくなりました。プン助君、いつもありがとう」・・・というような内容だった。

 

良かった・・・。どうやら喜んでもらえたらしい。

 

家族4人で近所の無料検査所へ抗原検査とPCR検査を受けに行く途中。ニンタマに

その話をした。

 

「●●君のウチで喜んでくれてよかったよ~」

「アイツ、あのまんま持って行ってたもんね。ありえなくない?」(袋にも入れずに剥き出しで)

「子供だからね~。でもあのカルピスウォーター、何度もお見舞いに持って行きたいんだよね~、あ~でも、僕も飲みたいんだよな~、あ~、どうしよう~って、凄い悩んでたんだよ」

「あのさ、それ・・・意味わかないの?」

「意味?え?なんかあんの?」

「それはさぁ~、ママにカルピスウォーターもう一個買ってくれっていう意味じゃん」

「え!!!そうなの?」

「どう考えてもそうじゃん~~~」

 

まさか・・・そんな計算をするなんて・・・と思いながら30分くらいどうしようかと悩んでいたプン助の顔つきなどを思い起こす。

 

あり得る。確かに一人で悩めばいいものの、執拗に私に訴えていた。

それって、そういうことなのか?!!

 

「うそ・・・じゃあ、まんまとママは乗せられてしまったということなの?」

「そうだよ~!ママ、まんまとアイツに乗せられたんだよ~」

「そうか~、ええ~、優しいなぁって思ってたのに・・・」

「ていうか、なんで私の分のカルピスウォーターも買って来てくれたなったの?」

 

ドキっとする。実は、一瞬ニンタマの分も買おうと思ったのだが、荷物も重かったし、その日は普通にオヤツを上げていたので、瞬時に却下したのだった。

 

「まあ、ニンタマの分はそのうちかってあげるから」

「絶対だよ。そこはまんまと乗せられて欲しいポイントだよ」

「わかったよ。でも、あれ66円だよ。普通にお小遣いとかで買えるじゃん」(近所のスーパーで66円で売っていた)

「うん、でも買って」

「はいはい」

 

66円とか、安いとか、値段の問題じゃないらしい。プン助の為に買った時、自分を思い出さなかったの?というテストっぽい感じ。

こういうのを、日常に埋没させて忘れてしまうと、ただ66円のカルピスウォータを買い忘れたということ以上に、大きい失望を招いてしまう。

「所詮、その程度の人間なのね」「私の言う事なんて、適当に聞いてるんでしょ」「期待した私がバカだった」

時折、ニンタマはそんな目で私を見ることがある。

私は、今まで何度かこういうテストに落ちているので、ここはなんとしても落とすわけにはいかない。

 

カルピスウォーター絶対買わねば!!!忘れずに買わねば…!!!

 

しかし、この時ニンタマの分だけ買ったのをプン助に見つかったら、また面倒くさいことになるんだろうな…。

こっそり、渡しても、ニンタマはわざとプン助にひけらかしたりするんだよなぁ。

 

 

無料抗原検査は全員陰性だった。

PCR検査の結果は21日の朝に分かるらしい。

 

カルピスウォーターニンタマの分だけ買うと面倒なので、またプン助にも買うか?

いや、それではただの子供の顔色をうかがう親じゃないか。

 

まあ、日々子供の顔色に振り回されている日々ではあるが・・・。

今は、判断できないので、買いに行ったときの荷物の重さで考えることにしよう。

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小学生卓球講習とカルピスウォーターの行方

プン助を小学生、中学生を無料で教えてくれると言う卓球講習へ連れて行く。

本当は、お友達の●●君と一緒に参加だったのだが、●●君はまだ体調が戻らず、お休み。●●君が来られないなら行かないと言い出さないか不安だったが、ちゃんと参加した。受付を済ませた後、体育館の上の休憩室からレッスンの様子を覗いてみた。

皆で準備体操。プン助は時折立ち歩いたりして、やや挙動不審。皆でランニングを始めると、列から外れて、前方転回をしたりしている。

「うわ」

休憩室で思わず、声を漏らしてしまう。

口を押させて、なおも覗き込む。

プン助の突然の前方転回に、周囲の誰も大して注目もしている様子はなかった。凄いとか言われたかったのか、ただ急に回転したくなったのかは謎だが、せめて周りを見て、危なくない範囲でやってくれと祈りながら見守る。

ラケットを持っての練習に入る。台に2,3人の子供、一人の先生…という体制になる。一人に何球かずつ、先生が球を出して、フォア打ちの練習。プン助の番になる。プン助は普通に当てれば良い所を、身体傾けてまで猛スマッシュ。先生がそんなに大振りにしないで、このくらいのフリで打ってと説明している様子。その後プン助は一応、小ぶりにやって見せるが、球が来ると、どうしても猛スマッシュをしてしまう。殆ど空振り。ローテーションでコーチも変わっていくのだが、バックで打つ時にも、大振りで猛烈に強い打球を打とうとしては殆ど失敗していた。同じようにもっと小ぶりで・・・とアドバイスをされている様子だが、球が来ると、全力で打つのはやめられない様子。

自分が打つ場面じゃない時は虫取り網のような網で球を拾い集めるのだが、球が転がって来るたびに猛ダッシュで拾いに行く。球出ししている先生にもぶつかりに行きそうな勢い。聞こえないけれども、「周り観て、周り観て」と、呟いてしまう。

球を集めて、元入れたったカゴに返す際、勢い余って、球がバラバラと転がってしまう。

「溜めすぎなんだよ。あ~あ」

私も、休憩室でブツブツ話している怪しい人になってしまっている。ずっとそんな風でいるのも、なんなので観るのもそこそこにして体育館を後にする。

前日、カルピスウォーターを●●君にあげたいと話していたことを思い出し、そんなに悩むなら、買ってやろうと、買って帰る。

 

帰宅したプン助は、カルピスウォーターを観て、大喜び。

あげに行く。

袋にも入れずに裸で持って行こうとするので、せめてちょっと小奇麗な袋にいれなよ!と、止めようとしたが、既に家を飛び出していた。

 

人からモノを頂く時、大抵小奇麗な袋に入っていたりメッセージが入っていたりすることが多いのだが、実際自分がそれをやろうとすると、本当にその気遣いとかが、自分にとっては苦行で、現物でお渡し出来たらどんなにハードルが下がるだろう・・・と思っていた。

心遣いや気遣いが身について、本当に素敵な袋に入れたり、メッセージを入れたくてたまらない人もいるらしい。でも、私にとってはとりあえず人並の常識があっておかしな人に見えないように頑張るノルマのようになってしまっている。

あんな風にむき出しのカルピスウォーターをそのまま渡しに行けるプン助が羨ましい・・・。大人が剥きだしのまま、持って行ったら、ちょっと変だと思われるが、私が下手にキレイな袋に入れさせたり、メッセージを入れさせたりしたら、プン助のあげたいという思いの純度が幾分濁ってしまっただろう。

「え、何、剥きだしで?」「どういう教育を受けているのかしら」

などと思うご家庭もあるかと思うが、どうかすんなり、気持ちが届きますように。

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スタンダップコメディ・フェスティバルと近藤サトとカルピスウォーター

この日も、スタンダップコメディフェスティバルへ馳せ参じた。

1996年に舞台でご一緒したことのある長井秀和さんが出ていた。

マダムゴールドデュオで活躍されていた頃は、不思議可愛い系の印象だったけれど、その後ちょっと違うイメージでテレビで活躍され、今は大分印象が変わっているけれど、今の姿の方が本来の長井さんなのかなぁと、思った。お元気そうな姿を観られ、感慨深かった。

この日は、笑いの手練れが多く、スリリングというより、安心して楽しめる回だった。なんと間口の広い催しなのだろう。

連日の公演でお疲れのはずの清水さんは、この日もパワー全開だった。命を削るような公演を1000本ノックのようにやっていると、どんなに疲れていても、スイッチを入れると、全開モードに突入するようになっているのかもしれない・・・と、思ったら笑顔を観ただけで、ちょっと涙ぐみそうになった。

 

同じ回に、高木珠里ちゃんが来ていた。公演が始まる前に気付いて、「ジュリちゃん!」と声をかけたが、「誰この人」と、不審そうな顔で観られ、「私だよ、私、あらい!」と、言ったら3秒くらい

「え?」

という顔をした後、

「ああ!新井さん!」

と、気付いてくれた。

考えてみると、コロナ禍になってから、ほんの数回しか顔を合わせていない。私は舞台上のジュリちゃんは観ているが、ジュリちゃんは私を目撃することもなかっただろう。色々老け込んでいてびっくりしたのやもしれない。

終演後、開口一番

「新井さんは絶対髪を染めたりしないと思っていたから」

と、気付かなかった理由を説明をしてくれた。(私の今現在の髪型はショートの茶髪)

何と答えてよいかわからず、なんとなく

「ああ、私別に近藤サトを目指してたりはしないから・・・」

と、答えてしまう。

ジュリちゃんはキョトンとしていた。

 

最近、こういう事が多い。人に会って話をする機会が少ないからだろう。自分の狭くなった世界のことを、他の人も共有しているはず、そして同じような気持ちを感じているはず…と、思ってしまう。なので、さわりを話せば伝わるだろう・・・と、全ての説明をすっとばしてしまうのだ。

 

私の狭い世界の説明をすると、私はここ数年着物にハマっている・・・というのが前提になってしまう。着物を着る人の中には、色々はタイプがいて、私の勝手な分類では、

1、豪華に、或いは品よく盛るタイプ

2、素材が良く派手過ぎない着物(紬系)を品よく、貧相にならないように着こなすタイプ

3、着物って言ったって、ただの服じゃん、気楽に着ようよ!タイプ

4、古臭い概念をすっとばして、好きに着るけれど、今風にデコるタイプ・・・(和洋折衷コーデとか、結ばない帯結び等)

 

 

私自身は、3の、どちらかというとただの服じゃん、気楽に着ようよ!タイプなのだが、着物民じゃない人からすると、どれも区別がつかない。

最近よく着物界隈の雑誌やイベントに出没している近藤サトさんは、知性的でセンスの良い人が多い2のタイプだと、私は勝手に分類している。

そして、何故かその界隈にはグレイヘアにしている人が多い。

白髪になっていくことを美と相反することとはとらえず、それも美、それも一つの素材として、調和させていきましょう・・・的なことなのだろうか?

しかし、それが可能な人は凄く限られている。

お手入れにお金と時間を掛けられ、几帳面な人…こういう人に限って、「私って本当に面倒臭がりなんです」…みたいなことをいうので、本当に面倒くさがりな私は、そんな何の気ない発言に「おめーみたいに雑な人間なんかゴミクズカスなんだよ」と、言われているような被害妄想に陥ってしまうのだ。(もちろんそんなことは思っていない筈なのですが)

本当に上質な物をきちんと使いこなし、自分も上質でいられる人間だけが目指せる道。もしくは、髪が白くなろうがなるまいが、私の内なる輝きを損なうことはない・・・という絶大な自信を持っている人か・・・。

私は、自信なんか皆無だが、とにかくただ着物を着たいだけ。でも、着物を着るのはやはり面倒なので、あれこれ難しいことは端折って、なるべくハードルを下げて、気楽に気楽に着るようにしている。ダサくても着崩れていても、「私は洋服でも、裏表間違えますし、ボタンもよく掛け間違えてます!なので、着物だからと言って、きちんとなんか着ません!」と、言う謎の逆ギレ精神を奮い立たせて着るようにしている。

 

短くまとめると、私はグレイヘアにして着物を着るような上質な人間に対して、卑屈な気持ちや、やっかみの精神を根深く持っているのだ。

 

「髪を染めないと思った」=「近藤サト系」と、私の価値観で脊髄反射をしてしまい、

「いえいえ、近藤サトさまを目指すなんて、無理無理、私はもっと下層民です」

という意識があるのだが、なんとなく認めるのも悔しくて

「ああ、私別に近藤サトを目指してたりはしないから・・・」

という言葉が口から出てしまったのだった。

 

しかし、よくよく考えると、ジュリちゃんが(というか大体の人が)グレイヘアの近藤サトさんを私ほど気にしているかは疑わしい。

私は着物民なので、普通の人よりも、最近着物で出没している近藤サトさんに、目が行ってしまう。

そして「髪を染めない人だと思っていた」というのも、白髪染めだけではなく、若い頃からのカラーリングの意味合いもあったのかもしれない。

最近白髪が増えて来たので、つい「白髪を染めない人だと思った」に変換されてしまったのだ。だが、白髪に悩んでいない年代だったら、普通に黒髪好きでカラーリングを好まないタイプだと思っただけなのかもしれないのだ。

実際冷静になって考えてみると、白髪になっても白髪染めをしない人というより、元々オシャレで茶髪などにしないタイプだと思っていた…という解釈が一番近いのだと思う。

 

「絶対髪を染めなさそう」に見えていた理由はわからないが、数年前までは腰まで髪を伸ばしていたのもあるかもしれない。

近藤サトさんについてはそれ以上深堀りをしなかったけれど、小一時間お茶をした。最近起きた事件についての見解は、ほぼ一致していて、久しぶりに人と話した充実感を得た。

 

夕方には地域の人が主宰してくれているプン助の小学校での花火の催し。保護者が一緒じゃないと参加できないので私も付き添う。

何度も確認して、「参加する」と、言っていたプン助だったが、学校のイベントだと認識していなかったらしく、「俺、舞台を観に行くんだと思っていた。学校のイベントだったら行かないって言ったよ~」

と、終始不機嫌。

「何度も確認したよ」

「プリント見せて説明してくれたら、よかったのに~!ママのせいだ~!」

「はいはい、いいよ、ママのせいで」

などと言い合いながら、受付へ。

受付にはボランティアの保護者と、中学生たち。

 

ニンタマにもボランティアの募集が来ていたが、「絶対行かない」と、即答されていた。小学生のイベントを手伝ってあげようという心優しい中学生たちがこんなに沢山いるのか・・・と、尊敬の念を抱いていると、

「俺、本当は参加したくなかったんだよね~、しくった~」

と、プン助がわざわざボランティアの人に説明し始めた。

 

なぜ、わざわざそんな説明をするのだ・・・?

 

この保護者や、中学生たちは、おそらく小学生の喜ぶ笑顔を見たい!という善意でわざわざ来てくれているというのに。参加したくなかったと心で思う分にはいいけれど、わざわざ報告するなんて・・・。

 

思わず他人のフリをしたくなるが、薄ら笑いでごまかす。

 

数人の友達と会って、軽くじゃれたりした後、ノルマをこなすような感じではあるが、数本の花火をやっている。

「帰りにカルピスウォーター貰えるんだって」

という友達の呼びかけで、猛ダッシュでカルピスウォーターを貰いに行く。

 

「ほら、よかったじゃない参加して」

私が声を掛けると、

「カルピスウォーター、●●(友達の名前)が大好きなんだよな」

と、今熱を出して休んでいるお友達のことを言い始めた。

「これは、お見舞いであげないとだよね~、でも、僕ちんも好きなんだよね~、ああ~、どうしよう~」

「どっちでもいいよ。あげたいと思ったらあげなよ。でも、惜しかったって悩むなら、自分で飲んだら?」

「ああ~、凍らして飲むとおいしいんだよなぁ~、よし、凍らせるぞ」

自分で飲むことにしたのかな?と思っていると

「やっぱり、これはお見舞いであげないとだね。よし!お見舞いで持って行こう」

 

こんなカルピスウォーター一つが大したお見舞いになるのかはわからないが、●●君のことが本当に大好きなのだなぁ・・・と、ほっこりした気持ちになった。

2,3年前までは誰と仲がいいの?とか、好きなお友達はいる?と聞いても、「誰が好きとかない。全員同じ」と、頑なに言い続けていたことを思うと、各段の違いだ。

ほぼ毎日、給食後くらいに登校しているのに、一応普通に登校していた時よりも、好きなお友達と仲良く付き合えていて、その点は良かったなと思っていた。

だが、その後30分以上、カルピスウォーターをあげるあげないで悩んで、どうしようどうしよう・・・と言っているのには、さすがにちょっと辟易した。

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スタンダップコメディ・フェスティバル初日観てきました

スペース雑遊にて、スタンダップコメディ・フェスティバル「憂国ナイト」「いま日本のメディアどうなってるの?!ナイト」続けて、観て来た。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000102913.html

今日はフェス初日。30代半ば頃「スペース雑遊」で女性4人芝居に出演したことがあったのだが、すっかり場所も忘れてしまい、迷いながらたどり着く。

 

たどり着いてすぐ、入口付近でスタンダップコメディ協会会長の清水宏さんを発見。本番前、しかも初日だ。楽屋で気持ちを整えたりするのでは?と思っていたので、ちょっとびっくり。さすが清水さん、場数が違う…などと思っていたら、どんなお客さんが来てるのか、ちょっと様子を観に来ていたとのことだった。

そうか・・・。清水さんは、いつも「右でも左でもない」「上か下かで行ったら、下でしょ?」と、下翼としての連帯をお話してはいるのだが、この「憂国ナイト」の出演者としては、居島一平さんを招いていて、ゲストは一水会の木村三浩さん・・・。明らかに右寄りのお客さんが多そう。

 

私自身は普通に、右でも左でもなく自分の中で最も普通で凡庸な思考をしているつもり。でも、なんとなくTwitterなどに出現している人の中で、明らかに失礼で暴力的に切りかかって来るのは、右よりの人の方が多い気がしている。そうか・・・そっち系の方もいらしているのかもしれないのだな・・・。

普通にワクワクしながら観に来ていたが、ちょっと緊張して来た。言われてみると、いつもの清水さんの催しよりも、強面の男性率が高いような・・・。

 

しかし、さすがは清水さん。最初の登場から、「ぜってーに笑わねーぞ」みたいな雰囲気を醸し出していた人の胸にも、飛び込んでいくようなスタンスで語り掛け、客席の緊張は幾分やわらかい雰囲気に。そして、居島一平さんのネタが始まった。お笑いにあまり興味がなく、この方のことは清水さんのYouTubeで名前を聞くくらいしか存知あげなかったのだが、異様すぎるほど貫禄があって、めちゃめちゃ面白かった。他の日にも出演されるので、細かくは触れられないが、ジェンダー平等や、SDGsに関しての切り込み方など、幅広い思想の人も楽しめる話し方をしていて、人としてのエネルギー量も凄かった。

ゲストの一水会の木村さんも、この人が本当にいわゆる右翼なの?!・・・と拍子抜けするほど優し気で、もしもこの方が学校の先生だったら、大好きになっちゃうな・・・というような可愛げのある素敵な人だった。右翼と言ったら、ちょっと反論した途端に「この非国民!」「貴様ごときが何をいうか!」と、威圧的に相手を封じ込めるイメージを持っていたが、話すことは至極真っ当で、聞いていも「わかるわかる!」と、思う事ばかり。

 

人の話を聞かない、すぐ怒って、異を唱える人を否定するのが右翼・・・というイメージが強かったのだが、そのイメージは見事に裏切られた。私は右翼に偏見を持っていたようだ。たまたま、人の話を聞かずに、辻斬りみたいに襲い掛かって来るTwitter民にありがちな人を右翼だと思い込んでいたけれど、あれは一部の人だったのだ。そういう人は時折左翼っぽい人にも見受けられて、思想が違うののに、めっちゃそっくりだなと思う時もある。

そうか・・・・真剣に国を憂いている人と、今世の中が大変なのは●●が悪いからだ!と、誰かのせいにして、一方的に憎む人は全く違うのだな・・・と感じた。誰かを否定したりするために理論武装している人は右であろうと左であろうと、対話はできない。

清水さんと、居島さんががっちり握手をする姿、木村さんと真剣に国に対する思いを話す姿は、客席にも不思議な一体感を生み出し「右とか左とか関係ねーよな」「俺らわかりあえるのかもな!」・・・みたいな暖かい空気を生み出していた。

なんとなく奇跡的な瞬間に立ち会えた気持ちになり、凝り固まっていた自分の意識もフワっとほぐれた思いだった。この連帯にちょっと感動。

 

次の回の「いまの日本のメディアどうなってるのナイト」も、凄かった。「憂国ナイト」でお腹一杯になっていて、続けて観る体力あるだろうか・・・と心配していたが、始まってみると、全然大丈夫だった。

 

選挙の応援でやったネタが炎上中・・・と言われていたぜんじろうさんのスタンダップコメディ。拡散された一部分だけを観て、よく状況がわからないまま批判する方も多かったかと思うが、もしかするとその怒りをぶつけに来たお客さんもいるかもしれないと、観ている方もちょっと緊張した。でも、そこに関して、ちゃんと丁寧に説明をしつつ、色々悩みもしたけれど、これからも頑張っていく旨を、プロならではの面白を盛り込みながら伝えていて、さすがだった。

申し訳ないのだが、元々ぜんじろうさんのネタは個人的にちょっと苦手だった。その理由が、切り込まなくてもいいスレスレのところに切り込んで来て、私的には「No」のエリアに来ることも多かったからなのだ。だが、最近では身内に一人いる親戚のおじさん的な愛着も湧いて来てしまい、「あぶない!そっち行っちゃダメだって!」「ああ、やっちゃったか~、もう~」みたいな感じで、そこに切り込むのが、ぜんじろうさんで、もしも切り込まなくなったら、ちょっと残念かもしれない・・・と思うようになって来てしまった。

 

その後の古谷経衡さんのスタンダップコメディーにもびっくり。最初ネタをやる予定じゃなかったらしいのに、やりたいと言ってネタを作ってきたとのことだった。元々露出しなれている方とは言え、ネタをやるのはまた別ものだろうと思っていたら、その垣根が全くないスタンスで、実に堂々と、そして面白く、自分がネトウヨだった時の話や友達の描写を語っていて、感じ入ってしまった。

 

清水宏さんは、同じ日に二回別のネタをやっているだけでも凄いのだが、それがどれも面白いという、もう奇跡のような状態。

 

後半のゲストとして、古谷経衡さんとモーリー・ロバートソンさんと清水さんのトーク。

古谷さんも、モーリー・ロバ―トソンさんも、いいのか?と、観ている方が心配するくらいぶっちゃけてなんでも話してくれていたが、本当に知性が高くて、地に足がついていて、揺らぎない自信がある人というのは、何に対しての委縮もないのだな・・・と、眩しい思いになった。ああいう揺らぎの無さには、本当に憧れてしまう。

頭の回転が早すぎて、理解が及ばないところもあったが、総じてすべての瞬間が面白く、心地よかった。

 

このような企画をして、場を設けて、なおかつ自分でも発信しまくっている清水宏さんは、本当に、凄い。いつも凄いなと思っているけれど、その思いは毎度毎度更新されていく。

これからも、体力が許すかぎり、目撃し続けて行きたい。

しかし、さすがにお腹いっぱい。

 

ずぶ濡れになりながら、帰宅すると、チビギャングのプン助が待ち構えていて、中々寝てくれなかった。

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